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60歳からできる歩行中に転倒するリスクを減らすためエキササイズ

2024.02.19 | Category: 予防,体操・ストレッチ,姿勢,日常生活の動作,歩き方,生活習慣,立ち方,関節

 

60歳の女性の方が、お体のメンテナンスで来院されたときに、これから年齢を重ねていったとき、ちゃんと歩けるのか自信がないというお悩みを訴えられました。

患者様のご近所のご高齢者の方が、最近、お見かけしないと思ったら、外出中に転んで太ももの骨を骨折したことがわかったと。

将来、自分もそうなりそうで、怖いということでした。

厚生労働省による令和元年国民生活基礎調査によれば、高齢者の方が、介護が必要となった主な原因は、

 

1位 認知症

2位 脳卒中

3位 高齢による衰弱

4位 骨折・転倒

 

という報告がされています。

こういった調査を見ても、高齢者にとって、転倒は健康寿命に大きく関わってきます。

また、厚生労働省による令和3年人口動態調査によると、高齢者の転倒・転落・墜落による死亡者数は9590人で、交通事故による死亡者数が2150人と報告されています。

つまり、交通事故に比べて、転倒による死亡率は4倍以上で、転倒は重大な事故につながることがわかります。

そして、転倒によるケガは、骨折の中でも、最も治るのに時間がかかる太ももの骨の骨折が最も多いとのことです。

高齢者のかたが転倒を経験すると、その不安や恐怖で、活動の意欲が低下します。

それが筋力やバランス感覚などの低下を招き、さらに、転倒のリスクの増加させるという悪循環を招きます。

そこで今回は、加齢によって歩いているときに転倒しやすくなる理由とその対処法について紹介させていただきます。

このブログを読んでいただくことで、将来の歩行中の転倒の不安を解消できます。

 

 

 

ご高齢の方が歩行中に転倒しやすくなる理由

 

ご高齢者の方が、歩行中に転倒して骨折や死亡につながる重大な事故をおこしやすくなる理由を、以下で紹介していきます。

 

筋力の低下

筋肉の量は、25歳あたりが最も多くなり、55歳ごろから急激に低下し、70歳ごろには20歳のときに比べて30パーセントの筋力が低下します。

筋力の低下により、歩行中に姿勢を保持することが難しくなり、転倒につながります。

 

視覚の障害

70歳を過ぎると9割の人が白内障となり、1割が緑内障を発症します。

また、老眼は、ほぼ100パーセント%の方が発生します。

そのため視力が低下して、視界が狭くなるため、歩行時に障害物や段差など、周囲の環境の把握が遅れて、転倒のリスクが増加します。

 

バランス感覚

バランス感覚は、

 

・目から入ってくる情報

・耳からの情報

・足の裏からの情報

 

の3つの情報が必要です。

この3つの情報を、脳が整理して、体のバランスをとります。

加齢によって、このうちの一つでも悪くなると、歩行中のバランスが悪くなり、転倒する可能性が上がります。

 

神経系の問題 

反射神経は30歳後半あたりから低下します。

またご高齢の方は、判断する選択肢が増えると、脳が処理するのに時間がかかり、反応時間が遅れると研究で報告されています。

そのため、体の制御が遅れて転倒する危険性が増えます。

 

持病やお薬の影響

高血圧や糖尿病、脊柱管狭さく症や変形性ひざ関節症など、持病によって歩行の安定性に影響を与える場合があります。

また、服用しているお薬の副作用によっても、歩行中のバランスに悪影響がでて、転倒につながることもあります。

 

 

 

60歳からできる将来の転倒するリスクを避けるために方法

 

加齢による歩行中の転倒リスクをいろいろと前章であげました。

結局のところ、それによって、歩行のフォームが崩れてしまい、転倒することが多くなります。

歩行は、前後に足を交互にだします。

その際に、つま先から股関節にかけての関節が連動して動き、筋肉がブレーキとアクセルの役割を担います。

歩行中に、この一連の流れが、スムーズにできるように身につけば、転倒するリスクは低下します。

その方法を以下で紹介していきます。

 

歩行のためのエキササイズ

高さが20センチぐらいの台を用意して、お尻の横に手を当てて、背筋を伸ばして台の前に立ちます。

バランスに不安があるときは、壁に手を当てて体を支えてもOKです。

片足をつま先を上げて、台の上にのせます。

 

反対側の足は、まっすぐひざを伸ばした状態にする。台にのせた足のひざを、まっすぐ前方に移動させながら、足の指先をおろしていきます。

 

姿勢をまっすぐに保ったまま、曲げたひざをさらに前方に移動して曲げます。

 

台にのせた反対側の足のカカトを上げて、体を上に持ち上げてください。

 

終わったら、反対側の足も同じようにしてください。

これを交互に10回おこなってください。

 

 

 

まとめ

 

歩行がしっかりできることは、健康に日常生活を送る上で非常に重要な動作です。

普段は、何気なく歩いてしまいますが、将来に向けて、転倒予防のためにも歩くフォームを見直されることをおすすめします。

そのための方法として、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。

それでも歩くことに不安を解消できないようでしたら、お近くの治療院で体のバランスを整えられることをおすすめします。

当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。

当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。

そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。

 

また、他に歩くことへのブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。

階段転倒のリスクとその対策:安心して階段を昇降するために

サンダルでの歩行がもたらすひざの内側の痛みとその解消法

シニア女性の方がスクワットをしてお体を痛める理由と安全におこなうための方法

監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広


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