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転倒 | ひさき鍼灸整骨院の記事一覧
みなさんこんにちは。加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
先日、左上腕の冷えを伴う首の痛みを訴えられて、50歳代女性の方が来院されました。
詳しくお話をお聞きすると、夜に家の廊下が暗い中トイレへ行ったときに、トイレのドアが半開きになっているのに気づかず、開いたドアの角で、きつく頭をうってから、今回の症状が出るようになったそうです。
こういった頭部をきつく打ちつけることで、首の痛みだけではなく、上腕に冷感やしびれなどといった感覚の異常が伴って発生することは少なくありません。
そこで今回は、頭部の打ち身が上腕の冷感を伴う首の痛みが起きる理由とその対処法について紹介させていただきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、思わぬタイミングで頭をうった後の後遺症である上腕の感覚の異常を伴う首の痛みを軽減し、健やかな日常生活を過ごせます。
思わぬタイミングで頭部をうった場合、その反動で4~5kgの重さがある頭部が、前後に揺さぶられます。
そうすると、ぶつかった際の首の角度や歩く速度によりますが、頭と体をつないでいる首に、頭の重さの数倍から数十倍の負荷がかかるとされています。
それによって、「バレー・リュー症候群」「外傷性頚部症候群」などと呼ばれる、いわゆる「むち打ち」の症状が体に発生します。
以下で、むち打ちによって首や上腕に起きる症状のメカニズムについて紹介させていただきます。
自律神経は、暑いと汗をかいたり、ご飯を食べると胃腸が消化や吸収をおこなってくれたりと、生命を維持するために、自動的に調整してくれる神経です。
自律神経は、活動や防御するために体を緊張させる働きがある交感神経と、リラックスしたり回復させる働きがある副交感神経に別れます。
自律神経は、脳から背骨に沿って走行して、そこから内臓や筋肉などに分布します。
頭をうった衝撃が首に伝わると、体を守ろうと首に存在する交感神経が優位に働きます。
交感神経は、血管を収縮させる働きもあるため、交感神経が過度に働くと、首周辺の組織への血流が悪くなります。
血液の供給が減ると血液が不足している部分の神経が過敏になったり、体温が低下するため、上腕に冷感を伴う首の痛みが発生する可能性がある。
頭を打つと、大きな衝撃が背骨の首の部分にかかるため、7つある首の骨の並びが乱れます。
そうすると、首の背骨の中を通っている神経が圧迫されることにより、圧迫された神経が支配している体の部分に感覚の異常が起こります。
7つの首の背骨の中を通る神経は、それぞれ支配している体の部分があり、特に、5番目の首の背骨部分にある神経は、肩から上腕にかけての感覚を支配しています。
この5番目の首の背骨部分の並びが乱れていると、そこを通る神経が圧迫されて、上腕に冷感やしびれなどの感覚の異常を伴う首の痛みが発生することもある。
実際、今回、当院に来られた患者様も、5番目の首の背骨にゆがみが発生していたため、その周辺の背骨のゆがみを治療で整えると、「腕の血管が開いた感じがする、なんかじわっとあったかくなってきました」という反応がありました。
以上のような理由で、不意に頭をうった後に、上腕に感覚の異常を伴う首の痛みが発生します。
頭をうってすぐではなく、頭を打撲してから2~4週間後にこれらの症状が遅れて発生することもあります。
また、いったん治ったと思っても、天候や季節の移り変わりなどに対応しようと自律神経が反応した際に、その過程で再発する場合もあります。
頭をうったときに、首の痛みや腕の感覚の異常以外にも、筋力の低下、しびれ、頭痛、はき気、めまいなどが発生している場合は、脳に重篤な病気が発生している可能性もありますので、お近くの専門の医療機関に受診されることをおすすめします。
上腕の冷感を伴う首の痛みへの対処法
頭をうって首に衝撃が加わったことで、首の背骨部分がゆがみ不安定になることで、首の痛みだけではなく上腕に冷感を感じるような感覚の異常が起こります。
首はとても繊細な部分でもあるので、セルフケアを行うにしても、優しく刺激する必要があります。
以下で首に優しく行える対象を紹介させていただきます。
頭をうったことで、首の組織が過緊張の状態になっています。
それを緩めるためには、首を温める必要があります。
温めることで、自律神経の交感神経が優位な状態から、リラックスや回復の働きをする副交感神経が優位になります。
そうなると、血管が緩み、血液の流れも回復することで、痛みや冷感が軽減することが見込まれます。
首を温める方法ですが、電子レンジで温めるホットパックやネックウォーマーなどを首に巻いて、温めたり保温に努めてください。
また、お風呂に入るときには、首まで湯船につかったり、シャワーを首に集中的に首に当てて、温めるようにしてください。
首に痛みがあるときに、無理に動かすと、かえって、首周辺の筋肉が緊張して、痛みが増加する場合もあります。
ですので、首を無理に動かさずに、首に適度な刺激を与えて、首周辺の組織や自律神経を緩める必要があります。
そのためには、「目を動かす」ことが適切です。
目の動きと首の筋肉の動きは、神経的に連動しています。
目を動かすと、自然と首の筋肉に適度な刺激が入り、その結果、首の状態が安定します。そのための方法ですが、
1.上向で寝て、合わせた両手の親指をおでこに当てて、首が動かないように止めます。
2.首を動かさないように注意しながら、目だけで上方を見て、その状態を、5秒間キープします。
3.5秒たったら、目を元の位置に戻し、5秒間、休憩します。
4.この一連の動作を、10回、繰り返してください。
5.次に、首を動かさないように注意しながら、目だけで下方を見て、その状態を、5秒間キープします。
6.5秒たったら、目を元の位置に戻し、5秒間、休憩します。
7.この一連の動作を、10回、繰り返してください。
頭をうつことで、首の背骨だけではなく、連動している背中の背骨部分の動きの不調を及ぼします。
背中の背骨部分を整えることで、活動時に首の背骨の動きを助けて、負荷や痛みを軽減できます。
そのための方法として、背中の背骨を整えるためのストレッチを紹介させていただきます。
1.足は肩幅に広げた状態で壁に向かって立ち、片方の手のひらを指先を床方面に向けた状態で腕を伸ばして、壁につけます。
2.壁に手をついたとは反対側に体をひねり、腕から背中が伸びるのを感じたら、その状態で、10秒間、キープします。
3.10秒たったら、体を元の位置に戻します。
4.次に、反対側の手のひらを壁につけて、同じような動作を行います。
5.この一連の動作を、5回、繰り返して行ってください。
不意に頭を打ったことで、上腕に冷感などの感覚の異常を伴う首の痛みが発生した場合の対処法として、
・首を温める
・目を動かす
・背中を動かす
を紹介させていただきました。
首の痛みだけではなく、上腕にも感覚の違和感を感じてしまうと、心身にストレスがかかり、日常生活に支障が出てしいます。
ですので、早めにケアされることをおすすめします。
そのための方法として、今回、紹介させていただいたことが、皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでも、頭部の打撲後に、上腕に感覚の違和感を伴う首の痛みが続くようでしたら、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関を受診されることをおすすめします。
当院でも、今回のようなケースの首の痛みに対しても対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他に首の痛みに関するブログもかいておりますので、そちらも参考にしていただければ幸いです。
監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:「頸椎捻挫(むちうち損傷)と徒手理学療法─神経から考える─」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/rigaku/41/8/41_KJ00009647391/_pdf/-char/ja
みなさん、こんにちは。加古川市のひきさ鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
先日、70歳代女性の方が、自宅内で転ばれ体を強打し、首や胸、背中などの不調を訴え来院されました。
診させてもらうと、体のゆがみや筋肉の過緊張などがいろいろな部分に出ており、転倒で受ける体へのダメージの大きさを改めて認識しました。
ご高齢の方の転倒に関する統計によると、年間に約100万人が転倒による骨折を経験しており、また、年間の転倒による死亡事故数は交通事故による死亡者数を大きく上回っていると報告されています。
転倒しやすくなる身体的な要因は、筋力の低下・バランス感覚の低下・視覚や聴覚の機能低下・認知機能(注意力・判断力)の低下など、いろいろありますが、その一つとして、「呼吸の機能の低下」が挙げられます。
今回のブログでは、ご高齢者の方の呼吸の機能が低下するとなぜ転倒につながるかを解説し、その対策を紹介させていただきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、転倒しにくい体を作ることができ、日々の生活を安全にかつ快適に過ごすことができます。
加齢によって筋力は低下する傾向にあり、その中には呼吸に関わる筋力も低下します。
それによって、20歳代と比較して70歳代は、30~40%低下していると研究報告がされています。
呼吸に関わる筋肉は、背中やおなか周りにあります。
これらの筋肉は、呼吸に関わるだけでなく、体幹の安定や姿勢の制御などにも関わります。
これは、例えば、武道や格闘技で深い呼吸をして下腹に力を入れることで、動作の安定や精度が上がることが証明しています。
つまり、呼吸筋が弱まると、動作中の安定性が失われ、その結果、転倒リスクが高まります。
また、転倒経験のある方と転倒をされていない方の身体の比較すると、転倒経験のある高齢者は、ろっ骨や胸の背骨の可動域が制限されている場合も多くみられます。
このように、呼吸の機能の低下は、単に体に酸素を取り込む能力が悪くなるだけでなく、運動能力に影響を及ぼして、体が転倒しやすい状態になりやすい。
呼吸機能を改善し、転倒リスクを軽減するためには、以下のような呼吸筋を刺激するための体操を紹介させていただきます。
1. イスに背筋を伸ばして座ります。
2. おなかに手をあてて、口を閉じて、鼻から息を、4秒間、吸ってください。息を吸った際に、おなかにあてた手で、おなかが膨らむこと確認してください。
3. 次に、体を軽く前屈みになりながら、口を軽くすぼめながら、6秒間、ゆっくりと息をはきだしてください。息をはく際に、おなかにあてた手で、おなかがへこむこと確認してください。
4. この一連の動作を、3回、繰り返してください。
1.背筋を伸ばしてイスに座り、胸の前で手を組みます。
2.手を組んだまま、胸の前に腕を伸ばします。
3.そのまま腕を頭の上にあげて上方に伸ばした状態で、10秒間、キープします。
4.次に、手を組んだまま、頭の後ろに回して、肘を開いて胸をそらして、10秒間、キープします。
5.次に、再び、腕を頭の上にあげて上方に伸ばした状態で、10秒間、キープします。
6.次に、手を組んで腕を伸ばした状態のまま、両手を胸の前に伸ばした状態に戻ります。
7.最後に、肘を曲げて、胸の前に手を組んだ最初の状態に戻ります。
8.この一連の動作を、3回、繰り返しおこなってください。
1.背筋を伸ばした状態でイスに座り、右手は左肩に、左手は右肩をつかみます。
2.ゆっくりと上体を右側にひねって、10秒間、キープします。
3.次に、ゆっくりと上体を左側にひねって、10秒間、キープします。
4.この一連の動作を、3回、繰り返しおこなってください。
転倒をすると、肉体にさまざまなダメージを起こすだけでなく、活動意欲を低下させることで、生活の質を下げます。
転倒のリスクは、今回のような呼吸への適切なトレーニングをすることで、予防や改善が可能です。
そのための方法として、紹介させていただいたことが、皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでも、転倒に関して不安がございましたら、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関で、相談や体のケアを受けられることをおすすめします。
もちろん、当院でも、今回のような転倒に関することにも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他に、転倒に関するブログを書いておりますので、参考にしていただければ幸いです。
監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:転倒経験の有無が呼吸機能および 身体機能に及ぼす影響 (https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/35/4/35_541/_pdf/-char/ja)
皆さん、こんにちは。加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
日本人の1日の座っている時間は、平均で7時間とされており、座っている平均時間としては、世界の中でも最も長いと研究報告がされています。
当院でよくお聞きする、長い時間、座っていることで起きる体の不調の一つとして、「イスから立ち上がって一歩目がスムーズに出ずによろめいてしまう」ということがあります。
特に、シニアの方から、そういった症状が出ることで、自宅の呼び鈴が鳴っても素早く玄関に向かえない、友人とお茶を楽しんだ後にスムーズに店を出られず待たせてしまう、食事の後片付けで食器を持って歩こうとしてもふらつくなどの問題が起こるとのことです。
また、このままこの症状がキツくなると、いずれは、転倒して打撲や骨折など、大きなケガにつながらないか不安だということもよくお聞きします。
そこで今回は、ご高齢の方が、イスから立ち上がって歩き始めによろめくの原因とその対処法について紹介していきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、シニアの方が、立ち上がって歩こうとした際に、よろめかない知識を得て、日常生活での転倒の不安を軽減し、より自信を持って行動できます。
シニアの方が、イスから立ち上がってから歩き始めるときのよろめきには、主に以下の3つの原因が考えられます。
長時間の座っていると、足の筋肉に刺激が入らないため、一時的に足の筋肉が十分に活性化されていない、つまり、エンジンがかかっていない状態で歩き始めるこちになる。
そうすると、歩き始めに、バランスを取るために、筋肉の伸び縮みが適切におこなえなくなります。
その結果、イスから立ち上がって、歩き始めて十分な刺激が足の筋肉に刺激が入るまで、よろけやすくなる。
長時間、座っていると、足から脳への刺激情報が低下します。
そうすると、イスから立ち上げって歩こうとすると、バランスを取るための情報が不足して、脳から姿勢を制御する命令が遅れることがあります。
そうすると、立ってから歩くまでの動作に、体が適応するまでに時間がかかります。
この脳からのバランスを取るための命令の遅れが、歩き始めの不安定さにつながります。
長時間、座っていることで、ひざや股関節、足関節などの関節を動かなないため、関節の可動域が、一時的に低下します。
歩くためには、腰から足先までの関節が、連動して動きます。それらの関節が固くなることで、スムーズな歩行の様たげられ、歩き始めによろける可能性が高まります。
長時間、座った状態から、急に立ち上がることで一時的に血圧が低下し、めまいやふらつきを引き起こします。
これにより、歩き始めの一歩目でよろめく可能性があります。
耳の奥には、平衡感覚をつかさどる器官が存在します。
加齢や血流の不足などの影響で、その機能が低下していると、立ち上がった後の姿勢の安定が遅れ、歩き始めのよろめきにつながります。
長時間、イスに座っていることで足の筋肉や脳などのバランスを取る機能への刺激が低下するため、歩き始めによろける症状が起きます。
ですので、立ち上がる前に適切な刺激を体に入れることが、歩き始めのよろける症状を予防できます。
そのための体に刺激を入れるための体操を、以下で紹介させていただきます。
1. イスに腰かけた姿勢で、軽く体を前に倒します。
2. 手のひらをひざの外側に当てます。
3. ひざの外側に当てた手で、できるだけ強くひざの内側方向に押します。
4. 同時に、足でひざを外側に開くように押し返します。
5. この状態を5秒間キープします。
1. イスに座った状態で、両手を胸の前に当てます。
2. 骨盤を後方に倒すイメージで、おなかを凹ませながら背中を丸めます。
3. 次に、骨盤を前に倒すイメージで、背筋を伸ばします。
4. この一連の動作を10回繰り返します。
1. イスに座った状態で、両手で軽くひざを抱えます。
2. 足首を足の甲側に曲げて、5秒間キープします。
3. 次に、足首を足の裏側に曲げて、5秒間キープします。
4. 反対側の足も、同じように行なってください。
5.この一連の動作を、左右の足で交互に、5回、繰り返します。
今回のブログでは、シニアの方のイスから立ち上がってから歩き始めのよろめきの主な原因について、以下のようなことを説明しました。
• 足の筋力の活性低下
• 脳からの姿勢制御の遅れ
• 関節の硬さによる連動の低下
• 起立性低血圧
• バランスセンサーの機能低下
また、これらの症状への対処法として、以下の簡単な体操を紹介しました。
• 足の外側の筋肉に刺激を入れる体操
• 股関節周辺の筋肉に刺激を入れる体操
• ひざから足首の筋肉へ刺激を入れる体操
ご高齢の方が、イスからの立ち上がってから歩き始めのよろめきに対する予防は、転倒を予防し、日常生活の質を維持するために非常に重要です。
ぜひ、今回、紹介させていただいた簡単な体操を毎日の生活に取り入れてみてください。
もし、それでも、症状が改善しない場合は、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関への受診をおすすめします。
当院でも、今回のケースのような歩行に関する症状にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他に、イスに座っていることで起きるお体の不調への対策のブログも書いておりますので、参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:
1. 厚生労働省「介護予防マニュアル(改訂版)」
https://www.mhlw.go.jp/topics/2009/05/tp0501-1.html
2. 日本整形外科学会「ロコモティブシンドローム予防啓発サイト」
皆さん、こんにちは、加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
普段、何気なく歩いていたら、つまずいて転びそうになったことはないですか?
歩くことは日常生活に欠かせない動作ですが、加齢とともにつまずきやすくなります。
実は、65歳以上のシニアの約3割が、1年間に1回以上転倒を経験するというデータがあります。
当院でも、つまずきや転倒の不安についてのお悩みをよくお聞きします。
シニアの方々から、玄関の段差につまずく・カーペットの端に引っかかる・電気コードに足を取られるといった声をよく耳にします。
歩いているときに、つまずきが多くなると、いずれ転ぶ可能性が高くなり、その結果、骨折のリスクも高めます。
特に、シニアの方にとって、骨折は寝たきりになったり、外出に自信がなくなり家に引きこもりがちになたりと、日常生活の質の低下につながります。
そこで今回は、シニアの方が、歩いている際につまずいて転倒しそうになる理由と、つまずいて転倒するのを予防する方法について紹介していきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、つまずきの原因を理解し、自宅でのつまずきによる転倒リスクを軽減する方法を学で、それによって、日常生活をより安心して送れます。
シニアの方が、つまずいて転倒しそうになる原因として、以下のことが考えられます。
シニアの方が、転倒する原因の最も一般的なものは、加齢に伴う筋力とバランス機能の低下です。
体を動かすための5段階ある筋力評価で、上半身は5段階中3程度の筋力があれば日常生活に支障はないのですが、下半身は5段階中4程度の筋力が必要になります。
加齢による筋力の低下は、20歳頃と比較して、60歳以降では、上半身の筋肉量が約10〜20%、下半身の筋肉量が20〜40%程度、低下します。
下半身の方が筋力が必要であるのに、加齢によって筋力の低下が河南真の方が激しいため、この体の変化に対策を取らない場合は、足を動かす機能が低下して、つまずきやすくなる。
加齢に伴い、視力や聴力、触覚などの感覚機能も低下します。
これにより、周囲の環境や状況を正確に認識することが難しくなり、つまずきやすくなります。
例えば、玄関の段差やカーペットの端などのわずかな段差が、見えていなかったり、地面を踏んだ時の足の裏の感覚が鈍くなるなどのことは、脳に段差に体の対応するための情報が送られず、つまずいて転倒リスクが高まります。
専業主婦の方の場合、家事をこなす中で、床に落ちている小さな物や電気コードなどに気づきにくくなり、つまずく危険性が高まります。
これらの環境要因と感覚機能の低下が相まって、日常生活でのつまずきや転倒リスクを増大させます。
加齢とともに、関節の柔軟性や可動域が減少し、歩行パターンが変化します。
歩く際は、足の指先の関節から、足首関節・ひざ関節・股関節・骨盤などの関節が連動して動きます。
加齢による関節のゆがみや変形などが起きると、歩く際の連動が崩れて、足が上がりにくくなり、わずかな段差でもつまずきやすくなる。
つまずいて転倒しそうになる症状への有効な予防する法として、下半身の筋力を維持・向上させることです。
そのために、自宅でも簡単にイスに座りながらできる運動を、以下で紹介させていただきます。
1. イスに座り、両手を組んで、前に伸ばします。
2. 両手を前方に伸ばしたまま、ゆっくりとお尻を持ち上げます。
3. 5秒間、その姿勢を保持します。
4. ゆっくりとイスに腰を下ろします。
5. これを、5回、繰り返しおこなってください。
1. イスに座り、片方の足のひざの上に両手を重ねて置きます。
2.両手でひざを押しながら、同時に足を床と平行になるまで持ち上げます。
3. 5秒間、その姿勢を保持します。
4. ゆっくりと元の位置に戻します。
5. 反対側の足でも同じようにおこないます。
6.左右の足で交互に、5回ずつ、繰り返しおこなってください。
1. イスに座り、床に貼った線の手前に両足をそろえます。
2. 片方の足を線の向こう側に、またいで出します。
3.次に、もう片方の足も、線の向こう側にまたいで出してそろえます。
4.最初に出した足を、線の手前に足を引き戻します。
5.前に出したもう片方の足も、線の手前に足を引き戻します。
6. この一連の動作を、5回、繰り返しおこなってください。
今回のブログでは、シニアの方が歩いているときにつまずいて転倒するリスクが高まる原因リスクについて、以下のような説明させていただきました。
・加齢による下半身の筋力低下
・感覚機能の低下による環境認識の変化
・歩行パターンの変化
また、シニアの方が転倒するのを予防するための方法として、以下の運動を紹介さえていただきました。
・イス立ち上がり運動
・片足上げ運動
・ステップ運動
つまずきによる転倒は、大きな怪我をする可能性が高いため、それによって、日常生活に大きな支障をきたすこととなるので、早めのケアをおすすめします。
そのための方法として、今回、紹介させていただいたことが皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでも、歩くとつまずきやすいの悩みが続く場合は、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関への受診をおすすめします。
当院でも、今回のようなケースの症状に対しても対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他に、歩行に関するブログも書いておりますので、参考んしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:
1. 日本老年医学会. (2023). サルコペニア診療ガイドライン. https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/info/topics/pdf/sarcopenia_gl_2023.pdf
2. 国民生活センター. (2022). 高齢者の転倒事故防止に関する調査報告書. https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20220328_1.html
皆さん、こんにちは。加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
最近、歩くときに足が思うように上がらず、前に出しづらくなっていると感じることはありませんか?
歩行に困難を感じると外出の機会が減り、心身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
当院でも、特に、ご高齢の女性の方から、歩きにくくなっていることへのお悩みをよくお聞きします。
実は、65歳以上の約15%が、歩行に何らかの困難を感じているというデータもあるのです。
足が上がりにくくなると、日常生活にさまざまな支障が出てきます。
例えば、スーパーでの買い物をするときに歩き回るのが大変になったり、洗濯物を持って運ぶのが困難になったりします。
また、転倒リスクが高まることで、外出を控えがちになり、社会との接点が減少してしまう可能性もあります。
これらの問題は、単に身体的な不便さだけでなく、精神的なストレスにもつながります。
皆さんの中にも、こうした悩みを抱えている方がいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで今回は、シニア女性の方が歩きにくさを感じるようになる原因とその予防法について紹介していきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、歩行困難の原因が解消されて、日常生活がより快適になり、自信を持って外出を楽しむことができます。
ご高齢の女性が、歩きにくさを感じるようになる理由として、足を上げたり前に出したりすることがスムーズにできなくなる症状があげられます。
そうなることで、日常の生活動作の制限や生活の質の悪化、転倒リスクの増加するなどのことが引き起こされます。
この症状が発症する主な原因として、以下のことが考えられます。
加齢に伴う筋力低下は、高齢者の歩行が困難となる最も一般的な原因の一つです。
特に、太ももの前面の筋肉やふくらはぎの筋肉の衰えが顕著になると、足を上げたり前に出したりする動作が困難になります。
太ももの前面の筋肉の衰えは、歩幅が減少する・足を上げる高さのが低下する・階段の上り下りが困難になるなどが引き起こされます。
また、ふくらはぎの筋肉の低下は、歩行する速度の低下・つま先で立つ能力の減少・バランス能力の低下などが引き起こされます。
研究によると、65歳以上の方のの約30%が、加齢による筋肉減少の症状を示すとされています。
加齢とともに、耳の奥や筋肉、関節にある平衡感覚のセンサー機能が低下し、バランス力が衰えていきます。
これにより、歩行のときに安定性が損なわれ、足の上げ下ろしがスムーズにできなくなります。
そうすると、日常の生活では、つまずきやすくなったり、歩行時に不安定さを感じたりすることがあります。
これは、まるで船の上を歩いているような感覚に例えられます。
厚生労働省の調査によると、65歳以上の方の約20%が転倒を経験しており、その多くがバランス力の低下に起因しています。
変形性ひざ関節症や脊柱管狭窄相などの、ひざ関節や背骨の疾患も、シニアの方の歩行を困難にさせる主要な原因となります。
変形性ひざ関節症は、ひざ関節を構成する軟骨がすり減り、骨が変形することで痛みが発生する疾患です。
また、脊柱管狭窄症は、脊骨の変形が主な原因となる疾患です。
日本整形外科学会の調査によると、60歳以上の方の約40%が、何らかの変形性関節症を有しているとされています。
ご高齢の方の歩行の改善、転倒防止などの対策として、足の筋力の強化や維持が必要です。
足の筋肉を鍛えるためにウォーキングするのが良いのはわかっているけれども、なかなか外出する自信がない場合があります。
そのための方法として、自宅でイスに座りながらでもできる簡単な体操を、以下で紹介させていただきます。
1. イスの前方に座り、片方のひざの上に両手を重ねます。
2. 息をはきながら、背中を前方に軽く曲げる感じで両手に力を込めて、両手を置いた片方のひざを下に押します。
3. 同時に、上から押されたひざを上げるように、かかとを上げて、5秒間、保ちます。
4.5秒たったら、かかとを下ろして、 反対側の足も同様の動作をおこないます。
5. これを左右の足で交互に、5回ずつおこなってください。
1. イスの前方に座り、背筋を伸ばし、後方に手を伸ばし、イスの座面に手を置いて上半身を支えます。
2. その姿勢のまま、足底が床と平行になるように、片方の足を上げます。
3. 座面に置いた手を離して前方に移動させて、上げた足のひざの上に両手を重ねて、上から押します。
4.これと同時に、足底が床と平行に保ったまま、足で押し返し、そのまま、5秒間、保ちます。
5. 5秒たったら、足を下ろして、反対側の足でも同様の動作をおこないます。
6. これを左右の足で交互に、5回ずつおこなってください。
1. イスに深く座り、両足を肩幅に開き、両腕を前方に胸の高さまで上げ、肘を90度に曲げます。
2.片足を上げて肘につけます。
3.肘につけたら足を下ろして、元の姿勢に戻します。
4. 反対側の足でも、同様の動作をおこないます。
5. これを左右の足で交互に、5回ずつおこなってください。
以上のような体操を定期的に行うことで、足の筋力やバランス力が向上し、歩行機能が改善されます。
注意点としては、自分の体調や体力に合わせて、無理のない範囲で実践してください。
今回のブログでは、シニアの方が歩行しにくいと感じる主な原因について説明しました。
• 加齢による筋力低下
• バランス力の低下
• 運動器の病気
また、シニアの方の歩行改善への対処法として、以下の自宅でできる体操を紹介しました。
• かかと上げの体操
• 足底上げの体操
• ひざとひじをタッチする体操
歩行する際に、足が上がりにくかったり前に出しにくいようになると、家事や買い物などの動作がスムーズにできなくなることで、日常生活に支障をきたします。
また、それだけではなく、転倒して打撲や骨折を引き起こすリスクの可能性を高めるため、早めに対策をされることをおすすめします。
そのための方法として、今回、紹介させていただいた体操が、皆さまのお役に立てれば幸いです。
もし、それでも歩行の悩みが続く場合は、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関に受診されることをおすすめします。
当院でも、今回のブログで取り上げさせていただいた歩行に関するお悩みのケースに対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他にも歩行に関するブログも書いておりますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:
厚生労働省. (2021). 介護予防マニュアル改訂版. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yobou/index.html
厚生労働省. 高齢者の筋肉減弱(サルコペニア) およびフレイル(虚弱) に関するデータ
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/jinsei100_2_iijima.pdf