- Blog記事一覧 -尻餅から腰の痛みへのが骨折でない場合の対処法
60歳代男性の方がご来院されて、
「後ろに椅子がないの気づかずに座ってしまって」
「そうしたら尻餅ついてんやけど、その時はどうもなかったんやけど」
「数日たってから片足で踏ん張ると座り込むほど腰が痛くて」
というご相談を受けました。
今回の患者様のように、尻餅をついてから腰が痛くなるようなことはないですか?
今回は、尻餅をついたときの注意点、腰痛がでた理由、対処法を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、尻餅からの腰痛を解決することができます。
さらに詳しくお話をうかがいました。
「尻餅ついたときは、そんなに痛くなかったから」
「自分でもうまく受け身とれたなって自画自賛してたんやけど」
「2、3日してなんか腰が痛くなって」
「念のために病院に行ってレントゲンを撮ってもらったけど何もなくて」
「それやったら大丈夫やと思って、剣道の稽古に行ったんよ」
「それで面打とうと思って飛び込んだら、腰に激痛が走って、座り込んでしまって」
「でも、それ以外は立ってても座ってても、座り込むほどは腰痛くないんよ」
とのことでした。
尻餅をついたときの一番のリスクは、
「腰の背骨の骨折」
です。
尻餅をついた衝撃が、骨盤を通して腰に伝わります。
腰の骨の強度がその衝撃に耐えれない場合は、骨が潰れて骨折状態となります。
まずは、病院でレントゲンをとってもらってください。
今回ご来院いただいた患者様の対処は正解だと思います。
あと注意点は、尻餅直後ではレントゲンで映らない場合があります。
尻餅をついて数日経っても腰の痛みが取れないようでしたら、再検査を行ってください。
圧迫骨折は、引っ付くのに3〜4ヶ月はかかります。
治療法は、コルセットを使用しての安静、保存療法が主流です。
尻餅からの腰痛の理由が、骨折でないなら、どうしておこるのでしょうか?
理由としては、尻餅をついた衝撃を受けた腰の筋肉に、
「筋硬結(きんこうけつ)」
が起こったことによると考えられます。
今回の場合は、尻餅をついたとき、その衝撃で傷が筋肉につきます。
腰の筋肉を使うことで、傷口が広がってしまうので、それを防ぐために筋肉が収縮。
そうした結果、筋肉の収縮が治まらず、じわじわと筋肉が固まり、尻餅をついて数日後に、「筋硬結」が完成してしまいます。
筋肉が固まった状態で、剣道の面を打とうとジャンプするような瞬発的な動きで無理に筋肉を伸ばすと筋肉が切れてしまいます。
体はそれをさせまいと、痛みを発してその動きをとめにかかります。
ですので、腰に起こった「筋硬結」の回復と解除を行う必要があります。
タックルとか打撃とか、くることがわかっている衝撃は体備えることができます。
しかし、尻餅は予期しない衝撃で、その衝撃の大きさは骨折にもつながるほどのものなので、体に与えるダメージが大きい。
ですので、尻餅で起こる「筋硬結」はキツく、セルフケアなかなか取ることが難しいことが多いです。
また、それを放置すると、腰を庇うことで体が歪み、腰以外にも痛みが広がってしまいます。
できれば、専門の治療院で「筋硬結」を緩めるする治療を受けてください。
当院もこのように、尻餅をついたことによる腰痛に対しての治療を行なっております。
当院では、
①患者様からご自身が感じるお身体の状態、それによって起こっているお悩み、治ることで何ができるようになりたいかを、しっかりお聞きします。
②体のどの部分に歪みが出ているのかを、姿勢や体の動きなどを検査します。
③体のバランスを整える整体・体の硬い部分を和らげる鍼治療・体の回復を助ける電気治療などを使い「体の歪み」を整えます。
④治療後は、体を整えた状態を維持するために、ご自宅でやっていただきたいセルフケアの方法をお伝えします。
⑤今後、治していくための計画についてお話しさせていただく。
といった流れで、治療をさせていただきます。当院で治療を受けていただき、体を整えることで、尻餅による腰の痛みを緩和し、それを良い状態を維持できる体を作ることができます。
今回、ご来院いただいた方は、整体・鍼治療・電気治療を受けて、1週間ほどで剣道に復帰できるようになりました。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや必要とされていることをしっかりとお受けし、治った先にある希望する将来像を共有して、一緒に治していく治療院を目指しております。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広