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11月に入ると、インフルエンザの流行に備えて、ワクチンの接種を受けられる方が多くなります。
また、7回目のコロナワクチンの接種も始まりました。
この度は、インフルエンザとコロナのワクチン接種を同時に行えることが許可され、一緒に行われる方も少なくないかもしれません。
ワクチン接種をされると、よくお聞きするのが、注射をうった後にくる肩の痛みと、それに伴って腕が上がらなくなることです。
感染症を予防するために、ワクチン接種は必要なことですが、副反応としておこる肩の痛みはなんとかしたいところです。
そこで今回は、ワクチン接種によって、なぜ肩の痛みが起こるのかとその対処法を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、ワクチン接種後の肩の痛みや肩が上がらなくなることから、早く回復できます。
ワクチン接種は、体表から浅い部位に注射針をさす「皮下注射」と、体表から深い部位に入れる「筋肉注射」があります。
ワクチン接種は、日本は従来「皮下注射」を主におこなっていたが、海外では一般的に「筋肉注射」で行われていました。
新型コロナワクチン接種では、「筋肉注射」で行われており、その方法をとる理由として、
筋肉注射は、筋肉内に直接ワクチンを注入するため、ワクチンが体内に速やかに吸収されやすい。
これにより、すばやい免疫の獲得が促されます。
筋肉は皮下よりも厚い組織で、大きな血管や神経から遠いため、誤って血管や神経に刺さるリスクが低い。
筋肉内に注射されたワクチンは、徐々に吸収されるため、効果が持続する。
ワクチン接種の場合、通常は、上腕部の三角筋が選ばれ、大きな筋肉であるので、医療専門家や接種者にとって熟知されており、適切な注射が行いやすいです。
インフルエンザワクチンの副反応ですが、厚生労働省によると、接種した部位に、10~20%の方が、赤み・腫れ・痛みが発症し、通常2~3日で消失します。
新型コロナワクチンの副反応は、こちらも厚生労働省によると、接種した部位に、50%の方が痛み・疲労が、10〜50%は、関節痛・赤み・腫れを発症し、通常2~3日で消失すると報告されています。
このように通常は、2~3日で副反応は消失するのですが、ワクチン接種後、2週間こえても、接種部位の痛みが続くようでしたら、考えられる原因は2つです。
一つは、「SIRVA(サーヴァ)」と呼ばれる症状の可能性があります。
肩へのワクチン接種は、三角筋と呼ばれる大きな筋肉をうちます。
その三角筋とその下にある筋肉の間に挟まった「滑液包」という液体の入った袋に注射針が刺さることで起きる、急性の炎症により、肩の痛みと運動制限が起こる症状のことです。
こちらは、セルフケアでも対処が可能な場合があります。
もう一つは、ワクチンの注射針によって、神経の損傷が起こっている場合があります。
症状としては、肩の外側の感覚が鈍くなったり、上腕や手首の動きが著しく低下します。
神経損傷の方は、専門の医療機関に相談されることをお勧めします。
ワクチン接種の各県の相談窓口は、
インフルエンザワクチンの相談窓口
https://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza_test/090430-02.html
コロナワクチンの相談窓口
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_hukuhannou.html#h2_free3
「SIRVA(サーヴァ)」と呼ばれる症状であるワクチン接種後に腕が痛くなったり、上がりにくくなった場合の対処法ですが、
注射の跡が痛む場合は、腕をできるだけ休め、重い物を持ち上げたり、過度な力を入れることを避ける。
注射の跡にアイスパックや氷を当てると、炎症による腫れや痛みを軽減します。
ただし、皮膚に氷を直接当てると、凍傷になる可能性もありますので、氷をタオルや布で包んで当ててください。
痛みが強い場合は、医師の指示に従って非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用。
肩を回せる範囲で動かすことで、筋肉の緊張を和らげる。
当院では、微弱電流治療器NEUBOXを肩に当てることで、ワクチン接種後の肩の痛みへ対処しております。
微弱電流とは、体に流れる微小な電気と同じ電流を、損傷した細胞に流すことで、体の治癒能力を上げるものです。
先行研究では、微弱電流が生体の回復に与える効果は、通常の自然治癒より約4倍の治癒効果を与えると報告されています。
微小な電気なので、痛みなく治療を受けてもらえます。
微弱電流を受けてもらうと、まずは肩の可動域が改善して、数日後に痛みが解消される症例が多かったです。
来院していただくタイミングとしては、ワクチンを打ったその日からでも大丈夫です。
今までの経験で見ると、来ていただくのが早ければ早いほど、ワクチンを打って肩の痛みや動きが悪くのを防げる可能性が高まります。
そして、当院では、ワクチン接種後の肩の痛みへの微弱電流治療は、「無料」で提供させていただいております。
というのも、コロナやインフルエンザで不安に思われている中、予防のために頑張っておられる方へ、少しでも手伝いをさせていただきたいのです。
当院で、微弱電流によるワクチン接種後の肩の痛みへの治療をご希望の方は、電話電話079−490−5955までお気軽にご連絡ください。
新型コロナウイルスの流行もまだまだ続いており、さらにインフルエンザも今年は感染が増加傾向にあります。
せっかくのワクチン接種が、肩の痛みで生活に支障が出てしまうのが残念でなりません。
今回ブログで紹介させていただいたことが、少しでも助けになれば幸いです。
また、当院では、新型コロナウイルスワクチン接種が始まって以来、ワクチン接種後の肩の痛みへの微弱電流治療を無料で提供を続けております。
ワクチン接種後の肩の痛みでお悩みの方は、ご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
秋に入って、朝晩は肌寒く、昼間は暑く感じて、体調管理がなかなか難しい季節になってきました。
最近、まだ冬に入る前ですが、インフルエンザやコロナ、咽頭炎など風邪症状を引き起こすウィルス性の感染症が、学校で流行り、学年閉鎖や学級閉鎖をしているというお話をよくお聞きします。
こういった感染症を発症すると、熱や喉の痛みが取れても、しばらくは食欲が低下したり、疲れやすくなったりと、体調の不調が長引きます。
そこで今回は、そういった風邪症状を引き起こす感染症への予防の効果があるツボを紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、ウイルス性の感染症を抑えて、季節の変わり目で無事に乗り切ることができます。
春や秋になると、季節の変わり目は体調を崩しやすいなんてことをよく耳にすると思います。
なぜ季節の変わり目にそうなる理由を以下で紹介させていただきます。
人間は、5度以上の急激な気温の変化があると、体温や血圧・呼吸などを自動調整する自律神経がうまく働かず、体調を崩しやすくなります。
特に呼吸系の機能に関しては、秋は朝や晩の冷え込みが増してくるため、その影響で体が冷えないように毛穴が閉じ、皮膚からの呼吸がうまく機能しなくなる。
また、夏に比べて秋は、空気も乾燥するので、呼吸の際、鼻や喉に負担がかかり、鼻炎やセキなどがでやすくなります。
冷え込みによって、首周辺がこわばって、首の痛みや肩こりが起こり、その影響を受けて頭痛や歯痛も起こしやすい。
東洋医学では、体や自然界などは、「木」・「火」・「土」・「金」・「水」5つの属性に分かれているという考え方が2千年も前からあります。
例えば、季節は、
「木」=「春」
「火」=「夏」
「土」=「長夏」
「金」=「秋」
「水」=「冬」
といった感じです。
人間の臓器をこれに当てはめると、
「木」=「肝」
「火」=「心」
「土」=「脾」
「金」=「肺」
「水」=「腎」
になる。
季節の変化は、「五悪」とも呼ばれ、病気になる原因の気候状況を、
「木」=「風」
「火」=「熱」
「土」=「湿」
「金」=「燥」
「水」=「冷」
と表します。
この五行の考え方から、秋は、「(乾)燥」しやすいので「肺」に影響が出やすい季節とされています。
こういった考え方に基づいて、 季節への体の影響する対策を立てておけば、病気や予防や悪化を防げます。
風邪症状を引き起こす感性症に効果があるとされているツボは、髪の毛の生え際周辺と、肩甲骨と肩甲骨の間に集中しています。
指で刺激していただいても良いですが、手が届きにくい部分でもありますので、押すのは難しいかもしれません。
その場合は、ツボのある周辺を重点的に、お風呂で湯船にひたったりシャワーを当ててしっかり温める、カイロを当てる、ドライヤーで温風を当ててもらう、マフラーやタオルを巻いて皮膚を空気に触れさせないようにして保温することで、ツボを通して体に良い影響を及ぼします。
・「風府(ふうふ)」
後頭部を触っていると首近くに骨の出っ張りがあります。
その下の髪の毛の生え際近くの凹みにツボがあります。
・「天柱(てんちゅう)」
先ほど紹介した「風府(ふうふ)」 の親指一本分の下外方にあります。
・「風池(ふうち)」
先ほど紹介した「天柱(てんちゅう) の親指一本分の外方にあります。
・「大椎(だいつい)」
首を前に倒したときに、首の付け根でいちばん骨が出ている部分の下。
・「風門(ふうもん)」
先ほど紹介した「大椎(だいつい)」のツボから、 背骨に沿って指3本分位の下、その部分から指2本分外に離れた位置にあります。
・「肺兪(はいゆ)」
先ほど紹介した「風門(ふうもん)」の指一本分ほど下にあります。
秋は食べ物も美味しいし、運動会や音楽会、ハロウィンなどイベントも盛りだくさんとなってくる時期です。
こういった季節を、皆様には健康で過ごしていただくために、今回のブログが少しでもお役に立てれば幸いです。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
暑い暑いと思っていたら、10月に入ると涼しいを通り越して、肌寒くなってきましたね。
あまりの気候の変わりように、衣替えが追いついていないというお話をよくお聞きします。
こういった季節の変わり目は、体が気圧や気候への対応が追いつかず、体調に異変がでがちです。
その中でも、首の痛みが多いです。
首が痛むと、血圧の上昇、めまい、不眠、頭痛、集中力の低下、体がダルいなどなど、日常生活に影響を及ぼします。
そこで今回は、秋に入った途端、首が痛くなる理由とその対策方法を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただければ、首の痛みを解消して、一年で最も過ごしやすい秋を楽しむことができます。
秋に入ると、首の状態に変化をもたらす理由の一つとして、「天候」があげられます。
夏から秋に季節が変わり目は、気温や湿度・気圧の変動が大きく、それが首に影響を与えます。
そもそも「首」の役割は、
①頭部を支える
頭の中には脳があり、脳は体の司令塔です。
頭を支持する首が正常でなければ、脳の働きをさげ、姿勢や運動などが困難になります。
②動作の制御
首は頭部の動きをコントロールして、前後左右・上下・斜めに向けます。
これによって、周囲の環境からの情報をとるために重要な役割を果たします。
③血管と神経の通過
首には重要な血管や神経が通過している。
脳への血液の供給する通路です。
また、首には、脊髄という太い体の情報伝達を担う神経の通路であり、それは脳と体の連携を取る役割をします。
④姿勢の維持
首の筋肉は、正しい姿勢を維持するために重要です。
適切な姿勢は、体が動く時のエネルギーロスを抑え、健康を保ちやすくなります。
このように、首は重要な役割を果たしています。
そのため、首の健康を保つ必要があります。
一つは気温の変化です。
寒冷な秋の日には、筋肉や関節が凝りやすくなる傾向があります。
特に風邪やインフルエンザなどの感染症が流行する季節でもあるため、適切な保護や温暖な服装が重要です。
また、湿度の変化も関与します。
乾燥した秋の気候は、特にアレルギー症状を持つ人々にとって影響がある場合があります。
喉の痛みや鼻づまりなどが起こることがあります。
健康に重要な役割を担う首に、秋の季節が与える影響とは、
①筋肉の収縮と緊張
秋になると気温がグッと下がり、冷たい空気により、筋肉や関節が収縮しやすくなります。
冬に比べると、秋はどうしても首周りの防寒が緩やかです。
首周りの筋肉は、他の体の筋肉に比べると薄いため、冷たい空気が首に触れることで、首の筋肉や関節が緊張しやすい。
これが首の痛みやコリの原因となる。
②血流の制限
血液の温度は、約40度あるといわれています。
気温が低下すると、血液の温度を下げないために、血管を縮ませて、血流が制限します。
そうすると、筋肉や関節に適切な酸素や栄養が行き渡らなくなります。
特に首は、筋肉が薄く、冷たい空気にさらされやすいので、血管の収縮が起こりやすい箇所でもあります。
それが、首の痛みや不快感を引き起こします。
③活動の減少
少々でも気温が下がってくると外出や運動が減少します。
すると、筋力や関節の動きが低下したり、硬くなりやすくなります。
特に首の周辺の筋肉や関節は、姿勢や日常生活活動に重要な役割を果たすため、その影響を感じやすくなります。
④湿度の変化
秋は夏に比べると湿度が低下します。
湿度が低い状態が続くと、喉や皮膚の乾燥が起こり、それが首周りに不快感や痛みを引き起こしやすくなります。
つまり、秋の季節に入ると、気温や湿度の低下などの気候の変動が激しくなり、首に痛みをもたらしやすくなります。
人間の体は、自律神経という、自動で気温に対応する機能を備えています。
しかし、自律神経を通して気候の変動に対応するには、2週間ほどかかると言われています。
季節の対応に時間がかかるので、季節の変わり目に体調を崩しやすいのです。
ですので、秋の季節の気候変動に体が対応するまで、寝違えや頭痛・めまいなどが発症したり、免疫低下による風邪やインフルエンザが発症しないためにも、適切なセルフケアが重要です。
飲食店のキッチンで働いている50歳代女性の方が、首の痛みで来院されました。
夏は、料理で火を使うことと湿気でキッチン内が暑くなるのでクーラーをかけていたそうです。
しかし、秋に入ると、涼しくなったのでクーラーをかけなくはなったが、キッチン内はちょっと寒くて、かといって暖房をかけるほどでもない状態。
そんな環境で仕事をしていたら、首が痛くなってきて、頭痛も感じるようになって、ダルさも取れないので来院されたとのことでした。
首を触らしていただくと、頭と首の付け根が、ブヨブヨとむくんでしまっており、皮膚も冷たく、首周辺の血流の悪さがみられました。
治療で首を調整していると、リラックスしたのか、寝入ってしまわれ、お疲れが相当たまっていたのがみてとれました。
首の調整を終わってお声をかけると、寝てしまってたことに驚いておられましたが、お帰りの際には体がほかほかするとおっしゃっておられました。
秋に入り小寒くなったことで、首にこれだけ影響を与えるんだなと感じた症例でした。
首に痛みがでるのは、「冷え」が首周辺に入り込んだためです。
ですので、首に入り込んだ冷えを解消するための、2つの方法を紹介させていただきます。
体には内臓や筋肉の動きを良くするための「神経リンパ反射点」というものがあります。
その中でも、首の痛みに対して行う「神経リンパ反射点」を紹介させていただきます。
この点はたった2箇所なので、取り方は簡単です。
1ヶ所目は、鎖骨の真ん中で、鎖骨と肋骨の間に取ります。
2ヶ所目は、耳の穴の高さで、耳の裏にポコっと盛り上がっている頭の骨があります。
そのポコっと出た骨の一番下側、耳たぶの裏あたりの高さです。
気持ちい程度に、優しく左右4ヶ所を10秒ずつ、2セット押してみてください。
ここを刺激することで、首の痛みが軽減し、動きやすくなります。
首は筋肉が薄い分、冷えが入りやすいと述べましたが、反対に熱を加えれば温まりやすい部位でもあります。
ですので、温かいタオルやホットパックで首にあてる、または、温かいシャワーやお風呂も効果的です。
お風呂は、短時間でもいいので首までひたるようにしてください。
また、シャワーでしたら、首の周辺を満遍なく当ててください。
そうすることで、首周辺の血流が良くなり、結果、関節や筋肉の緊張が解け、首の痛みが緩和されます。
首は体を調整するセンサーが集中している箇所で、とても敏感で繊細です。
夏から秋へ季節が変化する際には、そのセンサー反応しすぎて、気がついたときには、首の痛みをはじめ、頭痛を起こしたり風邪をひきやすくなったりと、いろいろと体調を崩しがちです。
季節の変わり目に、首の痛みをケアすることで、そういったことは防ぎやすくなりますので、今回紹介させていただいたことが、皆様のお役に立てれば幸いです。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
田んぼを見ると、稲の穂が黄色く実って、そろそろ稲刈りのシーズンがやってきますね。
さて、そんな稲刈りシーズンは、普段、会社にお勤めをしているが、田植えや稲刈りなど農繁期になると手伝いに行かれるという方も多いのではないでしょうか?
稲刈りをやり遂げると達成感はすごくあるのですが、その翌日は、全身の筋肉痛となり、普段の仕事に支障がでたと、当院でも、訴えられる方が少なくありません。
研究によると、筋肉痛が発生しているときは、筋力の出力が約60〜70%も低下すると報告されています。
慣れない農作業による筋肉痛によって、それほど筋力の低下をもたらすのであれば、普段の仕事に支障をきたしてしまうのは当然ですよね。
そこで今回は、稲刈り作業によって起こる筋肉痛の原因と対処法を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、普段の仕事に支障を起こす農作業による筋肉痛を早くおさめることができます。
運動後に時間が経過してから起こる筋肉の痛みの原因といえば、乳酸が筋肉にたまっているからだとか、筋肉が損傷したから、ということをよくお聞きするかもしれません。
しかし、最近の研究では、
「運動によって引き起こされる神経の過敏によって筋肉痛が引き起こされている」
という新たなメカニズムが提唱されています。
運動をしている最中、筋肉の中の細胞が疲れて、細胞の中から細胞の外へいろんな物質がしみ出てしまいます。
そうすると、普段は、細胞の外に出てこないはずの物質が、血管に入っていきます。
普段は入ってこない物質が血管に入っくるということは、体のどこかが壊れている、もしくは攻撃されているのではないかなど、体が緊急事態の状態だと反応します。
そして、その緊急事態を脳にお知らせをするために「痛み」を発生させます。
「痛み」を信号として、脳へお知らせをするためのには、痛みを発生させる物質が、体の中で増えます。
結果的に、普段は感じなかったようなちょっとした痛みでも、敏感に感じてしまいます。
こうして過敏になった神経によって、ちょっとした筋肉を伸ばしたり縮めたりするだけでも痛みを発生させ、いわゆる「筋肉痛」を発生させます。
私も数年ですが、親戚の農家の田植えと稲刈りの手伝いをした経験があります。
中でも稲刈りはしんどかった。
田んぼの角は、稲刈りの機械が入れないので、全て鎌で稲を刈り、コンバインで収穫した30キロの米袋をトラックに何袋も運ぶなど、慣れない作業を一日中行いました。
稲刈り自体は、親戚とわいわい喋りながら、美味しいご飯も出してもらい、達成感もあるので楽しかったのですが・・・。
翌日の寝起きは、全身が筋肉痛で、まともに動けず、悲鳴を上げながら仕事に向かった思い出があります。
稲刈り後にメンテナンスでこられる患者様のお話を聞くたびに、その当時のことを思い出しますね。
筋肉痛は通常、運動した8〜24時間後に発生して、ピークは24〜72時間、3〜10日で消失します。
筋肉痛は、自然に治ってもいきますが、仕事の作業効率の低下や、筋肉痛による体のゆがみからくる2次的な障害の発生を防ぐためにも、できるだけ早くおさめるための対策をするべきです。
今回は、筋肉痛からより回復させるための方法を3つ紹介させていただきます。
筋肉痛を意図的に発生させて、温熱の物理治療を施すことで、痛みが緩和させるかどうかの実験が行われたところ、明らかに筋肉の神経興奮が低下し、痛みが改善されたという報告がされています。
筋肉痛に有効とされる物理的な温める方法として、一番適しているのが「温水」によるものです。
温水を通して筋肉に熱を伝えることは、温風を通して熱を伝えるより、20倍の効果があるとされています。
そして、全身の筋肉を温める方法としては、お風呂に入るということが、一番簡単です。
温度は、39度から41度の間で、10〜20分程度入ってください。
お風呂に入っているときに、首筋や脇、股関節などリンパをさすることで、血流が良くなり、筋肉の回復につながります。
激しい作業後、体の栄養が枯渇することで、より神経は興奮します。栄養としては、
タンパク質
肉・魚・卵・大豆など
ビタミンB1
豚肉・うなぎ・たらこ・大豆・玄米など
ビタミンB2
レバー・焼き海苔・卵・アーモンド・干し椎茸など
ビタミンB6
レバー・鶏肉・サバ・ニンニク・カツオなど
カルシウム
牛乳・ヨーグルト・イワシ・シラス・干しエビ・大豆 鉄 レバー・シジミ・アサリ・大豆など
疲れのために食欲がない場合は、サプリメントを利用して、栄養摂取を心がけてください。
筋肉痛の回復の肝はいかに睡眠が取れているかにかかっています。
理由としては、睡眠することによって、神経活動が適切な状態にリセットされます。
神経過敏によって引き起こされている筋肉痛を治めるためには、より睡眠の質を上げる必要があります。
睡眠の質を上げる方法としては、
⒈睡眠の1〜2時間前に湯船にゆっくり浸かる。
体温を一度上げ、下がってくるところで睡眠は促されます。
⒉寝る1時間前には、スマホやパソコンなどデジタル機器を見ないようにする。
目に光が入ることで、睡眠を抑制する物質が発生してしまいます。
⒊寝る2時間前には、喫煙やアルコール・カフェイン摂取を控える。
タバコやアルコールなどは神経を興奮させる作用があります。
稲刈りは、機械化が進んだとはいえ、まだまだ手作業でおこなう部分も多く、かなり体に負荷をかけてしまいます。
一年分の美味しいお米のために、頑張っていただけるのは本当にありがたいことです。
今回紹介させていただいたブログを読んでいただくことで、稲刈り後の筋肉痛が少しでも緩和される助けになれば幸いです。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
日本人は、畳や板の間に直接、腰を下ろして座る生活習慣の歴史が長い民族です。
そのDNAが色濃く残っているためか、椅子に座る生活と床に座る生活では、72%の方が「床で座る生活の方がくつろげる」と回答した統計がでています。
そして最近は特に、コロナや暑い気温が続くせいで、外出を控えて、家で座ってテレビやYouTubeなど見て過ごす時間が多くなっている傾向にあります。
床に座っている時間が長くなると、ご自身の姿勢が崩れていくのを感じて、これでは良くないと思い、どんな座り方がいいですか?というご質問をよく受けます。
床で座る方法は、正座や長座、横座りなど、いろいろとあります。
そこで今回は、床で座ることで体に与える影響と、床に座ることで起こるデメリットを解消する方法を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、安心して床で座って生活を送ることができます。
床に座るメリットは、直接地面との接触により、安定感を自然と無意識に覚え、リラックスできることです。
椅子でしたら、地面との距離があるため、転倒しないようにと多少の緊張感がでますが、床に座るとそれが減少します。
また椅子に座るより、目線が下がることで、部屋の空間を広く感じることができ、こちらもリラックス効果が発生すると言われています。
では、そんなリラックス効果が高いとされる床で座ることですが、座り方はいろいろとあります。
その中でも、体にとってベストな座り方は?
結論からいえば、「体がゆがまない床での座り方はない」ということです。
なぜなら、床での座り方のそれぞれにデメリットがあるからです。
「正座」
骨盤が安定して床に座る方法としては一番良いのです。
しかし、本来140度ほどしか曲がらなようにできているヒザを、無理に180度まで曲げてしまうことで、ヒザに負荷をかけて痛める可能性があります。
「長座」
座る姿勢の中で一番上半身が不安定になりやすく、足を伸ばして座る体勢を維持するためには、腰や太もも、お尻の筋肉の負担が大きくなります。
「アヒル座り」
股関節を内側に、ひざを外側に、過度に捻る体勢です。
下半身のねじれは、それを補うために、全身にゆがみを派生させます。
「横座り」
足を横に出した反対側の方に重心が傾きます。
そのままにしていると倒れてしまうので、上半身を反対側に自然と傾ける体勢となり、体のゆがみを助長します。
「あぐら」
膝を折り曲げた状態で広げることで、骨盤が後ろに倒れやすくなり、体が後ろに倒れていきます。
それを防ぐためには、体を前に倒す「猫背」の体勢をとってしまいがちとなり、姿勢を崩しやすくなります。
「体操座り」
両腕で膝を抱えて股関節を深く曲げ込むことで、内臓や血管を圧迫する体勢となってしまいます。
と、いろいろとデメリットをあげていきましたが、床に座るのが短時間でしたら、どの座り方でも大丈夫です。
しかし、同じ体勢の座り方で、長時間、床に座り続けていると、体に変調を起こします。
座ると楽に感じますが、実は、立っている時よりも、座っている時の方が、腰に1.4倍の負荷がかかります。
さらに、ただでさえ座ることは体に負荷を上に、床で座ると、それぞれの座り方が、筋力が必要となったり、体にねじれが生じたりと、プラスαの負荷をかけるので、長時間、床で座り続けるのを避ける必要があります。
余談ですが、座る時間が体に与える影響の研究で、座る時間が長くなるほど死亡リスクが増え、一回の座る時間が、30分未満であると死亡リスクは減少したという報告されています。
実際のところは、ご本人が座りやすいのでしたら、どの方法でも座ってもらってもいいです。
ただし、
「長時間、同じ体勢で座るのは避ける」
ことが、大前提です。
「座り方」より、「座っている時間」への意識が重要です。
80歳の女性の方が、腰痛でご来院されました。
昨年、急に腰痛がひどくなって、病院に行くと脊柱管狭窄症と診断されたが、リハビリの指示もなく、湿布と痛み止めを処方されたと。
腰痛が起こるまでは元気で動き回っていたので、現在、家事や散歩もできず、心配した娘さんに治療を勧められて来院されたとのことでした。
腰痛になって以来、床に長座で座って、長い時間、テレビを見ていることが多くなったが、そうしていると、姿勢がどんどん崩れていくのを自覚しているとお話しいただきました。
お体を診せていただくと、左の足が2センチほど短くなるほど、骨盤のゆがみがあり、このゆがみは、座る時間が増えた影響が大きいのではないかと思われます。
治療後は、腰痛に意識が集中しすぎて、肩こりの自覚がなかったためか、「肩が軽い・・・」と、驚いて盛んにつぶやいておられたのが印象的でした。
床で座る時間が増えたことで、腰だけではなく、体全体に影響を及ぼしたことが感じられる実例でした。
まず、「30分に一回」は、座っている体勢を変えることが大切です。
座っている状態から、立ち上がるなんかは、すごく体勢チェンジとしてはいいです。
しかし、テレビを見ているのに、いちいち立ち上がるなんか、面倒だと思います。
そこで、座ってテレビを見ながらできる、体の歪みをリセットできる方法を紹介させていただきます。
①お尻の真ん中あたりを触ると「坐骨」と呼ばれるとがった骨を感じると思います。
その坐骨を地面に意識して床に当てるように長座位で座ります。
②両手を床について、お尻を3センチほど浮かせます。
③両手の力を抜いて、お尻を床に落とします。その際に、坐骨に刺激を与えます。
これを3度ほど繰り返してください。
①長座位で座り、右のヒザを曲げます。
②曲げた右のヒザを床に滑らすように、力を抜いて伸ばします。
3回ほど繰り返したら、左足も同じように3回ヒザ伸ばしをおこなってください。
①あぐらをかいて、ゆっくりと息を吸いながら、手を耳の横に上げるように、ゆっくりと背伸びをします。
その際に、腰を軽く反らすイメージで、背筋を伸ばしてください。
②息をゆっくりをはきながら、ゆっくり腕を下ろして、体を脱力をしてください。これを3回繰り返してください。
統計によると、日本人は、一日平均5時間座っているという結果が出ています。
座ることは、体にとって楽そうですが、実は結構な負担を体にかけます。
それを補うために、座布団や座椅子などいろいろな補助具がありますが、座る時間が長ければ補助しきれないものです。
ですので、座っている時間に気をつけていただいて、こまめに体勢を変えるようにしてください。
その体勢を変えるための方法として、今回、ブログで紹介させていただいた当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
このことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広