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日本人は、畳や板の間に直接、腰を下ろして座る生活習慣の歴史が長い民族です。
そのDNAが色濃く残っているためか、椅子に座る生活と床に座る生活では、72%の方が「床で座る生活の方がくつろげる」と回答した統計がでています。
そして最近は特に、コロナや暑い気温が続くせいで、外出を控えて、家で座ってテレビやYouTubeなど見て過ごす時間が多くなっている傾向にあります。
床に座っている時間が長くなると、ご自身の姿勢が崩れていくのを感じて、これでは良くないと思い、どんな座り方がいいですか?というご質問をよく受けます。
床で座る方法は、正座や長座、横座りなど、いろいろとあります。
そこで今回は、床で座ることで体に与える影響と、床に座ることで起こるデメリットを解消する方法を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、安心して床で座って生活を送ることができます。
床に座るメリットは、直接地面との接触により、安定感を自然と無意識に覚え、リラックスできることです。
椅子でしたら、地面との距離があるため、転倒しないようにと多少の緊張感がでますが、床に座るとそれが減少します。
また椅子に座るより、目線が下がることで、部屋の空間を広く感じることができ、こちらもリラックス効果が発生すると言われています。
では、そんなリラックス効果が高いとされる床で座ることですが、座り方はいろいろとあります。
その中でも、体にとってベストな座り方は?
結論からいえば、「体がゆがまない床での座り方はない」ということです。
なぜなら、床での座り方のそれぞれにデメリットがあるからです。
「正座」
骨盤が安定して床に座る方法としては一番良いのです。
しかし、本来140度ほどしか曲がらなようにできているヒザを、無理に180度まで曲げてしまうことで、ヒザに負荷をかけて痛める可能性があります。
「長座」
座る姿勢の中で一番上半身が不安定になりやすく、足を伸ばして座る体勢を維持するためには、腰や太もも、お尻の筋肉の負担が大きくなります。
「アヒル座り」
股関節を内側に、ひざを外側に、過度に捻る体勢です。
下半身のねじれは、それを補うために、全身にゆがみを派生させます。
「横座り」
足を横に出した反対側の方に重心が傾きます。
そのままにしていると倒れてしまうので、上半身を反対側に自然と傾ける体勢となり、体のゆがみを助長します。
「あぐら」
膝を折り曲げた状態で広げることで、骨盤が後ろに倒れやすくなり、体が後ろに倒れていきます。
それを防ぐためには、体を前に倒す「猫背」の体勢をとってしまいがちとなり、姿勢を崩しやすくなります。
「体操座り」
両腕で膝を抱えて股関節を深く曲げ込むことで、内臓や血管を圧迫する体勢となってしまいます。
と、いろいろとデメリットをあげていきましたが、床に座るのが短時間でしたら、どの座り方でも大丈夫です。
しかし、同じ体勢の座り方で、長時間、床に座り続けていると、体に変調を起こします。
座ると楽に感じますが、実は、立っている時よりも、座っている時の方が、腰に1.4倍の負荷がかかります。
さらに、ただでさえ座ることは体に負荷を上に、床で座ると、それぞれの座り方が、筋力が必要となったり、体にねじれが生じたりと、プラスαの負荷をかけるので、長時間、床で座り続けるのを避ける必要があります。
余談ですが、座る時間が体に与える影響の研究で、座る時間が長くなるほど死亡リスクが増え、一回の座る時間が、30分未満であると死亡リスクは減少したという報告されています。
実際のところは、ご本人が座りやすいのでしたら、どの方法でも座ってもらってもいいです。
ただし、
「長時間、同じ体勢で座るのは避ける」
ことが、大前提です。
「座り方」より、「座っている時間」への意識が重要です。
80歳の女性の方が、腰痛でご来院されました。
昨年、急に腰痛がひどくなって、病院に行くと脊柱管狭窄症と診断されたが、リハビリの指示もなく、湿布と痛み止めを処方されたと。
腰痛が起こるまでは元気で動き回っていたので、現在、家事や散歩もできず、心配した娘さんに治療を勧められて来院されたとのことでした。
腰痛になって以来、床に長座で座って、長い時間、テレビを見ていることが多くなったが、そうしていると、姿勢がどんどん崩れていくのを自覚しているとお話しいただきました。
お体を診せていただくと、左の足が2センチほど短くなるほど、骨盤のゆがみがあり、このゆがみは、座る時間が増えた影響が大きいのではないかと思われます。
治療後は、腰痛に意識が集中しすぎて、肩こりの自覚がなかったためか、「肩が軽い・・・」と、驚いて盛んにつぶやいておられたのが印象的でした。
床で座る時間が増えたことで、腰だけではなく、体全体に影響を及ぼしたことが感じられる実例でした。
まず、「30分に一回」は、座っている体勢を変えることが大切です。
座っている状態から、立ち上がるなんかは、すごく体勢チェンジとしてはいいです。
しかし、テレビを見ているのに、いちいち立ち上がるなんか、面倒だと思います。
そこで、座ってテレビを見ながらできる、体の歪みをリセットできる方法を紹介させていただきます。
①お尻の真ん中あたりを触ると「坐骨」と呼ばれるとがった骨を感じると思います。
その坐骨を地面に意識して床に当てるように長座位で座ります。
②両手を床について、お尻を3センチほど浮かせます。
③両手の力を抜いて、お尻を床に落とします。その際に、坐骨に刺激を与えます。
これを3度ほど繰り返してください。
①長座位で座り、右のヒザを曲げます。
②曲げた右のヒザを床に滑らすように、力を抜いて伸ばします。
3回ほど繰り返したら、左足も同じように3回ヒザ伸ばしをおこなってください。
①あぐらをかいて、ゆっくりと息を吸いながら、手を耳の横に上げるように、ゆっくりと背伸びをします。
その際に、腰を軽く反らすイメージで、背筋を伸ばしてください。
②息をゆっくりをはきながら、ゆっくり腕を下ろして、体を脱力をしてください。これを3回繰り返してください。
統計によると、日本人は、一日平均5時間座っているという結果が出ています。
座ることは、体にとって楽そうですが、実は結構な負担を体にかけます。
それを補うために、座布団や座椅子などいろいろな補助具がありますが、座る時間が長ければ補助しきれないものです。
ですので、座っている時間に気をつけていただいて、こまめに体勢を変えるようにしてください。
その体勢を変えるための方法として、今回、ブログで紹介させていただいた当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
このことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
秋に入ると、気温や気圧の変化により、風邪や喘息(ぜんそく)など、呼吸器系の病気を発症する方が増えます。
呼吸器系の病気で、代表的な症状が、“咳(せき)”がでることです。
咳は一回するたびに2カロリーが消費されると言われ、多発すると体にダメージを与えます。
咳による体のダメージが蓄積すると、脇腹にきつい痛みが発生することがあります。
この脇腹の痛みがなかなか取れないので、何かおかしいなと思い、レントゲン検査をすると、肋骨(ろっこつ)骨折だったというお話をよくお聞きします。
そして、大体4週間程度で、肋骨骨折自体は治ったけど、脇腹の痛みが取れないというお悩みのご相談も受けます。
この脇腹が痛むことで、腕があげられなくなったり寝返りがうてないといった、生活に支障が出てしまいます。
そこで今回は、肋骨骨折の後遺症として起こる、脇腹の痛みの原因とその対処法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、しつこい脇腹の痛みを解消できます。
肋骨骨折が治った後に、腕を上げたり、寝返りをしたりするときに、脇腹が痛む理由は、肋骨と肋骨の間にある「肋間筋(ろっかんきん)」と呼ばれる筋肉が関係しています。
肋間筋の主な役割は、呼吸運動です。
肋骨を広げたり閉じたり、前後左右に動かすことで、肺を動かし、呼吸を助けます。
肋骨を骨折した際に、骨折部位周辺の肋間筋に傷や炎症がおよび、筋肉自体が硬くなり動きが悪くなります。
肋間筋が硬くなると、肋骨の動きに制限が出て、肩や腕の運動にも影響を及ぼします。
例えば、腕を上げるとき、肩周りの筋肉と肋骨が連動して動き、寝返りを打つためにも肋骨や肩・背中の柔軟性が必要です。
硬化した肋間筋はこれらの運動を妨げ、制限が生じます。
そして、硬くなった肋間筋を無理に動かすと、痛みや不快感を引き起こし、運動の制約にもつながります。
したがって、肋骨骨折の後遺症である肋間筋への適切な処置をすれば、体を動かす際に起こる脇腹の痛みを改善できます。
70歳代女性の方が、肋骨骨折が治ったが、脇腹の痛みが取れないとのことで来院されました。
風邪をひいて、三日ほど熱と激しい咳が続き、咳をしていた時に右の脇腹が痛くなったとのこと。
風邪が治った後も、脇腹の痛みが取れず、洗濯物を持ち上げたり、寝返りを打つたびに痛みがでて困っているということでした。
何かおかしいと思って、病院に行ってレントゲンを撮ってもらうと、肋骨にヒビが入っており、肋骨に巻くバンドと湿布を処方され、3週間ほどで肋骨骨折が治癒。
しかし、レントゲン検査では、大丈夫になったものの、依然と脇腹の痛みが取れず、湿布を貼り続けているとのことでした。
問診後に検査として、肋骨の動きを調べました。
脇腹に手を添えて、大きく深呼吸する検査をしてみると、左の肋骨に比べて右の肋骨が明らかに膨らんでこない状態。
ですので、肋骨の動きを出すための治療を施すと、「あれ、腕動かしても痛くない?」と治療後にキョトンとした顔でおっしゃたのが印象的な事例でした。
肋骨骨折が治った後も脇腹の痛みが続くのを解消するためには、肋間筋を緩めて肋骨の動きを良くするための刺激を入れる必要があります。
ケアする際の注意点として、肋骨や肋間筋はとても弱い組織なので、優しく刺激を入れてあげてください。
深呼吸を意識的にしっかり行いことで、肋骨や肋間筋を大きく動かすことで、脇腹の血流も良くなり、柔軟性が自然とアップします。
肋骨の動きを良くするために深呼吸の方法ですが、
1. 良い姿勢を取る
まず、胸を広げアゴをひいて背筋を伸ばして、良い姿勢で座る姿勢、または良い姿勢で立ちます。
2. 腹式呼吸をする
肋骨の動き良くするために、鼻から息を吸って口から息を吐く「腹式呼吸」を意識的に行います。
胸を高く膨らませるのではなく、お腹をゆっくりと膨らませることを目指します。
口だけで呼吸する「胸式呼吸」で、いきなり胸だけ動かすと痛みが出る場合がありますので、まずはお腹の力を使って行う呼吸から始めてください。
3. 鼻から息を吸い込む
鼻からゆっくりと空気を吸い込み、その際には、お腹を膨らませるように意識する。
4. 口からゆっくりと息を吐く
口から空気をゆっくりと吐き、その際にお腹を徐々にへこませることを心がけます。
5. 肋骨に焦点を当てる
腹式呼吸はお腹を使う呼吸ですが、胸も動きます。
深呼吸を行うときに、肋骨の動きに意識向けてください。
息を吸うときに肋骨が外へ広がり、息を吐くときには内に肋骨が縮みます。
深呼吸をしているときに、手のひらを脇腹に当てるとよくその動きがわかりますので、時々、脇腹に手を当てながら深呼吸をしてみてください。
6. ゆっくりと深呼吸を繰り返す
深呼吸は深くゆっくり行うことが大切です。
一回の呼吸は、吸うのを4秒、吐くのを6秒、合計で10秒ぐらいかけて行い、それを7回繰り返して行えばオッケーです。
隙間時間を見つけて、一日何回でも良いので、気がついたら深呼吸を行うようにしてください。
肋骨を揺らす肋骨や肋間筋は非常に弱い組織なので、きつい刺激はかえって痛めてしまうので厳禁です。
ですので、肋骨を揺らして、刺激を入れてください。
その方法ですが、脇腹を左右から挟むように手のひらを軽く当てて、肋骨を揺らすように手を動かします。
前後を10回ほど揺らし終えたら、今度は上下に10回揺らしてください。
揺らす刺激を肋骨に与えることで、肋骨の付け根の関節や肋間筋が緩み、動きやすくなります。
背中の筋肉を肋骨は連結しています。
背中の筋肉の動きが良くなれば、より肋骨の動きも良くなります。
背中の筋肉は、肩甲骨を中心に接続していますので、肩甲骨を意識的に動かすことで、背中の筋肉は緩んできます。
その方法ですが、肘を曲げて指を肩に当てます。
肘を回すように肩甲骨を意識しながらゆっくり回します。
スピードをつけて回すと、かえって筋肉が緊張してしまうので、意識を背中に向けながらゆっくり回してください。
前回しを5回、後ろ回しを5回、一日5回ほど隙間時間を見つけておこなってみてください。
体の骨折の中で一番多いのが、肋骨の骨折と言われます。
そして、転倒や咳のために肋骨骨折をして、骨折が治った後も脇腹の痛みが継続される方は多いです。
その理由の多くは今回紹介させていただいた肋間筋の硬さが招いています。
肋骨の動きが悪いと、体の動きに制限が出る他に、呼吸が浅くなり、体に酸素が取り込めなくなります。
そうすると、体の回復力や免疫力が低下します。
肋骨の動きが悪くなることは、体にとって悪循環に陥ってしまうので、早めに肋骨への処置することをお勧めします。
今回、紹介させていただいたことが、皆様のお役に立てれば幸いです。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
肩こりが気になって、うまく睡眠が取れない日々が続いているということはないですか?
「マッサージを受けてみたが、肝心の肩の奥の方が突っ張っている感じのポイントに刺激が届いてなくて、変わらなかった」
「病院にいっても特に異常はなくて、湿布を出されたので貼ってみたけど効かなかった」
「体操教室に行って肩を頑張って動かしたけどすっきりしない」
などなど、いろいろやってみたが、肩こりがなかなか取れないということがありますよね。
肩へケアをしているのに、なかなか肩の痛みが良くなる兆しが見えない方は、一度、首の動きを確認してください。
首を左右前後に動かしたり回したりすると、痛みや違和感を感じた場合は、その肩こりは「首」からきている可能性があります。
なぜなら「肩」と「首」は非常に密接でお互いに影響を与える関係性を持っているからです。
実際、今回、取り上げたような肩こりをお持ちの方は、首の動きも悪くなっていることが多く見られます。
そこで今回は、首の動きを良くすることを通じて、肩こりを緩和するための方法を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、肩こりによる不眠を解消できます。
なぜ、眠りを妨げるほどの肩こりになる要因に「首」に関与するか?
まず、首と肩の筋肉は、連動して一緒に動く必要があります。その理由は、
首は4〜5キログラムもある頭を支える役割があります。
頭の重みで姿勢が崩れないように保持するためには、首の関節や筋肉のバランスが重要になります。
そして肩の関節や筋肉は、頭の重みを支える首の土台となり、姿勢の安定への協力をおこないます。
首と肩の筋肉は、日常生活の動作をスムーズにおこなうために連動して動きます。
例えば、棚の上のものを取るときに、首をそらしながら上を向き、両手を上げることで、スムーズに動作が完了できます。
人間の視覚範囲は、左右約180度~200度です。
これ以上の視覚範囲を広げるためには、首の関節や筋肉を回転させる必要があります。
その首を安定させて動かすには、土台となる肩の関節や筋肉の協力が必要です。
このような理由から、首と肩の関節や筋肉が連動することで、日常生活の活動をスムーズに行うことができます。
しかし、姿勢や生活習慣などから、首もしくは肩の関節や筋肉のどちらか一方でも動きが悪くなると、その連動が崩れて、首と肩が引っ張り合いを始めます。
いわゆる首と肩の綱引き状態が長く続くと、首と肩の境目あたりに痛みが発症するのが「肩こり」です。
ですので、肩ばかりではなく首へのケアが必要になります。
しかし注意点として、首へのアプローチは慎重にしなければなりません。
なぜなら、首は血圧や呼吸などいろいろな調整を行うセンサーがあるため、首へ直接、押したり揉んだりするなどきつい刺激を行うと、かえって体調を崩す恐れがあります。
首へケアすること自体はいいのですが、その際にはソフトな刺激を選択することをお勧めします。
その方法を次章で紹介させていただきます。
肩こりを緩和するための誰でも簡単にできるセルフケアの方法を以下で紹介させていただきます。
低体温の方の約6割が、肩こりを発症しているというデータがあります。
特に首は服に覆われない部分なので、空気と直接触れることで、冷やしやすい部分です。
首の部分の体温が低下することで、首の筋肉が固くなっていきます。
ですので、普段はできることなら、スカーフ一枚、タオル一枚で良いので首に巻いて、首の保温に努めてください。
また、お風呂に入ったときは、少しの時間でもいいので首まで湯船につかってください。
湯船につかるのがベストですが、シャワーで済ます日は、集中的に首にお湯を当てて、温めるようにしてください。
首と肩が連動しやすい姿勢は、耳と肩の位置が一直線位そろっている状態です。
そのためには、アゴを引いて、頭の先が糸で上から引っ張られているイメージで行ってください。
常にこの姿勢のこ状態でいることが理想ですが、仕事や家事をしていると、なかなかそうはいきません。
ですので、気がついたときで結構ですので、やってみてください。
時々でも、首の位置が不良な状態からいい状態にリセットすることで、首と肩の引っ張り合いが緩和され、肩こりの解消につながります。
手のひらを前に向けるように両手を脇につけて、胸を開き、肩甲骨を寄せます。
この状態のまま、息を吐きながら、ゆっくり首を右に3回まわします。右に回し終えたら左に3回まわします。
腰に両手を回して、胸を開き、肩甲骨を寄せます。
この状態のまま、息を吐きながら、ゆっくり首を右に3回まわします。右に回し終えたら左に3回まわします。
当院に来られる肩こりがきつい方は、肩こりとともに、頭痛やめまい・不眠などが付随して、家事や仕事への影響がでたり、精神的な不安が高まるなどというお悩みを、よくお聞きします。
肩こりの原因はいろいろとありますが、どんな原因にせよ治療を行う上で欠かせないのが、首へのアプローチです。
肩こりの場合は、どうしても一番痛いと感じる肩だけに注目してしまいがちなのです。
今回、紹介させていただいた肩こりを緩和するための首へのケアの方法が皆様のお役に立てれば幸いです。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
お盆がすぎて、夏も終盤となってきました。
今年の夏も異常に暑くて、それによる疲れもピークの時期でもあると思います。
このような時に起こりやすいのが、「ぎっくり腰」です。
「ぎっくり腰」になると、あまりの激痛でどうしたらいいのかわからなくなったという経験談をよくお聞きします。
当院でも、ぎっくり腰になった方が、電話で対処法を教えてほしいというご連絡をいただいたこともあります。
そこで今回は、ぎっくり腰になった場合の対処法を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、ぎっくり腰になった際にパニックにならず、冷静に対処できます。
夏はその暑さから、体から水分が失われるため、腰痛を引き起こす多数の要素がでてきます。
椎間板の水分が減少
背骨と背骨の間にクッションの役割をしているゼリー状の椎間板は、その75%は水分でできています。
夏の暑さで、体の脱水が進むと、椎間板も縮み、腰への衝撃を受ける能力が減少して腰痛を引き起こします。
筋肉の水分が減少
筋肉の72%は水分といわれており、そこから2%減っただけでも筋肉がつったり、疲労を感じます。
特に腰部上半身と下半身をつなげる体の要となる場所なので、筋肉の使用度は高いため、体の脱水による筋疲労は腰痛を引き起こしやすくします。
腎臓の疲労
体の水分が失われると、体内に水分を止めようと腎臓がフル活動を始めます。
腎臓の活動がすぎると、やがて腎臓自体が疲れて炎症を起こし、腎臓周辺に痛みが発生します。
腎臓は腰部に位置するため、腎臓疲労によっても腰痛を発生させる場合があります。
体の冷え
夏は水分補給をする際に、冷たい飲料を選択しがちです。
冷たいものを、毎日、大量に飲んでいると、胃や腸を通じて腰の筋肉を冷やして硬くなり、腰痛を引き起こしてしまいます。
このように夏は腰痛を発生させる要因が多く、それが積み重なる夏の終盤に腰部疲労をリカバーできなくなり、疲労が一気に吹き出す形で、ぎっくり腰が発生します。
ぎっくり腰のどう対処したらいいのかよく質問を受けることを、回答する形式で紹介させていただきます。
「安静にするべきか?」
腰痛が発生した場合、横になって安静にしていると、かえって回復期間が長くなったというデータが出ています。
だからといって筋トレやストレッチをする必要はないです。
極端に安静にせずに、普通に日常生活をおくる程度の体を動かすことで十分です。
ぎっくり腰の痛みのピークは、4・5日といわれていますので、痛くて動けない方は、その期間だけでもロキソニンなどの痛み止めを飲んで、過ごされるのも手段として有効です。
「腰を冷やすか?温めるか?」
こちらも腰痛は温めた方が、回復が早いというデータがでています。
お風呂にしっかり入っていただくのが理想ですが、お風呂に入るのもきついので、シャワーか体をタオルで拭うことしかできない方は、腹巻きやタオルを腰に巻いて、自分の体温で腰を温める保温に努めてください。
また、温かい食事や飲料を飲むことで、内臓から腰を温めるのも有効です。
「冷湿布か温湿布どちらがいいのか?」
冷湿布を貼ると冷え感を感じるだけで、冷やしているわけではなく、また、温湿布は貼ると熱く感じますが、こちらも温めているわけではないのです。
成分的には同じなので、どちらでもよいのですが、湿布の薬成分は皮膚表面にしか染み込まないので、腰痛への効果はそれほど期待できないです。
また、湿布をはって皮膚が荒れると、痛みを助長しますので、気をつけてください。
「腰へマッサージした方がいいの?」
腰が痛いので、腰を押したり叩いたりしたくなります。
しかし、腰への強い刺激はかえって体を守ろうとして、腰の筋肉が緊張してしまいます。
ですので、直接腰への強い刺激は避けるべきです。
東洋医学には遠隔療法といって、痛い部分から離れた箇所を刺激することで治療を行う方法があります。
ぎっくり腰への遠隔療法として、「腰腿点(ようたいてん)」という手の甲にあるツボを刺激することをお勧めします。
「腰腿点(ようたいてん)」のツボの位置は、人差し指と中指の骨が交わる骨との根の間のくぼみ、薬指と小指の骨が交わる骨との根の間のくぼみ、にあります。
左右の両手の甲をにありますので、気持ちがいいぐらいの刺激で押してみてください。
ぎっくり腰は、発症から4・5日ほどが痛みのピークで、その後、痛みが減少していき、だいたい2週間ほどで治るのが一般的な治癒経過です。
ぎっくり腰から、痛みの度合いが減少せずに、2週間以上続く場合は、内臓疾患や腰部の骨折などの疑いもありますので、精密な検査を病院で受けることをお勧めします。
ぎっくり腰は、その痛みから肉体的にも精神的にもダメージが大きい疾患です。
ぎっくりになった際、初期の対処がとても重要で、対処が良ければ回復が早まります。
今回紹介させていただいたことが、ぎっくり腰への対処を迷わずできるように、皆様のお役に立てれば幸いです。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
今年のお盆の帰省による高速道路の渋滞は、コロナ禍以前の水準に戻る予想で、昨年の約2倍の渋滞が発生する見込みだそうです。
最長45キロメートルもの渋滞が予想されるそうですが、長時間、運転していると、どうしても発症するのが、
「腰痛」
です。
総務省の労働局調査によると、ドライバーの約6割が腰痛を訴えていると報告されています。
腰の痛みのために運転に集中できないと大変困りますし、ましてや、家族が同乗しているならなおさらです。
そこで今回は、お盆で長時間運転することで起こる腰痛を予防するための方法を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、腰痛に邪魔されず、より快適に車での帰省を楽しむことができます。
車を長時間運転していると、腰が痛くなる理由の一つに、
「座っている姿勢」
にあります。
乗用車の椅子は、座面が後方に斜めになり、座るとお尻がすっぽりおさまって、腰より膝が高い位置になるようにできています。
そのような構造になっている理由としては、腰より膝が高い位置にあると、背筋が伸びて体を前傾させることで、視界が広がり、前方の障害物や交通状況をよりよく見えることができます。
しかし、安全性を重視した反面、腰をそらした状態を強制させることで、腰周辺の組織に緊張が続き、筋肉の疲労・血流の悪化・背骨の歪みが発生して、腰に痛みがでてしまうのです。
事故をしないように視界を広げる安全性構造と、腰痛が起こらないように快適性構造を兼ね備えた乗用車の椅子は、実質的に作ることが難しい。
そしてどうしても、安全性に重きを置く椅子となってしまう傾向にあるので、余計に長時間運転する際には、腰へのセルフケアが必要となってきます。
長時間、車の運転することでおきる腰痛を予防するためには、3つのポイントがあります。
車を連続して運転する時間の目安は、
「2時間」
と厚生労働省が定義しております。
2時間運転を行ったら、サービスエリアやコンビニ、道の駅などで
10分間程度の休憩
を入れてください。
座りっぱなしを30分続けるだけでも、下半身の血流速度が70パーセント低下します。
休憩するためい車から降りて、運転している姿勢を解除するだけでも、腰への血流が改善されて、腰痛を防ぐことができます。
座っているだけで、血流が悪くなるということは、腰周辺の組織を動かすためのエネルギーが不足します。
それを効率的に、補給し動かすためには、
「酸素」と「水分」
が必要になります。
背伸びをして、大きく意識的に深呼吸をするとともに、積極的に水分を補給して、運転再開する前に、エネルギーをチャージしてください。
車の椅子は、視界を良好にするために、腰を伸ばすように設計されていると先ほど述べました。背中を伸ばす状態というのは、腰は反った状態となります。
この腰をそらす状態が、長時間、続くことで、腰周辺の筋肉に負荷をかけ、疲労し硬くなることで、痛みが発生します。
ですので、この腰周辺の緊張した筋肉を緩める刺激として、3つのストレッチを休憩ごとにしてみてください。
片足を台に乗せて膝を伸ばします。
ゆっくりと体幹を前に傾けていきます。
太もも裏が気持ちいいぐらい程度に伸ばしてください。
左右の両側を5秒間保持して、3回ずつおこなってみてください。
片ひざ立ちの状態からゆっくりと前の膝を曲げていきます。
体幹が前に倒れたり、後に反らないようにして、股関節を伸ばしていきます。
左右10秒ずつ2セットを行ってみてください、
まず、背伸びをして、体全体を伸ばしてください。
その後、手で手首をつかみ、体を左に倒して、脇が気持ちがいい程度の伸ばしてください。
左右10秒ずつ2セットを行ってみてください、
この夏は、コロナ禍により規制されていたことがようやく緩和され、久々に帰省される方も多いと思われます。
腰の痛みに邪魔されず、車に乗って楽しく安全に帰省するために、今回、紹介させていただいたことが皆様のお役に立てれば幸いです。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広