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腰や背中の痛みを軽減!正しい重量物の持ち上げる際の注意点とコツ

2024.05.25 | Category: 予防,姿勢,日常生活の動作,生活習慣,疲労,背中の痛み,背骨,腰痛,関節

 

先日、50歳代男性の方が、腰と背中の痛みを訴えて来院されました。

3日前に倉庫の整理をするために、重たいものをあげたりおろしたりしていると、ピシッと急に腰から背中にかけての痛みが走ったそうです。

以前もこの痛みで苦しんだことがあるので、すぐにやめて安静にしていたそうです。

それから発症した日よりはマシにはなってきているが、体を伸ばすと違和感が残っているとのこと。

まだ、倉庫の整理が終わっていないので、やるとまたこの痛みが再発しそうで不安だとお話しいただきました。

この患者様のように、重たいものを動かす作業を繰り返すことで、腰や背中に痛みが発症される方が少なくありません。

そこで今回は、重量物を持ち上げる作業で腰や背中を痛めてしまう理由とそれを予防するための荷物の持ち上げ方について紹介させていただきます。

このブログを読んでいただくことで、重たい荷物を動かす作業によって起こる背中の痛みを解消できます。

 

 

 

重量物をあつかう作業で腰や背中に痛みが発症する「ぎっくり背中」になる理由

 

重量物をあつかう作業で腰や背中に痛みが発症する理由を以下で紹介させていただきます。

 

腰や背中の筋肉疲労 

体重の25%の荷物を持った場合、背中には体重の約3倍、腰には体重の約4倍の負荷がかかるとされています。

例えば、体重が60kgの方が、15kgの荷物を持ち上げた場合、背中には体重の約180kg、腰には体重の約240kgの負荷がかかります。

こういった負荷のかかる荷物の持ち下ろしをおこなうことで、腰背部の筋肉が疲労して硬くなり、その状態で作業を続けていると痛みが発生するのです。

 

不適切な持ち上げ方 

重いものを持ち上げる際に、不適切な姿勢でおこなうことで、腰や背中周辺の組織にかかる負荷が増加します。

その一つとして、重量物を持ち上げる姿勢です。

重量物を持ち上げる際に、腰や背中を前に倒しすぎると、背骨のクッションの役割をする椎間板に大きな圧力がかかり、損傷しやすくなります。

また、同じく重量物を持ち上げる際に、腰や背中を後ろに反らしすぎると、背骨同士が接している関節に大きな圧力がかかり、損傷しやすくなります。

こういった、物を持ち上げる際の不適切な姿勢が、背中や腰を痛める要因です。

他に、持ち上げる荷物と体との距離が離れるほど、腰や背中に負担をかけます。

例えば、

 

20kgの荷物を体から20センチ離してもつと、腰に180kgに負荷がかかる

20kgの荷物を体から50センチ離してもつと、腰に459kgに負荷がかかる

 

と、荷物を持ち上げる際に体から離せば離すほど、腰や背中に負担をかけることになり、痛みが発症する要因です。

 

 

 

重量物を腰や背中を痛めないように持ち上げる方法

 

重量物を繰り返し持ち上げる作業をすることで、腰や背中を痛めないような持ち上げる方法を以下で紹介させていただきます。

 

物を体に密着して持つ 

物を持ち上げる際には、体から持ち上げるものとの距離を離さないで、できる限り密着させてください。

そうすることで、腰や背中にかかる負荷が軽減できます。

物を体と密着させて持ち上げるためには、荷物の位置をひざとひざの間に置いて持ち上げるのが理想です。

 

物を持ち上げる姿勢 

物を持ち上げる際には、腰や背中に負荷をかけすぎないために、体を前後に傾けすぎず、中間の状態の姿勢でおこなってください。

そのためには、物を持ち上げることをスタートの姿勢は、ひざ関節と股関節をしっかり曲げてしゃがむこと状態にしてください。

また、物を持ち上げるときに足の幅を広げることで、体の重心が足の幅のなかに収まりやすくなり、倒れにくくなり、安定性が増します。

また、足幅を広げることで、股関節、膝関節、足首の関節などが、より自然な位置に配置され、それぞれの関節についている筋肉が効率的に働き、力を安定して発揮しやすくなります。

そうすると、体のブレもなくなり、物を持ち上げる操作を安定して、腰や背中の負荷が軽減して損傷を防げます。

 

荷物を持ち上げる距離を最小にする

荷物を持ち上げたい場所に、荷物を台車などで運び、持ち上げる垂直の距離を最小にする工夫をしてください。

そうすることで、腰や背中への負荷による疲労が減り、痛みが発症することを防げます。

 

ねじる動作を避ける 

体をねじりながら物を持ち上げることで、筋肉や関節に不均衡や不安定な圧力がかかり、損傷を引き起こす可能性が高まります。

ですので、物を持ち上げるときは、いったん、垂直に持ち上げてから、方向転換をしてください。

 

ゆっくりと持ち上げる 

一気に物を持ち上げると、筋肉や関節にかかる最大の負荷量が大きくなります。

ゆっくりとスムーズに持ち上げると、筋肉や関節にかかる最大負荷の量を下げ、腰や背中を痛めにくくなる。

 

 

 

具体的な持ち上げフォーム

 

前章の物を持ち上げる際の注意点を総合すると、

 

・足の位置は、肩幅かそれより広めに足を開く

・つま先は、やや外側を向け、ひざもつま先の方に向けて曲げる

・股関節と膝関節をしっかり曲げて腰を落とし背中をなるべくまっすぐに保つ

・物を持ち、体に近づけて物を持つ・膝と股関節を伸ばし、背中をまっすぐに保ちながら、体全体で持ち上げる

 

というようなポイントを意識して物を持ち上げることで、腰や背中への負荷が軽減して、損傷を防げます。

 

 

 

まとめ

持ち上げる物が多い場合、早くやろうとして、体に負荷をかけるフォームをとってしまうことが多いです。

重量物の持ち上げによって腰や背中を痛めてしまうと、仕事だけでなく、ちょっとした日常生活動作にも支障が出て、ストレスが心身にかかります。

それを防ぐためにも、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。

それでも荷物の持ち上げで腰や背中の痛みへのお悩みが解消できないようでしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。

当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。

当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像のことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。

そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。

 

また、他に、腰や背中の痛みへの対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。

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監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広


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