





- Blog記事一覧 -転倒で頭を打って起きる脳の障害と症状と検査するかを判断する際の注意点

東京消防庁によると、ご高齢者の事故の中で最も多いのは「転倒」事故と報告がされています。
また、同じく東京消防庁による転倒によって負傷した体の部位の統計では、
・頭部:34.3%
・下肢:24.6%
・顔面:17.9%
・体幹13.8%
と「頭部」が最も多い外傷の部位と報告されています。
当院でもご高齢の方が転倒して頭を打ったというお話をお聞きすることがあります。
その時に状況をお聞きしていると、転んで頭を打ったものの、我慢できないこともないので、病院で検査してもらうか判断に迷うともおっしゃっておられます。
そこで今回は、転んで頭を打った場合の起こりうることと症状、注意点について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、転んで頭を打ってしまった場合に、対処の判断を迷わなくなります。

転倒によって頭を打って強い衝撃を受けると、生命の危機がでるほど脳に損傷が出る場合があります。
それだけではなく、頭を打った覚えがなくても、頭がひどく揺さぶられることで、脳に損傷が出ることもあります。
以下で、転ぶことで頭を打つ、もしくは揺さぶられることで起こる脳への障害について紹介していきます。
脳は、頭の骨と膜の中で満たされている髄液という水の中に、浮かんでいる状態です。
転ぶことで頭を打つ、もしくは頭を揺さぶられることで、水の中で浮いている脳も揺さぶられます。
そのために、脳に損傷が起こり、脳の機能の低下が起きてしまいます。
脳は、脳→軟膜→くも膜→硬膜→頭蓋骨→頭皮 という順番で膜や骨に包まれ密閉されています。
転倒によって頭を打つ衝撃で、脳を囲む膜や骨の中にある血管が破裂して、脳の中に血が流れ出します。
脳は、膜や骨で密閉されているため、脳の血管が損傷して流れ出した血液が脳の中でたまっていきます。
脳の中でたまった血が、脳自体を圧迫して、脳の機能に障害が起こります。
頭の中の出血した部位によって、硬膜外血腫、硬膜下血腫、脳内出血、くも膜下出血、などといった病名に分かれます。
脳挫傷は、転倒によって頭を打って強い衝撃が加わると、脳が頭の骨の内側に衝突して、その部分に損傷が起こります。
それよって、脳の神経の細胞や血管が壊れて、出血や腫れを引き起こし、その結果、脳に障害が起こります。

転倒によって頭を打った際に、脳震盪、硬膜外血腫、硬膜下血腫、脳内出血、くも膜下出血、脳挫傷などが発症して、命が危険が高まる脳の機能低下を引き起こす可能性があります。
転んで頭を打った後、以下の症状が見られたら、まずは病院で精密検査を受けることをおすすめします。
・意識がなくなる・一時的に意識がなくなる・意識がなくなったり覚めたりを繰り返す
・話しかけても反応が鈍い・意識が混乱している・ぼんやりしている
・頭を打った直後の激しい頭痛・頭を打って時間がたった後の突然の激しい頭痛
・頭を打った後に徐々に悪化する頭痛
・繰り返しすはき気や嘔吐(おうと)
・突然の予期せぬはき気や嘔吐(おうと)
・体の片側のマヒや筋力低下、動きが鈍くなる
・体のバランスが取れず立った姿勢がキープできない・ふらついて歩けない
・体にケイレンが起きる
・ぼやける、物が二重に見える、視力が低下するなど、視覚に異常
・耳鳴り、耳が聞こえにくなど、聴覚に異常
・言葉が出にくい、言葉が理解しにくいなど、言語に異常
・しびれや触った感覚のにぶく感じるなど、知覚の異常
・最近の出来事を覚えていない
・過去の出来事を思い出せない
・急に異常に興奮しテンションが高くなる
・行動が異常に攻撃的になる・気分が急に落ち込む
・首の筋肉が硬くなる
・国の筋肉に痛みを感じる

前章に述べたような症状は、転倒による頭の打撲後、すぐに発症して一刻を争う場合もあれば、数時間から数日後に徐々に症状が現れる場合もあります。
転んで頭を打ったあと、何も症状が出ていないと思っても、数日は意識して注意深く経過を観察してください。
少しでもおかしいと思ったら、直ちに病院を受診して検査を受けてください。
放置すると命に関わることがありますので、早期の診断と適切な治療が重要です。

頭部外傷データバンクによると、ご高齢者の方が、頭をケガされる状況は、交通事故より転倒の割合の方が多いという報告がされています。
それだけ、転んで頭を打つケガは身近なものになっています。
また、転倒によって頭を打つケガは、ご自身が体験するだけでなく、他の方がそういった状況になった場面に出くわして、判断を求められる可能性かもしれません。
その判断を下すために、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
それでも転倒によって頭をゲガをした時の判断に迷うようでしたら、お近くの病院や治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対してのご相談も承っております。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像のことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、他に、転倒に関する対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広