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背骨の圧迫骨折を経験された方が再びきつい腰痛を感じた時の対応と再発予防のポイント

2024.03.23 | Category: 予防,圧迫骨折,日常生活の動作,背骨,腰痛,骨粗鬆症

 

先日、70歳代女性の方から、電話で腰痛に関するお問い合わせがありました。

お話をお伺いすると、自宅の庭で花を植えるために、土や肥料などの重たいものを運んでいたら腰が痛くなったと。

外出する用事が近々あるので、早く治したいけれども、安静にしたらいいのか?湿布を貼ったほうがいいのか?どうすればいいですか?とのことでした。

おととしに、腰の骨の圧迫骨折(背骨がつぶれる骨折)の経験をしているので、不安に思われて連絡をいただいたようです。

こういった体に関して、判断に迷うことは多々あります。

そこで今回は、背骨の圧迫骨折の病歴がある方が、腰に荷重をかける動作後に腰が痛くなった際に取るべき行動や、圧迫骨折の再発を防ぐために気を付けるポイントについて紹介させていただきます。

このブログを読んでいただくことで、圧迫骨折の既病歴がある方が腰が痛くなっても、すべきことを迷わなくなります。

 

 

背骨の圧迫骨折の病歴がある方が腰が痛くなったときに取るべき行動

 

背骨の圧迫骨折を既に経験されて治癒した方が、不安に思うほどの腰痛を再び発生したときに、まず最初にすべきことは、

 

「病院でレントゲンやMRIなどの画像検査をしてもらう」

 

ことです。

というのも、統計で、圧迫骨折を経験された方の26パーセントの方が、圧迫骨折を再発すると報告されています。

再発率が高いため、背骨がどうなっているかを確認する必要があります。

なぜなら、背骨の圧迫骨折による腰痛と筋肉や体のゆがみなどで起こる慢性の腰痛とでは、治すための行動が真逆になります。

背骨の圧迫骨折では、骨が固まるまでに8〜12週間もの期間を有します。

ですので、つぶれた背骨に負荷をそれ以上かけないためにも、入院も視野に入れた安静が必要です。

反対に、腰痛と筋肉や体のゆがみなどで起こる慢性の腰痛は、動ける範囲で動いたほうが早く治っていくという研究報告がされています。

背骨を圧迫骨折しているのに、最初のアプローチを間違えると、治癒する期間が長くなったり、つぶれた背骨がさらに変形する可能性が高まります。

安心とリスクを減らすために、まずは病院でレントゲンやMRIなどの画像検査を受けられて、医師の判断を仰ぐことをおすすめします。

検査の方で、圧迫骨折の可能性がないという診断が下りましたら、温めたり、動ける範囲で動いていただいたりと、筋肉や体のゆがみなどが要因の腰痛への対応をしていただいても大丈夫です。

慢性の腰痛への対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。

台所で腰が痛い70代女性に知ってほしい3つの対策

調理の仕事による腰痛でお悩みの50歳代女性の方に知ってほしいその理由とケアの方法

 

 

背骨の圧迫骨折の再発を防ぐためのポイント

 

圧迫骨折を再発を防ぐために、日常生活で気をつけてほしいポイントを以下で紹介させていただきます。

 

荷物を持ち上げない

 

人間が普通に立っているときにかかる腰への負担より、物を持ち上げようと中腰になった時点で、腰には1.5倍の負荷がかかります。

また、中腰姿勢で、物を持ち上げたときには、腰には2.2倍の負荷がかかります。

このように中腰で物を持ち上げることで、腰の骨に圧力を大きくかることとなり、圧迫骨折のリスクを高めます。

ですので、荷物を持ち上げる必要があるときは、道具を使ったり他の人に頼ったりしてください。

どうしても、ご自身で荷物を持ち上げるときは、いったんひざを曲げて、かがんでから、ひざ・股関節・腰を使って立ち上がってください。

 

姿勢をこまめに変える 

 

日常生活で、立ちっぱなしや座りっぱなしなど、同じ姿勢でいると、背骨を支えたり衝撃を吸収してくれる筋肉やじん帯などが疲労し硬くなり、背骨への負荷が増加します。

特に、座っている状態は、楽なように見えますが、立っているときにかかる腰への負荷より、1.4〜1.85倍もかかります。

少し腰を上げて座り直しをするとか、立って足ぶみをするとか、少しでもいいので、姿勢を変えて体に刺激を入れてください。

 

衝撃がかかる運動を避ける 

ランニングやジャンプなど、背骨に衝撃がかかる運動をすると、圧迫骨折のリスクを高めるので避けてください。

例えば、ラジオ体操のジャンプするターンは、やらずにおくか、かかとを落とす程度にするようにしてください。

 

骨の形成に必要な栄養をとる

 

骨粗しょう症の状態が進み骨がもろくなると、ちょっとしたことでも背骨の圧迫骨折のリスクが高まります。

ですので、骨の材料となるカルシウムやビタミンDなどの栄養素を積極的に食事で摂取してください。

また、お酒や喫煙は、骨の材料となるカルシウムやビタミンDの吸収を阻害するので、なるべくひかえるようにしてください。

骨粗しょう症への対策については、当院のブログでも書いておりますので、参考にしてください。

骨粗しょう症を診断されて不安を感じる方に読んでほしいその理由・リスク・検査・予防法

以上のような動作や生活の習慣を改善することで、圧迫骨折の発生リスクを減らすことができます。

 

 

まとめ

 

圧迫骨折を経験されている方が、腰に負担をかける動作をした後、きつい腰痛を感じたら、まずは画像による検査をすることをおすすめします。

病院で待ち時間が長いのはしんどい、湿布を貼っていればいずれは治るのではと思われるかもしれませんが、処置は早いほうが背骨の変形を止めることができます。

背骨の圧迫骨折を経験されている方が腰痛を感じたときの初動について、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。

検査をしてみて、圧迫骨折ではなく、通常の筋肉や体のゆがみからくる腰痛でしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。

当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。

当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。

そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。

また、日常生活での体の使い方のブログも書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。

年末に宅配された荷物を持ち上げ運ぶ際に腰痛を引き起こすに理由とその予防法

台所作業で腰痛になる理由と腰の痛みを解消するためのストレッチ3選

 

監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広


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