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飲酒 | ひさき鍼灸整骨院の記事一覧

睡眠に関してお悩みの退職後の男性の方に知ってほしい改善法

2024.04.03 | Category: 予防,体操・ストレッチ,体温,入浴,寝起き,日常生活の動作,,栄養・食事・飲み物,生活習慣,疲労,睡眠,筋肉疲労,血流,飲酒

 

先日、グランドゴルフに参加させていただいたときに、お仕事を定年退職されているシニアの男性の方から、睡眠のお悩みをお聞きした。

お悩み内容としては、お仕事を定年退職してから、夜中に何度か目が覚めたり、日によっては寝つきが悪いこともあって、寝覚めがだるいと。

年齢の年齢だから仕方がないのかな?ともお話しされていました。

睡眠の質は、健康に直結するもので、非常に大切です。

そこで今回は、お仕事を定年退職後に、なぜ睡眠の質の変化するのかとその対策について紹介させていただきます。

このブログを読んでいただくことで、睡眠の質を改善できます。

 

 

 

お仕事を定年退職した後に睡眠の質が変化する理由

 

日常生活をおくることで、体や脳の疲れに発症します。

人間はこの発生した疲れを解消して、体が活動しやすい一定の状態に保つ機能を持っています。

これを

 

「恒常性の維持」

 

と言いますが、その手段として“睡眠”が使われます。

運動をして疲れると、その晩はぐっすり眠れるのは、人間の恒常性の維持の機能によるものです。

では、疲れなければ眠れないのかといえば、そうではないのです。

それは、人間は疲れていなくても、

 

「体内時計」

 

のシステムで、ある程度は眠れるようにできています。

日の出で明るくなると目が覚めて、日没で暗くなると眠たくなるといったことは、この1日の生活パターンに合わせて、自律神経の活動やホルモンの分泌が促されることで起こり、睡眠が維持されます。

こうした睡眠を促し維持する「恒常性の維持」と「体内時計」に、仕事を退職後の生活習慣や加齢が影響して、睡眠の質が変化します。

その影響を以下で紹介していきます。

 

退職後に起きる恒常性の維持への変化 

退職後は、通勤や仕事のタスクに追われることがなくなるため、また、加齢によっても、昔ほどは動けなくなることから、活動量が低下します。

活動量が低下すると、実は、体が求める睡眠の量は低下します。

実際に眠っている量の研究では、25歳では7時間、65歳では6時間を下回る結果が出ています。

つまり、退職後の活動量の低下によって、恒常性を維持するために「眠る必要がなくなる」という変化が体に起こります。

この変化が、仕事をしていた時ほど眠れないという感覚を引き起こします。

 

退職後に起きる体内時計の変化

体内時計による体温の変化は、目が覚めて日中に活動しているときは高く、日が沈んで時間が寝る時間に近くなるほど低くなる周期をとります。

体内時計による体温の周期は、加齢とともに振り幅が少しずつ短くなります。

そうすると、 「昼に目が覚めている状態の体温」と「夜の眠たくなる体温」の差のメリハリが減少します。

その体温のメリハリの減少は、体が寝るべき時間帯か起きるべき時間帯かがわからなくなり、晩に目が覚めやすくなったり、昼間に眠気が起きやすくなります。

こうした加齢による体内時計の変化が、睡眠の質を変化させます。

 

 

 

お仕事を定年退職した後に変化した睡眠の質を改善するための対策

 

お仕事を定年退職した後に、睡眠の質が低下していることへの対策を以下に紹介していきます。

 

睡眠時間への考え方

睡眠時間が多いほど、健康にはいいというイメージがあります。

しかし、睡眠時間に対する研究によると、「8時間以上の睡眠は死亡リスクを上げる」という報告がされています。

また、65歳以上の方でしたら、「6時間」の睡眠で十分ということも報告されています。

ですので、長い時間は寝られないということには悩まず、6時間前後を睡眠時間の目安にしてください。

 

寝床に長居しない

 「早く眠りたい」「しっかり睡眠時間を取りたい」と思って、眠たくなくても頑張って寝ようと布団の中に入り、寝床の時間が長くなる方がいらっしゃいます。

しかし、寝床にいる時間が、8時間以上になると、これも死亡リスクが増加します。

また、眠れないことを焦ると、脳がそのストレスで活性化して、余計に眠れないサイクルに入りがちです。

ですので、夜は無理して眠ろうとは思わず、眠たくなった時に布団に入り、寝床にいる時間を減らすことをおすすめします。

 

寝室はシンプルに 

寝床に入りながら、テレビやスマホを見たり、寝床の横に本やお菓子などを置いておられる方もいらっしゃいます。

しかし、寝床に入りながら寝ること以外の活動を伴うと、その刺激で脳で寝るか起きるかのスイッチの切り替えがしにくくなります。

ですので、寝室は寝るためだけの部屋にして、他の行為は別の部屋でおこなうといった、メリハリを利かすことをおすすめします。

 

部屋の明るさ

部屋が暗い方が、睡眠ホルモンが分泌されて、眠りやすくなります。

しかし、一説では、真っ暗になりすぎると、本能的に生命の危機や恐怖を感じる場合があって、眠りにくくとも言われています。

ですので、部屋の明るさは、雲が一つない満月の夜の明るさぐらいである、0.3ルクス程度が良いと言われています。

部屋の照明は、天井からの直接照明はなるべく避けて、間接照明や温かみのある電球色にすることをおすすめします。

 

部屋の温度・湿度の設定 

エアコンは体には悪いから、なるべく使いたくないし、つけるにしてもタイマーで途中で切るようにしていると言われる方もいらっしゃいます。

しかし、室内の温度や湿度が適切でないと、その不快感で途中で起きたり、睡眠が浅くなったりと、睡眠の質が低下します。

ですので、寝室が寝るのに適切な温度である16~26℃、湿度である50~60%が保てるように、エアコンや加湿器を眠ている間は稼働させることをおすすめします。

 

運動をする 

退職後は活動が減って、以前ほど疲れないために、睡眠量が変化すると前章で述べました。

反対にいえば、運動をすることによって、適度な疲労を体に与えることで、睡眠は促されます。

1日に睡眠を促す運動の目安としては、30〜60分程度の時間でオッケーです。

ウォーキングやグランドゴルフなど、ご自身に合ったゆっくりと楽しんでできる運動をおこなってみてください。

 

朝に太陽の光を浴びる 

朝、起きたときに、太陽の光が目に入ることで、体内時計の周期が調整されます。

また、太陽の光を浴びた14〜16時間後に睡眠を促すホルモンが分泌されて、睡眠が促されます。

ですので、起きてから30分以内に、15〜30分ほどの時間、太陽の光を浴びるようにしてください。

寝起きにいきなり外に出るのが難しいようでしたら、窓際で太陽の光を浴びながら温かい飲み物を飲んで過ごすことでもオッケーです。

 

コーヒー・お酒・タバコと睡眠

コーヒーやお酒、タバコなどの嗜好品は、睡眠に影響を与えます。

コーヒーなどのカフェイン飲料は、覚醒する成分が入っているため、睡眠を考えると夕方以降の摂取は控えられることが無難です。

お酒を飲むと眠れるような感じがあります。

しかし、アルコールが体内で分解されるときに出る物質が、目を覚ます成分に変わり、アルコールを飲んだ数時間後に眠りを制限します。

タバコに含まれるニコチン成分は、カフェインと同様に、覚醒する成分が含まれているため、睡眠の質に影響します。

こういった嗜好品は、睡眠を考えるとひかえることも一考していただけると幸いです。

 

湯船につかる

脳の睡眠のスイッチは、体温がいったん上がってから下がる時点で入りやすくなります。

寝る前にその体温の変化をつけるための方法としては、湯船につかるのが最適です。

寝る時間の1〜2時間前に、お湯の温度を39度〜41度に設定した湯船につかってください。

湯船につかる理想の時間は15分ほどですが、無理せずに、たとえ短い時間でも湯船につかってください。

41度以上の熱いお湯につかると、かえって脳が覚醒しますので、その点は注意してください。

 

 

 

まとめ

 

お仕事を退職後に、生活習慣の変化から体に変調が発症する男性の方は少なくありません。

特に、睡眠に関することをよくお聞きします。

睡眠は、脳や筋肉、内臓などの回復をおこなう貴重な時間です。

ですので、退職後の睡眠の質を確保することは、健康で過ごすためには必要です。

そのための方法として、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。

それでもお仕事を退職した後に睡眠へのお悩みが解消できないようでしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。

当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。

当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像のことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。

そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。

 

また、他に睡眠のお悩みへの対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。

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監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広

春先で外飲みが増える方に知ってほしいアルコールが与える体への影響と対策

2024.03.19 | Category: ストレス・自律神経障害,予防,便秘,免疫,寝起き,心臓,感染症,新型コロナウイルス,,栄養・食事・飲み物,水分,生活習慣,疲労,睡眠,肥満,胃腸,背中の痛み,血圧,血流,飲酒

 

春先は、歓送迎会や花見などがおこなわれことが多い時期です。

そういった外食をする際には、お酒を飲むこが伴います。

仲間との会食で楽しい時間を過ごすと、ついつい飲み過ぎてしまい、翌日に体に不調を起こしてしまうことが少なくありません。

そこで今回は、アルコール飲料を飲むことで、体の不調を緩和するための方法を紹介させていただきます。

このブログを読んでいただくことで、会食での飲酒によって体調を崩すことを防ぐことができます。

 

 

 

アルコールが与える体への影響

 

お酒は百薬の長とも言われますが、最近の研究では、ほどほどの飲酒でも健康へのリスクがあることが報告されています。

そんなお酒を過度に飲み過ぎることで起こる体への影響を、以下で紹介していきます。

 

肝臓への影響

肝臓の機能は、体を機能させるためのエネルギーの合成・貯蔵や免疫機能など多岐にわたります。

そんな肝臓の機能の一つとして、

 

「アルコールの解毒」

 

があります。

飲んだアルコールは、胃や小腸で吸収して、肝臓で分解されます

。過度のアルコールの摂取で、肝臓に負荷をかけ続けると、

 

・アルコール性肝炎

・肝硬変

・肝がん

 

など重篤な病気を引き起こすリスクが高まります。

 

脳への影響

過剰なアルコールの摂取は、脳の萎縮や神経の伝達機能が低下して、記憶力や注意力、感情の制御などに障害が出る可能性が高まります。

 

心臓への影響 

アルコールを大量に飲むことで、

 

・心臓が速く動き負荷をかける

・心臓の筋肉が弱まり血液の循環が悪くなる

・心臓自体に必要な血液が足らなくなり胸に痛み引き起こす

・心臓のリズムが乱れが発生する

 

など心臓の機能が崩れて、狭心症や心筋梗塞、高血圧や不整脈などの問題を引き起こす可能性があります。

 

消化器系への影響

アルコールが胃の表面の粘膜を刺激するため、炎症を引き起こします。

それによって、胃かいようや逆流性胃炎など、消化器系の問題が起きる可能性があります。

 

 

生活習慣病への影響

アルコール自体が吸収されやすい高カロリーなものです。

そのため、過剰にアルコールを摂取することで、肥満や糖尿病など、生活習慣病を引き起こす可能性があります。

 

免疫への影響

アルコールの影響で、のどや胃粘膜を痛めることで、外部からの菌やウイルスの侵入が入りやすくなります。

また、アルコールの過剰な摂取は、外部から侵入した筋やウイルスや体内で発生した腫瘍などを攻撃する免疫細胞の働きを抑制します。

その結果、免疫の機能が低下して、感染症やがんなどへの対応が遅れます。

 

アルコールはこのように、生命を維持するための体の機能を低下させることが多い。ですので、そういったことを少しでも抑えるためにも、アルコール飲料の摂取する時の方法が重要になってきます。

 

 

 

アルコールを飲むときにおこなってほしいこと

 

アルコールの1日の摂取量の目安は、男性でアルコールに換算して20〜30グラム、女性で10〜20グラム程度が推奨されています。

アルコール飲料に置き換えると、

 

・ビール:約500〜750ml

・日本酒:約100〜150ml

・ワイン:約130〜200ml

・ウイスキー:約40〜60ml

・ハイボール:約500〜750ml

 

です。

しかし、外食でアルコール飲料を摂取する機会では、このような目安の量は軽くこえてしまう方が多いと思われます。

そこでアルコール摂取によって、体に悪い影響を少しでも抑えるための方法を以下で紹介させていただきます。

外食中に大量のアルコールを摂取する場合、以下のような注意点があります。

 

十分な水分の補給

アルコールを摂取するときは、一緒に水分の補給もおこなってください。

1杯のアルコール飲料を飲むごとに、1杯の水を飲むのが理想的です。アルコールは利尿作用があり、それによって水分を失いやすくなります。

人間の体の60パーセントは水分でできており、そのうちの2パーセントが失われるだけでも体に変調をきたします。

一般的には、アルコールと同等の量の水を摂取することをお勧めします。

また、アルコールを飲む前にも、水分の摂取することでアルコールの影響を緩和できます。

アルコールを摂取して、自宅に戻ったときも、お酒による利尿やアルコールを分解するために、水分は体から失われています。

ですので、帰宅後も、積極的に水分をとってください。

 

おつまみの選択

アルコールを飲む際は、その影響を抑えるために、最初に食べるおつまみのチョイスが重要です。

アルコールの吸収を遅らせる食材として、

 

・タンパク質を豊富に含むチーズ、豆腐、魚介類、肉類

・健康的な脂質を含むナッツ、アボカド、オリーブオイル

・食物繊維を豊富に含む野菜、果物、芋類

・水分を含むスープ、サラダ、フルーツ

 

などの食材を使った料理を食べることで、アルコールの影響を緩和します。

 

睡眠時間の確保

睡眠中は、胃腸や肝臓などの内臓機能が優先的に動き、体を回復させる時間帯です。

一般的に、アルコールの分解には、アルコール1杯分につき1時間はかかります。

ですので、アルコールの分解する時間を確保するために、従分な睡眠が取れるように、翌日の予定を考えながら、お酒を飲んでください、

 

飲酒から回復を早めるためのツボ

体に入ったアルコールを分解するために、体の各機能が働きます。

それをサポートするためのツボが体には存在します。

アルコールと飲んでいる時や飲んだ翌日に、そのツボを優しく気持ちがいい程度に刺激してください。

 

期門(きもん)

乳頭をまっすぐに下がって、ろっ骨がなくなるところに位置します。

 

太谿(たいけい)

内くるぶしの骨が出っ張った部分とアキレス腱と中間のくぼんでいるところに位置します。

 

合谷(ごうこく) 

手の親指と人さし指の付け根の間に位置します。

 

 

 

まとめ

 

気の合う仲間とお酒お飲んで語らうことは、ストレスの発散や関係を深めてくれます。

そういった社会の関係性を上げるアルコール摂取によって、少しでも体への負荷をかけないために、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。

それでもアルコールの摂取によって体調の不良が続く場合は、体を整えて血流や自律神経の働きを向上させて解消するためのきっかけを作るために、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。

当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。

当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。

そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。

 

また、他に胃腸の不調への対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。

お子さんとの食生活の共有がもたらす30〜40代のお母さん方の胃の不調の理由と予防

正月の食べ過ぎ飲み過ぎでお疲れの腸へ早めのケアで快適な新年を

監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広

正月の食べ過ぎ飲み過ぎでお疲れの腸へ早めのケアで快適な新年を

2024.01.07 | Category: 予防,生活習慣,疲労,胃腸,飲酒

 

年が明けて、はや1週間。日常生活のリズムも通常に戻りつつあります。

この時期の恒例行事といえば、「七草がゆ」ですね。

七草がゆは、春の七草を具材とする塩味のおかゆで、その一年の無病と息災を願って、1月7日に食べる行事です。

七草がゆを食べる別の理由としては、正月を祝う食事やお酒で弱った腸を休めるためだともいわれています。

この習慣は平安時代からのものだと言われていますが、現在においても、この時期は七草がゆを食べた方がいいほど、腸が弱って体調が思わしくない方が多いです。

そこで今回は、正月を祝う食事やお酒で、腸が弱る理由と体への影響や対処法を紹介させていただきます。

このブログを読んでいただくことで、正月で疲れた胃腸が整い、よい状態の体調を取り戻せます。

 

 

 

正月の食生活で腸がダメージを受ける理由

 

正月のおせち以外の食べるものへの調査では、

 

1位 スシ

2位 すき焼き

3位 やき肉

4位 ラーメン

5位 カレー

6位 天ぷら

7位 ピザ

8位 ぎょうざ

9位 焼きそば

10位 ステーキ

 

といった感じで、ガッツリした食がずらっとならびます。

さらに、こういった食事ともに、アルコール飲料やジュースなども正月では多く飲まれます。

さて、食事をすると、胃腸で消化吸収がおこなわれますが、この過程で、酸素が消費されて、「活性酸素」と呼ばれる物質が作り出されます。

「活性酸素」は、免疫や殺菌の働きもあるのですが、正常な体の細胞も攻撃して、体を酸化、つまりサビます。

活性酸素は、通常、体の中にある酵素によって除去されていきます。

しかし、暴飲暴食をおこなえば、活性酸素が腸の中で大量に発生して、処理しきれなくなります。

また、活性酸素を発生させる食材としては、動物性の脂肪やタンパク質、炭水化物、アルコールです。

ですので、正月の食生活は、活性酸素が腸の中で増える条件がそろうために、腸に不調がおこるのです。

では、腸が不調になると、なぜ体全体に影響が出るのでしょうか?

それは、腸の働きが、消化吸収だけではないからです。次の章で、腸の働きについて紹介していきます。

 

 

 

体全体に影響する腸の役割とは

 

腸は大きく分けると、「小腸」と「大腸」に分かれます。

腸は身長の5倍の長さと、平面にするとテニスコート1面分ほどもある臓器です。

これだけの大きい臓器には、いろいろな役割がありあります。それを以下で紹介させていただきます。

 

 

消化と吸収

腸は、食べ物を消化・吸収することが代表的な機能です。

1日の消化・吸収量は、約9リットルといわれています。

そのうち、小腸では1日に約7リットル、大腸では残りの2リットルが処理されます。

 

腸は第二の脳

腸には約1億個の神経の細胞があります。

これは人体において、脳に次ぐ多さです。

しかも、腸の機能をコントロールするのは、全て脳が支配しているわけではなく、腸が独自で判断を下すこともあり、また逆に腸が脳へ命令する場合もあります。

ですので、腸は「第二の脳」とも言われています。

 

腸は多臓器とも連携する

腸と体のネットワークは脳だけではありません。

例えば、腸の状態によって、肝臓に消化液を作らせたり、心臓の心拍数を上げさせたり、肺に呼吸数を上げさせたりと、体の機能の調整をもおこないます。

 

腸は免疫の最前線

腸に入ってくるのは食べ物だけではなく、菌やウイルスも侵入します。

そのような外敵に対して、戦ってくれるのが免疫細胞です。

全身の免疫細胞のうち、約60パーセントは、腸に存在します。

それだけ外敵が入って来やすい臓器でもあり、腸の免疫システムが体を守ってくれています。

 

腸は幸せホルモンを作り出す

幸せホルモンと呼ばれるセロトニンは、ストレスを緩和し、睡眠の質をあげ、やる気を起こさせるなど、心身に非常に影響の大きいホルモンです。

そのホルモンは、約90パーセントが腸で作られます。

 

このように腸は、体を正常に健康に機能させるために重要な役割をになっています。つまり、腸の機能が落ちてしまうと、心身ともに影響がでてしまいます。

 

 

正月の食生活でダメージを受けた腸を整える方法

 

前章では、腸は体にとって多種多様な役割を紹介させていただきました。

そこからみても、仕事や家事、学業など、日常生活を支障がなくおくるうえで、正月の食生活によってダメージを受けた腸の働きは、早めに取り戻す必要があります。

以下でその方法を紹介させていただきます。

 

程度な食事量で

正月の食生活の問題の一つに、「食べ過ぎ飲み過ぎ」があります。

それによって体調を崩してしまっていますので、適量の食事量にする必要があります。

腸の調子を整えるための適量というのは、

 

「腹6分目」

 

であることをおすすめします。

ことわざで、「腹八分目に医者いらず」「腹六分目は老いを忘れる」「腹四分目で神に近づく」と言われるほど、昔から少食は健康効果がたかいと伝えられています。

少なくとも正月の腸の疲れが感じられなくなるまでは、「もう少し食べたいな」という程度の食事量を維持してみてください。

 

よくかんで食べる

食事をする際には、一口20回以上、かむことを心がけてみてください。

また、食事をよくかんで食べることで、消化吸収を助ける以外に、以下のような効果があります。

 

・少量の食事でも満腹感が得られやすい

・ホルモンの分泌が増加して高まり、食欲が抑えられる

・唾液や消化液の分泌が増えて消化を助ける

・内臓の脂肪の分解が促進する・味覚が発達する

・アゴの筋肉が発達して表情が豊かになる

 

などメリットも多いので、食事の際には意識してやってみてください。

 

カタカナ食は控えめに

パン・ピザ・パスタ・グラタン などカタカナの食名のものは、動物タンパク質や炭水化物が原材料のものが多いです。

それらは活性化酸素を高めて腸の調子を崩す食材ですので、できるだけ避けるようにしてください。

 

食物繊維の食材をとる

食物繊維が腸に運ばれると、腸の調子を整える菌にとってエサとなります。

つまり、エサとなる食物繊維を食べることで、整腸作用のある菌も増え、腸がリカバーされていきます。

食物繊維の多くふくむ食材として、

 

・玄米、雑穀米、もち麦 などの穀類

・大豆、うずら豆、あずき、 納豆、おから などの豆類

・さつまいも、里いも。こんにゃく などの芋類

・ごぼう、キャベツ、白菜、アスパラガス などの野菜類

・しいたけ、しめじ、えのき などのキノコ類

・わかめ、寒天、ところ天 などの海藻類

 

などを意識してとってください。

 

体温を上げる 

体が冷えると、腸の働きを助けてくれる腸の中にいる菌の活動が低下します。

ですので、

 

・温かいものを食べる

・39度から41度に設定した湯船につかる

・腹巻きやカイロをして保温を心がける

 

などといったことで体の温度を上げるもしくは保つようにしてください。

 

水分を積極的にとる

腸の動きと水分は関係が深いです。水分が十分にとることで、腸の中の便が適度な硬さとなって移動しやすくなります。

便がスムーズに移動することで、腸が刺激されて、さらに腸の活動が上がります。

水分も、常温か白湯が望ましいです。

また、朝、目覚めたときに、白湯をゆっくり飲むことで、胃腸が反射的に活動をはじめます。

冬場は汗をかくことが減るため、ノドの渇きがなく、水分の摂取量が減ります。

ですので、意識してこまめに水分をとるようにしてください。

 

 

 

まとめ

 

腸の動きが悪くなると、腸が位置する部分、つまり腰周辺の筋肉も硬くなり、腰痛を引き起こしやすくなります。

正月に食べ過ぎ飲み過ぎとなるのは避けられないことですので、素早くリカバーできるように、今回、初回させていただいたことがみなさまの助けになれば幸いです。

もし、それでも腸の調子が悪いようでしたら、お近くの病院や治療院で、治療を受けられることをおすすめします。

当院でも、腸の不調に関する施術をおこなっておりますのでご相談ください。

当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。

そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。

 

他に胃腸の不調への対策に関するブログを書いておりますので、そちらも参考にしていただければ幸いです。

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肉離れや捻挫などの筋肉損傷後のアルコール:回復を阻害するメカニズム

2024.01.05 | Category: 予防,捻挫,生活習慣,筋肉の損傷,肉離れ,飲酒

 

40歳代の男性が、運動中にふくらはぎの肉離れをおこして来院されました。

処置をした後に、注意事項として、“飲酒はひかえてください”とお伝えしたところ、ひどくがっかりされました。

理由をお聞きしたところ、運動後に飲もうと思っていた楽しみにしていたお酒があったようで、「なんでダメんでしょうか?」というご質問をいただきました。

3日ほどで、普通に動けるようになるとも思っておられたので、通常は、軽度の筋肉の損傷で、2週間程度、重症の場合は1~2か月程度、回復には結構な時間がかかるケガであること。

また、仕事もあるし、試合も近いということなので、肉離れを早く治したいというご希望もあるということなので、早く回復するためには、なおさら、アルコールをひかえるべき、その理由をお伝えして、納得していただけました。

筋肉の損傷するケガをした際に、アルコールをひかえることをお伝えすると、こういった質問よくされています。

実際、肉離れをした方が、アルコールを摂取したことで、治りが悪かった方がいらっしゃった経験もあります。

そこで今回は、捻挫や肉離れなど筋肉が損傷を受けた際に、アルコーつの摂取を控えるべき理由を総会させていただきます。

このブログを読んでいただくことで、筋肉が損傷した際のアルコールとの付き合い方を理解できます。

 

 

 

筋肉が損傷した時にアルコール摂取をひかえる方がよい理由

 

まず、アルコールを摂取することの良い面は、

・食欲が増進すす

・血流が良くなる

・ストレスが和らぐ

・会話がはずむ

・善玉コレステロールの増加

などがあります。

逆に、アルコールを摂取することのマイナス面は、

・神経に障害を与える

・骨量の低下

・筋肉量の低下

・血中に毒性の強い物質の増加

など、体にとってよくない影響もでます。

さて、このように体にとっていろいろな影響がでるアルコール摂取ですが、肉離れや捻挫など、筋肉が損傷した場合には、結論から言えば、

 

「アルコールの摂取はひかえるべき」

 

です。

その理由としては、以下のようなことが筋肉に影響を与えるからです。

 

 

アルコールの摂取で筋肉が分解される危険性が高まる

 

アルコールを飲むと、

・アルコールによる脳の興奮

・アルコールからできる毒性の強い物質の増加

・アルコールによる血糖値の不安定になる

などがおこることで、体が“ストレス”を感じてしまいます。

体がストレスを感じると、ストレスに対応するホルモンの分泌が増加します。

このアルコールを摂取するストレスから分泌されるホルモンは、体にエネルギーを作り出す作用があります。

エネルギーを作り出すには、タンパク質が必要です。

筋肉は水とタンパク質で構成されているため、このホルモンが筋肉を分解してエネルギーを作り出す方向に持っていきます。

その結果、筋肉が損傷しているにもかかわらず、アルコールを摂取することで、筋肉を回復させるどころか、分解されて減らす方向に向かってしまうのです。

 

 

アルコール摂取によって脱水症状により筋肉に異常がでる

 

筋肉全体の約70パーセントは「水分」、約20パーセントはタンパク質でできています。

筋肉に含まれる水分量の2パーセントでもへると、筋肉がケイレンなど異常が発症します。

アルコールは強い毒性があるので、分解する必要があります。

その分解には、水分と酸素が必要です。

アルコールを飲むことで、分解するために体の水分が消費されます。

また、アルコールには利尿作用もあるため、水分の喪失に拍車をかけます。

このことで、アルコールの摂取は、体が脱水症状におちいりやすいのです。

つまり、アルコール摂取によって体が脱水状態になっていると、筋肉に必要な水分が失われて、筋肉が損傷がますますひどくなる可能性が高まります。

 

 

アルコール摂取してからの睡眠は酸素の不足を引き起こす

 

睡眠中は、自律神経の働きで、体は回復モードとなる。

損傷した筋肉を回復させるには、水とタンパク質と酸素が必要です。

しかし、アルコールを摂取してから眠ると、舌が緩んでノドをふさぎ、無呼吸やいびきが誘発され、体に取り入れる酸素の量が低下します、

つまり、アルコール摂取した後に睡眠をとることは、睡眠中に筋肉をを回復させるための酸素が足らない状態となる。

 

 

アルコールの摂取は筋肉を増やすホルモンを低下させる

 

体には筋肉の増量をうながすホルモンも分泌されます。

アルコールが体に与える影響の研究では、アルコールを摂取すると、筋肉の増量をうながすホルモンの分泌を減少させ、筋肉が作られる量が30パーセント低下することが報告されています。

 

アルコールの摂取が筋肉の損傷による炎症を増加させる 

筋肉が損傷すると、内出血してはれる場合があります。

そこから筋肉を修復するために、痛みを発するの物質がでて、炎症をおこします。

アルコールには、血流を良くする作用があります。

筋肉が損傷した際にアルコールを飲むと、血流がよくなてしまうことで、そんそうした部位に血液の流れ込みが増し、炎症が増加します。

結果、はれがひどくなったり、痛みが増すこととなる。

 

 

筋肉の回復を促すためには

 

筋損傷の回復を促進するには、アルコールの摂取を避けることと他に、損傷のピークがすぎた3~4日後からおこなう次のような方法があります。

 

・無理のない程度に動かして筋肉に刺激を入れて血流を高める

・入浴で体を温め、血液の循環をよくする

・タンパク質と水分をこまめに摂取する

・睡眠をしっかりとる

 

といったことを意識しておこなってください。

 

 

 

まとめ

 

スポーツをやっておられる方はもちろんのことながら、普通に仕事や家事をされる方でも、肉離れや捻挫などの筋肉に損傷があると、日常生活に支障がでます。

私自身も何度も経験がありますが、肉離れは本当に痛くて、不自由で、心身ともにストレスがかかります。

そんな筋肉の損傷を少しでも早く治すために、お酒がお好きな方には申し訳ないのですが、この時だけは我慢していただくための理由を理解していただくために、今回のブログがお役に立てれば幸いです。

それでも筋肉の損傷がなかなか回復しないようでしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。

当院でも、筋肉の損傷に対する施術をおこなっておりますのでご相談ください。

当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。

そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。

 

他に筋肉に関するブログも書いておりますので参考にしていただければ幸いです。

稲刈り後に体中が筋肉痛に・・・、その原因と解消法

 

監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広

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所在地

〒675-0008
兵庫県加古川市新神野5-7-7 津田ビル1F-A

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1台あり

当院に向かい右側に駐車場がございます。駐車場入り口より、左列4番目が当院の駐車スペースとなっております。

休診日

水曜日・日曜日

予約について

当院は完全予約制となっております。

治療中は電話対応ができない場合もございます。留守番電話へお名前・電話番号・診察番号をご伝言ください。後ほど折り返しご連絡いたします。
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