- Blog記事一覧 -「首の痛み・肩こりを防ぐ“枕”の選び方」
“枕”といえば、奈良県吉野にある「脳天神社」をお参りしたときのことでした。
この神社は「脳天」というその名の通り、脳梗塞・学業といった“脳”にまつわることに関してご利益のある神社です。
私は向かっている最中に胸が締め付けられる感じを受ける場所だったので、結構なパワースポットだと思います。
その神社でお札やお守りとともに、睡眠にも神社としてのご利益があるということで“枕”も売られていました。
とうとう神様も睡眠に関してのお願いも多くなったことから枕にまで手をだされたかと、おもわず感心したという思い出があります。
という話はさておき、首の痛みや肩こりが普段からひどくて、寝つきも悪ければ寝起きもどうもすっきりしない。そんな時に、
「枕があっていないかも・・・」
と考えてしまうことはないですか?
枕を購入するときは、機能性よりデザインや色を決め手に買ってしまいがちです。
一時期、高級低反発枕が流行ったり、オーダーメイドの枕が注目されたりもしましたが、一般的にはそのような枕を持っておられる方の方が少ない。
そこで今回は、首の痛みや肩こり予防してくれる枕の選び方についてご紹介させていただきます。
このことを知っていただくことで、ご自身の身体にあった枕を選ぶ基準がわかり、またご自身の身体にあった枕を作ることで、首の痛みや肩こりを軽減することができるようになります。
首の痛みや肩こり予防してくれる枕の選ぶ基準として私の意見としては、
「首を優しく支える枕」
です。
枕というのは頭をのせるものではないの?と思われるかもしれません。
確かにそうなのですが、睡眠時に枕を使うのは「首を休ませる」ということが目的なのです。
頭の重さは通常4~5キログラムあります。重さ的にはだいたいスイカを常に首の上にのせている感じです。
日常生活で上や下・横へ頻繁にそんな重たい頭を動かすと、それを支える首や肩周りが疲れてしまいます。
ようやく寝るときに、頭の重さを床に預けることができるはずです。しかし枕で頭だけ乗せてしまうと、首筋と床との間に隙間ができ、首が宙づり状態になります。
そうすると首の形状を保つために、首から肩の骨・筋肉・靭帯に負担がかかり、目が覚めたときには首の痛みや肩こりがひどくなってしまうのです。
首の痛み・肩こり予防の枕となるための目安として、
【自然に立った姿勢をキープできる枕】
普通に立った時に首の骨は、前へ緩やかにカーブをえがいています。これは身体にとって自然で負担が少なく機能的な状態です。その状態で支えてあげることが、首や肩回りに負担をかけないことになります。
ですから、
「自然に立った姿勢の状態で横になる」
ことが理想になります。
枕が高すぎて首が前に倒れた状態や、顎が上がってしまうほど低い枕ですと、首の骨のカーブが不自然となり、血管や神経・筋肉に余分な負担をかけてしまいます。負担をかけてしまうことで、首の痛みや肩こりだけでなく、いびきや高血圧を引き起こしてしまう場合もあります。
体形によって立ち姿は違いますので、枕に頭を置いて自然に立った姿勢の状態で横になっているかどうかの確かめ方として、
①枕に頭をのせて寝る
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②その状態で真横から写真を撮る
⇩
③普段の立った状態を真横から写真でとる
⇩
④撮った②と③の写真を比べる
⇩
⑤比べてみたときに、立ち姿と寝ている姿が同じであるなら、首の痛み・肩こり予防となる枕となります。
【隙間を埋める枕】
先ほども記述しましたが、首を休ませるためには首筋の隙間を埋める必要があります。そのためには、
①枕に頭だけでなく首ものせて安定させる
枕を使う時に、クセで頭の後ろ部分や横の部分だけ枕に当てた状態で寝ている場合があります。そうすると首筋と床の間に隙間が空いてしまいます。枕を使う時には、頭と首筋をのせることを意識して寝てみてください。
②いつも寝る体勢で隙間を埋める
普段から仰向け(上向き)で寝る場合でしたら、首筋と床との隙間を埋めるように調節してください。
普段から横向きで寝る体勢が多い場合は、首筋と床と肩幅との隙間を埋めるように調節してください。
普段からうつぶせ(下向き)で寝る体勢が多い場合は、寝た状態で、自然に立った姿勢の状態を再現することが難しい寝る体勢です。首を真横にキープして向けることは、首の痛みや肩こりの方にはオススメできないので体勢の寝方です。どうしてもという場合は、胸の下にクッションを入れ、それより若干低い枕を合わせてみてください。多少は首・肩への負担がへります。できれば、上向きか横向きの体勢で寝る習慣をつけてください。
【枕の大きさと素材】
成人は、6時間前後の睡眠の内、寝返りを20~30回うちます。小さい枕ですと、寝返りをうつと枕が外れてしまい、首・肩に負担がかかってしまいます。身体の大きさによって違いがありますが枕の大きさとしては、
「横幅60~70センチ×奥行40センチ以上」
を目安に選んでみてください。
また、枕の素材はウレタンフォーム・ポリエルテル綿・フェザー(羽毛)・パイプ・そば殻など色々ありますが、柔らかすぎる素材以外でしたら基本的にはどれを選んでもらっても大丈夫です。
枕の素材選びのもう一つのポイントは、中身を出し入れできる素材を選んでください。
その理由としては、お店で使ってみてしっくりすると思って買ってみても、実際に家で一晩使うと合わない場合があります。
そんな時は、枕の中身を出し入れしてしっくりくる状態を調節してみてください。
枕の中身の調整に関しては、私自身の四苦八苦した経験があります。私が今現在使っている枕は、ストロー状のプラスチックを輪切りにしたパイプです。使っている現状に不満はなかったのですが、長年使っているので衛生上のこともあるので枕の中身を新しいパイプと入れ替えました。入れ替えたその晩から、枕が全然頭や首にフィットせずに、眠りにくくなってしまったのです。枕の中身のパイプを出し入れして調整するのに、しばらく時間がいりました。
という経験から、中身を調整して身体にフィットするまで時間がかかりますので、根気強く調整をおこなってみてください。
首は体の中でも非常に繊細で、しかも非常に重要な機能が集まっている場所です。枕で優しく支えて休ませてあげることで、首の痛みや肩こりだけでなく、体調を整えることにもつながっていきます。
お店に行くと枕の種類は豊富にありますので迷いますが、今回のブログで書いた枕選びの条件を踏まえて、吟味して選んでください。
枕を変えても首の痛みや肩こりが軽減できないようでしたら、『接骨鍼灸院じんぎゅう』にご相談ください。首の痛みや肩こりを軽くして、快適な睡眠・快適な生活が送れるようにお手伝いさせていただきます。
柔道整復師・鍼灸師 久木崇広 監修
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