- Blog記事一覧 -冬の朝の散歩で起きる太もも裏の痛み、その原因と朝の散歩前にできる対策
皆さんこんにちは、加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
冬の朝の冷たく澄んだ空気の中、散歩をすると、身が引き締まり気持ちがいいものです。
散歩をすることで、生活習慣病の予防効果が、14%も上がるとされる、健康維持の運動としても大変効果的です。
しかし、冬の散歩は、その寒さによって筋肉を緊張させて、思わぬ体の不調を引き起こす場合があります。
当院でも、特に、冬の散歩で太ももの裏の痛みに関するお悩みをよくお聞きします。
太もも裏の筋肉の張りは、単なる不快感にとどまらず、日常生活に大きな影響を及ぼします。
例えば、台所に立って料理をする時間が苦痛になったり、買い物に行くための歩行が困難になったりします。
さらに、階段を降りる際に踏ん張れず、転倒のリスクが高まることも懸念されます。
そこで今回は、冬の朝の散歩によって太もも裏の痛みや筋肉の張りが起きる原因とその対処法について紹介していきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、冬の朝の散歩による太もも裏の痛みの原因が解消されて、毎日の散歩を楽しく続けることができます。
散歩をすることで、太ももの裏の筋肉に張りや痛みを感じる場合があります。その太ももの裏の筋肉の機能は、以下の通りです。
・歩く動作の中で、足が地面に着いた際にブレーキの役割を担い、それによってひざの動きを制御し、スムーズな着地を可能にする
・立って体重を支える際に、ひざがガクガクしないように安定するための調整をする
・歩行の際に、一歩、足を前に出した際に、後方に残った足を前に引きつける役割を果たす
・歩行時に、股関節を伸ばして、足を蹴り出し、体を前に移動させる働きをする
これらの機能により、太ももの裏の筋肉は、歩行の効率性と安定性を高める重要な役割を果たしています。
冬の朝の散歩で、その太もも裏に痛みが発生する理由として、以下のことが考えられます。
冬の寒い朝は、体温を保持するために、体が自動的に、血管を収縮させて筋肉を緊張させます。
そういった体の状態で、歩き始めると、冷えた筋肉に急な負荷がかかります。
特に、歩くときに負荷がかかる太もも裏の筋肉が、歩く動きについていけずに痛みが生じる可能性があります。
寒い中での運動は、体温を保つために、大きなエネルギーを消費し、筋肉が疲労しやすくなる。
毎日の寒い環境での散歩を続けていると、前日までの活動で気づかないうちに筋肉に疲労が蓄積し、突然、太もも裏に筋肉の機能低下が現れることがあります。
睡眠中に汗をかくなどして、朝は、体の水分が減少している状態です。
筋肉の約80パーセントは、水分で構成されていますので、体の水分量が低下している状態では、筋肉の機能も低下しています。
また、寒くなると、日常の水分をとる量も減り、体の水分の貯金も減りがちです。
その状態で、朝の寒い中、散歩をすることで、負荷がかかる太もも裏の筋肉が機能できず、痛みを発生する場合もある。
以上のような寒い環境に体が大きな影響を受けて、歩行するメカニズムで、特に負荷がかかりやすい太ももの裏の筋肉に不調が起こりやすくなる。
寒い朝に散歩をすることで、太もも裏を痛めることを予防するためには、散歩前の準備が重要です。
その準備方法を、以下で紹介させていただきます。
冬の朝に散歩をする前に、少なくとも必ずコップ1杯(約200ml)の水を飲むことをおすすめします。
特に、寒い冬の朝は、体が冷えやすく、のどの渇きを感じにくいため、意識的に水分をとるすることが重要です。
可能であれば、水筒を持って散歩をおこない、水分の補給しながら散歩ができればベストです。
水分の補給をすることで、血液の循環を良くし、筋肉の柔軟性を保たれ、寒い朝の散歩中に太ももの裏の筋肉を痛めることを防げます。
朝の寒い日に車を運転する際は、エンジンをかけて暖気してから、運転し始めた方が、エンジンに負担がかからず、スムーズに車を走らすことができます。
同じように、朝のこわばった体のまま、いきなり散歩を始めるよりは、準備体操をして体を温めてから、散歩を始めた方が、太ももの裏の筋肉の機能が上がり、痛めることを防げます。
以下で、その準備体操を紹介させていただきます。
・座った状態で片足を反対側のひざの上に乗せてください
・そのまま上体を前に倒す
・お尻が伸びるのを感じたら、10秒間、保持する
・足を組み替えて、反対側でも同じようにおこなう
・左右の足で交互に、3回、繰り返しておこなってください
・イスに座った状態で、片足を前方に伸ばしてください
・足首を足の甲側に曲げて、前に出した足に向かって、上体を倒す
・太もも裏が伸びるのを感じたら、10秒間、保持する
・足を組み替えて、反対側でも同じようにおこなう
・左右の足で交互に、3回、繰り返しておこなってください
・壁に手をつき、一方の足を後ろに引き、そのかかとを地面につけます
・前にある足のひざを曲げて、前方に体重を移動させる
・後ろ足のふくらはぎが伸びるのを感じたら、10秒間、保持する
・足を組み替えて、反対側でも同じようにおこなう
・左右の足で交互に、3回、繰り返しておこなってください
今回のブログでは、寒い朝の散歩中に太ももの裏に痛みを感じることが要因として、以下のことを説明させていただきました。
– 寒冷による筋肉の収縮
– 筋肉の疲労蓄積
また、その予防するための方法として、以下のことを紹介させていただきました。
– 散歩前に水分の補給
– 散歩前の準備体操(お尻、太もも裏、ふくらはぎ)
太ももの裏に痛みは、日常生活に大きな支障をきたす可能性が高まるため、早めにケアされることをおすすめします。
そのための方法として、今回紹介させていただいたことが、皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでも、寒い朝の散歩中に太ももの裏に痛みを感じるお悩みが続く場合は、お近くの病院や治療院などの専門医療機関に受診されることをおすすめします。
当院でも、今回のブログで取り上げさせていただいたケースの太もも裏の痛みにも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他に、歩くことで起きるお体の不調への対策についてもブログを書いておりますので、参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:国土交通省「「歩く」効果・効用とそれを習慣化する方法の整理」
https://www.mlit.go.jp/common/000022977.pdf