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肉離れ | ひさき鍼灸整骨院の記事一覧
みなさん、こんにちは。
加古川市ひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
水泳やバスケ、剣道などスポーツを習っておられるお子さんのお話を聞いていると、私たちの子供の頃とは比べ物にならないぐらい、高度で熱心な指導を受けておられるのに驚かされます。
親御さんたちも、スポーツを通じて、お子さんの成長の過程を見るのが楽しいことが、お話をしていても伝わってきます。
それと同時に、練習量や試合数が多くなることで、ケガをされるお子さんも多くなってきています。
先日も、練習で足を痛めたお子さんを治療に連れてこられた親御さんから、
「家で何かストレッチと筋トレとか何かしたほうがいいですか?」
というケガを防止するためのご質問を受けしました。
実は、お子さんが、スポーツで体を痛めないためのセルフケアに関するこういったご質問を、よくお受けします。
そういった際には、症状に合わせて、セルフケアの方法をお伝えします。
しかし、夜の遅くまで練習をしたり、練習で疲れ切ってしまっていたり、他の習い事もあるので、セルフケアにとる時間がないことが実情であると感じます。
ですので、お子さんにセルフケアに手をまわす余裕がない場合には、
「運動後の夜の入浴は、必ず湯船につかるようにしてください」
とお伝えしております。
というのも、スポーツをしておられるお子さんには、あるあるなのですが、夜の入浴はシャワーですませておられることが少なくありません。
そして、シャワーで夜の入浴をすませる生活習慣のお子さんが、スポーツでケガをしてしまう確率が高いのことも感じます。
そこで今回は、お子さんのスポーツによるケガを予防するために、湯船につかることでどのようなことが体に働くのかと、効果的な入浴の方法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、お子さんが運動によるケガを防ぎつつ、しっかりと競技に打ち込むお子さんの姿を親御さんが安心して見守れます。
日常的に入浴をシャワーにしている大学生を対象に、シャワー浴から湯船につかる入浴法へ変えたことで、体にどのように変化が起こるかの研究で、
・熟睡感
・体の疲労感の回復
・体の軽快感
・作業効率
・注意力や集中力
が大きく向上したと報告されています。
このように、湯船につかることで体に起きることは、スポーツをする人にとっては、ケガの防止だけでなく、競技のパフォーマンスを上げることにもつながります。
以下で、湯船につかることで体に起きることが、スポーツによるケガを防止につながるメカニズムを、具体的に紹介させていただきます。
運動をすることで、エネルギーを使い、細胞が損傷したりします。
それを回復させるためには、血液から栄養や酸素を供給してもらったり、疲労物質を回収してもらう必要があります。
血液は、心臓からの押し出す力だけでなく、体の筋肉がポンプのように血管を圧縮することで循環します。
スポーツによって筋肉が疲労していると、ポンプの役割が果たせず血流が悪化します。
その結果、体の回復が遅れ、その状態でまた運動するとケガにつながります。
湯船につかることで、水圧が体にかかり、疲れた筋肉の代わりに血管に圧縮力がかかり、自然と血流が良くなる効果があります。
お風呂に入ることで体にかかる圧力は、
「静水圧」
と呼ばれています。
水によってかかる圧力は、水深1メートルで、1平方センチに100グラムの水圧がかかります。
例えば、身長170センチで60キログラムの方が、首まで水につかると、体に600キログラムもの静水圧がかかるとされています。
この水圧によって、200~300ミリリットルもの血液の循環が増加します。
ですので、練習で疲れていて動きたくないときでも、湯船につかるだけで、水圧によって自然と血流が良くなります。
それによって、疲労の回復がすすみ、翌日からの運動中でもケガがしにくくなることが期待できます。
余談ですが、週5回以上の湯船での入浴習慣がある方は、
・血管や心臓の状態が良い
・要介護のリスクが3割低下する
という研究データも出ています。
長い目で見ても、湯船につかる入浴方法は、健康維持に有効です。
自律神経は、生命を維持するために体を無意識下で、自動的に調整してくれる神経です。
例えば、運動して体が熱くなると、体温を下げるために発汗するとか、ご飯を食べたら胃腸が消化と吸収のために機能するなど、これらの体の活動は、自律神経の働きでおこなわれます。
自律神経には、体を活動モードにする交感神経と、体をリラックスや回復モードにする副交感神経と、二つの神経によって機能します。
運動をすると、交感神経の働きが活発になり、心拍数を上げたり、血管を収縮させたり、筋肉を緊張させて、体を活動しやすい戦闘モードの状態になる。
運動後は、今度は消費したエネルギーを回復させるためには、胃腸を動かして食べたものを消化吸収したり、血管を広げる副交感神経を優位に働かせて体をリラックスと回復させる必要があります。
スポーツで熱心に練習をしていると、体が興奮状態が続いて、交感神経から副交感神経へのスイッチが切り替わらず、自律神経のバランスが崩れる場合があります。
そうすると、十分に睡眠を取ったり食事をしても、なかなか体の疲労が回復しないことが起こります。
その状態でスポーツをする結果、ケガをしやすくなります。
自律神経は、意識的にコントロールできない神経です。
ですので、スポーツの場合でしたら、運動後に副交感神経が、自然と優位に働く環境に持っていく必要があります。
そのための方法として、適度な温度に設定した湯船につかることが、とても有効です。
湯船につかることで、血管が開き血流が良くなったり、水の浮力で体が軽くなったりすることで、体がリラックスして、副交感神経の機能が高まります。
つまり、湯船につかることで、自律神経のバランスが適正に調整されて、運動時にケガすることを防げます。
昼間に蓄積された疲労は、適切な睡眠をすることで、疲労全体の約70~80パーセントは回復されます。
また、体全体のエネルギーの消費の20パーセントを占める脳の疲労は、それを回復するために、ほぼ100パーセントを睡眠に依存しています。
つまり、スポーツをすることによって起きる疲労を回復させて、ケガをしにくい体にするためには、質のいい睡眠をとることが重要です。
実際、野球の大谷選手やイチロー選手が、パフォーマンスを維持するために、睡眠を非常に重視しています。
睡眠の質が良いというのは、深い眠りができているかによります。
そのためには、自然と体が睡眠モードに入るように、誘う必要があります。
そのための方法として、湯船につかる入浴方法が鍵です。
湯船につかることで、いったん、体の芯の部分の体温を上がります。
そして、入浴後に、だんだんと体温が下がってくると、体が睡眠モードに自然と入ります。
そうすると、スムーズに深い眠りの状態に移行します。
シャワーで入浴をすますと、体の芯の体温がそれほど上がらないため、入浴後の睡眠モードへの移行がスムーズに行われず、睡眠の質が低下しがちです。
つまり、体を効率的に回復させるケガを防止するためにも、睡眠の質の向上は必要で、そのためには、湯船につかる入浴方法が有効となる。
スポーツをされておられるお子さんが、ケガをしにくい状態にケアするための、効率的な入浴の方法を以下で紹介させていただきます。
湯船のお湯の温度は、39~41°に設定してください。
この温度のお湯につかることで、副交感神経が優位に働いて、体をリラックスさせて疲労を回復しやすい状態になる。
お湯の温度が、42°以上の熱い状態にすると、体に強い刺激が入り、交感神経が優位となり、体が興奮してしまいます。
入浴時間としては、10~15分ほどが理想です。
のぼせることに注意しながら、肩や首までしっかりお湯につかる全身浴をおこなってください。
湯船で入浴中は、深呼吸をゆっくりおこなうことで、より副交感神経が優位に働き、体が回復しやすいモードにいざないます。
深呼吸は、湯船につかったまま、
・息を6秒かけてゆっくりはく
・息を4秒かけてゆっくり吸う
ことを、3分間、繰り返しおこなってください。
また、スマホなどのデジタル機器を見ながらの入浴は、脳を興奮させますので、避けていただき、音楽をかける程度にとどめてください。
スポーツの練習でよく使った体の部分や疲労を感じている部分を、入浴した状態で優しく皮ふをさするだけでも、血行が促進して、神経の興奮を抑えて、疲労回復に役立ちます。
お風呂に出た後は、汗をかくからといって、扇風機や冷房などにあたって、急激に体温を下げることを避け、保温に努めてください。
入浴後、1~2時間後あたりで体が睡眠モードに移行するので、そのタイミングで就寝することが理想です。
また、入浴によって、体の水分が失われますので、入浴の前後に十分な水分の補給が必要です。
例えば、41℃に設定した湯船に、15分間、つかり、その後、30分安静にした場合、平均で約800ミリリットルの水分が体から失われると報告されています。
筋肉の約74パーセントは、水分で構成されていますので、体から水分が失われると、筋肉に支障を引き起こします。
入浴の前後に、コップ一杯分(約200ミリリットル)程度でいいので、水分の補給をおこなってください。
お子さんがケガをしても、試合が近いことやチーム内の競争などで、なかなか休めないお悩みを、親御さんからよくお聞きします。
ケガを防止するためには、何かしらのセルフケアをする方がいいけれども、練習後は疲れ切って、その余裕がないことも感じます。
そういった方でも、簡単にできるケア方法として、「湯船につかる入浴」ことを当院では推奨しています。
より効率的に入浴してもらうために、
・入浴の方法
・入浴中の過ごし方
・入浴後の過ごし方
を紹介させていただきました。
今回のブログが、皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでも、スポーツの練習中にケガをしやすい、疲労が取れないお悩みが解決しないようでしたら、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関へ受診されることをおすすめします。
当院でも、今回のケースのような場合でも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他に、運動で起きるお体の不調に関するブログも書いておりますので、そちらも参考にしていただければ幸いです。
監修:柔道整復師 鍼灸師 加古川市 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:
「シャワー浴からバスタブ浴への行動変容が睡眠と作業効率に及ぼす効果について」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/onki/78/4/78_341/_pdf/-char/ja)
「入浴習慣は、動脈硬化や心機能に好影響をおよぼす 」(https://www.ehime-u.ac.jp/wp-content/uploads/2018/06/bc88b03344be84d6b8f8bcc1678ea315.pdf)
皆さんこんにちは、加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
冬の朝の冷たく澄んだ空気の中、散歩をすると、身が引き締まり気持ちがいいものです。
散歩をすることで、生活習慣病の予防効果が、14%も上がるとされる、健康維持の運動としても大変効果的です。
しかし、冬の散歩は、その寒さによって筋肉を緊張させて、思わぬ体の不調を引き起こす場合があります。
当院でも、特に、冬の散歩で太ももの裏の痛みに関するお悩みをよくお聞きします。
太もも裏の筋肉の張りは、単なる不快感にとどまらず、日常生活に大きな影響を及ぼします。
例えば、台所に立って料理をする時間が苦痛になったり、買い物に行くための歩行が困難になったりします。
さらに、階段を降りる際に踏ん張れず、転倒のリスクが高まることも懸念されます。
そこで今回は、冬の朝の散歩によって太もも裏の痛みや筋肉の張りが起きる原因とその対処法について紹介していきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、冬の朝の散歩による太もも裏の痛みの原因が解消されて、毎日の散歩を楽しく続けることができます。
散歩をすることで、太ももの裏の筋肉に張りや痛みを感じる場合があります。その太ももの裏の筋肉の機能は、以下の通りです。
・歩く動作の中で、足が地面に着いた際にブレーキの役割を担い、それによってひざの動きを制御し、スムーズな着地を可能にする
・立って体重を支える際に、ひざがガクガクしないように安定するための調整をする
・歩行の際に、一歩、足を前に出した際に、後方に残った足を前に引きつける役割を果たす
・歩行時に、股関節を伸ばして、足を蹴り出し、体を前に移動させる働きをする
これらの機能により、太ももの裏の筋肉は、歩行の効率性と安定性を高める重要な役割を果たしています。
冬の朝の散歩で、その太もも裏に痛みが発生する理由として、以下のことが考えられます。
冬の寒い朝は、体温を保持するために、体が自動的に、血管を収縮させて筋肉を緊張させます。
そういった体の状態で、歩き始めると、冷えた筋肉に急な負荷がかかります。
特に、歩くときに負荷がかかる太もも裏の筋肉が、歩く動きについていけずに痛みが生じる可能性があります。
寒い中での運動は、体温を保つために、大きなエネルギーを消費し、筋肉が疲労しやすくなる。
毎日の寒い環境での散歩を続けていると、前日までの活動で気づかないうちに筋肉に疲労が蓄積し、突然、太もも裏に筋肉の機能低下が現れることがあります。
睡眠中に汗をかくなどして、朝は、体の水分が減少している状態です。
筋肉の約80パーセントは、水分で構成されていますので、体の水分量が低下している状態では、筋肉の機能も低下しています。
また、寒くなると、日常の水分をとる量も減り、体の水分の貯金も減りがちです。
その状態で、朝の寒い中、散歩をすることで、負荷がかかる太もも裏の筋肉が機能できず、痛みを発生する場合もある。
以上のような寒い環境に体が大きな影響を受けて、歩行するメカニズムで、特に負荷がかかりやすい太ももの裏の筋肉に不調が起こりやすくなる。
寒い朝に散歩をすることで、太もも裏を痛めることを予防するためには、散歩前の準備が重要です。
その準備方法を、以下で紹介させていただきます。
冬の朝に散歩をする前に、少なくとも必ずコップ1杯(約200ml)の水を飲むことをおすすめします。
特に、寒い冬の朝は、体が冷えやすく、のどの渇きを感じにくいため、意識的に水分をとるすることが重要です。
可能であれば、水筒を持って散歩をおこない、水分の補給しながら散歩ができればベストです。
水分の補給をすることで、血液の循環を良くし、筋肉の柔軟性を保たれ、寒い朝の散歩中に太ももの裏の筋肉を痛めることを防げます。
朝の寒い日に車を運転する際は、エンジンをかけて暖気してから、運転し始めた方が、エンジンに負担がかからず、スムーズに車を走らすことができます。
同じように、朝のこわばった体のまま、いきなり散歩を始めるよりは、準備体操をして体を温めてから、散歩を始めた方が、太ももの裏の筋肉の機能が上がり、痛めることを防げます。
以下で、その準備体操を紹介させていただきます。
・座った状態で片足を反対側のひざの上に乗せてください
・そのまま上体を前に倒す
・お尻が伸びるのを感じたら、10秒間、保持する
・足を組み替えて、反対側でも同じようにおこなう
・左右の足で交互に、3回、繰り返しておこなってください
・イスに座った状態で、片足を前方に伸ばしてください
・足首を足の甲側に曲げて、前に出した足に向かって、上体を倒す
・太もも裏が伸びるのを感じたら、10秒間、保持する
・足を組み替えて、反対側でも同じようにおこなう
・左右の足で交互に、3回、繰り返しておこなってください
・壁に手をつき、一方の足を後ろに引き、そのかかとを地面につけます
・前にある足のひざを曲げて、前方に体重を移動させる
・後ろ足のふくらはぎが伸びるのを感じたら、10秒間、保持する
・足を組み替えて、反対側でも同じようにおこなう
・左右の足で交互に、3回、繰り返しておこなってください
今回のブログでは、寒い朝の散歩中に太ももの裏に痛みを感じることが要因として、以下のことを説明させていただきました。
– 寒冷による筋肉の収縮
– 筋肉の疲労蓄積
また、その予防するための方法として、以下のことを紹介させていただきました。
– 散歩前に水分の補給
– 散歩前の準備体操(お尻、太もも裏、ふくらはぎ)
太ももの裏に痛みは、日常生活に大きな支障をきたす可能性が高まるため、早めにケアされることをおすすめします。
そのための方法として、今回紹介させていただいたことが、皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでも、寒い朝の散歩中に太ももの裏に痛みを感じるお悩みが続く場合は、お近くの病院や治療院などの専門医療機関に受診されることをおすすめします。
当院でも、今回のブログで取り上げさせていただいたケースの太もも裏の痛みにも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他に、歩くことで起きるお体の不調への対策についてもブログを書いておりますので、参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:国土交通省「「歩く」効果・効用とそれを習慣化する方法の整理」
皆さん、こんにちは。加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
寒い中で作業をしていたら、太ももの裏の筋肉がつって、痛い思いをされたことはないですか?
特に、暖房設備のない工場などで、長時間の前屈みでの立ち仕事をしていると、太ももの裏に負担がかかります。
当院でも、寒い環境での作業による太ももの裏の筋肉がケイレンを起こしやすくなることへのお悩みをよくお聞きします。
寒い環境で前屈みになって作業を続けると、太ももの裏がつる症状は日常生活にも大きな影響を及ぼします。
例えば、足がつったことで、仕事を中断しなければならなかったり、軽く歩いただけで太もも裏が突っ張ってすぐに疲れてしまうことも。
そこで今回は、寒い中での前屈みの姿勢での作業で太ももの裏がつりやすくなる理由と太もも裏のけいれんをおさめるための足の伸ばし方について紹介していきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、太ももの裏がつりやすくなる原因が解消されて、より快適な仕事に打ち込むことができます。
寒い環境下で、立って前屈みの姿勢での作業によって、太もも裏がつりやすくなる理由を、以下で紹介させていただきます。
寒冷な環境でいることで、生命維持に必要な内臓に血液を集めるために、体表の血管が収縮して血流が減少します。
それによって、ちょうど冷蔵庫の中に入れっぱなしの食材が固くなるように、筋肉や関節を硬直させます。
長時間、暖房施設がないもしくは暖房が効きにくい工場などの作業場で働く方々にとって、この影響は特に顕著です。
血流が悪くなると、筋肉に十分な酸素や栄養が行き渡らず、疲労物質が蓄積されやすくなります。
その結果、ちょっとした刺激でも、太もも裏の筋肉やその周辺の関節が、その刺激に対応できず、突然つる症状が引き起こされます。
長時間の前屈み姿勢は、体が前に倒れないように支えるために、太もも裏の筋肉に持続的な負荷をかけます。
これは、ゴムバンドを、長時間、引っ張り続けるようなものです。
前屈みの姿勢により、太もも裏の筋肉は、常に伸ばされた状態になり、筋肉が疲労し、柔軟性を失います。
金属加工や調理などの工場での作業では、このような姿勢をとることが多いため、作業によって筋肉が疲労し硬くなると、突然の動きに対応できず、けいれんを起こしやすくなります。
その結果、太もも裏がつる症状が発生します。
前屈みの姿勢が続くと、上半身の重みが前に倒れる状態のため、それを支える腰の骨や骨盤、股関節に大きな負担がかかります。
これは、バランスの悪い状態で、重い荷物を持ち続けるようなものです。
その結果、各関節にゆがみが起こり、関節の可動性が低下します。
これにより、腰から足にかけての連動した動きができず、太もも裏に負荷がかかってしまう場合、突然のけいれんや痛みが引き起こされます。
太もも裏がつった場合、筋肉を痛めないためにも、早くそのけいれんをおさめる必要があります。
そのための方法として、仕事中でも立った状態でできる方法を、以下のような手順でおこなってください。
1. 準備
壁の前に立ち、壁に手をついて体を支えます。
2. 足の位置
つった側の足を前に出し、かかとを地面につけ、つま先を軽く上げ、このとき、つま先は壁に当てるようにします。
3. 体の動き
体重を後ろの足に乗せ、お尻を引くようにしてゆっくりと体を前に倒します。
前に出した足の太もも裏に軽い張りを感じるところまで体を倒し、その際には、無理に伸ばそうとせず、痛みが出ない範囲でおこなってください。
4. 戻る動作
けいれんが収まったら、急激な動きは避け、ゆっくりと元の立ち位置に戻ってください。
5. 戻った後のケア
太もも裏の筋肉を、秒速5センチのスピードで、軽く優しくさすってください。
以上のような一連の動作は、太もも裏がつったときだけではなく、仕事が始まる前や終わった後におこなうことで、太ももの裏をつることへの予防体操にもなります。
特に、寒い時期は、こまめに太ももの裏を伸ばすことをおすすめします。
今回のブログでは、寒い環境下で前屈みの姿勢で立って作業をしていた結果、以下のような太もも裏がつる原因について説明しました。
– 寒冷環境による体への影響
– 前屈み姿勢による筋肉への負荷
– 前屈み姿勢による関節への影響
また、太もも裏がつった場合、仕事中でもできる症状をおさめるための壁を使った足の伸ばし方を紹介しました。
仕事中に起きる太もも裏の痛みは、日常生活に大きな支障をきたす可能性が高まるため、早めにケアされることをおすすめします。
そのための方法として、今回紹介させていただいたことが皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでも太もも裏がつる症状のお悩みが続く場合は、お近くの病院や治療院など専門の医療機関に受診されることをおすすめします。
当院でも、今回のブログで取り上げさせていただいたケースの太ももの症状にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、他にも太もも裏の痛みへの対策についての記事を書いておりますので、参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:
1. 日本整形外科学会ガイドライン: https://www.joa.or.jp/public/index.html
2. 厚生労働省「職場における腰痛予防対策指針」: https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000034et4-att/2r98520000034pjn_1.pdf
お花の卸売市場では、電子入札システムに移行して、お仕事の効率が上がったというお話を、関係者の方から伺いました。
しかし、根本のところでは、デリケートで水を含んで重たくなったお花を丁寧に扱うのは、非常に体に負担をかけているのを感じるそうです。
先日も、お花の卸売市場で働いておられる方が、太ももの内側を数日前に痛めて、それがだんだん治ってきたけれども、違和感が残っているし、再発も怖いからと来院されました。
太ももの内側が痛いと、歩きにくいし、荷物を盛り上げるときに、踏ん張りが聞かないとのことです。
今回、ご相談いただいた患者様のように、デリケートな重たい荷物を持ったりおろしたりするお仕事の方は、腰の痛み以外にも、太ももの内側の痛みを訴える方も少なくありません。
その太ももの内側の筋肉の痛みが引いても、何をするにも引っ掛かるような、太ももの内側に違和感も感じる方も多いです
そこで今回は、
・デリケートな重たい荷物を扱うお仕事の方が太ももの内側の痛みを発症する理由
・太ももの内側の痛みが引いた後に起こる違和感への対処法
について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、お花や壊れ物といったデリケートな重たい荷物を扱うお仕事の方の太ももの内側の違和感を解消できます。
荷物を扱う際は、股関節を中心に体を前に倒して、荷物をもち、そこから持ち上げる、また、荷物を持って股関節を中心に体を前に倒すといった動作を繰り返すことが多いと思われます。
デリケートで重たい荷物を扱う場合は、そういった動作をするために、足を踏ん張ってより下半身の安定が求められます。
そのためには、股関節中心にひざ関節・足関節が連動して、上半身と荷物の重さを支えるために、お尻と太ももの前後の筋肉を主力として、また、太ももの内側の筋肉が補助として、緊張させて機能させる必要があります。
お尻や太ももの前後の筋肉は、体の中でも1、2を争うほどの筋肉量があるため、持久力があります。
しかし、太ももの内側の筋肉は、持久力よりは瞬発力に重きを置いた構成になっており、筋肉量も少ない部分です。
実際、太ももの内側の筋肉活動の研究では、太ももの内側の筋肉の活動は、お尻や太ももの前後の筋肉に比べて、短時間でピークに達し、その後、急速に疲労することが報告もされています。
デリケートで重たい荷物を扱う反復する作業が、過度に多くなると、お尻や太ももの前後の筋肉より先に、持久力が低い太ももの内側の筋肉が疲労して硬くなる可能性が高まります。
その状態で、さらに無理に作業を続けると、太ももの内側の筋肉が対応できず損傷して、痛みが発生します。
切り傷が治ったあとは、その傷跡の部分の皮ふはしばらく硬くなります。
それと同じで、太ももの内側の筋肉の損傷が治った後、その部分は硬くなることで、太ももの内側の筋肉に負荷がかかる動作をしたときに、違和感を感じてしまいます。
それを解消するためには、その部分に適度な刺激を入れて柔軟性と血流を促す必要があります。そのためのストレッチの方法を以下で紹介します。
背筋を伸ばして床に座り、両足の裏を合わせてひざを左右に開いてください。
合わせた足のつま先を手で持ち、ひざは床に近づけるようにさらに開らきながら、背筋を伸ばしたまま、ゆっくりと前方に体を倒し、太ももの内側が伸びるのを感じたら、この状態で、10秒間 キープしてください。
これを3回、繰り返しておこなってください。
四つんばいになって、片方の足はひざ曲げてひざのお皿を床につき、もう片方の足を伸ばしたまま横にひらきます。
横に伸ばした足を外側に移動させていき、伸ばした足の内ももが伸びるのを感じたら、10秒間 キープしてください。
反対側の足も同じようにおこなってください。
左右の足でこれを交互に3回、繰り返しておこなってください。
上向きで寝て、片方の足は伸ばし、もう片方の足のひざを曲げて、曲げたひざの内側に同側の手を当ててください。
曲げたひざの内側に同側の手で、ひざを曲げた足を、斜め外側の上方に引き上げて、太ももが伸びるのを感じたら、10秒間 キープしてください。
反対側の足も同じようにおこなってください。
左右の足でこれを交互に3回、繰り返しておこなってください。
太ももの内側の痛みは、荷物の扱い方や反復動作による疲労、下半身の安定させるための過度な負荷といった要因で発症します。
痛みが引いた後も違和感が残ることがありますが、適切な対処法を実践することで改善できます。
その改善のための方法として、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
それでも太ももの内側の痛みが治った後に起こる違和感が解消されないようでしたら、お近くの病院や治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、他に、荷物を持ち上げることで起こる体の不調への対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
昭和3年に作られたラジオ体操は、現在でも国民の体操として親しまれています。
子供の頃から親しんでいる体操なので、久しぶりにおこなっても、すぐにできてしまうほど体に染み込んでいます。
日本人のラジオ体操の体の染み込み具合は、ラジオ体操の音楽を聴くだけで、脳が活性化するという研究報告があるほどです。
そんな国民の体操であるラジオ体操は、健康への効果が高い反面、しっかりおこなうと、息が切れるほど激しい運動です。
また、一生懸命やりすぎることで、体を痛めてしまうことも少なくありません。
そこで今回は、ラジオ体操をおこなうメリットとリスクやおこなう上での注意点について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、体を痛めることがなくラジオ体操によって、健康を増進できます。
ラジオ体操をおこなうことのメリットとリスクを以下で紹介させていただきます。
ラジオ体操をおこなうことで体の健康に与えるメリットとして、
・全身を動かすことによる体力の維持
・血流の促進
・骨粗しょう症の予防
・呼吸機能の向上
・胃や腸の働きが改善
・肩こりや腰痛の解消
・脳の活性化
などあげられます。
ラジオ体操をおこなう上で、体を痛めてしまう可能性
朝の寝起きは、体温も低く、睡眠中に体を動かさないため、関節や筋肉が一日で最も硬い状態です。
朝におこなうことが多いラジオ体操を、活動モードになっていない体で行ってしまった場合、筋肉や関節への負荷が大きくなり、体を痛めてしまう可能性があります。
ラジオ体操は、音楽にのってリズムのって連続でおこないます。
そうすると、ラジオ体操が進むにつれて、反動をつけて体を伸ばしたり、曲げたり、ねじったりすることで、関節や筋肉を痛めてしまいます。
寝ている間に、呼吸や汗をかくことで、朝は体の水分量が低下しています。
その状態で、ラジオ体操でしっかり体を動かすと、筋肉を痛めてしまう可能性があります。
なぜなら、筋肉の72パーセントは水分で構成されているため、水分が不足すると柔軟性や機能が低下するためです。
ラジオ体操には、跳ぶ運動があります。
跳ぶことは、体重の約5倍の負荷が体にかかります。その衝撃に、筋肉や関節が耐えられない場合、体を痛めてしまいます。
このような要因が、単独もしくは複数に重なることで、ラジオ体操中に負傷する可能性が出てきます。
70歳代の女性の方が、脇の痛み当院に来院されました。
きっかけをお聞きすると、せっかく体を動かすためのラジオ体操なので、全力で一生懸命やっていたら、急に脇が痛くなったとのこと。
息を吸うたびに脇が痛くて、心配になって、整形外科でレントゲンを撮ってもらったそうです。
結果的には、骨には異常がなくて、湿布と痛み止めをもらったけれども、呼吸がしづらくて、困っているということでした。
検査してみると、ろっ骨を動かして呼吸を促進させる筋肉がかなり緊張して、そのためにろっ骨の可動性が低下している状態でした。
呼吸に関わる部分に整体と鍼の施術を施した後は、呼吸が楽になったというお言葉をいただきましたが、ラジオ体操でこれほど体を痛めてしまうこともあるのだという事例を体験しました。
ラジオ体操をフルにおこなうと、約400もの筋肉を、連続で短時間に動かします。
それだけの負荷がかかるラジオ体操をする際の注意点を以下で紹介してきます。
筋肉の活動は、深部体温が38度になると筋肉の機能が活動しやすくなります。
ラジオ体操をする前に、朝食を取ったり、朝風呂に入るなど、体温を上げることをおすすめします。
体温を上げる方法は、以下の当院のブログで詳しく書いておりますので、参考にしてください。
筋肉は、限界以上に伸ばしすぎたりねじると、かえって危険を感じて体を守るために、硬くなってしまいます。
筋肉や関節に痛みを感じるほど、全力で伸ばしたりねじったりすることを避けて、6から8割程度の力加減で、余裕をもっておこなってください。
朝、起きた際に、200〜300mlぐらいの水分、できれば、常温か温かい白湯やお茶をを摂取してください。
水分を飲んでから吸収されるまでには、30分ほどかかります。
ですので、ラジオ体操をおこなう30分前までには、水分をとてください。
また、ラジオ体操をした後にも、忘れずに水分をとってください。
ジャンプは心肺機能を上げることができる運動です。
しかし、体への負荷も大きい運動でもあります。腰やひざに不安を抱える方は、ラジオ体操のジャンプするシーンは、無理せずに足踏みに切り替えてください。
ラジオ体操は、準備運動というイメージがあります。
しかし、ラジオ体操を3〜5回もすれば、1日に必要な運動量に達するというほど、体に負荷をかける体操です。
朝、健康の増進のためにおこなうのでしたら、全力でおこなうよりも、少し余裕をもって、ゆったりとおこなうことをおすすめします。
そのためのポイントとして、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
それでもラジオ体操をするたびに体に痛むようでしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、体を動かすことで起こる筋肉痛への対策のブログも書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広