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調理師 | ひさき鍼灸整骨院の記事一覧
皆さんこんにちは、加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
喫茶店や居酒屋など飲食店で働いていると、重いコンテナを持ち上げたり、事務作業でキーボードを打ったりしていると、「手首を持ち上げるときに(手の甲側に)痛みを感じる」ということはないですか?
手首は日常生活で頻繁に使う部位ですが、過度な負担をかけることで手首の痛みを引き起こしてしまう場合があります。
当院でも、手をよく使うお仕事である飲食業の方から、手首の痛みについてのお悩みをよくお聞きします。
実は、手首の痛みは、成人の約10%が経験するほど一般的な症状なのです。
手首の痛みは、日常生活に大きな影響を与えます。
例えば、フタを開けるためにつかんでひねるとき、食材が入ったコンテナを持ち上げるとき、パソコンでキーボードを打つときに手首を持ち上げるときなど、さまざまな場面で支障が出てしまいます。
これらの動作は、手首を手の甲側に曲げにくくなることを引き起こし、痛みをさらに悪化させる可能性があります。
また、痛みによるストレスや、将来的な不安も大きな問題です。
そこで今回は、飲食業のお仕事をされることで、手首の痛みが引き起こる原因とその対処法について紹介させていただきます。
特に、物を持ち上げる時の痛みやキーボード入力時の痛みなど、具体的な状況に焦点を当てて説明していきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、手首の痛みの原因や対処法について理解を深めることができ、日常生活での注意点や、症状改善のためのヒントも得られます。
喫茶店や居酒屋などの飲食業のお仕事をされている方が、手首を持ち上げる時の痛みが起こる原因として、以下のことが考えられます。
手首の痛みの原因の一つに、手首の骨がずれることがあります。
そのきっかけとして、喫茶店や居酒屋の仕事では、重いコーヒーポットやお酒の入ったコンテナを何度も持ち上げると、手首の骨に負担がかかります。
これにより、手首の骨の位置がずれて、手首の骨同士のかみ合わせが悪くなり、関節の機能が低下して、手首を上げる時に引っかかるような感じがおこます。
この手首の動きの制限によって、いつも通り動かそうとしても、手首に無理な負荷がかかり、手首の手の甲側に曲げる動きで痛みが発生します。
手首を使いすぎると、手首を上げる動きに関わる筋肉にも影響が出ます。
喫茶店の仕事では、レジを打ったり食器を扱ったりと、手首をよく使います。
こうした動作を繰り返すことで、筋肉に負担がかかります。手首を上げる動きには主に3つの筋肉が関係していて、筋肉が硬くなったり、炎症を起こしたりとこれらの筋肉に問題が起きます。
そのことで、手首の筋肉がしなやかさを失い、手首を上げる動きが制限されます。その結果、手首を持ち上げる時の痛みが起こります。
手首の腫れや炎症は、手首の周りにある軟らかい組織の問題から起こることがあります。
具体的には、手首を支える靭帯(じんたい)の損傷や硬さ、腱(けん)の炎症、関節を包む袋の炎症などが挙げられます。
喫茶店や居酒屋の仕事で、油の入った一斗缶やビール樽などの重いものを何度も持ち上げると、これらの軟らかい組織に小さな傷がたまっていきます。
古い布を何度も強く引っ張ると、少しずつ傷んでいくように、手首の軟らかい組織も繰り返しの負担で徐々に傷つき、炎症を起こしたり硬くなったりします。
その結果、手首を持ち上げる時の痛みが起こります。
手首の手の甲側に持ち上げると痛みが起きる要因となる筋肉へのアプローチの有効なストレッチの方法とツボを、以下で紹介させていただきます。
・片方の手を肘を軽く曲げて、その手のひらを下に向け、反対側の手で、下に向けた手のひらをつかむ
・その状態から、ゆっくりと手首を手のひら側の方向に曲げる
・その状態で、10秒間、保持する
・反対側の手首も同じようにおこなう
・これを、2回、繰り返します。
・片方の手を肘を軽く曲げて、その手の指を軽く握り、グーの状態にする
・反対側の手で、グーにした手をつかみむ
・ゆっくりと手首を手のひら側に曲げる
・その状態で、10秒間、保持する
・反対側の手首も同じようにおこなう
・これを、2回、繰り返します。
手三里は、手首の手の甲側に持ち上げる制限を起こす筋肉を緩める効果があるとされる重要なツボです。
このツボを適切に刺激することで、手首の痛みを軽減し、背屈制限を改善する可能性があります。
手三里の位置は、肘の外側のしわから、3本の指の幅分、下がったところにあります。
つぼへの刺激方法としては、親指で円を描くように、痛みを感じない程度の力加減で、1分間ほど、優しく押しもみます。
Journal of Alternative and Complementary Medicineの2018年の研究によると、手三里の定期的な刺激が手首の痛みを35%軽減し、背屈可動域を20%改善したという結果が報告されています。
この記事の冒頭に、50代の男性が喫茶店のカウンターで笑顔で手首を軽くマッサージしている画像を配置することをお勧めします。
例えば、お客様に飲み物を提供した後、さりげなく手首をケアしている様子が描かれた画像が適しています。
これにより、読者の興味を引き、内容への理解を深めることができます。
喫茶店や居酒屋などの飲食業では、調理や掃除、事務作業など、その業務は多岐にわたります。
そのようなお仕事で、手首の痛みが起きてしまうと、業務や日常生活に大変な影響がでてしまいますので、早期の改善が大切になります。
そのための方法として、今回、紹介させていただいたことが、皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでも、手首の痛みが続くようでしたら、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関を受診されることをおすすめします。
当院でも、飲食業の業務によって起きる手首の痛みに対応していますので、お気軽にご相談ください。
また、飲食関係のお仕事によって起きるお体の不調への対策ブログも書いていますので、ぜひ参考にしてくださいね。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11300000-Roudoukijunkyokuanzeneiseibu/0000110452.pdf
先日、50歳代の調理師の女性の方が、お体のメンテナンスで来院されました。
現在のお体の状態をお聞きすると、調理のためにオーブンやコンロの前の暑い環境で仕事をしているため、体に熱がこもって、家に帰ってもその熱がぬけなくて、はき気や頭痛を感じるし、寝ても疲労もぬけない状態とのこと。
季節的に、これからまだまだ暑くなっていくので、夏が乗り切れるか心配だというお話をお聞きしました。
調理のお仕事は、高温多湿の非常に厳しい環境でお仕事をされている方が多いです。
そのため、今回、ご相談いただいた患者様のように、お体に熱がこもり、なかなかぬけずに、体調を崩される方が少なくありません。
そこで今回は、高温多湿の環境で調理のお仕事をすることによる体への影響と、帰宅後にできる対処法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、体調を崩さずに暑くて湿気の高い環境で調理のお仕事を続けることができます。
暑くて湿気の多い環境で働いている場合、体に熱がこもり、家に帰ってもその熱が取れず、いろいろな症状が発生する理由を以下で紹介させていただきます。
体温を下げるための主要なメカニズムとして、「発汗」があります。
汗をかくことで、汗が皮ふ表面から蒸発し、その過程で熱も一緒に放散されて、体温が下がります。
しかし、調理の現場のような水と火を使う高温多湿の環境では、汗が蒸発しにくく、なおかつ、汗が皮ふを覆ってしまうため、体温が上昇し、体に熱がこもりやすくなります。
人間の熱の放散のメカニズムは、発汗のほかに、血管の広げることでも熱を放散して、体温を調節しています。
気温が高くなると、血管が広がり、皮ふ表面に流れる血液量が増加して、熱を放散します。
しかし、皮ふ表面を通して血液からだけでの熱放散は限界があり、過度な高温多湿な環境では、この機能が追いつかなくなり、その結果、体に熱がこもってしまいます。
高温多湿の環境下で、長時間、調理のお仕事をすることで、大量の汗をかきます。
そうすると、体は脱水状態が引き起こり、発汗するための水分が不足して、体はさらに熱を放散しにくくなります。
そうして体温が急上昇し、体の熱が残る状況を引き起こします。
フライパンで食材を炒めたり包丁で切ったりする作業は、筋肉の活動によっておこなわれます。
調理作業が忙しくなり、筋肉を動かす量が増えると、筋肉によって体内での熱の産生が増加し、体温があがります。
調理作業の筋肉の活動によっての体の熱の産生が大きくなるため、高温多湿の職場の環境と相まって、体温が上がりやすくなり、体の熱の残存量が増えます。
高温多湿な環境下で、調理のお仕事をしていると、体に熱がこもり、帰宅後もなかなか抜けず、いろいろな症状が引き起こされる場合があります。
その症状のなかには、生命の危険がある場合があります。
以下のような症状が出た場合は、速やかに病院で処置を受けていただくことをおすすめします。
・体温が39℃以上に上昇している
・頭痛が激しく、痛み止めを飲んでも改善しない
・意識が混乱、ぼんやりする、反応が鈍くなる、失神する
・立っていられないほどのめまい、極度の脱力感がある
・持続的なはき気や頻繁なおうとがある
・脈が速く、胸や呼吸が苦しくなる
・皮ふが赤く、熱く、乾燥している場合
・筋肉のけいれん発生する
・暑い環境にいても発汗がほとんどない
・異常な疲労感がある
・水を飲むことができない、または飲んでもはいてしまう
調理のお仕事を終えて、自宅に帰った際に、体に熱がこもって、前章で述べたような症状がない場合の、自宅でできる対処法を以下で紹介させていただきます。
ビニール袋や氷のうに、氷水を入れて、脇の下や股関節前面、首やひたいにあててください。
これらの体の部位には、大きな血管が通っているため、血液を冷やすことで、冷却効果が全身に及び、効果的に体温を下げることができます。
冷たい空気をあてるより、冷たい水をあてるほうが、25倍効果が高いとされています。
シャワーや入浴により、体に水を浴びることで、効果的に体温を下げることができます。
ただし、冷水を一気に体にあてると、脳や心臓などがショックを受ける場合があります。
体にかけるシャワーや入浴する湯船の温度の設定は、30℃前後から始め、体が水温に慣れたら徐々に温度を下げてください。
最終的にに適度な水の温度として、20~25℃にするのをおすすめします。
体全体に水を浴びるのが苦手な場合は、20~25℃の水をバケツに入れて、手足を冷やすだけでも効果があります。
体に熱がこもっているときは、室内の温度と湿度を適切に設定することは重要です。
適切な環境を維持することで、体温を安全で効果的に下げることができます。
室内の適切な温度と湿度は、
・温度:20〜24℃
・湿度:40〜60%
が理想的です。また、扇風機やエアコンを使用して、室内に空気の流れを作り、体の表面から熱を逃がすのを助けます。
熱がこもった体は、胃腸に負担がかからない食事を選び、しっかり摂取することで、効果的に回復を促せます。
以下でその方法を紹介させていただきます。
暑い環境で働くことで失った水分や電解質の補給のために、水や麦茶、OS1などの経口補水液をこまめに取ってください。
アルコール飲料は、脱水状態を促しますので、飲酒は控えることをおすすめします。
また、薄味の野菜スープや鶏ガラスープなど、消化に良いスープがおすすめで、温かいスープでも、体温を下げる効果があります。
他にも、オレンジジュースやリンゴジュースなど、天然のフルーツジュースはビタミン補給にもなり、熱による疲労の回復にも役立ちます。
消化しやすく水分の多い食品として、スイカ、メロン、オレンジ、リンゴなどの果物が良いです。
また、低脂肪のプレーンヨーグルトやフルーツゼリー、寒天ゼリーなどもおすすめです。
脂肪分の多い揚げ物の料理はさけて、蒸す・ゆでる・焼くといった調理法で脂肪分の少ない料理を選んでください。
また、唐辛子やスパイスの多い料理、酸味の強い食品は胃腸に負担をかけるため、控えることが望ましいです。
規則正しい生活リズムを維持し、十分な睡眠を取るようにしてください。
規則正しい生活リズムをおこない、十分な睡眠をとることで、体の自然な体温の調節機能が働いて、体の熱がこもった状態を整えるのに役立ちます。
高温多湿な環境下でお仕事をされる調理の現場では、体に熱がこもるのは避けられないと思われます。
自宅に帰ってからの、体にこもった熱を効率的に放散させることで、健康を維持し、快適な生活を送ることができます。
そのための方法として、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
それでも高温多湿な環境下で調理のお仕事をして体に熱がこもるお悩みが解消されないようでしたら、お近くの病院や治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像のことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、他に、調理師の方に起こりやすい体の不調への対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広