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農作業 | ひさき鍼灸整骨院の記事一覧
みなさん、こんにちは。加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
先日、農業をされておられる60歳代の女性の方が、腰痛を訴えて来院されました。
詳しくお話をお聞きすると。ご自身の畑に植えたえんどう豆が豊作で、収穫のためにしゃがみ込んで、長時間、作業をしていたら腰が痛くなったそうです。
これから夏野菜の植え付けのために、畑の準備が始まるし、草抜きもすることが多くなるので、腰痛があると困るとのこと。
今回、ご相談いただいた患者様のように、長い時間、畑でしゃがみ作業をすることで、腰が痛くなる方は少なくありません。
そこで今回は、しゃがみ姿勢で畑での収穫作業で、腰の痛みが発生する理由とその対処法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、腰痛に悩まされずに、春から秋にかけて、長期間、続く農繁期を快適に過ごすことができます。
電話でのご予約はこちら>>079−490−5955
長い時間、畑の野菜を収穫するために、しゃがんだ状態で作業をすると、腰に痛みが起きやすくなる原因は、以下のことが考えられます。
しゃがみ姿勢をとるためには、股関節、ひざ関節、足首関節を大きく曲げる必要があります。
通常、しゃがみ姿勢をとると、
・股関節:約106度
・ひざ関節:約141度
・足首関節:約33度
は曲げます。
股関節、ひざ関節、足首関節のどれかに、関節の可動の角度が低下した場合、曲げられなかった角度を、骨盤や背骨の腰の部分を無理に曲げて代償されます。
そうすると、腰周辺の筋肉やじん帯などに、過度な負荷がかかり、微細な損傷を引き起こします。
その結果、腰の周辺の組織の柔軟性の低下や炎症が起こり、腰に痛みが発生しやすくなる。
女性の方がしゃがみ姿勢をする際には、ひざを内側にねじれて、足先を外に向ける、いわゆる“内股”の状態になることが多いです。
この“内股”の状態でしゃがむ姿勢を続けると、自動的に、骨盤が前に倒れて背骨の腰の部分が反る状態になる。
腰を反った状態を続けると、腰周辺の筋肉やじん帯などの組織を引き延ばして、過度の緊張を引き起こします。
その結果、腰に痛みが生じやすくなる。
立っているより、座っている方が楽に感じます。
しかし、実際には、腰のみに限定すると、立っているときより、座っているときのほうが、腰への負担は、“1.4倍”も増加すると、研究報告がされています。
また、座った状態で前屈みで荷物を持ったり、作業をすると、立っているときより、座っているときのほうが、腰への負担は、“2.2倍”もさらに増加します。
つまり、しゃがみ姿勢での作業は、腰へかかる負担を増加させ、その結果、腰痛が起きやすくなる。
(参考文献:「足関節背屈可動域および 骨盤可動性がしゃがみこみ動作に及ぼす影響に ついて」)
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長時間、畑で収穫をするために、しゃがみ姿勢をすることで、腰への痛みの発生を防ぐために、以下のようなストレッチが有効です。
背筋を伸ばし。片方の足を後方に伸ばしひざを床につき、反対側の足にひざを曲げて、前に出します。
背筋を伸ばしたまま、前に出した足のひざを曲げて、重心を前に移動したときに、後ろに伸ばした足の股関節の前面が伸びるのを感じたら、10秒間、キープしてください。
10秒たったら、元の姿勢に戻し、次に、左右の足を前後に入れ替えて、同じようにおこなってください。
この一連の動作を、3回、繰り返しおこなってください。
背筋を伸ばし、立った状態から、片方の足を前に出し、つま先を上げます。
背筋を伸ばしたまま、前に出した足の方に体を曲げて、前に出した足のひざの裏側が伸びるのを感じたら、10秒間、キープしてください。
10秒たったら、元の姿勢に戻し、次に、足を入れ替えて、同じようにおこなってください。
この一連の動作を、3回、繰り返しおこなってください。
座った状態で、片方のひざを曲げて、曲げた足のつま先を、両手で抱えます。
つま先を持った手で、体の方向にひきつけて足首を曲げ、その状態を、10秒間、キープしてください。
10秒たったら、元の姿勢に戻し、次に、足を入れ替えて、同じようにおこなってください。
この一連の動作を、3回、繰り返しおこなってください。
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農作業は、どうしてもそしゃがみ姿勢でおこなうことが避けられません。
ですので、春から夏に向けて、夏野菜の植え付けや収穫が忙しくなるこの時期から、腰痛を予防するために、こまめなセルフケアをおすすめします。
そのための方法として、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役にててれば幸いです。
もし、今回のブログで紹介した内容を試しても解決しない場合には、他の要因が影響している可能性があります。
その際には、当院にご相談ください。
当院では、患者様お一人おひとりの状態を丁寧に診させていただき、それぞれの方に最適な施術をご提案しております。
完全予約制で対応しておりますので、インターネットまたはお電話でご予約ください。
監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
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みなさん、こんにちは。加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
4月は、夏に向けての種まきや植え付けのために、畑作業が忙しくなる時期です。
当院のある加古川市周辺では、田んぼも畑も多いため、個人で畑を借りて、趣味で野菜作りを楽しまれておられる方が多くいらっしゃいます。
そういったことをされておられる方から、太陽の下で、土を触り野菜や果物を育てることはすごく楽しいというお話をよくお聞きします。
それと同時に、農作業は、長時間、おこなうために、お体に負担をかけて痛めてしまう場合もあります。
その中でも、ひざを曲げて、しゃがむ姿勢での畑作業をしていると、ひざの内側に痛みを生じられる方が少なくありません。
そこで今回は、しゃがみ姿勢で畑作業をしていると、ひざの内側に痛みが発生する理由とその対処法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、ひざの内側の痛みを軽減して、この時期から夏秋に向けて続く農作業を、快適に楽しく取り組めます。
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長時間、ひざを曲げて、しゃがんで畑の作業をしていると、ひざ関節の少し下の内側で、すねの骨の内側あたりに、痛みが発生しやすくなります。
この部分は、太ももの前面と内側と後面から伸びる3つの筋肉(縫工筋・薄筋・半腱様筋)が付着します。
付着した際の形が、鳥のがちょうの足の形状に似ていることから、「鵞足(がそく)」と呼ばれる部分でもあります。
この3つの筋肉が協力して、ひざを曲げてしゃがむ姿勢をとり、それをキープできます。
畑作業では、長時間、ひざを曲げてしゃがみ姿勢を取ったり、しゃがんだり立ち上がったりする動作の繰り返したりすることが多くなります。
そのためにひざの内側に負荷がかかります。
ひざの内側の痛みに関する研究(参考文献:「内側型変形性膝関節症に合併した鵞足炎の発生機序」)によると、以下のようなメカニズムで発生すると報告されています。
自身の体重をかけながらひざを曲げてしゃがむと、ひざ関節の太ももの骨が内側に移動します。
その骨の移動により、ひざの内側についている筋肉が引き伸ばされてます。
その状態が、長時間、続くことで、筋肉が微罪な損傷や炎症を起こして、痛みが発生します。
ひざを曲げてしゃがむことで、ひざの内側に、0.3~0.5MPaの圧力がかかるとされています。
この圧力をわかりやすく言い換えると、「1円玉サイズの面積に9~15キログラムのおもりをのせた圧力」となる。
農作業でしゃがんだり立ち上がったりする繰り返す動作により、このような圧力でひざの内側に摩擦がかかります。
それにより、ひざの内側に炎症が起こり、痛みが発生します。
ひざを曲げてしゃがむで、前のめりで作業をしていると、足先が外側でひさが内側に向けるフォームになることが多いです。
この足先とひざの方向が違うことで、足関節・ひざ関節・股関節などの関節に不自然なねじれが生じます。
そのねじれによって、筋肉にもねじれや余分な伸びなどのストレスが生じてます。
それによって、ひざの内側に付着している筋肉にも余計な負荷がかかり、痛みが発生します。
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農作業でひざを曲げてしゃがみ姿勢をとることで起きる、ひざの内側の痛みへの対処法を以下で紹介させていただきます。
長時間、畑作業でしゃがむ際のフォームは、
・足幅を肩幅より広く取ってしゃがむ
・足先とひざの方向を一致させる
ことを意識して行ってください。
また、ひざ関節は、130度程度までしか曲がる構造となっていません。
そのため、それ以上の角度で深くひざを曲げるとひざに負担がかかります。
ですので、しゃがんで畑作業をする際には、30センチ程度の高さがある小型のイスにすわって行うことをおすすめします。
ひざを曲げてしゃがむ際には、お尻周辺の筋肉の柔軟性を上げることで、ひざの内側の負荷を軽減できます。
イスに座り背筋を伸ばし、右足首を左ひざの上に乗せる
背筋を伸ばしたまま上半身を前に倒し、 右のお尻が伸びるのを感じたら、10秒間、保持してください。
10秒たったら元の姿勢に戻し、足を組み替えて反対側も同じようにおこなってください。
この一連の動作を、3回、繰り返しおこなってください。
しゃがむ際に、ひざの内側につく3つの筋肉への負荷を軽減するためには、その3つの筋肉と連結しているふくらはぎの筋肉の強化することで補助できます。
壁に向かって立ち、壁に手をつけて体を支え、肩幅に足を開きます。
3秒かけて、かかとをゆっくり上げて、つま先立で立ちます。
次に、4秒かけて、ゆっくりとかかとを床におろします。
この一連の動作を、10回、繰り返しおこなってください。
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農作物は、手をかければかけるほど、それに応えて成長するから楽しいというお話をよくお聞きします。
そのためについつい、夢中になって、長時間、作業することで、ひざに負担をかけてしまうこともあるかと思います。
ですので、畑作業とともに、ひざに負荷を軽減するような習慣やケアをすることをおすすめします。
そのための方法として、今回、紹介させていただいたことが、皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、今回のブログで紹介した内容を試しても解決しない場合には、他の要因が影響している可能性があります。
その際には、当院にご相談ください。
当院では、患者様お一人おひとりの状態を丁寧に診させていただき、それぞれの方に最適な施術をご提案しております。
完全予約制で対応しておりますので、インターネットまたはお電話でご予約ください。
監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
電話でのご予約はこちら>>079−490−5955
皆さんこんにちは、加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
畑で収穫したものや、庭で花を触った後、外に設置した水道でしゃがんで、収穫した野菜を洗ったり、使ったスコップや鎌などを洗われるかと思います。
ついた泥を外で流し洗えることは、大変便利です。
ただ、このしゃがんでいる姿勢は、体に不調を引き起こす場合があります。
特に、ひざに負担がかかる姿勢でもあるので、ひざの痛みを訴える方が少なくありません。
先日も、当院に60歳代女性の方が、畑で収穫した野菜を水道でしゃがんで洗った後、ひざの痛みを感じるようになり、来院されました。
詳しくお話を聞くと、畑でジャガイモを掘り起こしたので、水道でしゃがんで、ジャガイモについた泥を落とす洗い作業をしたそうです。
いざ、立ちあがろうとすると、膝の外側に痛みを感じたとのこと。
その後、歩こうと思っても、足がガクガクして、以前はこんなことはなかったので、どうなっているのかと思い来院したそうです。
検査をしてみると、ひざ周辺の筋肉の緊張と、ひざ関節の動きは悪くなかったのですが、股関節と足首の関節にひずみが起こり機能が低下しているため、ひざ関節に負担がかかっている状態でした。治療で整えると、足が軽くなって歩きやすいとのことでした。
ただ、これからも、しゃがんで収穫したものや使った道具は洗う動作は避けられないので、どうしたらいいですか?というご質問を受けました。
畑や庭での作業をされる方が多いため、こういったお悩みの方は少なくありません。
そこで今回は、しゃがみ姿勢がひざに負担をかける理由とその対処法について紹介していきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、しゃがむことでひざが痛む原因が解消されて、日常生活での動作がスムーズになることができます。
しゃがみ姿勢で作業をした後、ひざの痛みが発症する原因として、以下のことが考えられます。
しゃがみ姿勢は、股関節やひざ関節、足首の関節を最大限に曲げる動作です。
このため、関節同士が圧迫され、特に、ひざに大きな負担がかかります。
ひざは本来、140度ほどしか曲がらない構造になっているため、しゃがむ際に180度まで曲げることは、関節の可動の範囲をこえた動作となり、ひざに過剰なストレスを与えます。
このような姿勢を取ることで関節がゆがみ、動こうとすると、ひざに痛みが発生する原因となる。
しゃがむ姿勢では、股関節や膝関節、足首の関節を最大限に曲げるため、それに伴い、それらの関節をまたいでいる筋肉も過剰に引き伸ばされます。
特に、この状態が続くと、ひざ周辺には大きな筋肉に負担がかかり、疲労して硬くなることで、筋肉の機能が低下します。
筋肉が硬くなることで、ひざを動かそうとしてもその動きについていけず、ひざに痛みが発生します。
しゃがみ姿勢は股関節やひざ関節、足首の関節を最大限に曲げるため、関節の前後に通る大きな血管も圧迫されます。
これにより血流が悪化し、足への血液の供給が滞ることで、筋肉や神経への酸素や栄養素が不足し、それらの機能にも影響を及ぼします。
特に、神経に血液の供給が滞ると、感度が上がり、普段は痛みを感じない程度の刺激でも、痛みを感じます。
そうなることで、しゃがみ姿勢から動こうとする刺激に、ひざが痛みを感じるようになる。
しゃがみ姿勢での作業でひざの負担を軽くするために、立った状態からしゃがみ方としゃがんだ状態からの立ち方が重要です。
以下で、その方法を紹介させていただきます。
1.立位から片方の足を後ろに引き、後ろに引いた足の先を45度外に向けます。
2.そのまま腰を落とすようにひざを曲げ、後ろに引いた足のかかとにお尻を載せるようにしゃがみます。
3.5分ごとに、足を前後に入れ替えて、同じ姿勢でいることを避けて、ひざへの負担を減らします。
1. 両手をついて、四つんばいになる。
2. その状態から、お尻を上げます。
3.両手を太ももの上に置き、手で体を支えながら、股関節とひざをゆっくり伸ばして立ち上がります。
今回のブログでは、しゃがみ姿勢での作業後に起きるひざの痛みが発症する原因として、以下の要因を説明しました。
・関節の圧迫による負担
・筋肉の過剰な引き伸ばし
・血管の圧迫による影響
また、この症状への対処法として、以下の方法を紹介しました。
・ひざの負担の少ないしゃがみ方
・しゃがみ姿勢からの安全な立ち上がり方
ひざの痛みは日常生活に大きな支障をきたす可能性が高いため、早めのケアをおすすめします。
ぜひ、今回、紹介させていただいた方法を日々の生活に取り入れてみてください。
これらの対策が、皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでもひざの痛みのお悩みが続く場合は、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関への受診をおすすめします。
当院でも、今回のブログで取り上げたようなケースのひざの痛みに対応していますので、お気軽にご相談ください。
また、他に、農作業によるお体の不調への対策のブログも書いておりますので、参考にしていただければと思います。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:
日本整形外科学会「変形性膝関節症診療ガイドライン 2023 」
皆さんこんにちは、加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
自宅周辺に桜やイチョウなどの街路樹があると、花が咲いたり葉っぱが紅葉したりと、季節の移り変わりを身近に感じることができます。
その季節の移り変わりの風物詩の一つとして、道を落ち葉が色づかせることがあります。
落ち葉が広がる風景はキレイな一面、落ち葉を拾う掃除が必要になります。
落ち葉のは、一時的に大量に落ちるため、その掃除には結構な労力が必要になります。
先日も、自宅周りの落ち葉を集めるために、長時間、掃き掃除をしていたら、腰の痛みを発症された方が来院されました。
お話をお聞きすると、落ち葉の掃除は大変だけど、落ち葉によって足元が滑りやすくなったり、排水溝を詰まらせたりするので、やっておかなければならないそうです。
落ち葉の掃除で腰が痛くなると、イスから立ち上がる際に腰が伸びない、靴下を履くときに腰が曲がらない、車の運転中に痛みが続くなどなど、いろいろと日常生活に支障が出るとのこと。
治療では、腰だけではなくて、背中や股関節のゆがみも起こっており、落ち葉の掃除がいかに大変かがうかがえました。
治療後は、腰が楽になったというお言葉をいただけましたが、街路樹の葉っぱが全て落ちるまで、落ち葉の掃除が続くので、今後、また腰痛が再発しないか不安とのことでした。
今回の患者様のように、この時期、自宅周りの落ち葉の処理のために、腰に痛みを訴える方が少なくありません。
そこで今回は、落ち葉掃除中に発症した腰痛の原因や、その予防法について詳しく解説していきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、落ち葉掃除による腰痛の原因を理解し、それを予防するための日常生活での工夫が分かります。
落ち葉を掃除していると腰痛が発症する原因として、以下のことが考えられます。
落ち葉の掃除では、長時間にわたって前かがみの姿勢を取ることが多くあります。
この姿勢が、腰痛の主な原因となる。
前屈みの姿勢は、立っているときより、腰にかかる負担が、1.5倍に増加すると研究報告がされています。
このように腰に負担のかかる前屈みの姿勢を、落ち葉の掃除をするために続けると、腰部の筋肉やじん帯に過度の負担がかかり、疲労や炎症を引き起こします。
前屈みの姿勢による過度の腰への負担の結果、腰痛が引き起こされます。
落ち葉掃除中の急な動きをすることでも、腰痛が生じます。
例えば、重い落ち葉を集めた袋を急に持ち上げたり、掃き掃除中に掃く方向を変えるために急に体をねじる動作は、腰に瞬間的な強い負荷をかけます。
これらの動作は、腰周辺の筋肉やじん帯に、急激に伸ばしり縮めたりすることを強いります。このような急激な動作による腰への衝撃の結果、腰痛が引き起こされます。
外での落ち葉の掃き掃除と腰痛の関係を考える上で、気温の影響も重要です。
寒い環境下での作業は、体温を維持するために、血管を収縮させたり筋肉を硬直させやすくなります。
硬くなった筋肉は柔軟性が低下し、急な動きや負荷に対して適切に対応できなくなります。
また、血管の収縮は、血行の不良を引き起こし、筋肉や関節の働きを低下させます。
この筋肉の硬直と血行の不良の結果、腰痛が引き起こされます。
落ち葉を掃除による腰痛への有効な予防法として、以下のことを紹介させていただきます。
落ち葉の掃除による腰痛を予防するためには、適切な道具選びが重要です。
落ち葉を集めるときの主な道具となるのは、「ほうき」です。
その「ほうき」への工夫で、落ち葉掃除のときに起きる腰痛予防が期待できます。
大まかに落ち葉を集める際は、胸の高さぐらいの長い柄のほうきを使用されることをおすすめします。
長い柄のほうきを使用することで、前屈みの姿勢を減らし、腰への負担を軽減できます。
また、できれば、竹ほうきのような、毛の部分が硬めのものを選ぶと、落ち葉に絡みやすく集めやすい。
それと、最後に落ち葉を集める際は、80センチ前後の短めのほうきを使用するのが適しています。
短いほうきを使うことで、細かい作業がコントロールしやすくなり、腰を過度に曲げる時間が短くなります。
また、ほうきの柄の太さも重要です。
ほうきの持ち手部分が、「直径35mm前後」の柄が、最も力が入りやすいため、効率的に作業ができます。
ほうきの握り部分が細すぎる場合は、バドミントンやテニスなどで使うグリップテープで太さを調整してください。
これにより、手にフィットし、力を効率よく伝えることができます。
グリップテープがない場合は、握り方を小指を絞めるように握ると、細い柄でも力が伝わりやすくなります。
適切なグリップ感は、長時間の作業による手や腕の疲労を軽減し、結果として腰への負担も減らすことができます。
落ち葉の掃除をする際の姿勢を適正にすることで、腰痛が予防できます。
落ち葉を掃き掃除をする際は、腰を曲げすぎず、足幅を肩幅以上にとり、ひざを軽く曲げてください。
また、背筋をまっすぐに保ち、おなかに軽く力を入れることで、腰への負担を軽減できます。
いくらいい姿勢での作業でも、長時間、同じ姿勢を続けることは、腰に大きな負担をかけます。
落ち葉の掃除中は、5分ごとに腰を伸ばしたり回したりと、こまめに姿勢を変えることが大切です。
これにより、腰周辺の組織に負担が集中するのを防げます。
寒い季節の落ち葉掃除では、腰を温めることが重要です。
カイロを腰やおなかに貼ったり、腹巻きやコルセットを着用したりすることで、腰周りの筋肉を温め、血行を促進します。
これにより、筋肉の柔軟性が高まり、急な動きによる腰痛のリスクを軽減できます。
また、寒い環境での落ち葉の掃除の作業前には、必ずウォーミングアップをおこなってください。
ラジオ体操や軽いストレッチ、その場で足踏みや駆け足など、5分程度、体を動かすことで、筋肉の温度を上げ、柔軟性を高め、落ち葉の掃除での体の動きに即応できます。
今回のブログでは、落ち葉の掃除をしている際に発症する腰痛の要因として、以下のことを説明させていただきました。
・長時間の前屈み姿勢による筋肉への負担
・急激な動作による腰への衝撃
・寒さによる筋肉の硬直
また、腰痛の予防法として、以下のことを紹介させていただきました。
・適切な掃除道具選びと使用方法
・腰に負担をかけない掃除姿勢
・腰を温める工夫
落ち葉の掃除による腰痛は、日常生活に大きな支障をきたす可能性が高まるため、早めにケアされることをおすすめします。
そのための方法として、今回、紹介させていただいたことが、皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでも腰痛のお悩みが続く場合は、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関に受診されることをおすすめします。
当院でも、今回のブログで取り上げさせていただいたケースの腰痛にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他に腰痛によるお体の不調への対策のブログも書いておりますので、参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:
1. 厚生労働省「職場における腰痛予防対策指針」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/anzeneisei02.html
2. 日本整形外科学会「腰痛診療ガイドライン2019」
皆さん、こんにちは、加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
先日、ひざの内側の痛みを訴えて、60歳代の女性の方が、来院されました。
お話をお聞きすると、庭の柿の収穫をする際に、ご主人に枝から切ってもらって地面に落ちた柿を軽くひざを曲げて、中腰で拾った後、ひざの内側に痛みを感じるようになったそうです。
ひざの内側が痛いことで、畳から立ち上がるときや階段を降りるときに痛みを感じ、スムーズに動けなくなり、家事や買い物などの、日常生活の活動を制限してしまうとのこと。
これから、冬野菜の収穫も始まり、屈むことも多くなるので、ひざの痛みが続くのは困るということで、来院されたとのことでした。
治療としては、ひざだけではなくて、股関節や足首にも動きの制限が出ていたので、その調整をおこなうことで、痛みが軽減するのが感じてもらえたようです。
また、治療後に、今後、こういった立った状態で屈む動作で、ひざを痛めない動作の方法をお伝えしました。
毎年、この時期は、柿や栗、冬のお野菜などの収穫に、長時間、立ち鏡の姿勢での作業をされる方も少なくありません。
そこで今回は、立ちかがみの作業によるひざの内側の痛みの原因とそれを予防するための立ち屈む際の動作方法をて紹介させていただきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、ひざの内側の痛みの原因が解消されて、冬野菜の収穫や家事を楽しみながら、健康的な生活を送ることができます。
女性の体の構造の特徴として、男性に比べて骨盤が横長になります。
それによって、股関節からひざ関節に伸びる太ももの骨が、斜め内側の角度に入り、内股になりやすい構造を持っています。
また、女性の方は、男性に比べて筋力が弱かったり、じん帯が柔らかいことで、ひざ関節や股関節の安定性が低いため、内股になりやすい。
女性の方に多い内股の状態は、ひざの関節同士の隙間が狭くなり、負荷が内側に集中しやすくなります。
そういった内股になりやすい女性の方が、物を拾う際に踏ん張るとき、体を安定させるために足先は外に向けることが多くなります。
そうすると、ひざが内側に入ってつま先が外に向く「ニーインツーアウト」の姿勢になりやすくなります。
この姿勢を繰り返すことで、ひざに内側へねじる負荷がかかり、より負荷が大きくなります。
柿や栗、冬野菜の収穫など、長時間の立ちかがみの作業で、この負荷が蓄積されると、ひざの内側の軟骨や半月板などのクッションの働きをする組織が損傷や、ひざの内側の負荷を支える筋肉やじん帯が、損傷を起こして痛みが発生しやすくなる。
実際、サッカーやバスケットなどのスポーツにおいても、ひざが内側に入ってつま先が外に向く「ニーインツーアウト」の状態でプレーを繰り返すことで、ひざの内側を痛めることはよく起きることです。
立ちかがみ姿勢での作業によるひざの内側の痛みを軽減・予防するためには、立ちかがみの一連の動作や姿勢を改善することが重要です。
その動作方法として、以下の3つの方法をご紹介させていただきます。
1. 背筋を伸ばした状態で、肩幅に足を広げます。
2. 背筋を伸ばしたままで、お尻を引くようにして、股関節を軸にして体を前に屈めます。
3. 片足のかかとを、反対側の足の後ろに回しながら引き、後ろに引いた足のひざを、前にある足のふくらはぎに軽くつけます。
4. 後ろに回した足を元の位置に戻しながら、股関節を軸に、体を起こします。
5. 左右の足で交互に変えながら、立ちかがみでの作業を繰り返します。
1. 背筋を伸ばした状態で、肩幅に足を広げます。
2. 背筋を伸ばしたままで、片方の足を後方に引き、前に残った足のひざを軽く曲げます。
3. 前に残った足の太ももに手を当てて体を支えながら、股関節を軸にして体を前に屈めます。
4. ひざと股関節を伸ばしながら、体を起こして、後ろに引いた足を元の位置に戻します。
5. 左右の足で交互に変えながら、立ちかがみでの作業を繰り返します。
1. 背筋を伸ばした状態で、肩幅に足を広げます。
2. 背筋を伸ばしたままで、片方の足を後方に引き、前に残った足の太ももに手を当てます。
3. 前に残った足の太ももに当てた手で体を支えながら、腰を真下に落とすように、両方のひざを曲げて屈みます。
4. いったん、お尻を上げてから、ひざと股関節を伸ばしながら、体を起こして、後ろに引いた足を元の位置に戻します。
5. 左右の足で交互に変えながら、立ちかがみでの作業を繰り返します。
今回のブログでは、立ちかがみでの収穫作業により、ひざの内側に痛みが発症する主な要因について、以下のようなことを説明させていただきました。
– 女性特有の骨盤の構造による内股の傾向
– 筋力の不足や柔らかいじん帯による関節の不安定性
– 「ニーインツーアウト」姿勢の繰り返しによる負荷
また、ひざの内側の痛みの対処法として、以下の立ちかがみ姿勢の改善方法を紹介しました。
– 足をクロスさせる立ちかがみ
– 片足を後方に引く立ちかがみ
– ひざを曲げこむ立ちかがみ
ひざの内側の痛みは、日常生活に大きな支障をきたす可能性が高いため、早めのケアをおすすめします。
皆さまの生活の質を向上させるために、ぜひ今回ご紹介した方法をお試しください。
もし、それでも痛みが続く場合は、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関への受診をおすすめします。
当院でも、今回のようなケースのひざの内側の痛みにも対応していますので、お気軽にご相談ください。
また、庭での作業によるお体の不調への対策についての他のブログ記事も、参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:
1. 日本整形外科学会. “変形性膝関節症診療ガイドライン2019″. https://www.joa.or.jp/public/knee_osteoarthritis/
2. 日本臨床整形外科学会. “半月板損傷“. https://www.jcoa.gr.jp/public/illness/knee/meniscus.html