- Blog記事一覧 -残業増加による40代男性のデスクワークと腰痛の因果関係と自宅での対処法
先日、デスクワークをされている40歳代男性の方が、腰の痛みで来院されました。
仕事の環境をお聞きすると、来月に部署を変更することとなり、仕事のタスクの達成や引き継ぎのために、今日で、残業時間が50時間をこえていと。
そのためか、座っていると腰のだるさや痛みを感じて、仕事に集中できなくて困っているとのことでした。
今回、ご相談いただいた患者様のように、残業時間の増加が、腰痛につながる方が少なくありません。
そこで今回は、40歳代男性のデスクワークの方が残業時間の増加で座っている時間が長くなることで腰痛が引き起こされる理由と、自宅でできる対処法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、デスクワーク中に感じる腰痛を解消できます。
デスクワークの男性の方が、長時間の残業によって、イスに座る時間が長くなります。
長時間、座っていると、疲労のためにだんだんと姿勢が崩れて、
・顔がパソコン画面に近づく
・背中が猫背となる
・骨盤が後ろに倒れる
・足が外に開いてガニ股になる
といった状態になりやすいです。
この中でも、特に、
「骨盤が後ろに倒れる」
「足が外に開いてガニ股の状態になる」
ことが、腰痛を引き起こします。
イスに座るときの骨盤と股関節の位置によって、腰周辺の筋肉の機能の変化するかを調べた研究によると、骨盤が後ろに倒れて足が外に開いてイスに座っている状態では、「背骨の腰の部分から太ももの骨にかけてある腰の深部にある筋肉」と「お尻の筋肉」が緩んだ状態で伸びて、その機能が低下すると報告されています。
この、「背骨の腰の部分から太ももの骨にかけてある腰の深部にある筋肉」と「お尻の筋肉」は、イスに座るときに腰と骨盤を支えて、姿勢を安定させる主力となる筋肉です。
この主力になる筋肉が使えないことで、筋力が低下し、さらに、腰部や股関節周りの筋肉に過度の負担がかかり、筋肉の緊張や疲労が引き起こされます。
その結果、座っている姿勢が不安定となり、腰に負荷がかかり、腰に痛みが発生するのです。
デスクワークをされておられる40歳代男性の方が、残業が長時間になることで発症する腰の痛みに対する自宅でできる対処法について、以下で紹介させていただきます。
「骨盤が後ろに倒れる」「足が外に開いてガニ股の状態にばる」状態で座る時間が長くなることで、「背骨の腰の部分から太ももの骨にかけてある腰の深部にある筋肉」「お尻の筋肉」の筋力が低下します。
この2つの筋肉の機能を上げることで、腰をしっかりと支え、腰痛を予防できます。
床に上向きに寝て、、両手は体の横に置き、足をまっすぐに伸ばしてください。
両足をそろえて、ゆっくりと天井に向かって持ち上げます。
足はまっすぐに保ち、ひざを曲げないようにします。足が90度の角度になるまで持ち上げたら、その位置で1〜2秒間、キープしてください。
その後、ゆっくりと両足をおろして、元の位置に戻します。
このとき、腰が床から離れないように注意してください。
一日1回でいいので、10セットを目標に、無理のない程度でおこなってください。
床に上向きに寝て、両手は体の横に置き、手のひらを床に向け、ひざを曲げて、足の裏を床にピッタリと当たるように置きます。
足は腰幅に開いて、ひざと足首が一直線になるようにしてください。
足の裏で床を押しながら、お尻をゆっくりと持ち上げ、肩からひざまでが一直線になるようにして、この状態を、1〜2秒間、キープしてください。
このとき、背中を反らないように注意してください。
その後、ゆっくりとお尻を下ろし、元の位置に戻してください。
一日1回でいいので、10セットを目標に、無理のない程度でおこなってください。
「背骨の腰の部分から太ももの骨にかけてある腰の深部にある筋肉」「お尻の筋肉」の機能が低下したため、カバーするための腰周辺の筋肉が疲労して硬くなり、それが腰痛の要因ともなります。
ですので、それらの筋肉のケアのためのストレッチ方法を以下で紹介させていただきます。
上向きで寝て、両ひざを立ててください。片足の足首を、反対側の足のひざの上に置いてください。
足首を置いた足を、両手で太ももの裏から抱えも見ます。
抱え込んだ足を胸に引き寄せ、お尻が伸びるのを感じたら、10秒間、キープしてください。
反対側の足も同じようにおこなってください。これを交互に3回ずつおこなってください。
足を肩幅に広げて、片腕を上に伸ばし、反対の手は腰に当てて、立ってください。
腕を伸ばした側に、上半身のみをゆっくりと横に倒し、腰が伸びるのを感じたら、10秒間、キープしてください。
反対側も同じようにおこなってください。これを交互に3回ずつおこなってください。
イスに浅く座り、片足を前に伸ばして、足首を90度に曲げて、足のかかとは床につけ、つま先を天井に向けてください。
もう片方の足は、ひざを曲げたまま、足底を床にしっかりつけて、体を安定させてください。
背筋を伸ばしたまま、体を前に倒して、ひざの裏が伸びるのを感じたら、10秒間、キープしてください。
反対側の足も同じようにおこなってください。これを交互に3回ずつおこなってください。
今回の患者様のように、どうしても、長時間の残業が避けられない状況があるかもしれません。
しかし、残業時間の増加は、健康に深刻な影響を及ぼします。
一般的に、月45時間をこえると健康のリスクが高まり、月80時間以上の残業は、過労死の危険性が非常に高いとされています。
ですので、少しでもお体をケアするためのお時間を作っていただき、健康を維持していただきたいのです。
今回の患者様のように残業時間の増加による腰痛の場合は、そのケアするための方法として、ブログで紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
それでも、デスクワークのお仕事の方が、過度の残業で発生する腰の痛みへのお悩みが解消できないようでしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、他に、デスクワークによるお体の不調への対策ブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広