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疲労骨折 | ひさき鍼灸整骨院の記事一覧
先日、当院に60歳代の女性の患者さんが腰痛を訴えて来院されました。
お孫さんの夏休みのお世話で忙しい日々を過ごし、やっと一段落したところで突然のぎっくり腰。
3日前から軽い腰の痛みを感じていて、その状態のまま買い物で重たい荷物を持ち上げた途端、強い腰の痛みが発生したそうです。
そのため、家事や外出ができず、ご家族に心配と迷惑をかけて困っているとのことでした。
今回ご相談いただいた患者様のように、実は夏の終わりはぎっくり腰になる方が多い時期なのです。
なぜこの時期に多いのか、その原因や対処法について、このブログで紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、夏の終わりにぎっくり腰を発症する原因を知り、適切な対処法を学ぶことで、早期の回復や再発の予防につながります。
夏の終わりになると、ぎっくり腰を発症する方が増加する原因を以下で紹介させていただきます。
7月初旬から気温が高かったため、長期間エアコンの冷気にあたることで体が冷えきり、それによって筋肉が硬くなり、血行不良を引き起こします。
その状態が夏の終わりにピークとなり、ちょっとした動作に腰周辺の筋肉が対応できなくなることで、ぎっくり腰のリスクが高まります。
夏休みやお盆休みなどの長期のお休みが終わり、通常の生活リズムに戻る際に体に負担がかかることがあります。
この急激な生活パターンの変化が、日常生活で通常でも最も負荷がかかる腰への負担を増加させ、それによってぎっくり腰が生じやすくなる可能性があります。
夏の終わりは、ゲリラ豪雨や台風の季節でもあり、気圧の変化が激しくなります。
この気圧の乱れが、関節内の圧を高めたり、筋肉や内臓の機能の低下、神経が過敏になるなど、体に不調が引き起こされやすくなります。
特に腰は体の中心部分に位置するため、その影響を受けやすく、結果として腰に痛みが発生します。
暑い夏は体温調整に大量のエネルギーを使います。
それによって夏の終盤は、内臓や脳、筋肉などの疲労の蓄積がピークに達します。
そのように体が疲労している状態で、日常生活で腰に負担をかける前屈みや中腰をすると、それをきっかけに腰に一気に痛みや炎症が発生して、ぎっくり腰のリスクを高める可能性があります。
ぎっくり腰が発症した後、腰の痛みの回復を早めるための対処法について、日常生活の動作や習慣、環境の改善点を以下で紹介させていただきます。
ぎっくり腰は激しい腰の痛みですので、じっと動かず安静の状態でいてしまいがちです。
しかし、安静にするよりも無理のない範囲内で少しでも動いている方が、腰の痛みからの回復が早まると研究報告がされています。
発症から3日後あたりからは、湯船につかり腰を温めて血流を良くしてください。
これにより、痛めた部分に血液で運ばれる酸素と栄養が供給され、回復が早まります。
夏場は暑いかもしれませんが、短時間でも効果がありますので、入浴で腰を温めてください。
エアコンの効いた部屋では、腹巻きを巻いたり、ズボンに服をインするなど、腰周辺の保温に努めてください。
冷えた空気が皮膚に直接あたることで体温を奪い、冷えることで筋肉を硬くする原因になります。
体を前に屈める中腰の姿勢は、立っている時の1.5倍の負荷を腰にかけます。
物を拾ったり持ち上げるときなどは、膝を曲げてしゃがむようにして、腰への負担が集中するのを防いでください。
洗濯や調理など家事をする際は、コルセットを着用して腰をサポートしましょう。
コルセットをすると筋力が落ちて余計に腰が痛くなるのでは?という質問をよく受けます。
腰への負担が集中する作業の時間だけコルセットを使用する程度でしたら、その心配はありません。
状況に応じて、臨機応変にコルセットを利用してください。
ぎっくり腰は通常、痛みのピークが3〜4日間で、2週間ほどで収まるのが一般的な治癒までの経過期間です。
この期間内に痛みが変わらない、または悪化する場合は、他の病気の可能性もあるため、専門医への相談をおすすめします。
ぎっくり腰の症状と似た重篤な病気については、当院の別のブログで紹介しておりますので、参考にしていただければ幸いです。
ぎっくり腰になると、これほど腰が日常生活に重要な役割をしているのかがわかるほど、動いてもじっとしていても腰に激しい痛みを感じます。
ぎっくり腰は2週間ほどで自然と治りますが、その間は家事や仕事など日常生活に大きな支障をもたらすので、少しでも早く回復させたい症状です。
そのための方法として、今回紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
セルフケアに加えて、さらに少しでもぎっくり腰からの回復を早めたいようでしたら、お近くの病院や治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して施術をおこなっておりますのでご相談ください。
また、他にも腰の痛みへの対策のブログを書いておりますので、そちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
春は暖かくなって、一年の中でも過ごしやすい季節です。
それに伴って、植物が芽吹く時期でもあり、花粉の飛散量が増え、花粉症を発症される方が多くなります。
花粉症は、「くしゃみ」をする回数が増えたり、「鼻水」の分泌が増加する、といった症状を引き起こします。
花粉症によって起こる「くしゃみ」や「鼻水」へ、間違った対処をすることで、体に不都合な影響がでてしまうことが少なくありません。
そこで今回は、くしゃみの仕方と鼻のかみ方の正しい方法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、花粉症の時期に起こるくしゃみや鼻水によってかかる体への負荷を抑えることができます。
くしゃみを一回すると、100メートルを走ったのと同等の、4カロリーが消費すると言われています。
つまり、10回もくしゃみをすれば、1キロメートル走るのと同じエネルギーを使うことになるので、花粉症によって、くしゃみを連発すれば、疲れますし体への負荷が大きい。
これほどのエネルギーを使うくしゃみをすることで、腰痛や首の痛み、ひどい場合は、ぎっくり腰やろっ骨の疲労骨折を引き起こすことがあります。
ですので、なるべく体に負荷がかからないようにするためのくしゃみをする方法と注意点を以下で紹介させていただきます。
くしゃみをする際に、瞬間的に体へかかる衝撃を支える必要があります。
ですので、くしゃみがでそうになる瞬間に、
・壁や机に手をつく
・ひざに手をつく
・腰に手をあてる
といったように、フリーハンドでくしゃみをすることを避けて、何かにつかまって、体をささえてください。
また、エチケットとして、首だけを横にひねって、くしゃみをしがちです。
横に首をねじることで固定され、くしゃみの衝撃が首にかかり、首の神経や筋肉を痛めてしまうこともあります。
なので、首だけ横を向くのではなく、全身で横を向いて、どこかにつかまりながら、くしゃみをおこなってください。
くしゃみをすると、周囲の人に不快感を与える、または衛生上のことを考えて、我慢しがちです。
しかし、我慢することで、くしゃみの衝撃の逃げ場がなくなり、まともに体で受けなければならず、ひどい場合はノドに穴があくこともあります。
ですので、我慢せずに、ハンカチや服のそでを口に当てて、くしゃみをしてください。
くしゃみの音が大きい方がいらっしゃいますが、それはくしゃみをする前に吸う空気の量が多いためです。
くしゃみの音を抑えたい場合は、くしゃみがでそうなときに、口を閉じて、吸う息の量を抑えて、だすときは、抑えずしっかりはきだしてください。
鼻水をかむのは、鼻の中のウイルスや細菌、花粉などを排出して衛生を保つためと、鼻での呼吸を改善するためです。
ですので、鼻をかむことは、とても重要なことなのですが、早くすっきりしたいために、両鼻をおさえて思いっきり鼻をかむのは避けてください。
それによって、鼻の粘膜を痛めたり、鼻血が出る場合があります。
また、鼻と耳はつながってるため、鼻の中にあるウイルスや細菌が逆流して中耳炎を引き起こしたり、鼻をかむ衝撃で耳の機能を痛めて、難聴やめまいをひきおこすこともあります。
ですので、鼻をかむときは、
・鼻をかむ前に口で息を吸う
・片方の鼻をおさえて反対側の鼻をかむ
・ゆっくり少しずつかむ
・鼻水は残さず出し切る
ということを意識して鼻をかんでください。
花粉症期間中は、体の中で花粉と免疫との戦いが続くため、体の組織にダメージがでて、何もしていなくても疲労しやすくなります。
そんな時期に、少しでも体のダメージを防ぐために、くしゃみや鼻をかむ正しい方法を、今回、紹介させていただいたことで、みなさまのお役に立てれば幸いです。
くしゃみや鼻水によって起きる体の不調が解消できないようでしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像のことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、当院がおこなっております花粉症の施術についてのブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
シニアの女性の方から、ご自身が骨粗しょう症であると病院からいわれたというお話をよくお聞きします。
骨粗しょう症とは、骨の密度が低下して、骨が弱くなる病気です。
骨粗しょう症に関する統計では、約1,590万人が隠れ骨粗しょう症であるとされています。
また、男女比では、男性が300万人、女性が980万人と、女性が多い傾向にあります。
年代別では、50歳代では9人に1人、60歳代では3人に1人、70歳代ではは2人に1人の割合で骨粗しょう症がみられます。
このように多くの方に発症する可能性がある骨粗しょう症ですが、診断されると、すごく不安に感じてし回れる方が少なくありません。
そこで今回は、骨粗しょう症がおこる理由やリスク、その対処法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、骨粗しょう症に備えることができます。
骨粗しょう症がおこる理由として、以下の要因があげられます。
人が活動したときに骨に刺激が加わると、古い骨を壊す細胞と新しい骨を作る細胞が働き、骨の入れ替わりがおこなわれます。
全身の骨が、新しいものに入れ替わる期間は、3年といわれます。
古い骨が壊されてて、新しい骨を作るときに材料となるのが、カルシウムやタンパク質です。
なかでもカルシウムは、骨を再生させる材料となるだけではなく、 心臓や血管、筋肉を正常に動かす重要な成分です。
心臓や血管、筋肉の機能は、生命活動に必要なため、優先的、そちらにカルシウムが使われます。
食事の不足や偏りで、カルシウムの体への取り込みが足りない場合は、骨にあるカルシウム成分を溶かして、心臓や血管、筋肉へ補給することもあります。
そのことによって、骨の再生が遅れて、骨の密度が低下し、骨粗しょう症を引き起こします。
骨の材料となるカルシウムを、骨に取り込むためには、ビタミンDが必要です。
ビタミンDは、体に日光があたることで作り出されます。
外に出る機会が少ない生活習慣や環境にいることで、ビタミンDが作り出せず、結果、骨の再生がとどこおり、骨粗しょう症が発生します。
骨は、古い骨が壊れることで、作り出されます。
古い骨を壊す細胞が働くためには、適度な負荷が体にかかり、その刺激で活動が活発になります。
日頃の運動が不足すると、骨の入れ替わりる循環がおきなくなります。
そうなることで、骨の質が低下して、骨粗しょう症がおこります。
女性ホルモンは、古い骨を壊す細胞と新しい骨を作る細胞が働きのバランスをとる働きもあります。
女性が閉経すると、女性ホルモンの分泌が減ります。
そうすると、骨を破壊する細胞の働きが、骨を再生する細胞の働きを上回るスピードで活動する場合があります。
それによって、男性より女性の方が骨粗しょう症になる割合を増やしています。
骨粗しょう症になった際に、体におこるリスクを以下で紹介させていただきます。
骨粗しょう症による骨の密度の低下は、骨折をしやすくなる可能性が高くなります。
転倒や打撲などの強い衝撃だけではなかく、くしゃみや荷物を持ち上げるといった弱い骨への負荷でも骨折が引き起こされてしまいます。
骨粗しょう症で起こりやすい手や足、背骨などの骨折によって、日常の活動が著しく低下します。
それがきっかけで、家に引きこもり、寝たきりや認知症へ移行する傾向が高いという調査報告がされています。
骨粗しょう症により、いつの間にか骨折と呼ばれる背骨の骨折を引き起こしやすくなります。
それによて背骨が曲がり、背中が丸くなる姿勢になる。
そのことによって、歩行や家事などの生活動作に支障をきたします。
骨粗しょう症によって骨密度が下がり、骨の細胞が働かなくなると、免疫の細胞がの数が減るという研究データがあります。
また、肝臓の機能にも関係して、免疫の低下だけでなく、肥満や老化などにも影響が出ます。
ご自身の骨の密度が気になる方は、一度、精密検査をされることをおすすめします。
骨の密度の主な検査法は、
・QUS法(超音波法)
・MD法(両手のX線撮影法)
・DXA法
があります。
それぞれの検査法について、以下で紹介していきます。
超音波を足のかかとの骨に当てて骨の質を検査する方法です。
手軽で安心なので広くおこなわれている検査法です。
しかし骨の密度自体を測っているわけではないので、骨粗しょう症であるという診断には用いることができません。
手のひらをアルミの板の上に乗せ、手の甲の骨の密度を測定する検査法です。
この検査法のメリットは、レントゲン撮影ができる病院なら、この検査を受けることができます。
しかし、デメリットとしては、ある程度、骨粗しょう症が進行している場合の方の適応検査で、早期では発見しにくいとされています。
現在、骨粗しょう症へおこなわれている検査としては、最も信頼性が高い検査とされています 。
種類の医療。2種類の微量なX線を体に照射します。
その際に、背骨や太ももの骨を通過できなかったX線の量から骨密度を測る方法です。
ただ、DXA法ができる検査機器を、全ての病院が所有しているわけではないので、検査を希望する際には調べる必要があります。
病院で骨粗しょう症の診断や治療を診てもらう科は、基本的には、整形外科です。内科や産婦人科の医師の方も診てくれる場合があります。
骨粗しょう症に関する専門医は、以下のリンクで紹介されていますので、参考にしてください。
日本骨粗しょう症認定医リストhttps://smms.kktcs.co.jp/smms2/c/josteo/option_josteo/board_certified/pub/Search.htm
骨粗しょう症を予防するための方法を、以下で紹介していきます。
骨を作るための材料となる栄養素は、
・カルシウム
・ビタミンD
・タンパク質
・ビタミンK
・マグネシウム
・カリウム
などが挙げられます。
カルシウムを多く含む食材は、 ヨーグルト、チーズ、牛乳、ししゃも、イワシ、じゃこ、小松菜、高野豆腐、納豆、などがあります。
ビタミンDを多く含む食材は、 シャケ、うなぎ、キクラゲ、ほししいたけ、マグロ、卵 などがあります。
タンパク質を多く含む食材は、 鶏の胸肉、味、豆腐、卵などがあります。
ビタミンKを多く含む食材は、 ブロッコリー、ほうれん草、納豆、乾燥わかめ、キャベツ、モロヘイヤ、ニラ、などがあります。
マグネシウムを多く含む食材は、 雑穀、米昆布、わかめ、のり、豆腐、納豆、油揚げ、などがあります。
カリウムを多く含む食材は、 バナナ、メロン、アボカド、ほうれん草、さつまいもなどがあります。
以上のような必要な栄養素を、日常でしっかり取ることで、丈夫な骨を作れます。
骨に刺激を与える運動をすることで、骨の細胞が活性化して、骨の強度が向上します。
そのための、いつでもできる運動としては、
「かかと落とし運動」
をおすすめします。
かかとを床に当てて刺激することで、体の骨に体重の約3倍もの負荷をかけることができます。
そのやり方は簡単です。
足を肩幅に開いて、足先をまっすぐ前に向けて、手は自然に下の方向へたらして立ちます。
目線は前に向けてください。かかとを上げて、つま先立ちになる。
その際に、体が不安定な場合は、テーブルやイス、壁などをつかまってください。
つま先立ちから、足の力を抜き、かかとをストンと床に落とします 。
かかとに少し、響くような刺激を感じる程度が適度です。
これを10回、繰り返してください。1日に3回はおこなってください。
1日に15分程度の日光浴をしてください。
それによって、ビタミンDが体で生成されて、骨へのカルシウムの吸収を助けます。
また、食事やサプリメントからも摂取することを心がけてください。
カフェインの入った飲み物やアルコール飲料を過剰に摂取すると、尿の量が増えます。
尿の排出に伴って、カルシウムも体外に排出されます。
骨の材料となるカルシウムを失わないためにも、適度な量の摂取を心がけてください。
タバコを吸うことで、骨の形成の材料となるビタミンDやカルシウムの吸収が低下します。
また、喫煙することで、血液中の酸素量が低下して、骨に供給される酸素量も低下します。
それによって、骨の形成や修復が妨げられます。
骨粗しょう症の予防の面から見ると、禁煙されることは効果的です。
睡眠中は、成長ホルモンの分泌が増加します。
このホルモンは、骨の形成を促す働きがあります。
また、成長ホルモンの分泌が最も活発になるのは、入眠後、3時間の間とされています。
ですので、睡眠の質を上げることは、骨の強化につながります。
睡眠の質を上げる方法は、当院のブログでも紹介しておりますので、参考にしてください。
骨粗しょう症によるリスクが起こることで、日常の生活の質が著しく低下してしまいます。
それを防ぐためにも、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
また、骨粗しょう症を予防するための一つとして、体を動かして骨に刺激を入れて、骨を強くする必要があることを、今回のブログで紹介させていただきました。
体の動きに何かしら違和感をお持ちでしたら、一度、お近くの治療院で、お体をメンテナンスされることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、お体全体のメンテナンスの施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、他に骨粗しょう症によるリスクへの対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
秋に入ると、気温や気圧の変化により、風邪や喘息(ぜんそく)など、呼吸器系の病気を発症する方が増えます。
呼吸器系の病気で、代表的な症状が、“咳(せき)”がでることです。
咳は一回するたびに2カロリーが消費されると言われ、多発すると体にダメージを与えます。
咳による体のダメージが蓄積すると、脇腹にきつい痛みが発生することがあります。
この脇腹の痛みがなかなか取れないので、何かおかしいなと思い、レントゲン検査をすると、肋骨(ろっこつ)骨折だったというお話をよくお聞きします。
そして、大体4週間程度で、肋骨骨折自体は治ったけど、脇腹の痛みが取れないというお悩みのご相談も受けます。
この脇腹が痛むことで、腕があげられなくなったり寝返りがうてないといった、生活に支障が出てしまいます。
そこで今回は、肋骨骨折の後遺症として起こる、脇腹の痛みの原因とその対処法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、しつこい脇腹の痛みを解消できます。
肋骨骨折が治った後に、腕を上げたり、寝返りをしたりするときに、脇腹が痛む理由は、肋骨と肋骨の間にある「肋間筋(ろっかんきん)」と呼ばれる筋肉が関係しています。
肋間筋の主な役割は、呼吸運動です。
肋骨を広げたり閉じたり、前後左右に動かすことで、肺を動かし、呼吸を助けます。
肋骨を骨折した際に、骨折部位周辺の肋間筋に傷や炎症がおよび、筋肉自体が硬くなり動きが悪くなります。
肋間筋が硬くなると、肋骨の動きに制限が出て、肩や腕の運動にも影響を及ぼします。
例えば、腕を上げるとき、肩周りの筋肉と肋骨が連動して動き、寝返りを打つためにも肋骨や肩・背中の柔軟性が必要です。
硬化した肋間筋はこれらの運動を妨げ、制限が生じます。
そして、硬くなった肋間筋を無理に動かすと、痛みや不快感を引き起こし、運動の制約にもつながります。
したがって、肋骨骨折の後遺症である肋間筋への適切な処置をすれば、体を動かす際に起こる脇腹の痛みを改善できます。
70歳代女性の方が、肋骨骨折が治ったが、脇腹の痛みが取れないとのことで来院されました。
風邪をひいて、三日ほど熱と激しい咳が続き、咳をしていた時に右の脇腹が痛くなったとのこと。
風邪が治った後も、脇腹の痛みが取れず、洗濯物を持ち上げたり、寝返りを打つたびに痛みがでて困っているということでした。
何かおかしいと思って、病院に行ってレントゲンを撮ってもらうと、肋骨にヒビが入っており、肋骨に巻くバンドと湿布を処方され、3週間ほどで肋骨骨折が治癒。
しかし、レントゲン検査では、大丈夫になったものの、依然と脇腹の痛みが取れず、湿布を貼り続けているとのことでした。
問診後に検査として、肋骨の動きを調べました。
脇腹に手を添えて、大きく深呼吸する検査をしてみると、左の肋骨に比べて右の肋骨が明らかに膨らんでこない状態。
ですので、肋骨の動きを出すための治療を施すと、「あれ、腕動かしても痛くない?」と治療後にキョトンとした顔でおっしゃたのが印象的な事例でした。
肋骨骨折が治った後も脇腹の痛みが続くのを解消するためには、肋間筋を緩めて肋骨の動きを良くするための刺激を入れる必要があります。
ケアする際の注意点として、肋骨や肋間筋はとても弱い組織なので、優しく刺激を入れてあげてください。
深呼吸を意識的にしっかり行いことで、肋骨や肋間筋を大きく動かすことで、脇腹の血流も良くなり、柔軟性が自然とアップします。
肋骨の動きを良くするために深呼吸の方法ですが、
1. 良い姿勢を取る
まず、胸を広げアゴをひいて背筋を伸ばして、良い姿勢で座る姿勢、または良い姿勢で立ちます。
2. 腹式呼吸をする
肋骨の動き良くするために、鼻から息を吸って口から息を吐く「腹式呼吸」を意識的に行います。
胸を高く膨らませるのではなく、お腹をゆっくりと膨らませることを目指します。
口だけで呼吸する「胸式呼吸」で、いきなり胸だけ動かすと痛みが出る場合がありますので、まずはお腹の力を使って行う呼吸から始めてください。
3. 鼻から息を吸い込む
鼻からゆっくりと空気を吸い込み、その際には、お腹を膨らませるように意識する。
4. 口からゆっくりと息を吐く
口から空気をゆっくりと吐き、その際にお腹を徐々にへこませることを心がけます。
5. 肋骨に焦点を当てる
腹式呼吸はお腹を使う呼吸ですが、胸も動きます。
深呼吸を行うときに、肋骨の動きに意識向けてください。
息を吸うときに肋骨が外へ広がり、息を吐くときには内に肋骨が縮みます。
深呼吸をしているときに、手のひらを脇腹に当てるとよくその動きがわかりますので、時々、脇腹に手を当てながら深呼吸をしてみてください。
6. ゆっくりと深呼吸を繰り返す
深呼吸は深くゆっくり行うことが大切です。
一回の呼吸は、吸うのを4秒、吐くのを6秒、合計で10秒ぐらいかけて行い、それを7回繰り返して行えばオッケーです。
隙間時間を見つけて、一日何回でも良いので、気がついたら深呼吸を行うようにしてください。
肋骨を揺らす肋骨や肋間筋は非常に弱い組織なので、きつい刺激はかえって痛めてしまうので厳禁です。
ですので、肋骨を揺らして、刺激を入れてください。
その方法ですが、脇腹を左右から挟むように手のひらを軽く当てて、肋骨を揺らすように手を動かします。
前後を10回ほど揺らし終えたら、今度は上下に10回揺らしてください。
揺らす刺激を肋骨に与えることで、肋骨の付け根の関節や肋間筋が緩み、動きやすくなります。
背中の筋肉を肋骨は連結しています。
背中の筋肉の動きが良くなれば、より肋骨の動きも良くなります。
背中の筋肉は、肩甲骨を中心に接続していますので、肩甲骨を意識的に動かすことで、背中の筋肉は緩んできます。
その方法ですが、肘を曲げて指を肩に当てます。
肘を回すように肩甲骨を意識しながらゆっくり回します。
スピードをつけて回すと、かえって筋肉が緊張してしまうので、意識を背中に向けながらゆっくり回してください。
前回しを5回、後ろ回しを5回、一日5回ほど隙間時間を見つけておこなってみてください。
体の骨折の中で一番多いのが、肋骨の骨折と言われます。
そして、転倒や咳のために肋骨骨折をして、骨折が治った後も脇腹の痛みが継続される方は多いです。
その理由の多くは今回紹介させていただいた肋間筋の硬さが招いています。
肋骨の動きが悪いと、体の動きに制限が出る他に、呼吸が浅くなり、体に酸素が取り込めなくなります。
そうすると、体の回復力や免疫力が低下します。
肋骨の動きが悪くなることは、体にとって悪循環に陥ってしまうので、早めに肋骨への処置することをお勧めします。
今回、紹介させていただいたことが、皆様のお役に立てれば幸いです。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広