- Blog記事一覧 -アゴから始まる美容師の首の痛み その理由と解消法
先日、着物を着付けをして、髪の毛もキレイにセットされた成人式に向かうと見られる女性の方が、親御さんとおぼしき方と美容室の前で、記念撮影をされているのを見かけました。
その記念撮影は、美容師の方が、笑顔でされておられおられました。
それを見て、一生に一回の成人式という行事に関わる、美容師というお仕事は素晴らしいなと思いました。
さて、そんな素晴らしい美容師のお仕事ですが、仕事の内容的には、体にとても負荷がかかります。
最近、当院で美容師の方からご相談いただいたのは、「首の痛み」です。
首が痛くなることで、下を向いたり、のぞきこむような動作が制限されて、仕事に支障が出てしまうとのことでした。
そこで今回は、美容師の方が首が痛くなってしまう理由とその対処法を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、美容師の方に、仕事中で困る首の可動域の制限が解消できます。
美容師の方のお仕事は、お客様の髪の毛を切るために、頭を前に突き出してのぞきこむような姿勢になります。
頭は約4〜5キログラムもの重量がありますので、前に突きだしていると、首に負荷がかかってしまうのも無理はありません。
職業柄、起こしやすい首の痛みに対して、首に湿布を貼ったり、ストレッチをしたり、もんだりと、セルフケアをされているけれども、なかなか解消されないというお話もよくお聞きします。
実は、そのような、美容師の方におこりやすいしつこい首の痛みの原因は、
「アゴ」
にあるのです。
アゴと首は密接な関係があります。美容師の方がよくおこなう頭を前に突き出して覗き込むような姿勢は、細かく首周辺を見ると、
・胸と首の下の下の方が前に倒れている
・頭と首の上の方が後ろにそっている
状態になっています。こういう姿勢をとることで、アゴからノドを通って胸や肩甲骨へとつながっている筋肉が引っ張られます。
そうすると、アゴには下と後方に力が加わります。
そうすると、アゴの関節が圧迫されて、アゴの関節周辺の筋肉が炎症や緊張をおこします。
結果、アゴの動きが悪くなることでロックされて、首の前方の筋肉が伸ばすことができなくなります。
ですので、美容師の方が首の痛みをケアする場合は、首の後方へのアプローチとともに、アゴから首の前方へのアプローチが必要です。
美容師の方の仕事をする際の特有の姿勢によりおこる、アゴ周辺の筋肉の緊張を緩和するための方法を以下で紹介させていただきます。
イラストのように人差し指と中指の中の関節を曲げます。
曲げた指でアゴのフチをはさみます。
アゴの先から耳元まで、アゴの淵に沿って滑らせて、アゴの裏の筋肉に刺激を与えます。
痛気持ちがいいぐらいの強さで10回行ってください。
終われば、反対側同様の方法でおこなってください。
親指の腹で、アゴの表面をアゴ先から耳元まで、アゴのラインに沿って滑らせて、アゴの表の筋肉に刺激を与えます。
痛気持ちがいいぐらいの強さで10回行ってください。
終われば、反対側同様の方法でおこなってください。
人差し指と中指で、耳をはさむようのアゴに手を当てます。
アゴの下からこめかみまでを上下に指を滑らして、アゴの側方の筋肉に刺激を与えます。
痛気持ちがいいぐらいの強さで10回行ってください。
終われば、反対側同様の方法でおこなってください。
手を首の前方に当てて、耳の根本から鎖骨まで滑らし、さらに鎖骨の上を肩まで滑らせて、首の前方の筋肉に刺激を与えます。
痛気持ちがいいぐらいの強さで10回行ってください。
終われば、反対側同様の方法でおこなってください。
美容師の方が首に負荷をかけて仕事をしてしまうのは、ある意味、職業病であると思います。
そういった美容師の方が、仕事に支障がでないようにするためにも、今回のブログで紹介させていただいたアゴへのケアが、首の痛みから回復するお役に立てれば幸いです。
もし、それでも首の痛みが取れないようでしたら、お近くの治療院で、治療を受けられることをおすすめします。
当院でも、首の回復をうながす施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
首へのアプローチは、当院の他のブログで書いておりますので、参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広