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パン職人や調理師が仕事時間の終盤に起こりがちな指のむくみへの対策

2024.02.21 | Category: むくみ,予防,体操・ストレッチ,冷え,手首の痛み,指の痛み,水分,疲労,筋肉痛,職業病,関節

 

先日、個人経営でパンの製造をされておられる50歳代の女性の方が、お体のメンテナンスに来院されました。

その際に、お体で気になることがありますか?という質問をさせていただいたたところ、

 

「夕方になると指がむくんで握りにくくなるんです」

 

というお悩みをいただきました。

それによって、細かい作業や重たいものを持つときに支障が出るとのこと。

仕事の内容をお聞きすると、パンの生地を練ったり、形成したりするので、手は朝から晩まで使い込んでいるとのことでした。

今回ご相談いただいた患者様のように、調理系の手をよく使うお仕事の方は、1日の仕事時間の終盤になってくると、指にむくみがでる方が少なくありません。

そこで今回は、お仕事で手を使いすぎることで指にむくみがでる理由とその対処法について紹介させていただきます。

このブログを読んでいただくことで、仕事の終わり時間に近づくにつれて起こる手のむくみを解消できます。

 

 

 

調理系のお仕事で手がむくみやすくなる理由

 

特に持病もなく、仕事時間の終盤に指にむくみがでるのは、手から心臓にまで帰る血液の通路のどこかがせき止められるためです。

それによって、血液が流れなくなり、血管に止まる血液量が増えます。

そうすると、血管がパンパンに膨らみ、血管の内側から外に向けての圧が高まります。

この圧が高まりすぎると、血管から粒子の細かい水分がしみだしてきます。

結果、血液が流れる最終の末端である手にむくみが派生します。

手のむくみの原因となる手から心臓にまで帰る血液の通路をせきとめる要因は、以下のようなことがあげられます。

 

 

調理系の仕事での姿勢や動作

パンをこねたり包丁で野菜を刻んだりするとき、頭を前にかたむけてうつむく姿勢や、肩や腕を内側にねじる動作が多くなります。

これによって、首や肩の筋肉が硬くなったり、関節がねじれることで、手から心臓にまで帰る血液の通路をふさぎます。

その結果、手や腕の血液の循環がとどこおり、指にむくみを引き起こします。

 

腕にかかる重力の影響

調理系のお仕事で、パンを形成したりフライパンを動かしたり、腕を下におろしての作業が多くなります。

そうすると、腕にかかる重力の影響で、血液の流れは、指先方向に流れやすくなり、心臓方向へ戻る流れが悪くなります。

結果、手の方に血液が滞留しやすくなり、むくみを引き起こします。

 

手の長時間の使用による疲労

パンをこねたり、包丁で物を切るなどの手の動作は、指や手、腕の筋肉を長時間、使用します。

仕事時間が進むにつれて、筋肉の疲労が積み重なり、硬くなっていきます。

筋肉が動いて血管に圧をかけることで血液の流れが促進されます。

手や腕の筋肉が疲労することで、血液の流れを作る機能が低下して、血液が止まり、結果、手にむくみが発生します。

 

冷えと湿気の環境による影響

調理系の仕事場は、水を使うことが多いです。

そういった水が回っている場所は、冷えやすい環境です。

体が冷えを感じると、体温を外に放出しないために、筋肉を硬くしめます。

そのことで、特に血管が細い手の血液の循環が悪くなり、むくみを引き起こします。

 

 

こういった要因が重なることで、調理系のお仕事の方が、仕事時間の終盤になると、手にむくみが生じます。

 

 

 

調理系のお仕事の方が発症しやすい指のむくみへのセルフケア

 

調理系のお仕事の方の特性により、仕事終盤に、腕から手にかけての血液に循環が悪くなりやすく、指にむくみがでてしまいます。

特に、手や腕から心臓に戻るの血液の流れをふさぐ場所は、「手首」、「肘」、「胸」、です。

これらの部分を緩めて血液の流れを良くするための仕事中でもできるセルフケアの方法を以下で紹介していきます。

 

鎖骨と脇の内側を刺激する

鎖骨と脇の内側は、血液の流れの大きな通路です。

ここをまず刺激して緩めることで、血液の流れる門が開き、この後におこなってほしいストレッチの効果が上がります。

やり方は簡単です。

鎖骨に手を当てて、左右に10回、優しくさすってください。

 

それを左右の鎖骨におこなってください。

それが終われば、腕を頭の上に上げて、上げた腕の反対側の手の親指以外の4本の指を、脇の内側に入れて、胸にあてた親指とで優しくはさんでください。

はさんだ上下左右に優しく10秒ほど揺らしてください。

それを左右の脇でおこなってください。

 

手首と肘のストレッチ 

手のひら天井に向けて、腕を伸ばしてください。

伸ばした腕の反対側の手で、伸ばした腕の指先に当てて、手首をそらすように伸ばします。

この状態を10秒キープしてください。終わったら反対側の腕も同じようにおこなってください。

これを3セットおこなってください。

 

胸開きのストレッチ 

手の甲と手の甲を合わせるように、両方の腕も前に伸ばします。

手のひらを天井に向けながら、肘を曲げて、肩甲骨同士を寄せて、胸を開きます。

この状態を10秒間、キープします。これを3セットおこなってください。

 

両手を組んでの背伸び

指同士を組んで、手のひらを返しながら、顔を上に向けて、背中が伸びているのを感じながら、体を伸ばします。

この状態を10秒間、キープします。

これを3セットおこなってください。

 

 

 

まとめ

 

パンや料理を作るお仕事の方は、どうしてもお体に負荷をかける姿勢で、長時間、作業することは避けられません。

そのことで、指にむくみがでて、お仕事に支障が出ることを防ぐためにも、今回、紹介させていただいたことが、調理系のお仕事をされているみなさまのお役に立てれば幸いです。

それでもむくみが解消できないようでしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。

当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。

当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像のことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。

そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。

 

また、他にむくみへの対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。

足のむくみでお悩みの方に知ってほしいその原因と対処法

立ち仕事女性が夜間にトイレに起こされやすい理由と対処法

 

監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広


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