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散歩しすぎると体に悪い?

2018.08.28 | Category: ウォーキング

「昨日、散歩で1万5千歩、歩いてきてん!」

 

と達成感あふれる顔で報告いただいた後に、

 

「でも、散歩したあとグッタリやわ、次の日起きたら身体があちこち痛いし、だるいわ~」

 

としんどそうな顔で訴えられるので、ちょっと歩き過ぎなので、歩数を減らしましょうかと提案させていただくと、

 

「でも、1万歩以上歩かんと痩せへんって聞いたよ」

「友達とツレだって散歩してるから、楽しいし合わせて歩かんと悪いし」

「長い距離歩いて汗かくと、運動した~って感じで気持ちいい」

 

というように、散歩で体は疲れるけど、お付き合いや散歩の充実感が捨てがたいなどから無理してしまい、手加減ができないようです。

 

それはどこかに、“歩けば歩くほど健康になる”というイメージがあるからかもしれません。でも散歩を頑張れば頑張るほど、体は疲れていきますよね。

 

今やっている散歩の方法は、本当に健康のためになっているのでしょうか?

 

そこで今回は、健康にとって良い散歩の仕方をご紹介させていただきます。

 

このことを知っていただくことで、やりすぎで身体を傷めず、足りなすぎて運動不足もない、健康でほどほどの運動となる散歩をすることができるようになります。

 


【歩きすぎについて】

散歩による歩きすぎに関して、私の意見としては、

「歩きすぎは、体に悪い」

ということです。

 

このことについては、もしかしたら納得いかないかもしれません。

 

例えばプロの運動選手は、あれほど鍛えているのに意外と風邪をひきやすく、免疫力が低いというデータがあります。彼らは持久力や筋力は素晴らしいのですが、きついトレーニングの結果、身体の中に入った細菌やウイルスを撃退する力が衰え、病気になりやすいことが科学的にも証明されています。

 

同じように散歩をしすぎて身体を痛めつけると、病気に対する免疫力を低下させてしまいます。

 

反対に「ほどほどの運動」であるなら体の免疫を高め病気に対して強い体がつくれると、これも科学的に証明されています。ですから、「ほどほどの運動」となる量の散歩が、健康のためには良いということになります。

 

また散歩が原因で、腰やひざ・足首などを負傷し来院される方とお話させていただくと、多くは1万歩以上歩く散歩をこなされています。1万歩を超えるような散歩は、筋肉や骨に負担がかかり、回復しないまま歩くため体に故障をきたす悪循環をもたらしています。治療の経験上からも「ほどほどの運動」となる散歩をお薦めします。

 

【健康に良い散歩とは】

では、「ほどほどの運動」となる健康的な散歩をするには、どうしたらよいのでしょうか?それについて3つのポイントを上げさせていただくと、

①散歩の歩数は6千歩

人が起きてから寝るまで、どれだけ歩いていれば病気になりにくいかという統計が取られました。その結果、家事や仕事、運動を含めて1日8千歩が一番病気になりにくいという結果がでました。

 

特殊な仕事はのぞきますが、人の運動以外の日常生活で歩く量は、平均2千歩といわれています。ですからその日常生活で歩く量から、一番病気になりにくい歩く量をひくと、

 

8千歩−2千歩=6千歩

 

つまり6千歩が残ってしまいます。

 

この6千歩を散歩で消化していただくと、身体の健康にとって一番良い歩数の散歩となります。

 

②散歩は「なんとか会話できる速度」でする

6千歩を歩くにしても、より効果的に散歩するためには歩くスピードが重要となります。

 

健康作りのためにどれだけ酸素を吸ったらよいのかが、厚生労働省から発表されています。これを基準にすると、3~6メッツの中程度の運動が良いとされていますが、この単位は非常にわかりずらい。

 

そこでわかりやすい、あなたにとっての良い散歩速度は、「なんとか会話できる速度」でおこなうことです。

 

つまりお互いにしゃべりながら散歩していて、息が苦しすぎず楽過ぎない状態の速度となります。

 

これは各個人違ってくると思いますので、呼吸を意識しながら散歩してみてください。お連れの方がいらっしゃましたらお話しながら、互いの歩くスピードを調整してください。お一人なら歌を口ずさみながら歩いて調整するというのもいいかもしれませんね。

 

③散歩時間は10分だけでOK

散歩の理想的な歩数は6千歩を、なんとか会話できる速度ですると、散歩時間は10分となります。

 

かなり短いですよね。でもこれは、

毎日続けて散歩する

という前提での話になります。遺伝子的にも、①②③を2か月続けることで長寿遺伝子にスイッチが入り、健康で長生きできる身体となります。

 

【歩き過ぎるとどうなる?】

では、6千歩以上の歩くとどうなるのか?

 

6千~8千歩までなら、肥満を減少させる効果があります。ただし、「8千歩をなんとか会話できる速度で30分の間に散歩する」という条件付きなので、かなり運動としてのハードルが上がります。

 

8千歩以上になると、6千歩歩くことと病気を減らす効果が変わらない報告がされています。

 

また、8千歩以上歩いても、肥満を減少させる効果が8千歩と変わらないという研究結果も報告されています。

 

つまり6千歩以上歩いても病気を減らす効果は変わらず、8千歩歩いても1万歩歩いてもダイエット効果はそんなに変わらないということです。

 

むしろ8千歩以上歩くことで、身体の免疫が低下することや、血管を傷つけ動脈硬化をもたらすなどの報告がされています。

 

“歩けば歩くほど健康になる”というのは、科学的には否定されているということになります。

 

【こんな散歩では、物足らないと思われるのでしたら】

10分程度の散歩では物足らないとか、友達と話しながら歩くのが楽しみなのに10分間の散歩ではしゃべり足らない、と思われる方がいらっしゃるかもしれません。

 

でしたらその余った体力とお時間を是非、

 

準備運動と整理体操

 

につかってください。

 

散歩とは歩くこと。歩くことは、競歩というオリンピック競技にもなるほどスポーツになります。

 

スポーツをするためには、ケガや疲労予防のために、準備運動と整理体操が必要になりますよね。

 

私は今現在、剣道とフルマラソンをやってますが、それをやっていてだいたいケガをする時には準備運動不足で、翌日の筋肉痛がひどく疲れを引きずるときは整理体操をサボったときです。やるとやらないでは、かなり体の状態が違ってくるのを、実際に私も経験しております。ですから是非、散歩の前後に準備運動と整理体操を取り入れていただきたい。

 

まず準備運動ですが、動かしながら体を伸ばす「動的ストレッチ」をやってみてください。人間は、通常体温から38度に体温を上昇すさせることで、より多くの筋肉の動きがよくなり、ケガの予防やパフォーマンスを上げることができます。「動的ストレッチ」をおこなういことで、体温を上げることができますので、散歩をするまえにやってみてください。

 

この「動的ストレッチ」をするには、「ラジオ体操」が最適。まじめにやると、汗もかき息がきれる、なかなかハードな運動になります。

 

次に整理体操ですが、今度は体を静止させておこなう「静的ストレッチ」をしてください。これは通常よくおこなわれる、ゆっくり手や足、腰や肩をのばすストレッチです。筋肉の興奮を抑え、散歩によって固まった筋肉の血流をよくし、翌日に来る筋肉痛を軽くする効果があります。

 

「静的ストレッチ」のポイントは、「息をはきながらゆっくりのばす」ことです。伸ばすと気持ちいいので、グイグイと筋肉を伸ばすとかえって筋肉が興奮してしまい逆効果になります。

 

散歩で使う筋肉は、足だけでなく実は、肩も首も腕もつかいます。ですから「静的ストレッチ」をされるときには、

 

首を前後左右に伸ばす

肩を伸ばす

背中を伸ばす

腰を前後に伸ばす

ふとももの表裏を伸ばす

ふくらはぎを伸ばす

 

など、全身をゆっくりと伸ばす「静的ストレッチ」をおこなってください。1か所につき20秒ものばせば十分効果があります。

 

お友達と一緒に散歩されるのであれば、おしゃべりしながらやってみてください。こんなところが痛いんだとか、左右で体の硬さにバラツキがあるなとか意外な発見ができることもありますよ。

 

【まとめ】

散歩はゆっくり気ままにするイメージがあるかとは思います。しかし健康に焦点を合わせると、

歩数は、「6千歩」

歩行スピードは、「なんとか会話ができる速度」

時間は、「10分」

頻度は、「毎日2ヶ月以上」

で散歩をおこなったほうが、健康には効果的ととお分かりいただけたかと思います。

 

今までの散歩と違うのでできそうにないと思われたのなら、まずは「歩数」から挑戦してみてください。

 

徐々に身体をならして最終「6千歩・何とか会話できる速度・10分・毎日・2ヶ月以上続ける」を目指して、健康な散歩に取り組んでみてください。

柔道整復師・鍼灸師 久木崇広 監修


それでも散歩のために身体の不調を感じられるようでしたら、『接骨鍼灸院じんぎゅう』にご相談ください。健康のためにお手伝いさせていただきます。

 

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