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農作業 | ひさき鍼灸整骨院の記事一覧
春になると、いろいろな花が開花し始めて、特にシニアの女性の方から、ご自宅でガーデニングの作業をされるお話をよくお聞きします。
ガーデニングで、体を動かしたり、日光や風にあたって感覚を刺激することで、心身ともに健康を促進する効果が高いと言われています。
その一方、地面に近づいて作業する必要があるため、長時間、「しゃがむ」動作を取るため、体に負荷をかけることが多くなります。
それによって、肩や背中・腰・ひざなどに、痛みが出てしまうシニアの女性の方が、当院でも少なくありません。
そこで今回は、ガーデニング作業でしゃがむ姿勢を体に負荷を少なくスムーズにとれる条件とそれを促進させる方法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、しゃがみこんでのガーデニング作業によって、体を痛めることを防ぐことができます。
ガーデニング作業でのしゃがむ姿勢をスムーズにとるための条件
一昔前の日本では、畳の部屋での寝起きや和式トイレなど、しゃがみ姿勢は日常的にとっていました。
しかし、近年、日常生活が洋式になり、しゃがみ姿勢をする機会が減少しました。
そのため、しゃがみ姿勢の研究によると、年齢に関係なく、全体の20パーセントの方が、安定的にしゃがみ姿勢ができないという報告がされています。
以下で、スムーズにしゃがみ姿勢をとることができるための条件について紹介させていただきます。
しゃがみこむ姿勢は、・股関節・ひざ関節・足関節を最大限に曲げ込むことでおこなえます。
各関節に支障があると、それを代償するために他の関節に過剰な負荷をかけてしまいます。
特に、足関節の可動性が、しゃがみ姿勢が安定的にできるかを左右されると研究報告がされています。
足関節は、一般的には足の甲側に20度に曲がれば、正常とされています。
しかし、しゃがみ姿勢の足首の曲がる角度は、21〜34度あたりまで曲がることが必要とされます。
反対に、足関節が、足の甲側に曲がる角度が、15度以下になるとしゃがみ姿勢が困難になります。
ですので、股関節、ひざ関節、そして特に足関節の可動域を広げていくことが、しゃがみ姿勢を柔軟にできる条件となる。
立っているときは、多少、重心バランスが崩れても、動ける幅が広いので、ある程度は柔軟に対応できます。
しかし、しゃがみ姿勢は、各関節を曲げ込んでいいるため、重心のバランスをとる幅がせまくなり、非常に不安定な姿勢です。
しゃがみ姿勢での重心バランスは、足の裏が地面にしっかりと接地して、重心が前方にあることで安定します。
反対に、しゃがみ姿勢で重心バランスを後ろにすると、そのままひっくり返るか、ひっくり返らないよう踏ん張るために、筋肉を過剰に使います。
そのことで、しゃがみ姿勢が体に痛みや疲労を発生させます。
先ほどの「正常な関節可動域」の項目で、足関節の可動域が重要だと述べました。
それは、しゃがみ姿勢で前に重心バランスを持っていくために、足首をしっかり曲げることが必要なためです。
しゃがみ姿勢をスムーズにとるためには、以下のような筋肉の状態であることが重要です。
・姿勢を安定させる背中とおなかの筋肉の共同するバランスが良いこと
・最大可動域まで曲げる股関節、ひざ関節、足関節周辺の筋肉の柔軟性が高いこと
・しゃがみ姿勢の時に前方に重心を維持するスネの筋力が十分であること
・しゃがみ姿勢で土台となる骨盤の位置を維持するためにお尻の筋肉量と柔軟性が十分であること
以上のような条件が整うことで、しゃがみ姿勢をスムーズに取ることができます。
ガーデニングでしゃがむ動作をする際に、体への負荷を最小限にするためのポイントを以下で紹介していきます。
しゃがむ姿勢をとるために必要な、股関節・ひざ関節・足関節の可動域とその周辺の筋肉の柔軟性を促進するストレッチを以下で紹介していきます。
片方の足を前に出して、ひざを90度に曲げます。
もう一方の足を後ろに伸ばし地面にひざをつけます。
両手で地面につけて体を支えながら、重心を前に移動します。
後ろに引いた股関節の前面が伸びるのを感じたら、その状態で、10秒間、キープしてください。
反対の足も同じようにおこなってください。
足をクロスした状態で立ちます。
その状態のまま、体の力を抜いて前に倒したときに、後ろの足の太ももからひざ裏が伸びるのを感じたら、その状態で、10秒間、キープしてください。
反対の足も同じようにおこなってください。
足を軽く前後にひざを伸ばした状態でひらき、かかとも地面につけます。
前に出した足のひざを曲げながら、体の重心を前に移送して、ふくらはぎが伸びるのを感じたら、その状態で、10秒間、キープしてください。
反対の足も同じようにおこなってください。
片方の足のつま先と足の甲を床につけます。
そのまま、すねを前に押しだし、足のつま先と足の甲を床に押し付けてください(強くすると痛めますので軽い力で押し付けてください)。
足首の前面が伸びるのを感じたら、その状態で、10秒間、キープしてください。
反対の足も同じようにおこなってください。
以上のようなストレッチを、しゃがんでガーデニングをする前に準備体操としておこなうことと、ガーデニングを終えた後に整理体操としておこなってください。
体に負荷をかけるしゃがみ姿勢は、
、・頭が前方に突っ込みすぎている
・あごがひざに近づけすぎ
・腰や背中が丸く曲げすぎている
です。
重心バランスを前方に維持して、なおかつ筋肉バランスや関節への負荷を減らすためのしゃがみ方は、
・頭と背筋を一直線に維持する
・アゴを引いて必要な分だけ目線を下げる
・重心を足の指や前方足底にかける
・しゃがんだときの足幅は肩幅ぐらいにする
・しゃがんだときにひざと足先の方向をまっすぐにする
を意識することで、余分な力を使わずに楽にしゃがめます。
しゃがんでいるときだけではなく、立っている状態からしゃがむ動作、しゃがんでいる状態から立つ動作でも、体を痛めてしまうことも少なくありません。
その要因としては、体の中で一番重たいのは、お尻の筋肉の移動の仕方にあります。
お尻の筋肉を効率よく動かせば、安定したしゃがみ姿勢をとったり、解除できます。
肩幅ぐらいに足を広げて、足先とひざの方向をまっすぐ前にそろえて、足裏がしっかり接地しているのを感じて立つ。
股関節とひざを曲げて、両手を地面について体を支えて、お尻を上げた状態にする。
そのままお尻を下げて、アゴを引いて背筋を伸ばす。
両手を地面について体を支えて、ひざを軽く伸ばし、お尻を上げる。
お尻を上げたまま、両手をひざを上において、体を支える。
ひざにおいた手で体を支えながら、顔を上げて股関節、腰を伸ばして立ち上がる
ガーデニングは、手をかけてあげるほど答えてくれる充実感のある趣味です。
それだけに、熱心に時間を忘れて、しゃがみ姿勢を続けることで、体を痛めてしまいがちです。
春に好きなガーデニングを思う存分におこなうために、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
それでもしゃがむ姿勢が取りずらいようでしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、他に座り続けたことで起こる体の不調への対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
春になると、イチゴの収穫が繁忙期をむかえます。
現在、日本のイチゴの品種は300種類もあるといわれ、本当に甘くておいしくなりました。
また、最近では若い方々が農業を始めるときに、イチゴ農園を選択することが多いようです。
消費者にとっても生産者にとっても人気のイチゴです。
しかし、イチゴを生産するための年間の作業時間は、1000平方メートル当たり、2092時間です。
これは、他のハウス栽培の野菜の作業時間に比べると、約2倍もの作業時間です。
実際にイチゴ農園を営んでいる方とお話をさせていただくと、土づくりや苗の育成など、やりがいもあるが、手間の多さに驚きます。
特に収穫のときは、朝、早い時間から作業を開始して、イチゴを丁寧にあつかいながら、それでいて出荷数を増やすために、必死でおこなうと。
それが毎日、続くことで、疲労がたまって、気分が悪くなるぐらい肩がこりきって、作業に集中できなくなってしまうようです。
そこで今回は、イチゴなどの収穫作業で肩がこる理由とその対処法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいたでくことで、作物の収穫作業に支障をおよぼす肩こりを解消できます。
イチゴなど農作物を収穫する際には、角度の違いはあれ、長時間、腕を上げた状態を維持する動作が多くなります。
両腕の重さは体重の16パーセントほどです。体重が60キログラムの方なら、9.6キログラムです。
これほどの腕の重みを、長時間、作業するために上げっぱなしを支える土台になるのは、「肩甲骨」です。
肩甲骨が背中で固定されることで、腕を自由に動かすことができます。
通常、関節の面同士は、かみ合うようにある程度の凹凸があります。
しかし、腕を上げるときに、土台として固定する肩甲骨は、ろっ骨の上にのっているだけの状態の関節です。
メリットとしては、可動域が広いことですが、デメリットは不安定であることです。
ろっ骨の上にのっている肩甲骨を固定するために働くのが、肩や胸、背中の筋肉です。
これらの筋肉が、引っ張りあったり、協力することで、肩甲骨とろっ骨の関節は機能します。
しかし、この関節はこれらの筋肉に頼ることが多いため、農作業のような同じ姿勢で長時間、繰り返す動作が過度になると、疲労を引き起こします。
その結果、これらの筋肉が硬くなり、肩甲骨周辺の筋肉への血流が低下して、回復が遅れて、肩こりを引き起こします。
腕を上げての作業のために、ろっ骨の上に肩甲骨を同じ位置でキープするために、胸・肩・背中の筋肉が使われます。
これらの筋肉にストレッチを加えて、血流を促進することで、回復をうながします。その方法を以下で紹介させていただきます。
だった状態で、腕を脇につけて、肘を90度に曲げ、手のひらを天井方向に向けます。
肩甲骨同士を背骨に向かって寄せるように意識して、肘を曲げたまま、手を前から横方向に動かします。
その状態を10秒間、キープしてください。
それを3回おこなってください。
壁に向かって立って、腕を斜め上方にあげます。
その際に、小指の側面を壁につけます。
手は壁につけたまま、首と体を、後ろの方向にひねります。
その状態を10秒間、キープしてください。
同じように、反対側の腕を上げて体をひねってください。
それを交互に3回ずつおこなってください。
壁に向かって立って、腕を斜め上方にあげます。
その際に、手の甲を壁につけます。
手は壁につけたまま、 ゆっくりと、下方向に体を縮めて、前かがみになり、背中をそらすような姿勢をとってください。
その状態を10秒間、キープしてください。同じように、反対側の腕を上げて体をそらしてください。
それを交互に3回ずつおこなってください。
イチゴのあの甘さやおいしさは、生産者さんの苦労の結晶だと思います。
ハウス栽培とはいえ、天候や気温に収穫が左右されるので、ご苦労が絶えないことかと。
少しでもイチゴなど、農産物を生産されておられる方々の肩こりを今回、紹介させていただいたことがお役に立てれば幸いです。
それでも農作業に支障が出るほどの肩こりが解消できないようでしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、他に肩こりへの対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広