- Blog記事一覧 -長時間のパソコン作業による頭痛を伴う首こりはなぜ起こるの?改善法は?
デスクワークのお仕事をするには、パソコンは欠かせません。
厚生労働省の統計で、約70パーセントの人が、パソコン作業による心身の疲労を感じていると報告がされています。
また、肉体的疲労に絞った調査をみると、1位は「目の疲れ・痛み」、2位は「首・肩の疲れ・痛み」という結果がでています。
当院のデスクワークされている方のお悩みで多いのが、「頭痛を伴う首コリ」です。
これは、厚生労働省の統計1位と2位の症状が合体することでおこる症状です。
この症状がでると、仕事のやる気や集中力を削がれるという話を患者様からよくお聞きします。
そこで今回は、この症状がでる理由と改善の方法を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、デスクワークに支障をきたす頭痛を伴う首こりを解決できます。
ずっと見上げた状態で窓拭き掃除をしていたら、首が痛くなった経験はないですか?
実は、パソコン作業でよくしてしまう画面に顔を突き出すような姿勢は、見上げ続けている状態と同じなのです。
特にこの姿勢は、髪の毛の生え際あたりの筋肉に負担をかけてしまいます。
この筋肉が疲れて硬くなることで、そこを通り道にして頭につながる神経や血管を圧迫して、頭痛を引き起こしてしまうのです。
また、パソコン作業で目を使いすぎることでも、髪の毛の生え際あたりの筋肉を疲れさせます。
その理由として、目の動きと髪の毛の生え際あたりの筋肉が、神経的に連動しているからです。
その証拠として、首を右に限界まで横に捻ってから、目線を右に向けると、もう捻れないはずの首がさらに少しだけ右に回せます。
つまり、パソコン作業による目への負担が首への負担へと連動して、首こりを引き起こしてしまうのです。
50歳代の事務職をされておられる女性の方がご来院されて、
「部署異動することになって、引き継ぎでずっと下向いて書類作業してたんです」
「それから移動した部署は、今度は思った以上にパソコン作業が多くて」
「そのせいか首が凝って、おまけに頭痛まで出始めて、ホントにしんどいんです…」
とお悩みをお聞かせいただきました。
首こりは経験があったけども、パソコン作業が増えたぐらいで、今までなかった頭痛がでるって、歳のせいかな?と気持ちが落ち込んだそうです。
しんどいから休みたいけど、職場で迷惑をかけるのも嫌なのでと、責任感でかろうじて持ち堪えている状態のようにお見受けした実例でした。
デスクワークでパソコン作業が多いことで、頭痛を伴う首こりを解消するための3つの方法を紹介させていただきます。
耳を軽く引っ張ることで、髪の毛の生え際あたりの筋肉を緩めることができます。
①姿勢は楽にして視線をまっすぐにします。
②中指を耳のくぼみに入れて、親指を耳の後ろに添えて軽く耳を摘みます。
③肘を軽く横に張るようにして、斜め後ろに3ミリほど軽く引っ張ります。
耳を引っ張るのは1回10秒程度を目安に、一日何回でもやっていただいて結構です。
目が首の筋肉と連動していると前述しました。
逆に言えば、目の疲れを取ることで首のこりが取れるということでもあります。
目の疲れを取るためには、血流をよくして酸素や栄養を目に届ける必要があります。
ホットタオルを目に当てることで、目の血流をよくし、疲れを取ることができます。
やり方は、
①ぬらして軽く絞ったタオルを、ロール状に丸めラップに包みます
②500~600Wの電子レンジで、60秒ほど加熱します
③だいたい手で触れられるぐらいの温かさを目安に、ホットタオルを目に当ててください。
目が疲れると目薬を差しがちです。
しかし目薬は強制的に目の血管を広げるので、目の血管を痛めて、長期的にみるとかえって目の疲れを助長してしまう可能性があります。
ですので、水分を通してゆっくり血管を緩め血流を良くできる、ホットタオルを使われることをオススメします。
頭を五本の指で軽くたたくことで、頭の筋肉をほぐし血流が改善され、頭痛が緩和されます。
さらに、指でたたく刺激が、ストレスに感じた記憶を脳から追い出してもくれます。
5本の指で頭のいろいろな場所をたたくことを10秒ほど続けてください。
こちらも1日何回でもやっていただいて構いません。
厚生労働省でガイドラインが示されるほど、パソコンによるデスクワークは心身に影響を及ぼすと問題視されています。
そのガイドラインの中で、パソコン作業はこまめに休憩しながらおこなうべきだという提示があります。
しかし、患者様からお話をうかがっていると、忙しくて休憩なんかできないというのが現実のようです。
そんなパソコン作業によって頭痛を伴う首こりが発症して大変な思いをされている方に、今回紹介させていただいたことが助けになれば幸いです。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広