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運転 | ひさき鍼灸整骨院の記事一覧
みなさんこんにちは。加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
4月に入り、気温や日差しなどから、ようやく春を感じることが多くなりました。
同時に春は、「春雨(はるさめ)」「春時雨(はるしぐれ)」「桜雨(さくらあめ)」「春驟雨(はるしゅうう)」「菜種梅雨(なたねつゆ)」など、多数の春に降る雨の言葉ができるほど、雨が降る日が多くなる時期でもあります。
春は植物が芽吹く時期なので、自然界にとっては雨が降っては晴れることが必要ですが、人間にとっては、コロコロと変わる天気に体がついていけず、体調を崩しがちです。
4月は、年度のはじめや新生活など、新たな気持ちで生活をスタートさせたい時期でもあります。
そういった時期に、春の季節の特性で体調を崩してしまうのは、もったいないと思います。
そこで今回は、春の気候の変動によって、体調を崩しやすくなる理由とその対処法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、春を快適に楽しく過ごすことができます。
電話でのご予約はこちら>>079−490−5955
春は「三寒四温」と言われるように、寒い日と暖かい日が、交互に訪れます。
これは、この時期は、上空で、高気圧と低気圧が激しく陣取り合戦をしているためです。
高気圧が優勢なときは、暖かい日で晴れとなり、低気圧が優勢なときは、寒い日で雨になります。
この天候の変化は、「気圧の変化」でもあり、これが急激に起こることで、体に不調を引き起こします。
気圧は、ざっくりいえば、外部から体にかかる空気の重さです。
人間は、日常的に15トンもの圧、つまり空気の重さを、体に受けて過ごしています。
その圧に負けないように、体の内部から押し返す力が必要です。
その圧の調整を、人間の体で無意識に自動的に行ってくれるのが、「自律神経」です。
自律神経は、他に、体温・血流・呼吸・免疫・消化など、生命を維持するための調整もおこなってくれています。
雨や晴れに日の入れ替わりが激しい春の特有の天候のため、気圧が変化して、体にかかる空気の重さがコロコロと変わると、それを調整するために、自律神経が過剰に働きすぎることで、自律神経の疲労や機能が低下します。
その結果、自律神経による体を健康に保つ機能も低下して、頭痛やめまい、肩こりや腰痛、イライラや気分の落ち込みなど、体の不調を引き起こしてしまうのです。
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春の季節の激しい変化によって、体調が崩れないように、順応しやすく打たれ強い体にするためは、生活習慣を整えることが有効です。
そうすることで、春の気圧の変化による体調の乱れの要素となる自律神経の機能が向上します。
そのための対処法を、以下で紹介させていただきます。
睡眠の中でも、起床時間の間近の4時ごろは、体を活動させるか休ませるかの切り替えをするために、「自律神経の嵐」と呼ばれるほど、自律神経が不安定になります。
そういったただでさえ自律神経が不安定な時間帯に、余裕なく出勤や家事をするために、起きてすぐに活動を始めると、体がついていけず、体にだるさや気分が重いなどを感じやすくなります。
さらにその上に、春の季節の変化が加わると、体の不調のリスクが高まります。
ですので、春の時期だけでも、普段より30分早く起きて、時間の余白を作り、活動前の自分に余裕を与えてください。
そうすることで、朝の自律神経のバランスが自然に整い、春の気候の変動にも対応できるようになります。
4月は、朝晩と昼間の気温の差が激しい月です。
例えば、2024年4月の兵庫県(神戸)の日中平均気温を見ると、
・最高気温:21.3度
・最低気温:14.1度
と約7度の寒暖差が平均してあると報告されています(参考文献:「気象庁 観測力の毎月の値」)。
気温の寒暖差と体調の関係性について、株式会社LIXILの調査では、朝晩と日中の寒暖差が、7度以上あると、体に疲労を引き起こすと報告しています。
ことから、春の体調をキープするためには、寒暖差対策の必要性があります。
そのためには、普段から、天気予報で、気温をチェックして、出かける場合でしたら脱ぎ着しやすい服装の調整や、家にいる場合は、室内の温度や湿度の環境設定の調整をしてください。
そうすることで、体温調節のためのエネルギーの消費や、それを調整する自律神経の過度の稼働を抑えて、体調をキープできます。
腕を曲げたり伸ばしたりする際は、自分でその動きを意識することでコントロールできます。
しかし、自律神経は、無意識下で働くため、自分の意思でコントロールするのが難しい神経です。
唯一、自律神経を調整できる行動が、「呼吸」です。
例えば、人間は緊張すると、自律神経が、体を闘うか逃げるために、心臓を早く動かしたり、筋肉を硬くします。
しかし、深呼吸をすると、今度は、自律神経が、体をリラックスさせる機能を高めます。
こういったことから見ても、呼吸を意識して深くすることで、自律神経が自然と整います。
最近は、スマホやパソコンのために、呼吸がしづらい猫背の姿勢の方が増えています。
ですので、気がついたときで良いので、春は少し目線を上げて、胸を開いて、大きく深呼吸をするようにしてください。
また、大きなため息をつくこともおすすめします。
ため息をつくと、息をはきだすため、ため息をついた後は自然と息を吸うようになります。
深呼吸やため息などで、呼吸を意識してすることで、春の気候の変化に自律神経が対応しやすくなります。
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4月になると、仕事では新たなことを任されたり、家では花の植え替えを始めたりなど、何かと忙しく活動量が増える時期です。
こういった時期に、気候の変動のために、体調が崩れるのは、避けたいところです。
そのための方法として、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
もし、今回のブログで紹介した内容を試しても解決しない場合には、他の要因が影響している可能性があります。
その際には、当院にご相談ください。
当院では、患者様お一人おひとりの状態を丁寧に診させていただき、それぞれの方に最適な施術をご提案しております。
完全予約制で対応しておりますので、インターネットまたはお電話でご予約ください。
監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
電話でのご予約はこちら>>079−490−5955
みなさんこんにちは、加古川市ひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
先日、30歳代女性の方が、太ももの内側の筋肉がよくつるというお悩みで来院されました。
詳しくお聞きすると、保育園にお子さんを電動アシスト付き自転車で送迎する際に、太ももの内側の筋肉がつってしまうと。
仕事や家事に追われて、送迎の時間がギリギリで、間に合わすために、毎日、かなり力んでペダルをこいでいるとのこと。
電動自転車といえども足の疲れは感じているそうです。
今回、ご相談いただいた患者様のように、子供の送迎や買い物のために電動自転車を多く利用することで、足にトラブルを起こしてしまうことが少なくありません。
特に、太ももの内側の筋肉は、自転車を安定して運転するためのは、とても重要な部分であるため、支障をきたすと日常生活に大きな影響が出てしまいます。
そこで今回は、毎日、電動自転車を頑張ってこいでいると太ももの内側をつってしまう理由とその対処法について紹介させていただきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、自転車の運転中に起きる太もものトラブルを防ぎ、快適に走行できます。
自転車は、両足の股関節やひざの関節を、交互に曲げたり伸ばしたりすることで、ペダルをこぐことができます。
そのときに主力となる筋肉が、太ももの前面の筋肉(大腿四頭筋)と後面の筋肉(ハムストリング)です。
自転車のペダルを踏み込むときは、太ももの前面の筋肉が収縮し、太もも後面の筋肉が緩みます。
また、自転車のペダルを引き上げるときは、太ももの前面の筋肉がゆるみ、太もも後面の筋肉が収縮します。
このように、自転車のペダルをこいでいるときは、太ももの前面の筋肉と後面の筋肉は、収縮している時間帯と緩んでいる時間帯があります。
しかし、太ももの内側の筋肉群は、自転車のペダルをこいでいるときは、足の動きの制御や股関節の曲げ伸ばしの補助をおこなっているため、継続的に働きます。
さらに、太もも全体の筋肉に占める太ももの内側の筋肉の割合は、
・太ももの前面の筋肉:50~60%
・太ももの後面の筋肉:30~40%
・太ももの内側の筋肉:10~20%
と最も低い。
そのため、毎日の自転車の運転での筋肉疲労が起きると、太ももの内側の筋肉がエネルギー切れを起こして、つってしまう現象が起きてしまいます。
これは、プロのロードレーサーでも、レース中によく見られる現象でもあります。
また、特に、電動自転車の場合は、身体活動の強度が30%も軽減するのですが、その軽減は、太ももの前面と後面の筋肉に働いても、重たい電動自転車をコントロールするために、太ももの内側の筋肉の負荷はむしろ大きくなる可能性があります。
もう一つ電動自転車に関する特徴としては、自転車自体が重たいため、停止時にしっかり両足がついて支えられるようにと、サドルを低く設定します。
従来の自転車では、サドルは高めに設定することで、ペダルを効率的にこげます。
しかし、電動自転車のようにサドルが低い状態で走行すると、特に、太ももの内側の筋肉の負荷が大きくなると言われています。
それらの理由から、電動自転車での走行で起きる足の筋肉の疲れが、太ももの内側に起きやすくなる。
電動自転車を使う際に、太ももの内側の筋肉への疲労を軽減するための方法を、以下で紹介させていただきます。
当たり前のようで意外とおこたってしまうのが、「自転車のタイヤに空気を入れる」ことです。
電動自転車自体が重たく、さらにお子さんを乗せたりすると、タイヤに大きな負荷がかかり、毎日、乗ればタイヤの空気圧が低下します。
タイヤにしっかりと空気が入ることで、道路とタイヤの設置面積が小さくなります。
それによって摩擦が少なくなり、スムーズに自転車が進み、筋肉の負荷が軽減できますし、バッテリーも長持ちするといことが多い。
ですので、電動自転車のタイヤやチューブは丈夫にできているので、しっかりと空気を入れることをおすすめします。
電動自転車のペダルを効率的にこぐためには、ペダルに当てる足裏の部分とその際の足首の角度が重要になります。
まず、土ふますでペダルを踏む方が多い。
それによって安定感は出ますが、足の力が十分にペダルに伝わりません。
ペダルは、足裏の
「母指球(ぼしきゅう)」(足の親指の付け根と土踏まずの間にある膨らんだ部分)
という部分で踏むことで、力が伝わりやすくなります。
ですので、ペダルに当てる足の部分を、状況に応じ、安全性と効率性のバランスを取りながら、母指球と土踏まずを適切に使い分けてください。
また、ペダリングの際に、足首の角度が定まらないと、足からペダルへのエネルギー伝達の効率が悪くなる。
ペダリングの効率を上げるには、足首がつま先が下でかかとが上の角度の状態、つまり、
「かかとがつま先よりも高いところにある」
状態が固定されているのが理想です。
以上のような工夫することで、電動自転車を運転しても効率的で疲れにくいペダリングが可能となり、その結果、太ももの内側の筋肉への負荷軽減につながります。
太ももの内側の筋肉へのストレッチをすることで、血流を促され、電動自転車を運転することで疲労した筋肉の回復が期待できます。
そのためのストレッチ方法は、以下の通りです。
1.床に座り、両足の裏を合わせてあぐらをかいて、両ひざを外側に開き、できるだけ床に近づけます。
2.その状態のまま、背中をまっすぐに保ちながら、体をゆっくり前に倒します。
3.太ももの内側の筋肉が伸びるのを感じたら、10秒間、キープします。
4.この一連の動作を、3回、おこなってください。
1. 床に座り、片足を伸ばして外側に広げて、もう片方の足のひざを曲げて足の裏を、伸ばして広げた反対の足の太ももの内側につけます。
2. 背中をまっすぐに保ちながら、伸ばした足の方向へ体を倒します。
3.太ももの内側の筋肉が伸びるのを感じたら、10秒間、キープします。
4.この一連の動作を、3回、おこなってください。
1. 両方の肘とひざを床につけて四つばいになり、両方のひざを外に広げます。
2.、その状態のまま、お尻とかかとを近づけるように体重を後ろへ移動させます。
3.太ももの内側の筋肉が伸びるのを感じたら、10秒間、キープします。
4.この一連の動作を、3回、おこなってください。
以上のようなストレッチを、テレビを見ているときや寝る前など隙間時間に、こまめにおこなってみてください。
電動アシスト付自転車の利用実態調査では、30代の子育て世代の約4人に1人が、電動自転車を保有していると報告されているほど、電動自転車は日々の生活には欠かせないものになってきています。
そんな電動自転車の運転中に、太ももの内側の筋肉がつるのを防ぐための方法として、
・自転車の整備
・自転車のこぎ方
・太ももの内側の筋肉へのストレッチ
を紹介させていただきました。
今回、ブログで書かせていただいたことが、皆様のお役にててれば幸いです。
もし、それでも、電動自転車をこいでいると、太ももの内側の筋肉が頻繁につるようでしたら、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関にかかられることをおすすめします。
当院でも、今回のケースのような電動自転車の運転中に起きる足のトラブルにも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他に太ももの痛みへの対策のブログも書いておりますので、参考にしていただければ幸いです。
監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:「電動アシスト機能付き自転車による模擬的日常生活走行中の身体活動強度」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpa/17/2/17_KJ00008076487/_pdf/-char/ja)
みなさん、こんにちは、加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
2024年から2025年にかけての年末年始は、冬らしく寒い日が続きました。
そのためか、当院に年始に来院された患者様からお話をお聞きすると、正月に体調を崩された方も多かったです。
その中の一つとして、ぎっくり腰を発症された方もいらっしゃいました。
私自身も経験がありますが、ぎっくり腰になると、本当に何もできなくなり、日常生活でいかに腰の機能が重要かがわかります。
一回、ぎっくり腰を発症すると、その後も繰り返し発症される方が少なくありません。
そういった方から、よくなぜぎっくり腰が起きるのかや発症後にどうしたらいいかなどのご質問をよくお聞きします。
そこで今回は、ぎっくり腰が起きるメカニズムと発症後の対処法について紹介させていただきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、ぎっくり腰が起きる要因がわかり、発症しても回復するための行動ができることで、通常の日常生活に早く復帰できます。
ぎっくり腰は、急性腰痛とも言われて、突然、起こる激しい腰痛で、前屈みの姿勢が取れず、くしゃみやせきなどでおなかに圧がかかると痛みが増加し、座ったり立ったりなどの姿勢を変化させることが、とても困難な状態です。
そういった症状を引き起こすぎっくり腰が起きる要因として、以下のことが考えられます。
背骨は、24個の円柱の骨が積み重なって構成されています。
その背骨と背骨の間には、背骨にかかる衝撃を吸収したり、背骨の動きをスムーズにするために働く、「椎間板(ついかんばん)」がはさまっています。
椎間板は、水分を多く含んだゼリー状のもので、最大450kgの負荷に耐えられる非常に強い組織です。
なんらかの体の動作で、椎間板が耐えられる負荷以上のものがかかると、椎間板に裂けて、椎間板の中に入っているゼリー状のものが飛び出ます。
これが椎間板ヘルニアと呼ばれる状態です。
椎間板が裂けて飛び出た部分が、背骨から出ている神経を圧迫して、下半身にしびれを発生させます。
また、椎間板が裂けて飛び出た部分に。炎症が起きて痛みを発生させることもあります。
ぎっくり腰を発症した23例をMRIで検査をしたところ、全体の70%に当たる16例が椎間板ヘルニアから来ていることが研究報告されている。
このことから、椎間板になんらかの理由で損傷してから修復された部分に、体を動かした過程で負荷がかかり、再び椎間板が裂けて損傷が起き、椎間板ヘルニアが再発したことで、ぎっくり腰が発生したと述べています。(参考文献:「いわゆる「ぎっくり腰」は椎間板性疼痛か」https://www.jstage.jst.go.jp/article/yotsu/8/1/8_1_106/_article/-char/ja/)。
長時間の中腰や座り姿勢など、腰に負荷がかかる姿勢を、長時間、続けたり繰り返すことで、腰の背骨や骨盤の関節が、特に、後ろにねじれやすくなる。
そのねじれた状態が、腰の背骨や骨盤の関節の可動できる角度以上に達したとき、腰の背骨や骨盤の関節が捻挫(ねんざ)を起こすことで、ぎっくり腰が発生する場合があります。(参照文献:「急性腰痛に対するカイロプラクティック的手法」https://www.jstage.jst.go.jp/article/yotsu/11/1/11_1_64/_pdf)
立っている状態で腰にかかる負荷より、前屈みの姿勢は1.5倍、イスに座っている姿勢は1.4倍と、腰にかかる負荷が増加します。
ですので、それを支えるために、腰周辺の筋肉が負荷が増加します。
それにより、腰周辺の筋肉への血液の供給が、大きく低下すると研究報告がされています。
筋肉への血流の悪化は、筋肉の伸び縮みをコントロールする神経が過敏に反応します。
それによって、ちょとした動きで、腰周辺の筋肉が反射的にけいれんを起こし、その結果、ぎっくり腰が発生することもある。(参考文献:「腰痛をめぐる常識の基礎」https://www.jstage.jst.go.jp/article/yotsu/12/1/12_1_10/_pdf/-char/ja)
当院で年始の診療が始まった初日に、40歳代男性がぎっくり腰で来院されました。
発症した状況をお聞きすると、年始の剣道の稽古はじめで、高校生や中学生を相手に、激しい稽古をしている途中で、腰に激しい痛みが走ったそうです。
以前も同じような腰の痛みを経験したいたため、ぎっくり腰になったことがわかったそうです。
年末は、ご家族の方がインフルエンザにかかり、1週間ほど外出を控えて家の中で過ごされ、年始の稽古は久々の運動だったそうです。
左の腰からお尻にかけて痛みがあり、歩く、座る、前屈みになるの動作が、特につらい状態とのことでした。
実際、当院の玄関から靴を脱いで上がるのもきつく、左足を引きずりながらベッドまでゆっくりしか歩けないに状態で、ベッドで寝転んでではないとお話が伺えない状態でした。
来週に、車で遠方に出かける用事があるため、なるべく早く回復したいとも。
検査してみると、股関節の動きに制限もあり、腰の背骨部分や骨盤が左側の後方にねじれた状態。
また、左側に腰の筋肉の緊張と圧痛も出ていました。
治療としては、股関節と首の動きを調整してから、腰の損傷した組織の回復を促進する微弱電流を流した後、腰に鍼を施しました。
1回目の治療後は、左右の足が均等に出して歩ける状態になり、靴を履くために前屈みになるのも楽になったとのことでした。
3日後に2回目に来ていただいた時点では、腰の痛みもだいぶ軽減して、イスに座る姿勢ができるようになったということで、車の運転も可能となっていました。
今回の患者さんの場合は、ぎっくり腰の発症して、翌日に来ていただいたことで、治療に加えて、気をつけていただきたい日常の生活の方法をお伝えし、実行していただいたので早めの回復が見られました。
次章では、ぎっくり腰が発症した後、日常の過ごし方やセルフケアの方法、注意点を紹介させていただきます。
ぎくり腰が発症した後、早く回復させるための対処法として、以下のことを紹介させていただきます。
ぎっくり腰を発生した患者を対象に、発症後に、安静にした患者と軽くでも動いた患者を比較したところ、
「軽くでも動いた患者の方が早く腰痛から回復した」
と研究報告がされています。
ぎっくり腰が起こるいずれの原因でも、ぎっくり腰になると腰周辺の組織に炎症が起こり、痛みが発生します。
ぎっくり腰は、そのあまりの痛さのために、動くのが苦痛で、じっとして安静にしがちです。
しかし、ぎっくり腰が発生した後、安静にしていると、腰の背骨や骨盤の関節部分にある神経が、痛みを感じることに敏感になることがわかっています。
また、腰を動かさずに安静にして、しばらく静止した後、動き始めようとすると、腰の背骨や骨盤の関節に分布している神経の痛みへの感度が増強するとも。
こういったことから、ぎっくり腰の発症後は、安静より、軽くても動いた方が痛みの感度を抑えて、治りが早まります。
よく、ぎっくり腰の発症直後の患者様から、
「筋トレとかしたほうがいいですか?」
というご質問を受けます。
腰周辺の筋肉を鍛えることは、腰痛予防には大変有効です。
ただ、ぎっくり腰による腰の痛みが治った後におこなうことをおすすめします。
ぎっくり腰の発症直後の場合は、動いた方が良いといっても、無理に筋トレやストレッチをする必要はなく、長時間、寝っぱなしや座りっぱなしなど同じ姿勢を避けて、動ける範囲で、立ったり座ったりしてください。
そうすることで、腰周辺に定期的に刺激が入り、それによって痛みの感度が下がり、ぎっくり腰による痛みからの回復を助けます。(参考文献:「腰痛診療ガイドライン」https://ssl.jssr.gr.jp/assets/file/member/topics/guideline.pdf)
ぎっくり腰を発症した後の数日の間に、マッサージのお店にいったりマッサージ機に乗ったりして、腰に強い刺激を入れることで、かえって腰への炎症が増加して痛みがひどくなる場合があります。
ですので、ぎっくり腰が発症してしばらくの間は、直接、腰に強い刺激を避けることをおすすめします。
直接、腰に刺激するのではなく、腰から離れた部分にあるツボを刺激することで、ぎっくり腰の痛みを軽減する効果が見込めます。そのツボは、
「腰腿点(ようたいてん)」
と呼ばれて、左右の手の甲にそれぞれ2カ所ずつ、計4カ所あります。
腰腿点のツボの位置は、
・手の甲の人差し指と中指の骨が交わる手前のくぼみ
・手の甲の中指と薬指の骨が交わる手前のくぼみ
にあり、手を大きく開いて指の付け根の水かきの部分から手首に向かって探ると見つけやすい。
腰腿点のツボの刺激方法としては、反対の手の親指の腹を使って、各ツボを一つづつ、5回、気持ち良いと感じる程度に押してください。(参考文献:「手腰腿 点ハ リ刺激 による背部 皮膚通電抵抗 の 変化」https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam1981/34/3-4/34_3-4_246/_pdf/-char/ja)
ぎっくり腰は、一般的には、発症後、3~4日が痛みのピークとなり、2週間ほどで日常生活に支障が出ない程度に痛みが治ります。
ぎっくり腰を発症した後、その痛みの程度が変わらない状態が長期になった場合、または、いつもの腰痛とは違うと感じた場合は、速やかに、お近くの整形外科や内科などの専門の医療機関に受診をして、検査を受けられることをおすすめします。
というのも、内臓の重篤な病気や背骨の骨折などでも、ぎっくり腰とよく似た症状を引き起こす場合があります。
腰周辺の関節や筋肉の損傷ではなく、他の理由で起きているのではないかということも頭の片隅に置いていただいて、ぎっくり腰が発症した後の経過を見てください。(参考文献:「内科医が知っておくべき整形外科疾患(腰痛)」https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/110/12/110_2515/_pdf)
年末年始にゆっくりされて、急に、仕事や家事が忙しくされる日常生活に戻ると、心身ががついていかず、不調を起こしがちです。
今回、取り上げさせていただいたようなぎっくり腰が、年始に起きることも少なくありません。
ぎっくり腰は、基本的には、放置してもゆっくりですが治ってはいきます。
しかし、ぎっくり腰によって、日常生活の質がグッと下がって、ご自身もつらいし周囲の方にも迷惑をかけてしまいます。
ですので、なるべく早く回復するために、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
もし、それでも、ぎっくり腰が発症した後、なかなか腰の痛みがおさまらないようでしたら、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関を受診されることをおすすめします。
もちろん、当院でも、今回のようなケースのぎっくり腰にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他に、冬に起きる腰の痛みへの対策ブログを書いておりますので、参考にしていただければ幸いです。
監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
皆さんこんにちは、加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
年末になり、帰省シーズンとなってきました。
帰省のための交通手段としては、約80%の方が、車を利用されるそうです。
また、年末年始期間の高速道路における渋滞予測は、下りは2024年12月28日(土)・12月29日(日)および2025年1月2日(木)、上りは2025年1月2日(木)~1月4日(土)とのこと。
年末に帰省することで、久々にゆっくり家族や親族に会えて、とても楽しい時間が過ごせます。
しかし、そのための車による帰省は、長時間、運転することになり、運転手に大きな負担がかかります。
当院でも、年末年始の帰省による長時間の運転で、体の不調、特に、腰痛を引き起こされる方が少なくありません。
長時間の運転による腰痛は、日常生活にざまざまな影響を及ぼします。
例えば、運転中に腰が痛くて集中できない、目的地に着いてからも、家族との食事や歓談中も座っているのがつらく、楽しく過ごせないということも起こります。
そこで今回は、長時間、帰省のために運転することで、腰痛がひきおこるの原因とその対処法について紹介していきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、年末年始の帰省のために、長時間、運転することで起きる腰痛が解消されて、安全で快適な運転を楽しみ、家族との大切な時間を存分に満喫できます。
年末帰省のために、長時間、運転することによる腰痛が発症する主な原因として、以下の3つが考えられます。
長時間の車の運転では、シートベルトを閉めたり、車の座面がやや後方に落ち込んでいる構造のなどため、体の動きが制限されて同じ姿勢を維持し続けることが避けられません。
また、運転姿勢を維持するために、姿勢の土台となる腰部の筋肉やじん帯に持続的な負担がかかります。
また、特に、AT車の運転では左足があまり動かさずに重心を傾けて、右足を前後に動かしたり緊張させる動作が多くなるため、骨盤や背骨にねじれやゆがみがおきて、腰の関節の動きがあるくなります。
このように、長時間、車の運転をする姿勢が続くと、腰周辺の組織のバランスが崩れて機能が低下し、その結果、腰痛が発生しやすくなる。
長時間の運転中は、路面や車のエンジンから伝わる振動、ブレーキやカーブによるブレが腰に伝わり続け、それによって腰への小さい負荷がかかるのが続きます。
硬い針金でも、軽く何度も曲げ伸ばしすると折れるように、腰に軽くとも負荷がかかっているのが続くと、腰周辺の筋肉やじん帯などの組織に微細な損傷を与える可能性があります。
それによって、腰周辺に炎症が起こり、腰痛が引き起こされます。
長時間の運転、特に年末の帰省ラッシュ時には、家族を車に乗せているために安全に運転をする、渋滞で前に進めないなどといった精神的なストレスや緊張が高まります。
この心理的な要因によって、ストレスホルモンの分泌が増えます。
このストレスホルモンは、筋肉の緊張を高め、痛みの感覚を増幅させる作用があります。
運転する姿勢は、腰にかかる負担も多いめ、ストレスホルモンによる痛みの敏感さが腰に現れ、腰に痛みを感じやすくなる。
厚生労働省の「連続運転時間・休憩の考え方」によると、
一般車においては、2時間運転したら10分以上は休憩する
ことが推奨されています。
その休憩中に、運転で負荷がかかった腰をととえるストレッチをさすることで、腰痛を呼ぼできます。そのストレッチの方法を、以下で紹介させていただきます。
1. イスに座って、背筋を伸ばし、片足を反対のひざの上にのせます。
2. 背筋を伸ばしたまま、ゆっくりと上半身を前に倒します。
3.このときに、ひざの上に乗せた側の足のお尻の筋肉が伸びているのを感じたら、10秒間、キープします。
4.10秒たったら、足を組み替えて反対側の足でも同じようにおこなってください。
5.この一連の動作を、3回、繰り返しおこなってください。
1. 立った状態から、片足を前に大きく一歩踏み出し、もう一方の足は後ろに残します。
2.前に出した足のひざを軽く曲げて、体重を右足に移していきます。
3.このときに、左股関節の前面が伸びるのを感じたら、10秒間、キープします。
4.10秒たったら、反対側の足でも同じようにおこなってください。
5.この一連の動作を、3回、繰り返しおこなってください。
1. 立った状態で、壁に手をつき、片方の足を前に出します。
2. お尻を引くようにして、体を前に倒し、前の出した足のかかとをつけたままつま先を上げてます。
3. 前に出した足の太ももの裏が伸びるのを感じたら、10秒間、キープします。
4.10秒たったら、反対側の足でも同じようにおこなってください。
5.この一連の動作を、3回、繰り返しおこなってください。
これらのストレッチは、長時間、運転による腰周辺の筋肉の緊張や疲労を和らげる効果があります。
サービスエリアなどで休憩する際には、ぜひ試してみてください。
年末の帰省で、長時間、車の運転をすることで腰痛が発症する理由として、以下のことを説明させていただきました。
・同じ姿勢の長時間維持
・車の振動やブレによる影響
・運転によるストレスと緊張
帰省するための車の運転では、 2時間ごとに10分以上の休憩をとることをおすすめして、その休憩の際に、腰痛を予防するためのストレッチの方法を紹介させていただきました。
・お尻の筋肉のストレッチ
・股関節前面の筋肉のストレッチ
・太もも裏の筋肉のストレッチ
年末の帰省のために、長時間の運転で腰の痛みを感じることは、安全にドライブに大きな支障をきたす可能性があるため、早めに対処することをおすすめします。
ぜひ、今回、紹介したストレッチを運転の休憩時に実践してみてください。これらの対策が、皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでも、運転による腰痛のお悩みが続く場合は、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関への受診をおすすめします。
当院でも、今回のブログで取り上げたケースの車の運転による腰痛にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他に、車の運転によるお体の不調への対策のブログも書いておりますので、参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:
日本整形外科学会:腰痛診療ガイドライン
皆さん、こんにちは。
加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
秋も終盤になって、急激に気温が下がるこの時期に、自転車で買い物に出かけた後に、肩がこわばってしまうことはないですか?
自転車は手軽な移動手段ですが、寒い外で自転車をこいでいると肩こりを引き起こしてしまう場合があります。
当院でも、秋の気温が急激に低下するときに、自転車運転後の肩こりについてのお悩みをよくお聞きします。
寒い外での自転車の移動によって起こる肩こりは、日常生活に大きな影響を与えます。
特に、女性の方から、調理中に集中できない、テレビを見ているとしんどくなる、昼寝から起き上がるときに痛みがある、などといった声をよく耳にします。
これらの症状は、単なる不快感にとどまらず、生活の質を著しく低下させてしまいます。
そこで今回は、秋の気温が下がるときの自転車運転後に感じる肩こりの原因とその対処法について紹介していきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、秋の自転車移動による肩こりの原因が解消されて、寒い季節でも快適に自転車を操作して、日常生活をより活動的に過ごすことができます。
暑い日が続いていたのに、急に秋の寒さが訪れ、自転車に乗った後に肩こりを感じる原因として、以下のことが考えられます。
秋の急激な気温の低下は、筋肉を緊張させます。
この反応は、体が体温維持のために自然に行う防御反応の一つです。
筋肉を収縮させることで、体の表面積を小さくし、体からの熱の放出を最小限に抑えます。
また、寒さにさらされると、体は重要な臓器を守るために、血流を体の中心部に集中させるために、体の末端や表面の血管が収縮し、筋肉への血流が減少します。
血流が減少した筋肉は、血液に含まれる栄養や酸素の供給が低下して、硬直しやすくなる。
特に、肩周辺の筋肉の神経は、脳の近くで連結しているので、寒さによる反応が早いため、自転車に乗っているときに寒さを感じると、肩こりを発症しやすくなる。
自転車の運転後に起きる肩こりは、急な寒さによる自転車を操作するフォームの変化に、その原因が見られます。
突然の冷え込みの中、自転車を運転していると、冷たい風が、体にあたります。
特に、首から肩の皮ふは、服に覆われていない部分なので、冷たい風があたります。
それに対して、体は無意識のうちに、肩をすくめるように縮こまり、前傾の姿勢が強くなります。
この状態で自転車を運転すると、普段以上に、肩に力が入り負担がかかります。
暑い時期のリラックスして自転車を運転している姿勢から、突然の寒さによる緊張した姿勢への変化が、肩こりを悪化させる可能性があります。
秋の急な寒さの中、自転車を運転後に肩こりを感じる方への有効な対処法を、以下で紹介させていただきます。
自転車運転後の肩こりケアの第一歩は、適切な自転車の乗る前のウォームアップと自転車を降りたときのクールダウンが重要です。
そのための体操として、
1. 肘を曲げて両肩に指先を当てて、ゆっくりに大きく肩甲骨を、10回ずつ、回します。
2. ゆっくりと首を横に傾け、左右の各方向に、10秒間、キープします。
3. 手を組んで、頭の腕に伸ばして背伸びの状態を、10秒間、キープします。
といったことをおこなってください。
寒さによる肩こり解消法として、適切な防寒対策は欠かせません。
防寒対策として、
・マフラーやネックウォーマーを使用して首周りを保温
・手先や足先の冷えは全身の血行に影響するので、指先まで温かい手袋やソックスを装着する
・風を通さない素材のジャケットで、体温の低下を防ぐ
・カイロを背中や肩に貼って肩周辺を温める
といったことをおこなうことで、自転車運転中に肩を含めた体が冷えのを防ぎ、肩こりの発生も軽減できます。
自転車に乗る際の肩こりを防止するフォームとして、
・足の裏全体が地面につく高さにサドルを調整する
・背筋を伸ばした自然な姿勢で握れる位置にハンドルを調整する
・ハンドルを握る際は、肩に力を入れすぎないよう意識する
・自転車を乗る姿勢は、猫背にならないように背筋を伸ばして乗る
などのポイントを押さえることをおすすめします。
これらのポイントを意識することで、寒い中で自転車の乗車しても、肩こりを予防できます。
今回のブログでは、秋の急な寒さで自転車運転後に肩こりを感じる原因として、以下のことを説明させていただきました。
・急激な気温低下による筋肉の緊張
・自転車運転時の姿勢変化
また、この症状への対処法として、次のことを紹介させていただきました。
・自転車運転前後のウォームアップとクールダウン
・適切な防寒対策
・自転車を乗る姿勢の改善
寒い中、自転車を運転することで起きる肩こりは、日常生活に大きな支障をきたす可能性がありますので、早めのケアが大切です。
そのための方法として、今回、紹介させていただいたしたこれらの対策が、皆さまのお役に立てれば幸いです。
もし、それでも、肩こりの症状が続く場合は、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関への受診をおすすめします。
当院でも、今回のケースのような自転車運転による肩こりに対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他の寒さによる体の不調への対策のブログも書いておりますので、参考にしていただければと思います。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:日本気象協会「季節の変わり目と健康管理」 https://www.jwa.or.jp/news/2021/09/7981/