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腰痛コルセットをつけ続けると、腰の筋肉は弱くなるのか?

2026.08.27 | Category: ぎっくり腰,ゆがみ,予防,圧迫骨折,姿勢,家事,日常生活の動作,生活習慣,疲労,筋肉の損傷,筋肉疲労,筋肉痛,職業病,肉離れ,背中の痛み,脇腹の痛み,腰痛,運動,関節

みなさん、こんにちは。加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。

先日、50歳代の美容師の女性が、腰痛を訴えて来院されました。

腰や骨盤周辺が不安定な状態で、仕事や日常生活にも支障が出ていたため、治療後に、しばらくの間は、腰のコルセットをつけてくださいとお伝えしました。

すると、

「コルセットをずっとつけていると、腰の筋肉が弱くなりませんか?」

「つけ続けるのは、あまりよくないって聞きますけど・・・」

「コルセットに頼って、外せなくなったりしませんか?」

という質問をいただきました。

こういった腰痛コルセットを装着することに対して、ご心配される方は少なくありません。

その考えの背景には、骨折でギプスをした後、腕や脚の筋肉が細くなって力が入りにくくなったという経験や経験談を聞いたことがあるからかもしれません。

しかし、ギプスによる固定と腰痛コルセットでは、体を固定する仕組みも、筋肉への影響も同じではありません。

そこで今回は、腰のコルセットをつけると腰の筋肉は本当に弱くなるのか、ギプスとの違いも含めて紹介させていただきます。

 

腰のコルセットの装着による筋力への影響の研究

 

 

腰のコルセットが、腰の筋肉にどのような影響を与えるのかについては、これまでにもさまざまな研究が行われています。

これらの研究をまとめると、結論として、

“コルセットを装着すると、腰を支える筋肉の活動量が減ることはあります。

しかし、それが長期的な筋力低下につながるという明確な科学的証拠は、現在は確認されていない”

と報告されています。

つまり、「長期の腰痛コルセットの装着=腰周辺の筋力低下」と単純には考えることはできません。

それどころか、コルセットを使用することで、体幹の安定性や筋持久力などが改善されたことを示す研究もあります。

 

腰痛コルセットの装着による筋力への影響

コルセットを装着すると、腰周辺を外側から支えることで、体幹の動きを一部を制限することもあります。

それによって、腰にコルセットを装着した状態では、お腹や背中の筋肉の活動が低下したという研究で報告されています。

これは、コルセットが腰部を支えることで、本来、その動作を担うべき腰周辺の筋肉の仕事量が減ったためと考えられます。

この研究の報告を見て注意したいことが、

“「筋肉の活動量が減ること」と「筋力が低下すること」は同じではない”

ということです。

例えば、ある動作をするときに、腰の筋肉が100の力を出していたところを、コルセットをつけることで70の力で行えるようになったとします。

これは、筋肉が30弱くなったということではなく、コルセットによって腰が支えられ、

筋肉が必要とする仕事量が減った

と考えることができます。

瞬間的には、腰の筋肉が使えても、持続的に力を使い続けると、やがて腰の筋肉が疲労して、痛みが発生してしまう場合もあります。

それならば、コルセットを使用することで、腰の筋肉への負担を減らしながら使い続けることができます。

また、コルセットをして制御されているとはいえ、腰の筋肉の活動はしているので、コルセットの使用が必ずしも筋力の低下につながるわけではありません。

実際に、21日間の腰のコルセットの使用を調べた研究では、体幹の筋力に明らかな低下は認められませんでした。

また、慢性腰痛の方が、6か月間、腰のコルセットを使用した研究でも、背中の筋力低下は認められませんでした。

 

骨折のギブスと腰痛コルセットの違い

 

コルセットの装着では筋力が落ちずらいが、なぜ、骨折のギプスの装着は筋力の低下が見られることが多いのでしょうか?

これは、ギプスと腰痛コルセットでは、身体を固定する方法が大きく違うためです。

骨折のギプスでは、骨折した部分を安定させて骨が治るのを待つため、骨折部だけではなく、その上下にある関節の動きまで制限することがあります。

筋肉は関節をまたいでついていることも多いため、多数の関節を固定されると、十分に筋肉が動かせなくなることがあります。

すると、関節を動かせないことで、歩く・体重をかけるなどの活動が減り、筋肉を使う機会が減ることで筋肉への刺激が少なくなると、筋力や筋肉量が低下しやすくなる。

つまり、ギプスをする時間が長くなることで、筋肉が細くなっているのは、単純に、外から支えられていたからではなく、ギプスによって関節の動きや身体活動そのものが大きく制限され、筋肉を使う機会が減っていたことが大きな理由です。

一方、一般的な腰痛コルセットは、腰部を支えながらも、通常のギプスほど身体の動きを完全に固定するものではありません。

腰のコルセットは、歩いたり、立ったり、座ったり、股関節や膝、足首を動かしたりすることができ、筋肉には刺激が入ります。

このため、「ギプスで固定された状態」と「腰のコルセットを装着して生活する状態」は、筋肉にとって同じ環境ではなく、双方の状態には違いも出てきます。

 

腰痛コルセットの使用で注意したいこと

 

腰痛コルセットを使用するとき、本当に注意したいことがあります。それは、

“コルセットそのものよりも、コルセットを使うことで、日常生活全体での活動量が低下してしまう”

ことです。

腰痛のためにコルセットを装着したことで、

「コルセットをしているから、腰は動かさないほうがいい」

「腰が不安だから、できるだけ横になっておこう」

と考えて、歩くことや仕事、家事などの日常生活まで減ってしまうと、身体全体の活動量が低下します。

すると、腰の筋肉だけでなく、足やお尻などの筋肉も使う機会が減ってしまいます。

そのため、コルセットを使う場合でも、痛みや身体の状態に合わせながら、できる範囲で普段の活動を維持することが大切です。

日本の整形外科学会の腰痛ガイドラインでも、

「腰痛で安静にしているより、無理のない範囲で動いた方が、腰痛の改善が早まる傾向にある」

と記されています。

つまり、「コルセットをつける=動かない」のではなく、

「コルセットで腰をサポートしながら、できる範囲で動く」

という考え方が重要になります。

 

腰痛コルセットも使い方次第

 

腰痛コルセットは、「一日中、絶対につけ続けなければいけない」というものではありません。

腰の状態や仕事の内容によって、必要な場面で使い分けることもできます。

例えば、

・中腰での作業が多い時間帯

・腰に疲れを感じやすい午後からの時間帯

・長時間、立って仕事をするとき

・長時間、座って仕事をしているとき

など、腰に負担がかかることが予測される際に装着する方法があります。

また、ひどい腰痛になる前は、何もないところで足がつまずきやすくなったり、歩いていたら体が左右にやけに揺れる、立ち上がる時に腰が抜けそうになるなど前兆があるかと思われます。

そういった前兆があったら、腰にコルセットを装着するのも良いかと思われます。

大切なのは、「コルセットは長時間つけると悪い」「短時間なら良い」と一律に考えることではありません。

腰の状態や仕事内容、痛みの程度など状況に合わせて、「腰を補助する時間」を作ってあげることが大切です。

 

正しい腰痛コルセットの装着の仕方

腰痛コルセットを装着するとき、ただふわっと巻いているだけでは、腰へのサポートができず、腹巻と変わらない状態になります。

腰椎コルセットや骨盤ベルトは、製品によって推奨される位置は異なりますが、一般的な考え方として、以下のような装着を心がけてください。

 

腰のコルセットの正しい付け方

腰のコルセットは、まず、コルセットの上下を確認してください。

コルセットには上下があり、一般的には幅が広い側が下側、細くなっている側が上側になっているものが多いです。

ただし、製品によって異なるので、取扱説明書をご確認ください。

そして、コルセットを背中側から当てたとき、

「腰の部分だけを覆うのではなく、コルセットの下端が骨盤周辺にもかかる位置に合わせる」

ことが重要です。

つまり、腰だけをコルセットで覆っても、固定力があまり見込めませんので、腰と骨盤を一緒に覆うようにしてください。

また、お腹側では、おへそ周辺から下腹部にかけてコルセットがかかるようにしてください。

また、コルセットが左右どちらかにずれていると、片側だけ締め付けが強くなったり、反対側が浮いたりします。

左右の高さが同じで、ねじれていないことを、鏡を見たりや他の方に確認してもらったりしてください。

あとは、骨盤ベルトを締めるときは、思い切りお腹をへこませたり、息を止めたりする必要はありません。

普段どおりに呼吸できる状態で、腰が支えられていると感じる程度の圧力で締めてください。

 

骨盤ベルトの正しい付け方

骨盤ベルトの場合は、腰痛コルセットよりもさらに装着する位置が重要です。

骨盤ベルトは、基本的に骨盤そのものを支える目的で使用します。

まず、自分の骨盤の左右にある硬い出っ張りを探します。

骨盤ベルトは、製品によって推奨位置が異なりますが、一般的な骨盤サポートでは、その骨盤の出っ張り周囲を適切に包み込む位置に装着します。

骨盤ベルトの注意点は、腰のくびれ部分まで上げて装着してしまうと、骨盤を支えるという本来の目的から外れてしまいます。

腰の一番細いところを締めるのではなく、骨盤をベルトで包むように支えるようにイメージして装着してください。

骨盤ベルトを装着したら、前側・横側・後ろ側の高さが大きくずれていないか、鏡を見て確認したり、他の方に見てもらって確認してください。

ベルトが後ろだけ上がっていたり、前だけ下がっていたりすると、左右均等に支えられない場合があります。

骨盤ベルトも、強く締めすぎたり、ほわっと締めても効果が薄れます。

骨盤周辺が安定した感じがあり、歩いたときや立ち上がったときにベルトがずれない程度を目安にします。

 

腰のコルセットや骨盤ベルトを装着に確認すべきこと

腰のコルセットや骨盤ベルトを装着したら、立つ・歩く・イスから立ち上がる・軽く前かがみになる・腕を動かす、などを行ってみます。

そのとき、

・腰が支えられている感じがするか

・ベルトがずれないか

・息苦しくないか

・痛みやしびれが出ていないか

を確認します。

装着した瞬間は問題なくても、歩いているうちに上にずれてしまうことがあります。

その場合は、装着位置やサイズ、締め方を見直す必要があります。

 

コルセットをつけた際の体調を確認

腰が痛い時に、腰のコルセットや骨盤ベルトの装着することで、日常生活の動作を助けてくれることは多いです。

しかし、コルセットを装着することで、かえって腰の痛みが増加したり、気分が悪くなった場合は、症状の対処としてはコルセットの装着が体に合っていないことも考えられます。

その場合は無理をして装着されないことをおすすめします。

コルセットをつけるべきかどうか迷った際には、整形外科や整骨院など、専門の医療機関を受診して相談してみてください。

 

腰痛コルセットの装着をやめる基準や目安

腰の状態が改善してきたら、いつまでもコルセットを装着し続ける必要はありません。

例えば、

・コルセットを外しても痛みが強くならない

・立つ、歩く、座るなどの日常動作が楽になってきた

・仕事中に腰の不安を感じることが少なくなった

・中腰などの動作をしても以前ほど腰がつらくない

などといった状態になってきたら、少しずつ装着する時間を減らしていくことも検討してください。

ただし、骨折や手術後など、医師から装具の使用期間を指示されている場合は、その指示を優先してください。

また、コルセットを外すと痛みが急に強くなる、しびれや力の入りにくさがある、日常生活に大きな支障があるといった場合は、自己判断で装着を中止せず、専門の医療機関などに相談してください。

 

まとめ

腰痛コルセットを装着することで、腰の筋肉は必ずしも弱くなるわけではありません。

腰に負担がかかる時期や痛みがある時期に、腰を支えながら身体を動かしていくためのサポート役として考えてください。

コルセットも日常生活を送る上で便利な道具の一つと考えて、腰の状態に合わせて上手に利用されることをおすすめします。

もし、今回のブログで紹介した内容で、わからないことが有りましたら、当院にご相談ください。

当院では、患者様お一人おひとりの状態を丁寧に診させていただき、それぞれの方に最適な回答や施術をご提案しております。

完全予約制で対応しておりますので、インターネットまたはお電話でご予約ください。

監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広

 

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保育士に起こりやすい腰痛の原因と効果的なストレッチ方法

デスクワークで腰が痛くなるのはなぜ?座りっぱなしによる腰痛の原因と対策とは?

【ブログ執筆者プロフィール】

氏 名:久木崇広(ひさきたかひろ)

資 格:柔道整復師・鍼灸師
所属院:ひさき鍼灸整骨院(兵庫県加古川市)

得意分野:肩こりや腰痛などの慢性の不調

整骨院で腰痛を治してもらったことをきっかけに、治療の道へ。 整骨院に10年以上勤務し経験を積む中で、治療に対して自分が思う理想が明確となり、2017年に地元の加古川市で開業。 痛みだけを追う治療ではなく、患者様が痛みによってなににお悩みか、また、治ることでどんな未来がご希望なのかを、話し合い共有しながら、治療にあたっております。

なぜ夏の終わりに腰痛が増える?――冷房・運動不足・入浴習慣から考える対策

2026.08.24 | Category: ぎっくり腰,ゆがみ,予防,体操・ストレッチ,冷え,,姿勢,家事,寝起き,日常生活の動作,生活習慣,疲労,立ち仕事,立ち方,筋肉疲労,職業病,股関節の痛み,背骨,腰痛,膝の痛み,血流,運動,関節

みなさん、こんにちは。加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。

まだまだ暑いですが、お盆も終わり、夏も終盤に向つつあります。

毎年、この時期になると、当院では「腰痛」を訴えられる方が増えてきます。

体のどこが痛くても大変ですが、特に、腰に痛みが出た場合は、日常生活の動作に大きな支障をきたします。

そこで今回は、夏の終わりに腰痛が起こりやすい理由とその対処法について紹介させていただきます。

 

夏の終わりに腰痛が起こりやすい理由

 

お盆が過ぎて、夏も終盤に向かう季節になると、腰痛が起こりやすくなる理由を結論から述べると、

「2か月ほど続いてきた夏特有の生活習慣の積み重ね」

であると考えられます。

具体的には、夏は、暑さを避けるために、

・一日中クーラーの効いた部屋で過ごす

・冷たい飲み物や食べ物をとる機会が増える

・暑いため、湯船につからずシャワーだけで済ませる

・暑さを避けるために外出や運動が減る

といった生活になりやすくなります。

こうした生活習慣は、熱中症や脱水症などを避けるために、仕方がないことではあります。

しかし、そういった習慣で、体の中心部である腰周辺の筋肉や関節などの組織の機能が低下して、腰痛を引き起こしやすくなります。

 

今すぐできる対処法

夏の終わりに起きる腰痛に対して、今すぐできる対処法として、

・クーラーの効いた部屋にいるときは、腹巻きやショール・膝掛けなどを使って、お腹や腰・足元が冷え過ぎないようにする

・冷たい飲み物ばかりにならないように、意識して常温や温かい飲み物も摂るようにする

・体調に問題がなければ、入浴はシャワーだけで済ませずに湯船につかり、ゆっくり体を温める

・室内でもよいので、その場で足踏みやつま先立ち、深呼吸するなど、こまめに体に刺激を入れる

こうした生活習慣に注意することよって、夏の間に低下した腰周辺の状態を少しずつ回復させることで、腰痛の予防や改善につながります。

 

夏の生活習慣が体に及ぼす影響

なぜ夏の間に続けてきた生活習慣によって、腰痛が起こりやすくなる理由を具体的には以下のようなことが考えられます。

冷房による体の冷え

北スウェーデンの労働者3,843人を対象に、職場での寒冷環境への曝露と、首・肩の痛みや腰痛との関連を調べた研究があります。

この研究では、仕事中に寒さを強く感じていた人は、寒さをほとんど感じていない人と比べて、その後に腰痛が発生するオッズが約1.6倍であったと報告されています。

このことから、寒冷環境への曝露と腰痛には関連があることが示されています。

もちろん、日本の夏に熱中症を防ぐためには、クーラーを使用して室温を適切に保つことが大切です。

一方で、冷房の風が直接体に当たったり、薄着のまま長時間過ごしたりすると、お腹や腰、足元などが冷えやすくなります。

体が冷えると、筋肉がこわばって動きにくく感じることがあります。

特に、腰周辺の筋肉は、立つ、座る、歩く、前かがみになるなど、日常生活のさまざまな動作で使われています。

そのため、冷房によって腰周辺の筋肉がこわばると、腰を動かす際に筋肉や関節への負担が増え、腰痛につながる可能性があります。

冷たい飲食物による影響

夏になると、暑さをしのぐために、冷たい水やお茶、ジュース、アイスクリームなどをとる機会が増えます。

もちろん、暑い時期の水分の補給は、非常に重要です。

しかし、冷たい飲み物ばかりを飲んだり、冷たい食べ物をとったりする食生活の習慣が続くと、胃腸に負担をかける場合もあります。

胃腸は、体の外部から見ると、ちょうど腰の位置に存在します。

胃や腸の神経と、腰のあたりの神経や筋肉は、脊髄でつながっています。

胃腸が疲れると、脳が勘違いしたり体を守ろうとしたりして、腰の筋肉を硬くしてしまいます。

その結果、腰の動きが低下して、腰に痛みを感じやすくなる場合があります。

 

シャワー中心の生活による影響

夏は暑いため、湯船につからずシャワーだけで済ませる方も多くなります。

せっかくお風呂に入って汗を流しても、体を湯船で温めると、お風呂から出た途端に汗をたくさんかいてしまって、お風呂に入った意味がなくなると感じるから、なかなか湯船につかれないとおっしゃる方もいらっしゃいます。

シャワーでも、体を洗って清潔にすることはできます。

しかし、湯船につかる場合と比べると、体全体を温めたり、ゆっくりリラックスしたりする機会が減り、体を温める習慣がなくなってしまいます。

腰周辺は分厚い筋肉に覆われていますので、温めるのに時間がかかります。

体が冷えたままでいると、血流が低下して、特に、温まりにくい腰周辺の筋肉はその傾向が高まります。

その結果、腰周辺の筋肉の柔軟性が低下して、腰痛が生じやすくなる場合があります。

 

夏の運動不足による影響

夏は日中の気温が非常に高くなるため、どうしても買い物や散歩など外出を控えたりと、体を動かす機会が減ります。

これは暑さから体を守るためには必要な行動です。

しかし、こうした生活が1~2か月続くと、夏前と比べて、体を動かす機会が減り、腰だけではなく、股関節や膝、足首なども動かす機会が減少します。

活動が低下すると、動かしていない関節の可動性や筋力が減少する傾向にあります。

その影響で、立ったり歩いたりするときに、腰と股関節や膝、足首などがうまく協調して動くことができなくなる場合があります。

その結果、日常の生活動作が、腰にかかる負担を集中させて、腰痛がひき起こしやすくなる場合もあります。

 

腰痛予防のストレッチ方法

腰が痛くなると、「腹筋とか筋トレをした方がいいですか?」というご相談を受けます。

筋トレ自体は、健康のために非常にいいことです。

しかし、腰が痛いのでいきなり筋トレをすると、体もびっくりしてしまいますので、まずは腰周辺の柔軟性を上げて、次の段階で筋トレを始められることをおすすめします。

そのためのストレッチの方法を以下で紹介させていただきます。

 

片膝を抱えるストレッチ

①床やベッドの上に、上向けに寝てください。

②右膝をゆっくり曲げ、両手で右膝を抱え、右膝を胸の方向へ、ゆっくり引き寄せます。

③お尻から腰にかけて、軽く伸びていると感じたら、その状態で10秒保ちます。

④10秒たったら、ゆっくり足を戻し、反対の左側の足でも同じように行います。

左右の足で交互に、3回、繰り返しおこなってみてください。

 

太ももの裏のストレッチ

 

①イスに浅めに腰掛け、背筋を軽く伸ばします。

②右足を前に伸ばし、かかとを床につけ、右足のつま先を軽く上に向けます。

③背筋を伸ばしたまま、股関節から上半身を前に倒します。

④太ももの裏が伸びたのを感じたら、その状態で10秒保ちます。

⑤10秒たったら、ゆっくり足を戻し、反対の左側の足でも同じように行います。

左右の足で交互に、3回、繰り返しおこなってみてください。

 

両膝倒しのストレッチ

①上向けに寝て、両膝を立て、両腕は体の横に置きます。

②息を吐きながら、両膝をゆっくり右側へ倒します。

③腰やお尻の左側が軽く伸びるのを感じたら、その状態で10秒保ちます。

④10秒たったら、ゆっくり足を戻し、反対の左側の足でも同じように行います。

左右の足で交互に、3回、繰り返しおこなってみてください。

 

整骨院でできること

夏の生活習慣による腰痛は、腰だけに要因が集中するのではなく、腰を挟む上半身と下半身の各部位の動きに何らかの支障をきたしていることも要因の一つです。

ですので、夏の生活習慣による腰痛は、全身の状態を把握してからの治療が必要になります。

当院では、詳しく現状のお悩みと生活の状態をお聞きした上で、姿勢の状態・背骨や骨盤の歪み・股関節や肩関節などの可動性・筋肉のバランスなどを検査します。

その上で、お一人お一人に合わせた、背骨や骨盤の歪みを整え・関節などの可動性や筋肉のバランスの調整を行う手技を行い、必要であるなら鍼治療や電気治療なども行います。

治療後も、生活習慣でのアドバイスや患者様の改めて気になることに答えさせていただきます。

そういった流れで治療をすることで、夏の生活習慣による腰痛が少しでも改善できるようにお手伝いさせていただいております。

 

腰の痛みで専門の医療機関で診てもらうべき目安

夏の暑さが和らぎ、活動量が戻ることで、腰痛が軽くなる方もいらっしゃいます。

一方で、腰痛にはさまざまな原因があるため、痛みが長引く場合や症状が強い場合には、医療機関などで原因を確認することが大切です。

具体的な目安となる症状は以下の通りです。

・発熱や悪寒を伴う腰痛

・原因不明の急激な体重の減少

・がんの既往歴がある

・強いケガをした後に発症した腰痛

・高齢者で突然発症した強い腰痛

・夜間も強く痛み、安静にしても改善しない

・足の筋力の低下や麻痺がある

・両足のしびれが強くなっている

・排尿・排便がしにくい、または、漏れる

・股の間にしびれがある

 

まとめ

冒頭でも述べましたが、当院に来院される方の傾向なのですが、毎年、お盆明けは、腰痛の発症が増加します。

体のどこを痛めても辛いですが、特に、腰は日常生活のどの動作にも関わってくるため、痛みが発生するとその影響は大きいものです。

ですので、そういったことを少しでも少なくするために、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。

もし、今回のブログで紹介した内容を試しても解決しない場合には、他の要因が影響している可能性があります。

その際には、当院にご相談ください。

当院では、患者様お一人おひとりの状態を丁寧に診させていただき、それぞれの方に最適な施術をご提案しております。

完全予約制で対応しておりますので、インターネットまたはお電話でご予約ください。

 

監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広

 

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夏のゲリラ豪雨で体調が悪くなるのはなぜ?予防する方法はある?

夏の運動不足が心配な方へに知ってほしい健康維持のための簡単エクササイズ

 

 

【ブログ執筆者プロフィール】

氏 名:久木崇広(ひさきたかひろ)

資 格:柔道整復師・鍼灸師
所属院:ひさき鍼灸整骨院(兵庫県加古川市)

得意分野:肩こりや腰痛などの慢性の不調

整骨院で腰痛を治してもらったことをきっかけに、治療の道へ。 整骨院に10年以上勤務し経験を積む中で、治療に対して自分が思う理想が明確となり、2017年に地元の加古川市で開業。 痛みだけを追う治療ではなく、患者様が痛みによってなににお悩みか、また、治ることでどんな未来がご希望なのかを、話し合い共有しながら、治療にあたっております。

草刈り・釣りの翌朝、太ももの裏が張るのはなぜ?朝の起床時にできる対処法

2026.08.20 | Category: お尻の痛み,ふくらはぎ,ふくらはぎの痛み,ゆがみ,予防,体操・ストレッチ,呼吸,太ももの痛み,姿勢,日常生活の動作,歩き方,生活習慣,疲労,立ち仕事,立ち方,筋肉の損傷,筋肉疲労,筋肉痛,職業病,腰痛,膝の痛み,血流,農作業,運動,関節

みなさん、こんにちは。加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。

先日、60歳代男性の方が、太ももの裏の張りを訴えて来院されました。

詳しくお話をお聞きすると、

「朝、起きたときから、昼ぐらいまで歩くのもつらくて・・・」

「草刈り機で草を刈ったり、船に乗って釣りに行ったあとは特にしんどくて・・・」

「お尻の付け根から太もも裏、膝裏まで、なんか突っ張んですよ」

とのこと。

このように、足元が悪かったり、揺れる環境などでの作業は、転ばないように体勢を維持するため、無意識のうちに足で踏ん張りすぎることがあります。

こうした状況が続くと、太もも裏に負担がかかり、作業をした日だけでなく、翌日も太もも裏に張りや痛みを感じることもあります。

その結果、歩きづらくなったり、踏ん張りづらくなるなど、特に、朝の起床時の動作に影響が出る場合もあります。

そこで今回は、踏ん張る作業をした翌日に、なぜ太ももの裏が張るのか?そしてその対処法について、わかりやすく解説させていただきます。

 

太もも裏に張りを感じる理由

踏ん張る動作が続くと、太もも裏に張りを感じるようになる理由はさまざまあります。

その中の一つの要因を結論から述べると、

 

「太もも裏を走る神経(坐骨神経)の動きが悪くなっているため」

 

です。

腰からお尻・太もも裏を通っている坐骨神経(ざこつしんけい)は、人の体の中でも最大の幅と長さがあるとされています。

坐骨神経は、歩いたりしゃがんだり、立ち上がったりする動作に合わせて、周囲の組織の中を滑走したり、長さを変化させたりします。

この神経は通常、2から3センチの伸びるとされています。

しかし、踏ん張る動作が長時間続くことで、太もも裏の筋肉や関節・靭帯などに不調が起きると、体の動きに合わせて伸縮する坐骨神経の伸縮も阻害されて、太もも裏に張りや痛みが発生しやすくなります。

 

今すぐできる対処法

踏ん張る動作時間が長くなることで、坐骨神経の滑走性や伸縮性の低下により、朝、起きたときに太もも裏の張りを感じた場合、その対処法として今すぐできることは、

「すぐに起き上がって動くのではなく、寝床の中でゆっくり体を動かす」

ことを、以下のようなことから始めてください。

 

・ゆっくり深呼吸をする

・寝床布団の中で足首をゆっくり回して動かす

・膝を軽く曲げ伸ばして、太ももの裏を軽く伸ばす

・片膝を軽く胸に近づける

・ベッドの上で膝を曲げて、膝を左右に倒す

 

こういった体操をしてから、起き上がりすぐに歩き出すのではなく、

 

・数歩その場で足踏みする

 

ということを行ってから、朝の行動を開始してみてください。

そうすることで、坐骨神経の滑走性や伸縮性の改善が期待され、起床時の行動もしやすくなります。

 

なぜ「踏ん張る」と坐骨神経の動きまで悪くなるのか?

では、なぜ、草刈りや船での釣りなど、踏ん張る環境での作業をすると、坐骨神経の動きにも影響するのでか?

その理由の一つが、太ももの裏やお尻の筋肉が、身体を安定させるために働き続けるためです。

船の上では、波によって足元が前後左右に小刻みに揺れます。

また、草刈りでは、凹凸のある不安定な地面に立って作業することがあります。

このような場所では、身体が倒れないように、足首・膝・股関節を細かく調整しながら、身体を支えなければならない。

その際に、太ももの裏やお尻の筋肉が、股関節や膝関節の動きをコントロールしながら、身体を安定させます。

ところが、長時間、このような踏ん張る状態が続くと、これらの筋肉が疲労して緊張し、股関節や膝をスムーズに動かしにくくなることがあります。

そうすると、踏ん張る以外の「歩く」「しゃがむ」「立ち上がる」などといった動作をしたときに、太ももの裏やお尻周囲の組織もその動きに対応しにくくなります。

そして、太ももの裏やお尻周囲の組織を通っているのが、坐骨神経です。

坐骨神経は、お尻から太ももの裏を通って走っており、歩行やしゃがむ動作などでは、周囲の筋肉や関節の動きに合わせて、組織の中を滑り伸縮して動きます。

そのため、踏ん張る作業によって太ももの裏やお尻の筋肉が緊張し、股関節や膝の動きが小さくなると、坐骨神経の滑走や伸縮にも影響することがあります。

つまり、踏ん張る作業によって筋肉そのものの疲労に加えて、坐骨神経が周囲の組織の中をスムーズに動きにくくなることで、太ももの裏が張るや痛みにつながる場合があります。

 

坐骨神経の滑走性や伸縮性を向上させるための体操

踏ん張り作業によって低下した坐骨神経の滑走性や伸縮性を、以下のような体操をすることで改善することが期待できます。

①上向きで寝て、右の膝を曲げ、曲げた右膝を両手で抱えて、左肩方向に引き上げ、お尻の下に折りたたんだタオルを挟みます。

②次に、ゆっくりと円を描くように、曲げた右膝を両手で抱えたまま、右股関節を右外側に広げるように移動させます。

③次に、曲げた右膝の両手を離して、足を内側に捻るように(足の親指が内側に倒れる方向)して、膝を伸ばします。

この①~④の動作を3回繰り返したら、動かす足を左に変えて、同じような体操を3回繰り返し行ってください。

 

整骨院でできること

釣りや草刈りは、下半身に過度なブレーキをかけて、踏ん張る動作が多くなります。

そうすると、体の色々な組織に偏りが起こってしまします。

当院ではそういった偏りを検査した上で、患者様お一人お一人に合わせて、

・関節の動きにくくなっている部分を動きやすくするための手技

・筋肉のバランスを整える手技

・鍼治療

・電気治療

などを行います。

太もも裏だけではなく、全身の調整をすることで、より早くお身体のお悩みを解決するためのお手伝いをさせていただきます。

 

まとめ

人の体の中で肉離れが一番多いのが、太もも裏で、それだけ人間の活動の中で、太もも裏は使われているということだと思われます。

特に、踏ん張るという作業は、太もも裏の使用頻度も上がり、張りや痛みが起こりがちです。

その状態で、朝の起床時に、無理に動かすと、より故障がひどくなる可能性もあります。

ですので、朝の起床時にできることを、今回のブログで紹介させていただきました。

それが皆様のお役に立てれば幸いです。

もし、それでも今回のブログで紹介した内容を試しても解決しない場合には、他の要因が影響している可能性があります。

その際には、当院にご相談ください。

当院では、患者様お一人おひとりの状態を丁寧に診させていただき、それぞれの方に最適な施術をご提案しております。

完全予約制で対応しておりますので、インターネットまたはお電話でご予約ください。

 

監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広

 

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脚立作業で全身がだるい?その疲労メカニズムと回復法

春の農繁期に畑のしゃがみ作業で腰が痛くなる原因と予防ストレッチ3選

 

【ブログ執筆者プロフィール】

氏 名:久木崇広(ひさきたかひろ)

資 格:柔道整復師・鍼灸師
所属院:ひさき鍼灸整骨院(兵庫県加古川市)

得意分野:肩こりや腰痛などの慢性の不調

整骨院で腰痛を治してもらったことをきっかけに、治療の道へ。 整骨院に10年以上勤務し経験を積む中で、治療に対して自分が思う理想が明確となり、2017年に地元の加古川市で開業。 痛みだけを追う治療ではなく、患者様が痛みによってなににお悩みか、また、治ることでどんな未来がご希望なのかを、話し合い共有しながら、治療にあたっております。

暑い場所から帰っても体の火照りが取れないのはなぜ?熱中症との違いと正しい対処法

2026.08.03 | Category: 予防,体温,,天気,栄養・食事・飲み物,水分,熱中症,生活習慣,疲労,睡眠,筋肉疲労,職業病,脱水症,血流

みなさん、こんにちは。加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。

今年も、厳しい暑さが続いていますね。

高温多湿な環境で仕事をされている方から、

「仕事から帰っても、体が火照って熱くて・・・」

「冷たい飲み物を飲んでも、なかなか体の熱がおさまらないんです・・・」

「体の熱を早く下げるには、どうしたらいいんですか?」

というご相談を受けました。

このように、暑い環境から離れた後も体の火照りが続く場合は、熱中症を含めた暑熱による体調不良の可能性があります。

熱中症は重症化すると命に関わることもあるため、頭痛や吐き気、強いだるさ、意識がぼんやりするなど、いつもと違うと感じる症状があれば、まずは、すみやかに医療機関を受診してください。

そういった行動をしていただくことを前提に、今回は、自宅でもできる体の熱を効率よく下げる方法について、わかりやすく伝えさせていただきます。

 

体の熱を効率よく下げるには

長時間、暑い環境で働くと、筋肉の活動によって多くの熱が体の中で作られます。

また、外気温が高いと、体の熱を十分に外へ逃がすことができず、体の中心部の体温が上昇していきます。

そうして体内で生じた熱が十分に放散できないため、血液にのって全身へ運ばれ、体が火照ると感じる要因となります。

そのため、火照った体を効率よく冷やすためのポイントを結論から言えば、

「血液から熱を逃がすこと」

が重要になります。

 

今すぐできる体の熱を下げる方法

体の火照りを感じたら、まず試していただきたい方法があります。それは、

「首・脇・足の付け根(股関節の前面)を氷嚢やアイスパックで冷やす」

という方法です。

首、脇、足の付け根には、比較的太い血管が、皮膚の近くを通っています。

これらの部位を冷やすと、血管の中を流れる血液が、効率よく熱を放出します。

そして、温度が下がった血液が体内を巡ることで、体の中心部にたまった熱を少しずつ下げる手助けとなり、火照りの改善が期待できます。

この方法は、日本救急医学会の熱中症診療ガイドラインなどでも、熱中症の応急処置として推奨されている冷却方法の一つです。

この方法に対する注意点は、氷嚢やアイスパックを直接肌に当てると、凍傷を起こす可能性があるため、必ずタオルなどで包んで使用するようにしてください。

また、冷やしても症状が改善しない場合や、吐き気、意識障害、まっすぐ歩けないなどの症状がある場合は、すみやかに医療機関を受診するか、救急車を呼んでください。

 

体に熱がこもると何が起こるの?

私たちの体は、常に体温を約37℃前後に保つように、暑かったら汗をかき、寒かったら体を震わせるなどして、無意識下で自動的に体温を調整する機能が働いています。

気候や活動量がほどほどなら、こういった体温の自動調節機能が働いて、健康に過ごせます。

しかし、気温や湿度が高い環境で長時間過ごしたり、激しい運動や仕事を続けたりすると、体の中で作られた熱が大きくなりすぎることて、処理が追いつかず、十分に体外へ熱を逃がせなくなります。

その状況になった際の、体への影響は以下のようなことが起きます。

大量の汗と湿度により体が冷やせなくなる

体温が上がると、脳の視床下部という体温調節を行う部位が働き、汗をたくさん出します。

汗が皮膚の上で蒸発するときに、体の熱が奪われることで、体温が下がっていきます。

しかし、湿度が高い日は、皮膚の上にある汗が蒸発しにくくなるため、十分に体を冷やすことができず、体内に熱がこもってしまう要因ともなります。

心臓の負担が大きくなる

体の熱を外へ逃がすため、皮膚の血管が広がり、皮膚へ多くの血液が送られます。

体の熱が移った血液が、皮膚の表面を走ることで、体外に血液に移った熱が放散する作用があります。

ですので、体内の熱が大きくなると、それを逃そうと、心臓は全身へ十分な血液を送り出そうとして、普段より速く拍動します。

その結果、動悸や息切れを感じたり、心臓への負担が大きくなります。

脱水が進み筋肉がつりやすくなる

汗は血液の水分から放出されます。

汗を多くかくと、血液量が減って血液が流れにくくなり、体の熱を運ぶ力も弱くなります。

そのため、さらに体温が上がりやすくなるという悪循環に陥ります。

また、大量の汗によって、水分やナトリウム、カリウムなどの電解質が失われます。

電解質は、筋肉や神経が働くための必要な成分であるため、それが不足すると、筋肉がつりやすくなります。

脳の働きが低下する

脳は、体の司令塔ですが、熱にとても弱い臓器です。

暑い環境下や激しい活動で、高熱と脱水が重なると、脳細胞は正常に働けなくなります。

さらに、発汗による脱水で血液量が減ると、脳へ送られる酸素やブドウ糖が十分に届きにくくなり、脳の働きはさらに低下します。

その結果、集中力や判断力が落ち、ぼんやりしたり、頭痛やめまい、吐き気などの症状が現れます。

重症になると脳細胞が障害され、意識障害やけいれん、昏睡を引き起こすことがあり、命に関わる危険な状態となります。

 

そのほかに体内から体温を下げる方法

体が熱いから、とにかく冷たい飲み物をたくさん飲んで体を冷やそうと思われる方もいらっしゃるかと思われます。

もちろん、十分な水分補給は、熱中症の予防や回復に欠かせません。

しかし、冷たい飲み物を飲むだけでは、上昇した体温を十分に下げられないことがあります。

その理由は、飲み物で直接冷やせるのは、胃や腸など消化管の一部だからです。

飲み物が胃に入ると、その冷たさによって胃の周囲は一時的に冷えます。

しかし、胃や小腸には、全身から約37℃の血液が絶えず流れているため、飲み物は短時間で体温に近い温度まで温められてしまいます。

つまり、冷たい飲み物を飲むことは大切ですが、それだけでは体の熱を十分に下げられるわけではありません。

ということで、効率的に水分を摂取して、体温を下げるように体を改善するための方法を以下で紹介させていただきます。

アイススラリー


近年、スポーツ医学や熱中症対策の分野で注目されているのが、

「アイススラリー」

です。

アイススラリーとは、細かい氷の粒と液体が混ざったシャーベット状の飲み物です。

通常の冷たい水との大きな違いは、氷が溶ける際に多くの熱を吸収することです。

氷は溶けるときに、融解熱と呼ばれるエネルギーを周囲から奪います。

そのため、同じ温度の冷たい飲み物よりも、体内から多くの熱を奪うことができます。

実際に、スポーツ選手や消防隊員、自衛隊員などを対象とした研究では、運動前や高温環境でアイススラリーを摂取すると、深部体温の上昇を抑えたり、暑さの中での作業能力を維持しやすくなることが報告されています。

市販で売られているアイススラリーの商品として、代表的な市販のアイススラリー飲料は以下の通りです。

大塚製薬 ポカリスエット アイススラリー

大正製薬 リポビタン アイススラリー Sports

伊藤園 健康ミネラルむぎ茶 アイススラリー

イオン トップバリュ アイススラリー

赤穂化成 熱中対策水 アイススラリー

 

経口補水液


熱中症による体が火照る症状だけであれば、休息や冷却のほかに、効率よく水分と電解質などを補給することで、体温調節機能を助けることができます。

効率よく水分と電解質などを補給するためには、

「経口補水液」

を飲むことです。

その理由は、経口補水液には、ナトリウムとブドウ糖が適切な割合で含まれており、それによって小腸でナトリウムとブドウ糖が一緒に吸収されやすく、それに伴って水分も効率よく体内へ取り込まれるためです。

経口補水液を飲む際の注意点としては、経口補水液は脱水状態の改善を目的として作られた飲み物なので、日常的に喉が渇くたびに飲むものではなく、汗を大量にかいた後や熱中症が疑われる場合などに利用することがすすめられます。

経口補水液は、一度に大量に飲まず、

・少量(100~200mL程度)ずつ、こまめに飲む

・5~10分おきを目安に、ゆっくり飲む

・吐き気がある場合は、スプーン1杯(5~10mL)ずつ少しずつ飲む

・常温でも冷やしてもよいが、冷やし過ぎない5~15℃程度であると飲みやすい

市販で購入できる主な経口補水液としては、

・OS-1(オーエスワン)(大塚製薬)

・OS-1ゼリー(大塚製薬)

・アクアソリタ経口補水液(味の素)

・アクアソリタゼリー(味の素)

・アクアライトORS(和光堂/乳幼児向け)

・明治アクアサポート(明治)

 

体の火照りと伴う症状で医療機関を受診すべき目安

暑い場所で過ごした後に起きる体の火照りに伴って、以下のような症状が起きている場合は、熱中症が進行している可能性があり、自宅で様子を見るのではなく、早めに医療機関を受診をしてください。

・強い頭痛や吐き気がある

・めまいや立ちくらみが続く

・筋肉が何度もつる

・強いだるさや力が入らない

・水分を飲めない、飲んでも吐いてしまう

・意識がぼんやりする、受け答えがおかしい

 

まとめ

熱中症は命に関わることもある病気で、体の火照りが続く場合は、熱中症の兆候とも言えます。

まずは、医療機関で適切な診察を受けることが最も重要です。

医師から運動や日常生活への復帰が許可され、筋肉や関節の不調が残る場合には、当院での施術やセルフケア指導が回復をサポートできることがありますのでご相談ください。

当院では、患者様お一人おひとりの状態を丁寧に診させていただき、それぞれの方に最適な施術をご提案しております。

完全予約制で対応しておりますので、インターネットまたはお電話でご予約ください。

 

監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広

 

室内での熱中症を防ぐために夏の時期に知っておくべき予防法

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【ブログ執筆者プロフィール】

氏 名:久木崇広(ひさきたかひろ)

資 格:柔道整復師・鍼灸師

所属院:ひさき鍼灸整骨院(兵庫県加古川市)

得意分野:肩こりや腰痛などの慢性の不調

整骨院で腰痛を治してもらったことをきっかけに、治療の道へ。

整骨院に10年以上勤務し経験を積む中で、治療に対して自分が思う理想が明確となり、2017年に地元の加古川市で開業。

痛みだけを追う治療ではなく、患者様が痛みによってなににお悩みか、また、治ることでどんな未来がご希望なのかを、話し合い共有しながら、治療にあたっております。

暑い日に冷たい飲み物を飲み過ぎると、胃もたれや食欲不振になるのはなぜ?

2026.07.27 | Category: 予防,体温,冷え,,栄養・食事・飲み物,水分,熱中症,生活習慣,疲労,職業病,胃痛,胃腸,脱水症,血流

みなさん、こんにちは。加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。

連日、熱中症警戒アラートが発表されるほど、猛暑日が続いています。

冷房が十分に効かない職場で働く方にとっては、こまめな休憩や水分補給が欠かせません。

そのため、多くの職場でも、適切に休憩や水分補給ができるよう配慮されているかと思われます。

こうした職場の環境は熱中症予防のためにとても大切ですが、一方で、喉の渇きに任せて冷たい飲み物を一気に飲む習慣が続くと、胃腸に負担がかかり、食欲の低下や体のだるさにつながることがあります。

実際に当院でも、「夏になると胃の調子が悪い」「食欲が落ちて疲れが抜けない」といったご相談を受けることが少なくありません。

そこで今回は、冷たい飲み物を一気に飲むことで胃腸にどのような影響が起こるのか、そして胃を守るための予防法や対処法について、わかりやすくご紹介します。


冷たい飲料を飲むことで胃腸に与える影響

職場環境が暑く、汗をたくさんかくと、強い喉の渇きを感じます。

そのため、休憩時間に冷たい飲み物を一気に大量に飲んでしまう方も少なくありません。

このような飲み方が続くことで胃に与える影響を、結論から言えば、

「胃が急激に冷やされることで、胃の働きや胃の血流が一時的に低下し、胃から小腸へ水分や食べ物を送り出す働きが遅くなる」

ことが発生します。

すると、胃の消化機能が低下して、消化不良や食欲不振が起こりやすくなります。

その結果、エネルギー源となる栄養を十分に吸収できなくなり、疲労感や体のだるさを感じやすくなります。

 

今すぐできる休憩時の水分補給の方法

「冷たい飲み物」「一気に飲む」ということが、胃の不調につながります。

それを少しでも改善するためには、

・水筒は、細口のスクリュータイプや細いストロータイプを選ぶ

・ペットボトルに直接口を付けず、コップに注いだりストローを使ったりして飲む

・飲み物を一度口の中に含み、少ししてから飲み込む

・一度に大量に飲まず、100~200mL程度を目安に数回に分けて飲む

・一口飲んだら一呼吸置き、ゆっくり飲む

・冷蔵庫から出したばかりの飲み物ではなく、少し温度が上がってから飲む

といったように、休憩時間直後に、一気に飲むのではなく、休憩時間をフルに使って、ゆっくり飲むようにしてください。

また、仕事中に摂取する際も、こまめに少しずつ取るようにしてください。

 

冷たい水分を飲むことで起きる胃の反応

胃の主な働きは、飲んだ水分や食べ物を一時的に胃の中にため、胃の動きによって胃液とよく混ぜ合わせながら、少しずつ小腸へ送り出すことです。

つまり、胃は「消化」を担う臓器であり、水分や栄養の多くは、その後、小腸で「吸収」されます。

通常、水だけであれば、飲んでから10~20分ほどで胃から小腸へ送られ始め、30~60分ほどで大部分が胃を通過し、小腸へ運ばれてから吸収されます。

一度に大量に飲むよりも、少量ずつこまめに飲む方が、小腸で効率よく吸収されやすくなります。

これは常温の水分のパターンです。

しかし、冷たい飲み物を一気に大量に飲むと、胃が急激に冷やされることで、胃の血流や胃の動きが一時的に低下します。

その結果、水分を小腸へ送り出す働きが遅くなり、胃の中に水分がとどまる時間が長くなります。

さらに、胃の動きが弱まることで、飲み物や食べ物を胃液と十分に混ぜ合わせる働きも低下するため、消化がスムーズに進みにくくなります。

その結果、胃もたれや食欲不振、消化不良などを起こしやすくなります。

こうした状態が続くと、十分な食事が摂れず、エネルギーや栄養素が不足して、疲れや体のだるさを感じやすくなることがあります。

 

胃の機能が低下している時に有効なツボ3選

冷たいものを飲み過ぎて、胃の調子が悪い状態を改善するために有効なツボを、以下で3つ紹介させていただきます。

足三里(あしさんり)

足三里(あしさんり)ツボの場所は、ひざを軽く曲げ、お皿の下にある外側のくぼみにから、指4本分下が理、外側へ指1本分ずれたところ。

親指で気持ちいいと感じる強さで、5秒押し、ゆっくり離し、これを左右の足で5回繰り返します。

中脘(ちゅうかん)


中脘(ちゅうかん)のツボの場所は、胸の中央のみぞおちと、おへその真ん中を結び、そのちょうど中間。

人差し指・中指・薬指の3本の指で、お腹が軽くへこむ程度の力で5秒ゆっくり押し、呼吸を止めず、5回ほど繰り返します。

内庭(ないてい)

内庭(ないてい)のツボの場所は、足の甲側の足の人差し指と中指の付け根の間の少しくぼんだところ。

親指で5秒ほど心地よい強さで押し、ゆっくり離し、これを左右の足で5回繰り返します。

 

胃の不調に対して整骨院でできること

 

冷たいものを飲んだことによる胃への血流の低下が、体の不調を起こしています。

それに対して、血流を改善するために、姿勢の改善・関節の可動域の向上・筋肉バランスの調整など行います。

また、内臓へ影響のある神経(迷走神経)が、首から出ているので、首の調整も合わせて行います。

 

胃の不調に対して医療機関へ受診すべき目安

胃の不調を感じていて、以下の症状がある場合は、速やかに内科や消化器科など専門の医療機関の受診をおすすめします。

・胃もたれや食欲不振が1~2週間以上続く

・強いみぞおちの痛みや繰り返す腹痛がある

・水分も摂れないほどの吐き気・嘔吐が続く

・吐血や黒色の大便が出ている

・原因の分からない体重減少がある

 

まとめ

猛暑の中で作業をして大量の汗をかくと、喉の渇きを解消するために、ついつい、冷たい飲み物が欲しくなるし、一気に飲んでしまいます。

それによって、食欲が減少して疲労が積もると、長い夏を乗り越えるのもしんどくなってきます。

ですので、意識して水分補給の方法を工夫されることをおすすめします。

そのための方法として、今回、紹介させていただいたことが、皆様のお役に立てれば幸いです。

もし、今回のブログで紹介した内容を試しても解決しない場合には、他の要因が影響している可能性があります。

その際には、当院にご相談ください。

当院では、患者様お一人おひとりの状態を丁寧に診させていただき、それぞれの方に最適な施術をご提案しております。

完全予約制で対応しておりますので、インターネットまたはお電話でご予約ください。

 

監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広

 

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【ブログ執筆者プロフィール】

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