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水中ウォーキング | ひさき鍼灸整骨院の記事一覧
先日、60歳代女性の方が、お体のメンテナンスで来院されました。
お体の状態をお聞きすると、運動のために、週に1回、2時間ほど水中ウォーキングをはじめたが、すごく疲れるとのこと。
もともと、腰や股関節に不安がある方だったので、運動を始めたのはいいが、かえって体を悪くしないか心配だそうです。
そのお話を聞いて、水中ウォーキングは、体重の10分の3程度まで軽くした状態でおこなえるので、今回の患者様にとっては最適な運動であることはお伝えしました。
運動すると、なんであれ疲労が伴います。
特に、プールでの運動後は、さまざまな理由でその傾向が顕著です。
運動で疲労すること自体は、体力や筋力が増強する過程なので、悪いことではないのですが、早めに回復させるにこしたことはありません。
そこで今回は、プールで水中ウォーキングをすることで疲労するメカニズムとそこから回復を促す方法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、水中ウォーキンングによる疲労の回復を促進できます。
プールで水中ウォーキングをすると疲れる理由は、水の中での運動の特性によってかかる体への負荷によります。
以下で、プールで水中ウォーキングをすることで体に受ける影響を紹介していきます。
水は密度が高く、粘りがあります。
そのため、水中ウォーキングは、姿勢を維持しながら、水を押しのけて歩く必要があります。
その負荷は、陸上の空気中を歩くより、はるかに抵抗が大きくなり、より多くの筋力とエネルギーが必要になります。
陸上にいるときより、プールに入っているときの方が、体の外側から内側に向かって水圧がかかります。
体の中で、特に水圧の影響を受けるのが、肺がある胸の部分です。
胸が膨らんだりしぼんだりすることで、肺が機能して呼吸がおこなわれます。
プールに入っての呼吸は、陸上で呼吸をするときより、水圧で胸の動きに抵抗がかかり、呼吸することに負荷がかかります。
スポーツ施設の温水プールでは、一般的に、運動に適した温度である約28°C〜30°Cの範囲で設定されています。
これは体温に比べると、約7℃の差があります。
水は空気に比べると、20倍も熱を伝える力が強い性質を持っています。
プールの水温が体温より低いため、この性質が働いて、プールの水に体があたることで、体温が奪われます。
そして、水中で失われた体温を上げるために、体のエネルギーの消費が激しくなります。
このように、水中ウォーキングは、浮力によって自身の体重を軽減させながら、陸上で運動するより体に負荷をかけて運動ができます。
これは運動する上ではメリットですが、体への負荷も大きいため、疲労もたまりやすくなります。
運動を続けることで、体が鍛えられていることに手応えを感じているとき、その状態をキープしたいため、体調が不良でも無理して運動をしがちです。
そうすると、かえって体調を崩す期間を伸ばしたり、けがをしまいます。
ですので、以下のようなメディカルチェックに当てはまるようでしたら、水中ウォーキングをひかえてください。
・最高血圧が140 mmHg、最低血圧が90 mmHgをこえている
・睡眠時間が5時間以下である
・体温が37度以上ある
・安静にしていても心拍数が1分間に100回をこえている
・めまい
・胸がしめつけられる感覚がある
水中ウォーキングによる疲労を早期に回復する方法を、以下で紹介していきます。
運動後2時間以内に、消費したエネルギーや筋肉の損傷を回復させるために、タンパク質と炭水化物を含んだ食べ物を摂取してください。
例えば、おにぎり・豚まん・バナナ・サンドウィッチ・牛乳・チーズなどの食事をしてください。
プロティンは、効率的に栄養を摂取できますが、過剰にとると内臓に負担をかけます。
プロティンの1回あたりの摂取する目安の量は、一般的には20~30g前後を、水や牛乳で溶かして摂取してください。
運動によって、体の中の水分が2%失われると、筋肉が疲労を起こして機能が低下します。
水中での運動は、のどの渇きが感じにくいので、意識して水分をとってください。
その際に、飲料の温度が15度以上のものの方が多く飲めます。
ですので、常温や温かいの飲料をとることを心がけてください。
飲む量としては、運動後に体重が1kgへへれば1リットル飲むといったように、運動後に減った体重を目安に摂取してください。
人間の体は、睡眠中に回復モードとなり、疲労がリカバーされます。
運動した日の晩は、6〜7時間は睡眠をとるように心がけてください。
運動後に昼寝をするのであれば、20〜90分以内以内を目安にとってください。
プールで水中ウォーキングをした後、施設内のシャワーを浴びると思いますが、自宅に帰った後に、もう一度、湯船につかり体を温めてください。
湯船につかり、全身を温めて体温を上げることで、血流が促進して疲労した筋肉や関節に栄養が運ばれ、老廃物が回収され、回復が促されます。
お風呂に入った後や寝る前でもいいので、下半身を中心に、軽いストレッチをおこなって、筋肉に刺激を入れてください。
そうすることで、血流が促されて、運動による疲労の回復を助けます。
ストレッチの方法は、当院の他のブログでも紹介しておりますので、参考にしてください。
こういった方法を組み合わせていただくことで、プールでの水中ウォーキング後に起こる疲れからの回復を促進できます。
水中ウォーキングは、生涯において続けることができる健康を促進・維持するためのスポーツと言われています。
このメリットが多い水中ウォーキングを、疲労をうまく抜きつつ継続するためにも、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
それでも水中ウォーキングで疲労が解消できないようでしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像のことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、他に疲労への対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広