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膝の痛み | ひさき鍼灸整骨院の記事一覧
皆さんこんにちは、加古川市ひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
65歳以上の女性の方から、巻き爪や陥入爪などの足の爪のトラブルをよくお聞きします。
そのことが原因で、体のいろいろな部分に負担がかかり、2次的なお体の不調を引き起こす場合があります。
先日も、60歳代女性の方が、足の親指が巻き爪の痛みを我慢して、家事や孫の送り迎えなどで動いていたら、足の裏が痛くなってきて、歩くのがつらいというお悩みで来院されました。
足の裏の痛みが発生してしばらくしたら、今度はさらに、股関節やお尻、腰の痛みも発生したそうです。
このように、足の親指の爪に不調が出ることで、足の裏に痛みが発生して、それに伴って、体のあちこちに不調が出る方も少なくありません。
そこで今回は、足の親指の爪のトラブルによって、足の裏に痛みが発生する理由とその対処法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、足の親指の爪のトラブルに伴う体の不調を予防して、日々の生活を快適に過ごせます。
足の指の爪は、
・指先にかかる外部からの衝撃や圧力から保護
・歩行や立っているときに足先の感覚をサポートして姿勢のバランスを安定させる
・歩くときに地面からの反発力を受け止めて推進力に変える
などの重要な役割を担います。
足の指の爪にトラブルが起きることで、これらの機能が低下して、転倒のリスクが高まるとされています。
このような日常の生活動作を行う上で重要な役割を果たす足の爪ですが、特に、足の親指の爪の機能が低下することで、足の裏に痛みが発生する理由を以下で紹介させていいただきます。
立っているときは、地面に足の裏がついているため、自身の体の重みが、足の裏が全体にかかっています。
その際に、足の裏にかかっている負担の分布が、
・母指球(足の親指の付け根):25%
・小指球(足の小指の付け根):25%
・かかと:50%
となっています。
このバランスがキープされることによって、安定して立っていることができます。
その足の裏に上からかかる体重の負荷を、母指球・小指球・かかと分散させるために、一般的には「土踏まず」と呼ばれる足の裏の中央で地面から浮いた部分でおこなわれます。
土踏まずは、
・外側アーチ(足の小指からかかとにかけてのアーチ)
・内側アーチ(足の親指からかかとにかけてのアーチ)
・横アーチ(足の親指から小指にかけてのアーチ)
によって構成されています。この土踏まずは、立っているときには、
「トラス機構」
と呼ばれる構造が働いて、体重や衝撃による負荷の分散をおこないます。
足の裏のトラス機構は、足の骨が作るアーチ(三角形の2辺)と足底腱膜(三角形の底辺)で構成される「三角形」構造です。
立っているやや荷重がかかったときに、この「三角形」のアーチが潰れることで、車のサスペンションのように衝撃を吸収し、荷重を分散する役割を担います。
足の親指が巻き爪の痛みがあると、立っているとき、自然と親指を浮かしてしまいがちです。
足の親指を浮かせてしまうと、トラス機構の底辺にある足底腱膜が適切に伸びず、緊張が保てなくなります。
そうすると、足の親指側のアーチ(内側アーチ)の機能が低下して、トラス機構が正常に機能しなくなります。
その結果、荷重が均等に分散されず、特に、足の親指側である足底の内側に、過剰な負担が集中する可能性が高まります。
足の親指側のトラス機構が機能不全になると、衝撃を吸収する能力が低下し、足底腱膜や足底の関節、足底の筋肉などにストレスがかかり、痛みや炎症、違和感が生じやすくなる。
歩くとき、足の裏が地面に接触する際の体重移動は、
①最初は、かかとの小指側が地面に接触する。
②足の外側(小指側)で地面に接触して徐々に内側に移動する。
③最終的に、足の親指の付け根から足の親指の先端で地面を蹴り出す。
といったコースを取ります。
歩行の最終動作の足の親指の先端で地面を蹴り出す際には、かかとが上がってつま先立ちの状態になります。
この動作は、足の骨が作るアーチ(三角形の2辺)と足底腱膜(三角形の底辺)で構成されるトラス機構の状態から、足底腱膜が緊張しアーチが引き上げられることで行われます。
歩く際に、効率的に前に進む推進力を生み出すこの機能は、
「ウィンドラス機構」
と呼ばれています。
これは、釣りで、リールで糸を巻いて魚を釣り上げる構造に似ています。
ウィンドラス機構による歩行時の蹴り出しは、親指が支点となってスムーズにおこなうことができます。
足の親指に巻き爪の痛みがあると、親指への接触や負荷を避けるために、自然と親指を浮かせて歩くようになります。
そうすると、ウィンドラス機構をするために、親指を正常に使えなくなる。
その結果、足底腱膜が適切に引き伸ばされず、足の裏の親指側の土踏まずである内側アーチの形成が損なわれ、前に進む推進力も低下します。
内側のアーチの崩れている状態で歩くことで、足裏の全体で荷重を分散する能力が低下し、特に、足の親指の付け根やかかとに過剰な負担が集中します。
それによって、足の裏に痛みや炎症が発生しやすくなります。
また、足の裏のウィンドラス機構の機能が低下するために、それをカバーするために、ふくらはぎやひざ、股関節などの他の部位への負担も増加による痛みが発生する悪循環も引き起こす可能性が高まります。
巻き爪が発生する原因は、
・合わない靴の着用によるで爪への不均等な圧力
・ 歩行量の減少による爪が正常な形を保つための不足
・浮き指や外反母趾による爪への不均一な圧力
・深爪や斜め切りなどの間違った爪の切り方
・遺伝や体質による爪の弱さ
・爪の水虫や乾燥による爪の脆弱化
・加齢に伴う爪の柔軟性低下
などの起こります。
今回の場合ですと、足の親指の巻き爪の痛みによって、足の親指の機能低下が、足の裏への痛みを引き起こしています。
まずは、足の親指の巻き爪の解消が必要です。
そのためには、皮ふ科や整形外科などの専門の医療機関への受診をおすすめします。
その上で、巻き爪によって機能が低下した足の親指の機能を向上させることで、足の裏への負荷が軽減し、痛みの改善が期待できます。
そのための方法を、以下で紹介させていただきます。
①片方の足のひざを曲げて床に座った状態で、足の親指を両手でつまみます。
②体を起こしながら、両手でつまんで足の指を体方向に持ち上げ、足関節と足の親指を曲げて、止まったところで、10秒間 キープします。
③10秒たったら、元の位置にゆっくり戻します。
④この一連の動作を、5回、繰り返しておこないます。
①ひざを曲げて座った状態で、片方の手で足の親指の付け根をつまみ、もう片方の手で足の親指の先をつまみ、足の親指を外に開きます。
②その状態のまま、足の親指の先を前方にひっぱります。
③足の親指の先を前方にひっぱったまま、足の親指を曲げたり伸ばしたりする各方向に、5回、動かします。
④次に、足の親指の先を前方にひっぱったまま、足の親指を左や右にひねる各方向に、5回、動かします。
①座った状態でひざを曲げて、足を太ももの上に置きます。
②内くるぶしからと外くるぶしの親指1本分の前の足底に、親指を当てます。
③足底から足の甲の方向に向かって、親指で足底を押し、10秒間 キープします。
④これを、5回、繰り返しおこなってください。
足の親指が巻き爪になることで、足の親指への刺激を避けるように自然と動くようになります。
それによって、足の親指の働きが低下して、足の裏の痛みが発生してしまいます。
それを改善するためには、専門の医療機関での巻き爪の治療とともに、足の親指の機能を向上させる必要があります。
そのための方法として、
・足の親指のストレッチ
・足の親指の関節を動かす
・足の親指側のアーチへの刺激
を今回のブログで紹介させていただき、このことが、皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでも、足底の痛みが改善されないようでしたら、病院や治療院などの専門の医療機関にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のケースのような足の裏の痛みへの対応もしておりますので、お気軽のご相談ください。
また、他に、足のトラブルへの対策に関するブログも書いておりますので、そちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献
「高齢女性の足部異常に対するトータルフットケアの 効果に関する研究」
みなさんこんにちは、加古川市ひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
先日、30歳代女性の方が、太ももの内側の筋肉がよくつるというお悩みで来院されました。
詳しくお聞きすると、保育園にお子さんを電動アシスト付き自転車で送迎する際に、太ももの内側の筋肉がつってしまうと。
仕事や家事に追われて、送迎の時間がギリギリで、間に合わすために、毎日、かなり力んでペダルをこいでいるとのこと。
電動自転車といえども足の疲れは感じているそうです。
今回、ご相談いただいた患者様のように、子供の送迎や買い物のために電動自転車を多く利用することで、足にトラブルを起こしてしまうことが少なくありません。
特に、太ももの内側の筋肉は、自転車を安定して運転するためのは、とても重要な部分であるため、支障をきたすと日常生活に大きな影響が出てしまいます。
そこで今回は、毎日、電動自転車を頑張ってこいでいると太ももの内側をつってしまう理由とその対処法について紹介させていただきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、自転車の運転中に起きる太もものトラブルを防ぎ、快適に走行できます。
自転車は、両足の股関節やひざの関節を、交互に曲げたり伸ばしたりすることで、ペダルをこぐことができます。
そのときに主力となる筋肉が、太ももの前面の筋肉(大腿四頭筋)と後面の筋肉(ハムストリング)です。
自転車のペダルを踏み込むときは、太ももの前面の筋肉が収縮し、太もも後面の筋肉が緩みます。
また、自転車のペダルを引き上げるときは、太ももの前面の筋肉がゆるみ、太もも後面の筋肉が収縮します。
このように、自転車のペダルをこいでいるときは、太ももの前面の筋肉と後面の筋肉は、収縮している時間帯と緩んでいる時間帯があります。
しかし、太ももの内側の筋肉群は、自転車のペダルをこいでいるときは、足の動きの制御や股関節の曲げ伸ばしの補助をおこなっているため、継続的に働きます。
さらに、太もも全体の筋肉に占める太ももの内側の筋肉の割合は、
・太ももの前面の筋肉:50~60%
・太ももの後面の筋肉:30~40%
・太ももの内側の筋肉:10~20%
と最も低い。
そのため、毎日の自転車の運転での筋肉疲労が起きると、太ももの内側の筋肉がエネルギー切れを起こして、つってしまう現象が起きてしまいます。
これは、プロのロードレーサーでも、レース中によく見られる現象でもあります。
また、特に、電動自転車の場合は、身体活動の強度が30%も軽減するのですが、その軽減は、太ももの前面と後面の筋肉に働いても、重たい電動自転車をコントロールするために、太ももの内側の筋肉の負荷はむしろ大きくなる可能性があります。
もう一つ電動自転車に関する特徴としては、自転車自体が重たいため、停止時にしっかり両足がついて支えられるようにと、サドルを低く設定します。
従来の自転車では、サドルは高めに設定することで、ペダルを効率的にこげます。
しかし、電動自転車のようにサドルが低い状態で走行すると、特に、太ももの内側の筋肉の負荷が大きくなると言われています。
それらの理由から、電動自転車での走行で起きる足の筋肉の疲れが、太ももの内側に起きやすくなる。
電動自転車を使う際に、太ももの内側の筋肉への疲労を軽減するための方法を、以下で紹介させていただきます。
当たり前のようで意外とおこたってしまうのが、「自転車のタイヤに空気を入れる」ことです。
電動自転車自体が重たく、さらにお子さんを乗せたりすると、タイヤに大きな負荷がかかり、毎日、乗ればタイヤの空気圧が低下します。
タイヤにしっかりと空気が入ることで、道路とタイヤの設置面積が小さくなります。
それによって摩擦が少なくなり、スムーズに自転車が進み、筋肉の負荷が軽減できますし、バッテリーも長持ちするといことが多い。
ですので、電動自転車のタイヤやチューブは丈夫にできているので、しっかりと空気を入れることをおすすめします。
電動自転車のペダルを効率的にこぐためには、ペダルに当てる足裏の部分とその際の足首の角度が重要になります。
まず、土ふますでペダルを踏む方が多い。
それによって安定感は出ますが、足の力が十分にペダルに伝わりません。
ペダルは、足裏の
「母指球(ぼしきゅう)」(足の親指の付け根と土踏まずの間にある膨らんだ部分)
という部分で踏むことで、力が伝わりやすくなります。
ですので、ペダルに当てる足の部分を、状況に応じ、安全性と効率性のバランスを取りながら、母指球と土踏まずを適切に使い分けてください。
また、ペダリングの際に、足首の角度が定まらないと、足からペダルへのエネルギー伝達の効率が悪くなる。
ペダリングの効率を上げるには、足首がつま先が下でかかとが上の角度の状態、つまり、
「かかとがつま先よりも高いところにある」
状態が固定されているのが理想です。
以上のような工夫することで、電動自転車を運転しても効率的で疲れにくいペダリングが可能となり、その結果、太ももの内側の筋肉への負荷軽減につながります。
太ももの内側の筋肉へのストレッチをすることで、血流を促され、電動自転車を運転することで疲労した筋肉の回復が期待できます。
そのためのストレッチ方法は、以下の通りです。
1.床に座り、両足の裏を合わせてあぐらをかいて、両ひざを外側に開き、できるだけ床に近づけます。
2.その状態のまま、背中をまっすぐに保ちながら、体をゆっくり前に倒します。
3.太ももの内側の筋肉が伸びるのを感じたら、10秒間、キープします。
4.この一連の動作を、3回、おこなってください。
1. 床に座り、片足を伸ばして外側に広げて、もう片方の足のひざを曲げて足の裏を、伸ばして広げた反対の足の太ももの内側につけます。
2. 背中をまっすぐに保ちながら、伸ばした足の方向へ体を倒します。
3.太ももの内側の筋肉が伸びるのを感じたら、10秒間、キープします。
4.この一連の動作を、3回、おこなってください。
1. 両方の肘とひざを床につけて四つばいになり、両方のひざを外に広げます。
2.、その状態のまま、お尻とかかとを近づけるように体重を後ろへ移動させます。
3.太ももの内側の筋肉が伸びるのを感じたら、10秒間、キープします。
4.この一連の動作を、3回、おこなってください。
以上のようなストレッチを、テレビを見ているときや寝る前など隙間時間に、こまめにおこなってみてください。
電動アシスト付自転車の利用実態調査では、30代の子育て世代の約4人に1人が、電動自転車を保有していると報告されているほど、電動自転車は日々の生活には欠かせないものになってきています。
そんな電動自転車の運転中に、太ももの内側の筋肉がつるのを防ぐための方法として、
・自転車の整備
・自転車のこぎ方
・太ももの内側の筋肉へのストレッチ
を紹介させていただきました。
今回、ブログで書かせていただいたことが、皆様のお役にててれば幸いです。
もし、それでも、電動自転車をこいでいると、太ももの内側の筋肉が頻繁につるようでしたら、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関にかかられることをおすすめします。
当院でも、今回のケースのような電動自転車の運転中に起きる足のトラブルにも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他に太ももの痛みへの対策のブログも書いておりますので、参考にしていただければ幸いです。
監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:「電動アシスト機能付き自転車による模擬的日常生活走行中の身体活動強度」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpa/17/2/17_KJ00008076487/_pdf/-char/ja)
皆さんこんにちは、加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
畑で収穫したものや、庭で花を触った後、外に設置した水道でしゃがんで、収穫した野菜を洗ったり、使ったスコップや鎌などを洗われるかと思います。
ついた泥を外で流し洗えることは、大変便利です。
ただ、このしゃがんでいる姿勢は、体に不調を引き起こす場合があります。
特に、ひざに負担がかかる姿勢でもあるので、ひざの痛みを訴える方が少なくありません。
先日も、当院に60歳代女性の方が、畑で収穫した野菜を水道でしゃがんで洗った後、ひざの痛みを感じるようになり、来院されました。
詳しくお話を聞くと、畑でジャガイモを掘り起こしたので、水道でしゃがんで、ジャガイモについた泥を落とす洗い作業をしたそうです。
いざ、立ちあがろうとすると、膝の外側に痛みを感じたとのこと。
その後、歩こうと思っても、足がガクガクして、以前はこんなことはなかったので、どうなっているのかと思い来院したそうです。
検査をしてみると、ひざ周辺の筋肉の緊張と、ひざ関節の動きは悪くなかったのですが、股関節と足首の関節にひずみが起こり機能が低下しているため、ひざ関節に負担がかかっている状態でした。治療で整えると、足が軽くなって歩きやすいとのことでした。
ただ、これからも、しゃがんで収穫したものや使った道具は洗う動作は避けられないので、どうしたらいいですか?というご質問を受けました。
畑や庭での作業をされる方が多いため、こういったお悩みの方は少なくありません。
そこで今回は、しゃがみ姿勢がひざに負担をかける理由とその対処法について紹介していきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、しゃがむことでひざが痛む原因が解消されて、日常生活での動作がスムーズになることができます。
しゃがみ姿勢で作業をした後、ひざの痛みが発症する原因として、以下のことが考えられます。
しゃがみ姿勢は、股関節やひざ関節、足首の関節を最大限に曲げる動作です。
このため、関節同士が圧迫され、特に、ひざに大きな負担がかかります。
ひざは本来、140度ほどしか曲がらない構造になっているため、しゃがむ際に180度まで曲げることは、関節の可動の範囲をこえた動作となり、ひざに過剰なストレスを与えます。
このような姿勢を取ることで関節がゆがみ、動こうとすると、ひざに痛みが発生する原因となる。
しゃがむ姿勢では、股関節や膝関節、足首の関節を最大限に曲げるため、それに伴い、それらの関節をまたいでいる筋肉も過剰に引き伸ばされます。
特に、この状態が続くと、ひざ周辺には大きな筋肉に負担がかかり、疲労して硬くなることで、筋肉の機能が低下します。
筋肉が硬くなることで、ひざを動かそうとしてもその動きについていけず、ひざに痛みが発生します。
しゃがみ姿勢は股関節やひざ関節、足首の関節を最大限に曲げるため、関節の前後に通る大きな血管も圧迫されます。
これにより血流が悪化し、足への血液の供給が滞ることで、筋肉や神経への酸素や栄養素が不足し、それらの機能にも影響を及ぼします。
特に、神経に血液の供給が滞ると、感度が上がり、普段は痛みを感じない程度の刺激でも、痛みを感じます。
そうなることで、しゃがみ姿勢から動こうとする刺激に、ひざが痛みを感じるようになる。
しゃがみ姿勢での作業でひざの負担を軽くするために、立った状態からしゃがみ方としゃがんだ状態からの立ち方が重要です。
以下で、その方法を紹介させていただきます。
1.立位から片方の足を後ろに引き、後ろに引いた足の先を45度外に向けます。
2.そのまま腰を落とすようにひざを曲げ、後ろに引いた足のかかとにお尻を載せるようにしゃがみます。
3.5分ごとに、足を前後に入れ替えて、同じ姿勢でいることを避けて、ひざへの負担を減らします。
1. 両手をついて、四つんばいになる。
2. その状態から、お尻を上げます。
3.両手を太ももの上に置き、手で体を支えながら、股関節とひざをゆっくり伸ばして立ち上がります。
今回のブログでは、しゃがみ姿勢での作業後に起きるひざの痛みが発症する原因として、以下の要因を説明しました。
・関節の圧迫による負担
・筋肉の過剰な引き伸ばし
・血管の圧迫による影響
また、この症状への対処法として、以下の方法を紹介しました。
・ひざの負担の少ないしゃがみ方
・しゃがみ姿勢からの安全な立ち上がり方
ひざの痛みは日常生活に大きな支障をきたす可能性が高いため、早めのケアをおすすめします。
ぜひ、今回、紹介させていただいた方法を日々の生活に取り入れてみてください。
これらの対策が、皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでもひざの痛みのお悩みが続く場合は、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関への受診をおすすめします。
当院でも、今回のブログで取り上げたようなケースのひざの痛みに対応していますので、お気軽にご相談ください。
また、他に、農作業によるお体の不調への対策のブログも書いておりますので、参考にしていただければと思います。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:
日本整形外科学会「変形性膝関節症診療ガイドライン 2023 」
皆さん、こんにちは、加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
先日、ひざの内側の痛みを訴えて、60歳代の女性の方が、来院されました。
お話をお聞きすると、庭の柿の収穫をする際に、ご主人に枝から切ってもらって地面に落ちた柿を軽くひざを曲げて、中腰で拾った後、ひざの内側に痛みを感じるようになったそうです。
ひざの内側が痛いことで、畳から立ち上がるときや階段を降りるときに痛みを感じ、スムーズに動けなくなり、家事や買い物などの、日常生活の活動を制限してしまうとのこと。
これから、冬野菜の収穫も始まり、屈むことも多くなるので、ひざの痛みが続くのは困るということで、来院されたとのことでした。
治療としては、ひざだけではなくて、股関節や足首にも動きの制限が出ていたので、その調整をおこなうことで、痛みが軽減するのが感じてもらえたようです。
また、治療後に、今後、こういった立った状態で屈む動作で、ひざを痛めない動作の方法をお伝えしました。
毎年、この時期は、柿や栗、冬のお野菜などの収穫に、長時間、立ち鏡の姿勢での作業をされる方も少なくありません。
そこで今回は、立ちかがみの作業によるひざの内側の痛みの原因とそれを予防するための立ち屈む際の動作方法をて紹介させていただきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、ひざの内側の痛みの原因が解消されて、冬野菜の収穫や家事を楽しみながら、健康的な生活を送ることができます。
女性の体の構造の特徴として、男性に比べて骨盤が横長になります。
それによって、股関節からひざ関節に伸びる太ももの骨が、斜め内側の角度に入り、内股になりやすい構造を持っています。
また、女性の方は、男性に比べて筋力が弱かったり、じん帯が柔らかいことで、ひざ関節や股関節の安定性が低いため、内股になりやすい。
女性の方に多い内股の状態は、ひざの関節同士の隙間が狭くなり、負荷が内側に集中しやすくなります。
そういった内股になりやすい女性の方が、物を拾う際に踏ん張るとき、体を安定させるために足先は外に向けることが多くなります。
そうすると、ひざが内側に入ってつま先が外に向く「ニーインツーアウト」の姿勢になりやすくなります。
この姿勢を繰り返すことで、ひざに内側へねじる負荷がかかり、より負荷が大きくなります。
柿や栗、冬野菜の収穫など、長時間の立ちかがみの作業で、この負荷が蓄積されると、ひざの内側の軟骨や半月板などのクッションの働きをする組織が損傷や、ひざの内側の負荷を支える筋肉やじん帯が、損傷を起こして痛みが発生しやすくなる。
実際、サッカーやバスケットなどのスポーツにおいても、ひざが内側に入ってつま先が外に向く「ニーインツーアウト」の状態でプレーを繰り返すことで、ひざの内側を痛めることはよく起きることです。
立ちかがみ姿勢での作業によるひざの内側の痛みを軽減・予防するためには、立ちかがみの一連の動作や姿勢を改善することが重要です。
その動作方法として、以下の3つの方法をご紹介させていただきます。
1. 背筋を伸ばした状態で、肩幅に足を広げます。
2. 背筋を伸ばしたままで、お尻を引くようにして、股関節を軸にして体を前に屈めます。
3. 片足のかかとを、反対側の足の後ろに回しながら引き、後ろに引いた足のひざを、前にある足のふくらはぎに軽くつけます。
4. 後ろに回した足を元の位置に戻しながら、股関節を軸に、体を起こします。
5. 左右の足で交互に変えながら、立ちかがみでの作業を繰り返します。
1. 背筋を伸ばした状態で、肩幅に足を広げます。
2. 背筋を伸ばしたままで、片方の足を後方に引き、前に残った足のひざを軽く曲げます。
3. 前に残った足の太ももに手を当てて体を支えながら、股関節を軸にして体を前に屈めます。
4. ひざと股関節を伸ばしながら、体を起こして、後ろに引いた足を元の位置に戻します。
5. 左右の足で交互に変えながら、立ちかがみでの作業を繰り返します。
1. 背筋を伸ばした状態で、肩幅に足を広げます。
2. 背筋を伸ばしたままで、片方の足を後方に引き、前に残った足の太ももに手を当てます。
3. 前に残った足の太ももに当てた手で体を支えながら、腰を真下に落とすように、両方のひざを曲げて屈みます。
4. いったん、お尻を上げてから、ひざと股関節を伸ばしながら、体を起こして、後ろに引いた足を元の位置に戻します。
5. 左右の足で交互に変えながら、立ちかがみでの作業を繰り返します。
今回のブログでは、立ちかがみでの収穫作業により、ひざの内側に痛みが発症する主な要因について、以下のようなことを説明させていただきました。
– 女性特有の骨盤の構造による内股の傾向
– 筋力の不足や柔らかいじん帯による関節の不安定性
– 「ニーインツーアウト」姿勢の繰り返しによる負荷
また、ひざの内側の痛みの対処法として、以下の立ちかがみ姿勢の改善方法を紹介しました。
– 足をクロスさせる立ちかがみ
– 片足を後方に引く立ちかがみ
– ひざを曲げこむ立ちかがみ
ひざの内側の痛みは、日常生活に大きな支障をきたす可能性が高いため、早めのケアをおすすめします。
皆さまの生活の質を向上させるために、ぜひ今回ご紹介した方法をお試しください。
もし、それでも痛みが続く場合は、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関への受診をおすすめします。
当院でも、今回のようなケースのひざの内側の痛みにも対応していますので、お気軽にご相談ください。
また、庭での作業によるお体の不調への対策についての他のブログ記事も、参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:
1. 日本整形外科学会. “変形性膝関節症診療ガイドライン2019″. https://www.joa.or.jp/public/knee_osteoarthritis/
2. 日本臨床整形外科学会. “半月板損傷“. https://www.jcoa.gr.jp/public/illness/knee/meniscus.html
皆さん、こんにちは、加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
朝、起きて、寝床から立ち上がろうとしたら、ひざが動きにくくよろけてしまったことはないですか?
朝は、朝食の用意や家事、出勤の準備などをするために、限られた時間の中で、素早く効率よく動く必要があります。
そういった朝の時間帯に、ひざの動きが悪くて、動きに制限が出てしまうといったお悩みを、当院でもよくお聞きします。
この症状は、特に、女性の方々の日常生活に大きな影響を与えています。
例えば、朝食の準備や洗濯物を干すなどといった家事で、素早く動き回ることができずに、手間取ってしまう場合もあります。
そのことで、時間に追われて、毎日、ストレスや焦りを感じて、精神的にもつらい思いをし、生活全体に影響を及ぼす可能性がある。
そこで今回は、朝、起床して動こうとした際に、ひざの動きが悪くなる原因とその対処法について紹介していきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、朝のひざの機能低下の原因が解消されて、朝からスムーズに動き出し、活動的な毎日を送ることができます。
朝、起床時にひざが動きにくくなる原因として、以下のことが考えられます。
ひざの関節は、関節包と呼ばれる袋に包まれています。
この関節包の中には、ひざ関節の動きを滑らかにするための液である「滑液(かつえき)」が入っています。
この滑液は、ひざの関節が動くことで、関節包から分泌されたり、吸収されて、適度な量が調整されます。
しかし、夜間の睡眠中は、ひざ関節への刺激が低下することで、ひざ関節内の滑液(かつえき)の循環が滞ります。
そうすると、関節包内の滑液量のバランスが崩れて、関節包に張りが生じ、朝、ひざの動きが制限されます。
血液は、筋肉が動くことで、血管を刺激してポンプのように働いて、全身を循環します。
睡眠中は体全体への刺激が減少するため、ひざ周辺や股関節、足関節周辺の筋肉への血行が悪くなります。
その結果、筋肉の機能が一時的に低下し、朝、起きて動こうとしても、うまく連動した動きができず、ひざの動きにくさを感じることがあります。
朝のひざの動きにくさへの対処法として、ひざへの刺激を入れることが有効です。
そうすることで、ひざ周辺の組織が活性化されて、動きやすくなります。そのための方法を、以下で紹介さえていただきます。
1. ベッドまたはイスに座り、背筋を伸ばします。
2. 両手で片方の太ももを抱えて、軽く持ち上げます。
3. そのまま前後にゆっくりと、10回、揺らします。
4. 反対側の足も同様におこなってください。
1. ベッドに足を伸ばして座ります。
2. つま先をできるだけ遠くに伸ばし、5秒間、保持します。
3. 次に、つま先を自分の方向に引き寄せ、5秒間、保持します。
4. これを、10回、してください。
1. ベッドに座り、両足を伸ばします。
2. 片方のひざを曲げ、足を胸に近づけます。
3. 曲げた足のつま先を両手で持ち、ゆっくりとつま先を自分の方向に引きます。
4. 10秒間、保持し、その後、ゆっくりと元の位置に戻します。
5. 反対側の足も同様におこなってください。
6.左右の足で交互に、3回、繰り返しおこなってください。
今回のブログでは、朝のひざの動きにくさが発症する要因として、以下のことを説明させていただきました。
・滑液の循環の停滞
・筋肉機能の一時的低下
また、朝のひざの動きにくさへの対処法として、以下を紹介させていただきました。
・ひざ揺らし体操
・足首の屈伸体操
・ひざを引きつける体操
朝に起きるひざのこわばりは、日常生活に大きな影響を与えるため、早めのケアをおすすめします。
そのための方法として、今回、紹介させていただいたことが、皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでも、朝、ひざのこわばる症状が続く場合は、お近くの病院や整骨院など、専門の医療機関への受診をおすすめします。
当院でも今回のようなケースのひざの不調にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他に、寝起きに起きるお体の不調への対策のブログも書いておりますので、参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:日本整形外科学会. (2021). 変形性膝関節症診療ガイドライン2021. https://www.joa.or.jp/public/knee_osteoarthritis/