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呼吸 | ひさき鍼灸整骨院の記事一覧
みなさんこんにちは。加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
4月に入り、気温や日差しなどから、ようやく春を感じることが多くなりました。
同時に春は、「春雨(はるさめ)」「春時雨(はるしぐれ)」「桜雨(さくらあめ)」「春驟雨(はるしゅうう)」「菜種梅雨(なたねつゆ)」など、多数の春に降る雨の言葉ができるほど、雨が降る日が多くなる時期でもあります。
春は植物が芽吹く時期なので、自然界にとっては雨が降っては晴れることが必要ですが、人間にとっては、コロコロと変わる天気に体がついていけず、体調を崩しがちです。
4月は、年度のはじめや新生活など、新たな気持ちで生活をスタートさせたい時期でもあります。
そういった時期に、春の季節の特性で体調を崩してしまうのは、もったいないと思います。
そこで今回は、春の気候の変動によって、体調を崩しやすくなる理由とその対処法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、春を快適に楽しく過ごすことができます。
電話でのご予約はこちら>>079−490−5955
春は「三寒四温」と言われるように、寒い日と暖かい日が、交互に訪れます。
これは、この時期は、上空で、高気圧と低気圧が激しく陣取り合戦をしているためです。
高気圧が優勢なときは、暖かい日で晴れとなり、低気圧が優勢なときは、寒い日で雨になります。
この天候の変化は、「気圧の変化」でもあり、これが急激に起こることで、体に不調を引き起こします。
気圧は、ざっくりいえば、外部から体にかかる空気の重さです。
人間は、日常的に15トンもの圧、つまり空気の重さを、体に受けて過ごしています。
その圧に負けないように、体の内部から押し返す力が必要です。
その圧の調整を、人間の体で無意識に自動的に行ってくれるのが、「自律神経」です。
自律神経は、他に、体温・血流・呼吸・免疫・消化など、生命を維持するための調整もおこなってくれています。
雨や晴れに日の入れ替わりが激しい春の特有の天候のため、気圧が変化して、体にかかる空気の重さがコロコロと変わると、それを調整するために、自律神経が過剰に働きすぎることで、自律神経の疲労や機能が低下します。
その結果、自律神経による体を健康に保つ機能も低下して、頭痛やめまい、肩こりや腰痛、イライラや気分の落ち込みなど、体の不調を引き起こしてしまうのです。
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春の季節の激しい変化によって、体調が崩れないように、順応しやすく打たれ強い体にするためは、生活習慣を整えることが有効です。
そうすることで、春の気圧の変化による体調の乱れの要素となる自律神経の機能が向上します。
そのための対処法を、以下で紹介させていただきます。
睡眠の中でも、起床時間の間近の4時ごろは、体を活動させるか休ませるかの切り替えをするために、「自律神経の嵐」と呼ばれるほど、自律神経が不安定になります。
そういったただでさえ自律神経が不安定な時間帯に、余裕なく出勤や家事をするために、起きてすぐに活動を始めると、体がついていけず、体にだるさや気分が重いなどを感じやすくなります。
さらにその上に、春の季節の変化が加わると、体の不調のリスクが高まります。
ですので、春の時期だけでも、普段より30分早く起きて、時間の余白を作り、活動前の自分に余裕を与えてください。
そうすることで、朝の自律神経のバランスが自然に整い、春の気候の変動にも対応できるようになります。
4月は、朝晩と昼間の気温の差が激しい月です。
例えば、2024年4月の兵庫県(神戸)の日中平均気温を見ると、
・最高気温:21.3度
・最低気温:14.1度
と約7度の寒暖差が平均してあると報告されています(参考文献:「気象庁 観測力の毎月の値」)。
気温の寒暖差と体調の関係性について、株式会社LIXILの調査では、朝晩と日中の寒暖差が、7度以上あると、体に疲労を引き起こすと報告しています。
ことから、春の体調をキープするためには、寒暖差対策の必要性があります。
そのためには、普段から、天気予報で、気温をチェックして、出かける場合でしたら脱ぎ着しやすい服装の調整や、家にいる場合は、室内の温度や湿度の環境設定の調整をしてください。
そうすることで、体温調節のためのエネルギーの消費や、それを調整する自律神経の過度の稼働を抑えて、体調をキープできます。
腕を曲げたり伸ばしたりする際は、自分でその動きを意識することでコントロールできます。
しかし、自律神経は、無意識下で働くため、自分の意思でコントロールするのが難しい神経です。
唯一、自律神経を調整できる行動が、「呼吸」です。
例えば、人間は緊張すると、自律神経が、体を闘うか逃げるために、心臓を早く動かしたり、筋肉を硬くします。
しかし、深呼吸をすると、今度は、自律神経が、体をリラックスさせる機能を高めます。
こういったことから見ても、呼吸を意識して深くすることで、自律神経が自然と整います。
最近は、スマホやパソコンのために、呼吸がしづらい猫背の姿勢の方が増えています。
ですので、気がついたときで良いので、春は少し目線を上げて、胸を開いて、大きく深呼吸をするようにしてください。
また、大きなため息をつくこともおすすめします。
ため息をつくと、息をはきだすため、ため息をついた後は自然と息を吸うようになります。
深呼吸やため息などで、呼吸を意識してすることで、春の気候の変化に自律神経が対応しやすくなります。
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4月になると、仕事では新たなことを任されたり、家では花の植え替えを始めたりなど、何かと忙しく活動量が増える時期です。
こういった時期に、気候の変動のために、体調が崩れるのは、避けたいところです。
そのための方法として、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
もし、今回のブログで紹介した内容を試しても解決しない場合には、他の要因が影響している可能性があります。
その際には、当院にご相談ください。
当院では、患者様お一人おひとりの状態を丁寧に診させていただき、それぞれの方に最適な施術をご提案しております。
完全予約制で対応しておりますので、インターネットまたはお電話でご予約ください。
監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
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みなさん、こんにちは。加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
先日、金属加工のお仕事をされておられる50歳代の男性の方が、腰の痛みを訴えて来院されました。
症状が発生したお話をお聞きすると、長時間、踏み台のような低いイスに座って、前屈みで作業をしていたら腰痛を感じるようになったそうです。
今回、ご相談いただいた方のように、金属加工の現場では、低いイスに座って前かがみの姿勢でしゃがみ込んで、長時間の手作業をすることが少なくありません。
このような姿勢で、長時間、作業を続けると、腰に痛みを感じる方が少なくありません。
そうなると、腰の痛みによる不快感だけでなく、集中力や注意力が低下して、仕事に多いな支障が出てしまいます。
そこで今回は、長時間のしゃがみ込み姿勢が、腰痛を引き起こす理由とその対処法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、腰に負担を軽減しながら、金属加工のお仕事をスムーズにおこなうことができます。
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低いイスに座って、前屈みで長時間の手作業をすることで、腰の痛みが生じる理由や条件などを以下で紹介させていただきます。
しゃがみ姿勢になると、重心が後方にずれやすくなり、骨盤が後に倒れます。
骨盤が後ろに倒れると、後方にひっくり返らないようにと、腰の背骨は丸まめて、重心を前に戻す代償の動作を起こします。
腰の背骨を丸めた、いわゆる「猫背」状態を続けることは、腰から背中の筋肉が引き伸ばされた状態を続けることになります。
この状態が続くと、腰から背中にかけての筋肉の疲労や血流の低下が起こり、腰痛を引き起こす要因ともなります。
(参考文献:「しゃがみこみ動作のバイオメカニクス 骨盤と下肢関節角度の関係性と腰背部の筋活動パターンについて」)
研究によると、足首が足の甲側に曲がる角度が、10度未満の場合、しゃがみ姿勢がスムーズにできない人が多いという報告がされています。
また、足首の関節が曲がりにくいことで、しゃがむ際の体の重心が、より後方によってしまいます。
その結果、骨盤が後方に倒れる角度が大きくなり、後ろに倒れないように姿勢のバランスを取るために、腰の背骨を前に曲げ角度が増大する傾向になる。
つまり、足関節の柔軟性が不足していると、腰への負担が増大し、腰痛が起きやすくなるのです。
(参考文献:「足関節背屈可動域および骨盤可動性がしゃがみこみ動作に及ぼす影響について」)
しゃがみ込み姿勢では、後方に倒れないように、主に、スネの前側の筋肉やおなかの筋肉、腰の筋肉をを活動させて、バランスをとっています。
そういった筋肉の活動があるしゃがみ込みの姿勢を、30分以上、続けたところ、それぞれの筋肉の活動が、
・スネの前側の筋肉の活動:12パーセント増加
・おなかの筋肉の活動:80パーセント増加
・腰の筋肉の活動:150パーセント増加
という研究報告がされています。
この数値を見ても、特に、しゃがみ姿勢では、腰の筋肉の活動が激しくなり、このことが腰痛に繋がりやすくなります。
(参考文献:「しゃがみ込み姿勢のバランスを規定する要因 ─足関節の柔軟性に加えて下肢・体幹の筋活動に着目して─」)
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長時間、低いイスに座ってのしゃがみ姿勢で、腰痛が発生するのを予防するための方法として、以下のストレッチを紹介させていただきます。
肩幅に手と足を広げて、四つんばいん状態になります。
両腕の間に頭を入れて、両足の間にお尻を入れるように、お尻を後方に引きます。
その状態で、腰が伸びるのを感じたら、10秒間、その状態をキープしてください。
10秒たったら、元の四つんばいの状態に戻ります。
この一連の動作を、3回、繰り返しおこなってください。
立った状態で、おなかに両手を当てます。
おなかをへこませながら、口から息を、6秒間、はきます。
次に、おなかをふくらませながら、鼻から息を、4秒間、吸います。
この一連の動作を、7回、繰り返しおこなってください。
片方の足のひざを曲げて、太ももの上にのせます。
太ももの上に乗せた足の指の間に、手の指を入れて、足を握ります。
その状態で、足首を足の裏の方に曲げて、スネの筋肉が伸びるのを感じたら、10秒間、キープします。
10秒たったら、元の位置に足を戻し、反対側の足のスネを同じようにストレッチします。
この一連の動作を、3回、繰り返しおこなってください。
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イスに腰掛けることは、一見、楽な姿勢に思えます。
しかし、長時間に及ぶと、腰に大きな負担をかけます。
特に、低いイスに座ることで、腰よりひざが高い位置にくるしゃがみ姿勢は、体の重心が後方に流れるために、より腰に負担をかけることになり、腰痛が引き起こしやすくなります。
今回、ご相談いただいた患者様のように、仕事上、そういった姿勢は避けられないこともあるかと思われます。
ですので、それによって腰の痛みが発生するのを軽減するためにも、今回、紹介させていただいたことを実行していただくことで、その予防にお役に立てれば幸いです。
もし、今回のブログで紹介した内容を試しても解決しない場合には、他の要因が影響している可能性があります。
その際には、当院にご相談ください。
当院では、患者様お一人おひとりの状態を丁寧に診させていただき、それぞれの方に最適な施術をご提案しております。
完全予約制で対応しておりますので、インターネットまたはお電話でご予約ください。
監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
電話でのご予約はこちら>>079−490−5955
みなさん、こんにちは。
加古川市ひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
水泳やバスケ、剣道などスポーツを習っておられるお子さんのお話を聞いていると、私たちの子供の頃とは比べ物にならないぐらい、高度で熱心な指導を受けておられるのに驚かされます。
親御さんたちも、スポーツを通じて、お子さんの成長の過程を見るのが楽しいことが、お話をしていても伝わってきます。
それと同時に、練習量や試合数が多くなることで、ケガをされるお子さんも多くなってきています。
先日も、練習で足を痛めたお子さんを治療に連れてこられた親御さんから、
「家で何かストレッチと筋トレとか何かしたほうがいいですか?」
というケガを防止するためのご質問を受けしました。
実は、お子さんが、スポーツで体を痛めないためのセルフケアに関するこういったご質問を、よくお受けします。
そういった際には、症状に合わせて、セルフケアの方法をお伝えします。
しかし、夜の遅くまで練習をしたり、練習で疲れ切ってしまっていたり、他の習い事もあるので、セルフケアにとる時間がないことが実情であると感じます。
ですので、お子さんにセルフケアに手をまわす余裕がない場合には、
「運動後の夜の入浴は、必ず湯船につかるようにしてください」
とお伝えしております。
というのも、スポーツをしておられるお子さんには、あるあるなのですが、夜の入浴はシャワーですませておられることが少なくありません。
そして、シャワーで夜の入浴をすませる生活習慣のお子さんが、スポーツでケガをしてしまう確率が高いのことも感じます。
そこで今回は、お子さんのスポーツによるケガを予防するために、湯船につかることでどのようなことが体に働くのかと、効果的な入浴の方法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、お子さんが運動によるケガを防ぎつつ、しっかりと競技に打ち込むお子さんの姿を親御さんが安心して見守れます。
日常的に入浴をシャワーにしている大学生を対象に、シャワー浴から湯船につかる入浴法へ変えたことで、体にどのように変化が起こるかの研究で、
・熟睡感
・体の疲労感の回復
・体の軽快感
・作業効率
・注意力や集中力
が大きく向上したと報告されています。
このように、湯船につかることで体に起きることは、スポーツをする人にとっては、ケガの防止だけでなく、競技のパフォーマンスを上げることにもつながります。
以下で、湯船につかることで体に起きることが、スポーツによるケガを防止につながるメカニズムを、具体的に紹介させていただきます。
運動をすることで、エネルギーを使い、細胞が損傷したりします。
それを回復させるためには、血液から栄養や酸素を供給してもらったり、疲労物質を回収してもらう必要があります。
血液は、心臓からの押し出す力だけでなく、体の筋肉がポンプのように血管を圧縮することで循環します。
スポーツによって筋肉が疲労していると、ポンプの役割が果たせず血流が悪化します。
その結果、体の回復が遅れ、その状態でまた運動するとケガにつながります。
湯船につかることで、水圧が体にかかり、疲れた筋肉の代わりに血管に圧縮力がかかり、自然と血流が良くなる効果があります。
お風呂に入ることで体にかかる圧力は、
「静水圧」
と呼ばれています。
水によってかかる圧力は、水深1メートルで、1平方センチに100グラムの水圧がかかります。
例えば、身長170センチで60キログラムの方が、首まで水につかると、体に600キログラムもの静水圧がかかるとされています。
この水圧によって、200~300ミリリットルもの血液の循環が増加します。
ですので、練習で疲れていて動きたくないときでも、湯船につかるだけで、水圧によって自然と血流が良くなります。
それによって、疲労の回復がすすみ、翌日からの運動中でもケガがしにくくなることが期待できます。
余談ですが、週5回以上の湯船での入浴習慣がある方は、
・血管や心臓の状態が良い
・要介護のリスクが3割低下する
という研究データも出ています。
長い目で見ても、湯船につかる入浴方法は、健康維持に有効です。
自律神経は、生命を維持するために体を無意識下で、自動的に調整してくれる神経です。
例えば、運動して体が熱くなると、体温を下げるために発汗するとか、ご飯を食べたら胃腸が消化と吸収のために機能するなど、これらの体の活動は、自律神経の働きでおこなわれます。
自律神経には、体を活動モードにする交感神経と、体をリラックスや回復モードにする副交感神経と、二つの神経によって機能します。
運動をすると、交感神経の働きが活発になり、心拍数を上げたり、血管を収縮させたり、筋肉を緊張させて、体を活動しやすい戦闘モードの状態になる。
運動後は、今度は消費したエネルギーを回復させるためには、胃腸を動かして食べたものを消化吸収したり、血管を広げる副交感神経を優位に働かせて体をリラックスと回復させる必要があります。
スポーツで熱心に練習をしていると、体が興奮状態が続いて、交感神経から副交感神経へのスイッチが切り替わらず、自律神経のバランスが崩れる場合があります。
そうすると、十分に睡眠を取ったり食事をしても、なかなか体の疲労が回復しないことが起こります。
その状態でスポーツをする結果、ケガをしやすくなります。
自律神経は、意識的にコントロールできない神経です。
ですので、スポーツの場合でしたら、運動後に副交感神経が、自然と優位に働く環境に持っていく必要があります。
そのための方法として、適度な温度に設定した湯船につかることが、とても有効です。
湯船につかることで、血管が開き血流が良くなったり、水の浮力で体が軽くなったりすることで、体がリラックスして、副交感神経の機能が高まります。
つまり、湯船につかることで、自律神経のバランスが適正に調整されて、運動時にケガすることを防げます。
昼間に蓄積された疲労は、適切な睡眠をすることで、疲労全体の約70~80パーセントは回復されます。
また、体全体のエネルギーの消費の20パーセントを占める脳の疲労は、それを回復するために、ほぼ100パーセントを睡眠に依存しています。
つまり、スポーツをすることによって起きる疲労を回復させて、ケガをしにくい体にするためには、質のいい睡眠をとることが重要です。
実際、野球の大谷選手やイチロー選手が、パフォーマンスを維持するために、睡眠を非常に重視しています。
睡眠の質が良いというのは、深い眠りができているかによります。
そのためには、自然と体が睡眠モードに入るように、誘う必要があります。
そのための方法として、湯船につかる入浴方法が鍵です。
湯船につかることで、いったん、体の芯の部分の体温を上がります。
そして、入浴後に、だんだんと体温が下がってくると、体が睡眠モードに自然と入ります。
そうすると、スムーズに深い眠りの状態に移行します。
シャワーで入浴をすますと、体の芯の体温がそれほど上がらないため、入浴後の睡眠モードへの移行がスムーズに行われず、睡眠の質が低下しがちです。
つまり、体を効率的に回復させるケガを防止するためにも、睡眠の質の向上は必要で、そのためには、湯船につかる入浴方法が有効となる。
スポーツをされておられるお子さんが、ケガをしにくい状態にケアするための、効率的な入浴の方法を以下で紹介させていただきます。
湯船のお湯の温度は、39~41°に設定してください。
この温度のお湯につかることで、副交感神経が優位に働いて、体をリラックスさせて疲労を回復しやすい状態になる。
お湯の温度が、42°以上の熱い状態にすると、体に強い刺激が入り、交感神経が優位となり、体が興奮してしまいます。
入浴時間としては、10~15分ほどが理想です。
のぼせることに注意しながら、肩や首までしっかりお湯につかる全身浴をおこなってください。
湯船で入浴中は、深呼吸をゆっくりおこなうことで、より副交感神経が優位に働き、体が回復しやすいモードにいざないます。
深呼吸は、湯船につかったまま、
・息を6秒かけてゆっくりはく
・息を4秒かけてゆっくり吸う
ことを、3分間、繰り返しおこなってください。
また、スマホなどのデジタル機器を見ながらの入浴は、脳を興奮させますので、避けていただき、音楽をかける程度にとどめてください。
スポーツの練習でよく使った体の部分や疲労を感じている部分を、入浴した状態で優しく皮ふをさするだけでも、血行が促進して、神経の興奮を抑えて、疲労回復に役立ちます。
お風呂に出た後は、汗をかくからといって、扇風機や冷房などにあたって、急激に体温を下げることを避け、保温に努めてください。
入浴後、1~2時間後あたりで体が睡眠モードに移行するので、そのタイミングで就寝することが理想です。
また、入浴によって、体の水分が失われますので、入浴の前後に十分な水分の補給が必要です。
例えば、41℃に設定した湯船に、15分間、つかり、その後、30分安静にした場合、平均で約800ミリリットルの水分が体から失われると報告されています。
筋肉の約74パーセントは、水分で構成されていますので、体から水分が失われると、筋肉に支障を引き起こします。
入浴の前後に、コップ一杯分(約200ミリリットル)程度でいいので、水分の補給をおこなってください。
お子さんがケガをしても、試合が近いことやチーム内の競争などで、なかなか休めないお悩みを、親御さんからよくお聞きします。
ケガを防止するためには、何かしらのセルフケアをする方がいいけれども、練習後は疲れ切って、その余裕がないことも感じます。
そういった方でも、簡単にできるケア方法として、「湯船につかる入浴」ことを当院では推奨しています。
より効率的に入浴してもらうために、
・入浴の方法
・入浴中の過ごし方
・入浴後の過ごし方
を紹介させていただきました。
今回のブログが、皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでも、スポーツの練習中にケガをしやすい、疲労が取れないお悩みが解決しないようでしたら、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関へ受診されることをおすすめします。
当院でも、今回のケースのような場合でも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他に、運動で起きるお体の不調に関するブログも書いておりますので、そちらも参考にしていただければ幸いです。
監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:
「シャワー浴からバスタブ浴への行動変容が睡眠と作業効率に及ぼす効果について」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/onki/78/4/78_341/_pdf/-char/ja)
「入浴習慣は、動脈硬化や心機能に好影響をおよぼす 」(https://www.ehime-u.ac.jp/wp-content/uploads/2018/06/bc88b03344be84d6b8f8bcc1678ea315.pdf)
みなさん、こんにちは。加古川市のひきさ鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
先日、70歳代女性の方が、自宅内で転ばれ体を強打し、首や胸、背中などの不調を訴え来院されました。
診させてもらうと、体のゆがみや筋肉の過緊張などがいろいろな部分に出ており、転倒で受ける体へのダメージの大きさを改めて認識しました。
ご高齢の方の転倒に関する統計によると、年間に約100万人が転倒による骨折を経験しており、また、年間の転倒による死亡事故数は交通事故による死亡者数を大きく上回っていると報告されています。
転倒しやすくなる身体的な要因は、筋力の低下・バランス感覚の低下・視覚や聴覚の機能低下・認知機能(注意力・判断力)の低下など、いろいろありますが、その一つとして、「呼吸の機能の低下」が挙げられます。
今回のブログでは、ご高齢者の方の呼吸の機能が低下するとなぜ転倒につながるかを解説し、その対策を紹介させていただきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、転倒しにくい体を作ることができ、日々の生活を安全にかつ快適に過ごすことができます。
加齢によって筋力は低下する傾向にあり、その中には呼吸に関わる筋力も低下します。
それによって、20歳代と比較して70歳代は、30~40%低下していると研究報告がされています。
呼吸に関わる筋肉は、背中やおなか周りにあります。
これらの筋肉は、呼吸に関わるだけでなく、体幹の安定や姿勢の制御などにも関わります。
これは、例えば、武道や格闘技で深い呼吸をして下腹に力を入れることで、動作の安定や精度が上がることが証明しています。
つまり、呼吸筋が弱まると、動作中の安定性が失われ、その結果、転倒リスクが高まります。
また、転倒経験のある方と転倒をされていない方の身体の比較すると、転倒経験のある高齢者は、ろっ骨や胸の背骨の可動域が制限されている場合も多くみられます。
このように、呼吸の機能の低下は、単に体に酸素を取り込む能力が悪くなるだけでなく、運動能力に影響を及ぼして、体が転倒しやすい状態になりやすい。
呼吸機能を改善し、転倒リスクを軽減するためには、以下のような呼吸筋を刺激するための体操を紹介させていただきます。
1. イスに背筋を伸ばして座ります。
2. おなかに手をあてて、口を閉じて、鼻から息を、4秒間、吸ってください。息を吸った際に、おなかにあてた手で、おなかが膨らむこと確認してください。
3. 次に、体を軽く前屈みになりながら、口を軽くすぼめながら、6秒間、ゆっくりと息をはきだしてください。息をはく際に、おなかにあてた手で、おなかがへこむこと確認してください。
4. この一連の動作を、3回、繰り返してください。
1.背筋を伸ばしてイスに座り、胸の前で手を組みます。
2.手を組んだまま、胸の前に腕を伸ばします。
3.そのまま腕を頭の上にあげて上方に伸ばした状態で、10秒間、キープします。
4.次に、手を組んだまま、頭の後ろに回して、肘を開いて胸をそらして、10秒間、キープします。
5.次に、再び、腕を頭の上にあげて上方に伸ばした状態で、10秒間、キープします。
6.次に、手を組んで腕を伸ばした状態のまま、両手を胸の前に伸ばした状態に戻ります。
7.最後に、肘を曲げて、胸の前に手を組んだ最初の状態に戻ります。
8.この一連の動作を、3回、繰り返しおこなってください。
1.背筋を伸ばした状態でイスに座り、右手は左肩に、左手は右肩をつかみます。
2.ゆっくりと上体を右側にひねって、10秒間、キープします。
3.次に、ゆっくりと上体を左側にひねって、10秒間、キープします。
4.この一連の動作を、3回、繰り返しおこなってください。
転倒をすると、肉体にさまざまなダメージを起こすだけでなく、活動意欲を低下させることで、生活の質を下げます。
転倒のリスクは、今回のような呼吸への適切なトレーニングをすることで、予防や改善が可能です。
そのための方法として、紹介させていただいたことが、皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでも、転倒に関して不安がございましたら、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関で、相談や体のケアを受けられることをおすすめします。
もちろん、当院でも、今回のような転倒に関することにも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他に、転倒に関するブログを書いておりますので、参考にしていただければ幸いです。
監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:転倒経験の有無が呼吸機能および 身体機能に及ぼす影響 (https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/35/4/35_541/_pdf/-char/ja)
皆さんこんにちは、加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
今年の冬は、昨年よりも厳しい寒さにな理、冬らしい冬になるとの気象予報が出ていました。
冬になり寒くなると、流行ってくるのが、“風邪”です。
「風邪は万病の元」ともいわれるほど、風邪からいろいろな体調不良が起きる場合があります。
その一つとして、風邪をひいた後の疲労感が抜けないという症状です。
先日も、30歳代女性の方が、2週間、風邪をひいた状態が続いて、ようやく治ったと思ったら、疲労感が抜けないことを訴えて来院されました。
詳しくお話をお聞きすると、
「しっかり寝たつもりなのに、朝、起きたときがだるさいんです・・・」
「なんか、仕事中もぼーっとしてしまって集中できなくて・・・」
「子供の送り迎えで自転車を運転してるんですけど、すぐに息切れしてしまって、こんなことなかったんですけど・・・」
とのことでした。
今回、ご相談いただいた患者様のように、風邪をひいて、それが治った後に、何をするにも疲労感が抜けないという方が少なくありません。
そこで今回は、風邪が治った後に続く疲労感の原因とその対処法について紹介していきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、風邪が治った後の疲労感の原因が解消されて、日常生活でより活動的に過ごせます。
風邪が治った後に疲労感が抜けないという症状の原因として、以下のことが考えられます。
風邪による感染が体内で起こると、体内の免疫システムは、ウイルスと戦うために活発に働きます。
この過程で、体内では炎症性物質が生成され、脳にも影響を及ぼします。
具体的には、風邪のウイルスに感染すると、免疫反応を調整するタンパク質が脳内で炎症を引き起こし、疲労感を感じさせると、理化学研究所の研究で報告されています。
このような風邪に対しての免疫反応によって、体の活動や回復を命令する脳の機能が低下して、疲労感が発生しやすくなる。
風邪によって、鼻が詰まったり、のどが痛む、せきこむなど、呼吸機能が低下しがちです。
風邪をひいている間、呼吸が苦しくなるため、より酸素を取り入れようと、呼吸するための胸や背中、首やおなかの筋肉が過剰にはたらくことで疲労します。
風邪が治った後も、呼吸に関わる筋肉が疲労したままで呼吸機能が回復していない場合、酸素の不足からエネルギー生産が低下し、疲労感を感じやすくなります。
風邪の治療において、抗生物質がよく処方されます。
抗生物質は、有害な細菌感染には効果的ですが、有益な細菌も壊す働きがあります。
特に、体の中の90%の細菌が集まる腸のなかの細菌が、抗生物質によって減少することで、消化不良や栄養吸収の低下が引き起こされます。
その結果、体のエネルギーの生産性が低下して、疲労感を感じることになる。
風邪が治った後の疲労感を軽減するためには、まずは、呼吸機能を回復させることが重要です。そのための体操を、以下で紹介させていただきます。
大の字の体操
1. 上向きで寝て、手足を広げ、大の字になります。
2. その状態で、鼻から4秒間息を吸い込み、口から6秒間かけてはき出します。
3. この動作を7回繰り返します。
大の字の体勢は、腰に負担がかかりやすいので、3分以内でおこなうことが推奨されます。
1. 上向きで寝て、頭に枕を置き、あごを引き、手の力を抜いて、両手を天井方向にあげます。
2. そのまま、両腕を同時に天井方法へ、上げ下げするのを、5回、繰り返します。
3.次に、両腕を左右交互に天井方法へ、腕を上げ下げするのを、5回、繰り返します。
4.この一連の体操を、3回、繰り返してください。
1. イスに座った状態で、脇に手のひらを当て、優しく上下前後に、20秒間、さすります。
2. 次に、手のひらを胸に当てて、優しく、20秒間、さすります。
3.この一連の体操を、3回、繰り返してください。
今回のブログでは、風邪後の疲労感が発症した原因として、以下のことを説明させていただきました。
・免疫反応による脳内の炎症
・呼吸機能の低下
・抗生物質による消化機能の低下
また、風邪後の疲労感に対処するため、以下の呼吸改善体操を紹介させていただきました。
・大の字の体操
・背部を整える体操
・脇と胸をさする体操
風邪後の疲労感は、日常生活に大きな支障をきたす可能性が高まるため、早めにケアされることをおすすめします。
そのための方法として、今回、紹介させていただいたことが、皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでも風邪後の疲労感のお悩みが続く場合は、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関に受診されることをおすすめします。
当院でも、今回取り上げたケースの風邪後に起きるお体の不調にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他に感染症への対策に関するブログも書いておりますので、参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献
理化学研究所. ウイルス感染に伴う疲労倦怠感は脳内炎症が引き金 – [理化学研究所](https://www.riken.jp/press/2014/20140313_2/)
理化学研究所. 熱が引いても疲れが取れない理由 – [理化学研究所](https://www.riken.jp/press/2023/20231124_2/index.html)