- Blog記事一覧 -40歳代女性の小学校教師の方の首の痛みと指のしびれへの対処法
先日、小学校教師の40歳代女性の方が、首の痛みがでると、親指がしびれるとのお悩みで来院されました。
指はずっとしびれているわけではなくて、仕事が忙しくなり、首に痛みを覚えると発症するそうです。
指のしびれがでると、チョークを握る力だ弱くなって、授業に支障がでるとのこと。
また、首の痛みは、そのしんどさで、気分が悪くなったりやる気が落ちるともおっしゃっておられました。
小学校の先生方の仕事内容をお聞きすると、授業以外にも雑務が山積みで、本当にハードなので、こういった症状が発症するのもわかるような気がします。
そこで今回は、40歳代女性の小学生教師の方が、首の痛みを感じると親指がしびれる理由とその対処法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、首の痛みからくる指のしびれを解決して、小学校教師のお仕事をスムーズにおこなえます。
文部科学省の「学校保健統計」によると、
小学校1年生の平均身長は、
・男子:116.5センチメートル
・女子:115.6センチメートル
小学校6年生の平均身長は、
・男子:で145.2センチメートル
・女子:146.7センチメートル
と報告されています。それに対して。
40歳代女性の平均身長は、158.1センチメートルです。
つまり、40歳代女性の教師の方が、小学生と接する際には、常に視線が下で、頭が前に傾く姿勢になりがちです。
また、授業以外の業務で、パソコンを使っての事務作業が、かなりの時間を費やすことをよくお聞きします。
長時間、パソコン作業をすると、画面に顔を近づけるため、こちらも、頭が前に傾く姿勢をとりがちです。
小学校教師の方は、どうしても頭が前に傾くような姿勢の崩れが発生します。
頭の重量は、成人ですと4〜5キログラムもあり、だいたいボーリングの玉の重さと同じぐらいです。
首の上に頭がのっているので、まっすぐに立って、姿勢がいい状態でしたら、頭を支える首への負担は、そのままの重さの4〜5キログラムです。
しかし、頭が前に倒れる角度が15度になると首へのかかる負担が、12キログラムに増加します。
さらに、30度、頭が前に倒れると18キログラム、45度で22キログラムと、角度がキツくなるほど首への負荷が増加します。
小学校の教師のお仕事をされている限り、頭が前に傾く姿勢は避けられないことからも、首の痛みが発生するのは、小学生教師の方に起こる特有の職業病ともいえます。
常に指にしびれがでている場合は、糖尿病や脳の病気、首のヘルニア、肘や手のひらに問題があるといったことが考えられます。
しかし、今回の患者様のように首の痛みが発生するに伴って指のしびれがでて、首の痛みがなくなると指のしびれがおさまるということでしたら、首の骨のゆがみが要因になっている可能性が高いです。
というのも、指を動かしたり、指でものを触ると感じる働きがある神経の根本は、首からでています。
首の骨は7本ありますが、親指や人差し指は、首の5番目と6番目の骨の間から出ている神経に支配されています。
また、中指首の6番目と7番目の骨の間から出ている神経に、薬指と小指は首の7番目と胸の1番目の骨の間から出ている神経に支配されています。
つまり、首の骨の配列のゆがみやその周辺の筋肉の緊張などで、神経が圧迫されると、しびれが発症します。
小学生と対するために常に視線が下に向けたり、パソコン作業で頭を前に傾ける姿勢では、首の骨の5番目に最も負荷がかかると言われています。
ということは、5番目からでる神経が親指と人差し指を支配しているため、しびれやチョークがつまみにくいといった障害ででやすくなります。
首の痛みに伴って起きる指のしびれへの対処法は、以下で紹介していきます。
頭が前に傾いた姿勢でいると、その状態で首の皮ふが固まってしまいます。
頭と首の位置関係を修復するためにも、首の皮ふへの刺激を加えて緩ませる必要があります。
そのために、以下の方法でおこなってください。
頭を前に傾けた状態で、首の後方の根本に両手を当てて、前外方に皮ふを伸ばします。
そのままゆっくり、頭を上げて、まっすぐ前を向いて、10秒間、キープします。
次に、頭を前に傾けた状態で、あごの下の首に手を当てて、皮ふを後方に伸ばします。
そのままゆっくり、頭を上げて、まっすぐ前を向いて、10秒間、キープします。
これを、3回、交互に繰り返してください。
頭と首の位置を整えるためには、その土台となる胸の部分をしっかりさせる必要があります。
そのために、以下の方法でおこなってください。
手のひらを前にして、耳の横で両手を上げてください。
腕を脇につけるように肘を曲げて手を下ろして、そのまま10秒間、キープしてください。
その際に、胸を開いて背中の肩甲骨同士を引っ付けるイメージでおこなってください。
これを3回、繰り返してください、
頭と首の位置関係を体に覚えてもらう必要があります。
そのために、以下の方法でおこなってください。
人差し指であごを後ろに押して、ノドの上方あたりに力が入っていることを意識して、10秒間、キープしてください。
この際に、アゴを下に傾けるんではなく、頭を後上方に引くイメージでおこなってください。
これを3回。繰り返してください。
小学校の教師の方の平均の業務時間を統計したところ、11時間15分と、一般企業に比べても、相当、長いです。
実際、小学生の教師の方とお話しさせていただくと、常に、忙しさと人手不足だとお聞きして、このようにお体に不調がせるのも無理はないと感じます。
そういった大変な教師の方のお仕事を少しでもスムーズにおこなえるように、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
それでも首の痛みがでるたびに指にしびれがでてしまうお悩みが解消できないようでしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、他に、前屈みの姿勢のお仕事で起こりがちな体のトラブルへの対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広