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睡眠時無呼吸症候群 | ひさき鍼灸整骨院の記事一覧
夜、就寝すると金縛りをたびたび体験するので、何か霊的なものがご自身や寝室についているのではと、不安か感じるというお話をお聞きすることがあります。
確かに、心霊現象という面もあるかもしれません。
しかし、一方で、金縛りは医療用語で、「睡眠マヒ」と呼ばれる現象とされ、科学的に説明できるものでもあります。
金縛りがたびたび起こると、寝起きのスッキリ感が損なわれて、気持ちの不安感も発生して、日常生活に支障が出ます。
そこで今回は、金縛りの発生のメカニズムや発生を予防するための方法を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、金縛りの発生を防ぐことで、不安の解消や睡眠の質が上がります。
金縛りは、
・体が動かない
・声が出ない
・恐怖感
・体に何かがのっている感覚
・人や物の気配がする
・幻覚や幻聴
・誰かに触られている感覚 などの症状がみられます。
金縛りのほとんどが睡眠中に起きるかと思われます。
睡眠のメカニズムは、金縛りと密接な関係があります。
人間は、眠っているときは、「レム睡眠」「ノンレム睡眠」 と呼ばれる2つの周期が、交互に脳や体で起こっています。
それぞれの睡眠について、以下で紹介させていただきます。
寝始めると、まずはノンレム睡眠から始まります。
眠り始めてから最初の数時間はノンレム睡眠が多いです。
ノンレム睡眠の役割としては、体がしっかりと休む時間です。
筋肉もリラックスして、ホルモンの分泌が増えて、体の回復や修復がされます。
また、脳も休み、それによって脳を使うためのエネルギーが回復します。
体と脳が休み、深い眠りになるため、ノンレム睡眠の時間帯は、夢をあまり見ない時間帯でもあります。
朝方に近づくにつれて、レム睡眠の時間帯が増えます。
一晩に、4〜5回ほど繰り返します。
レム睡眠の時間帯は、脳が活発に働いて、日中に起きたことや記憶を整理します。
脳が活発に活動しているため、眠りが浅くなります。
また、それによって、レム睡眠の時間帯は、夢を見やすくなります。
一方、レム睡眠の時間帯の体の筋肉は、一時的にマヒしたように緩み体が動かない状態になる。
これは、夢の中で起こったことに反応して、体が動かないようにするための仕組みです。
体は動きませんが、レム睡眠中は、目だけはキョロキョロと動きます。
ノンレム睡眠は、体がしっかり休まることで、成長したり、疲れからの回復を促します。
レム睡眠は、脳が情報を整理することで、記憶をしっかりと定着させます。
違った役割のあるノンレム睡眠とレム睡眠ですが、入眠後、90分おきに、交互に入れ替わります。
その順番ですが、
・入眠後、最初はノンレム睡眠となり、深い眠りで体を休めます。
・次にレム睡眠に移行して、浅い眠りで脳が活動し、夢を見ます。
・そして、またのノンレム睡眠に移行するといったように交互にあらわれ、 一晩の間にノンレム睡眠とレム睡眠が何度も交互に現れます。
ノンレム睡眠とレム睡眠が、スムーズに交互におこなわれることで、体も脳も回復して、翌日も元気に過ごすことができます。
日常生活の習慣や環境から、夜、寝たときに金縛りが起こりやすくなります。
その条件とは、
・ 1時間以上の長い仮眠をとっている
・夜、寝る時間が23時以降である
・疲れている
・生活が不規則である
・ストレスや不安が続いている
・寝るときに、上向きで寝る習慣がある
といったことです。
金縛りが起こりやすい条件がそろうことで、ノンレム睡眠の時間が短くなり、レム睡眠に早く入ります。
つまり、深い睡眠ができず、すぐに浅い睡眠に移行し、目を覚ましやすい睡眠の状態です。
浅い眠りで夢をよく見るレム睡眠の特性は、「夢を見たときに、夢に合わせて体を動かさないように、一時的に体の筋肉がゆるみ、マヒして動けないようにしている状態」をです。
この状態で、目を覚ますと、脳は起きたが体が動かないという、いわゆる、「金縛り」の状態が発生します。
金縛りになりやすい条件が、なぜ、ノンレム睡眠の時間を短くするのかを以下で紹介していきます。
日中に長い仮眠を取ることで、夜、入眠する際に、最初に起こる深い眠りとなるノンレム睡眠が、日中ですでにおこなわれています。
そのため、夜に寝始めたときに、ノンレム睡眠の時間帯が短くなり、浅い睡眠状態となるレム睡眠へすぐに移行しやすくなります。
人間は、体を動かしたり休めたりする時間帯を自動的に調整する、「体内時計」が備わっています。
体内時計で設定されている時間帯より遅く寝ることで、体は回復のための睡眠に急いで移行しようとします。
その結果、深いノンレム睡眠を飛ばして、より体を休めるレム睡眠への移行が早まります。
これによって、ノンレム睡眠の時間帯が少なくなり、レム睡眠に早く移行します。
適度な疲労は、深い睡眠を促します。
しかし、極度の疲労は、体の緊張がとれず、覚醒状態が続き、スムーズにノンレム睡眠に入れなくなります。
その結果、体が十分に休まる前に、レム睡眠の時間帯に入ってしまいます。
毎日、異なる時間に、寝たり起きたりすると、体の体内時計のリズムが乱れます。
これにより、体がノンレム睡眠とレム睡眠に入る時間帯を調整するバランスが崩れ、深い眠りのノンレム睡眠が短くなる場合があります。
ストレスや不安があると、ストレスに対応するためのホルモンの分泌が増えます。
ストレスに対応するためのホルモンは、血糖値や血圧をあげて、エネルギーを生産して体が覚醒しやすい性質があります。
そのため、このホルモンの分泌が多くなると、眠りの質を低下させて、深いとなるノンレム睡眠に入るのを難しくします。
寝るために寝具に横たわったときに、上向きで寝ると、重力の影響で、舌がのどに落ちて、気道が狭くなり、その結果、呼吸が浅くなります。
そうすると、体は生命の危機を感じて、呼吸をより多くとるために、体が覚醒モードとなる。
そうなることで、深い眠りをすることを妨げ、ノンレム睡眠の時間帯が短くなります。
上記のような条件が発生することで、睡眠のリズムが、深いノンレム睡眠が短くなり、レム睡眠に早く入ります。
レム睡眠中は、脳の活動が活発になり、体の筋肉は動かないようにリラックスしています。
この状態で急に目覚めることで、脳は起きているのに体が動かない、「金縛り」 の状態が発生しやすくなります。
生活習慣や環境によって、金縛りは起こりやすくなります。
しかし、一方で、睡眠や精神に関する病気によっても起こる場合があります。
金縛りが起こりやすい病気として、以下のようなものがあります。
ナルコレプシーは、過度の眠気と突然の眠りに襲われる病気です。
この病気は、レム睡眠が異常に早く現れることが特徴で、これにより、金縛りが頻繁に発生する場合があります。
詳しくは、以下のNPO法人ナルコレプシー協会のサイトをご参考にしてください。https://narukokai.or.jp/about_nalco.html
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が繰り返し止まってしまう病気です。
呼吸が苦しくなることで、レム睡眠中に目が覚めやすくなり、金縛りを引き起こす症状がでます。
詳しくは、以下の一般法人日本呼吸器学会のサイトをご参考にしてください。https://www.jrs.or.jp/citizen/disease/i/i-05.html
うつ病や不安障害などにより、睡眠の質に影響が出ることで、睡眠サイクルを乱れ、金縛りの症状が引き起こす場合があります。
慢性疲労症候群は、極度の疲労感が続く病気です。
これにより、ノンレム睡眠が短くなり、レム睡眠の時間帯が増えることで、金縛りが起こる場合があります。
金縛りがあまりにも頻繁に発生し、日常生活に支障をきたしている場合は、一度、医師に相談し、適切な診断と治療を受けることをおすすめします。
金縛りによって睡眠の質を下げないためにも、その方法を以下で紹介させていただきます。
昼寝をする場合は、15~30分程度の短時間にとどめることをおすすめします。
また、昼寝をする時間帯を、午後の早い時間にして、夕方以降に仮眠をとることを避けるようにしてください。
毎晩、同じ時間に寝る習慣をつけることで、体内時計を整えてください。
就寝する時間は、理想としては、22時~23時の間までに設定するのがベストです。
それによって、金縛りの発生を予防する可能性が高まります。
睡眠に影響が出るほどの極度の疲労を防ぐために、日中に適度な休息を取るように心がけることで、体が過度に疲れないようしてください。
それによって、寝ているときに金縛りが起きるのを軽減できます。
平日だけでなく休日でも、毎日、同じ時間に寝起きして、体内時計を整えてください。
また、朝、起きたらすぐに日光を浴びてください。
それによって、体内時計がリセットされますので、体が規則正しいリズムで機能しやすくなり、入眠後に金縛りをしにくくなります。
ストレスや不安を軽減するために、運動や深呼吸、趣味などをおこなうことで、心身をリラックスやリフレッシュさせる時間帯を作ってください。
また、寝る前に、カフェインやアルコールを過度に摂取することをひかることで、眠りの質を上げ、金縛りを防ぐことができます。
寝はじめは、上向きで寝るのではなく、横向きで寝ることを試してください。
横向きで寝る際には、左側を下にして寝ると、呼吸がしやすくなります。
また、枕の高さや硬さを調整し、寝返りを打っても横に妨げるものがない状態など、睡眠の環境を改善することで、快適な睡眠が可能となり、金縛りを予防できます。
睡眠は、1日の疲れを回復させるには非常に重要な時間帯です。
実際、当院でも、睡眠の質が良い方は、施術したときの効果が伝わりやすく、回復が早い傾向があります。
科学的に解明されている金縛りの要因を知っていただいて、睡眠の質を上げていただくためにも、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
それでも、金縛りがしばしば起こって寝ても体の疲れが取れないようでしたら、お近くの病院や治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像のことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、他に、睡眠に関するブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
女性の方の睡眠の状況をお聞きしているときに、ご主人の“いびき”によって、睡眠の質を下がっている方が少なくありません。
そのため、日中、お仕事や家事などをしているときに、ボーッとしてしまい、集中力や注意力が低下してしまうとのこと。
また、ご主人のいびきによって、寝不足になる奥さんだけでなく、いびきをかいているご主人の睡眠にも問題がでてきます。
健康に保つのに最もだいじなことは、体を回復させる睡眠にかかっています。
そこで今回は、睡眠時にいびきをかく理由とリスク、その対処法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、いびきによってご夫婦の健康を損なうことを防げます。
すやすやと静かに寝ている状態は、起きているときと同じように、鼻や口から空気が肺へスムーズに入っていきます。
一方、いびきをかいている状態は、のどがせばまるなどして、肺へ入っていく空気の流れに抵抗が生じて振動し、いびきという音が生まれます。
睡眠時にのどがせばまる理由としては、
・重力で舌の根もとがのどに下がる
・肥満のためのどの内側に脂肪がついている
・下あごが小さいもしくは引っ込む
・扁桃腺の肥大や鼻炎
などがあげられます。
また、いびきをかきやすい人の傾向は、
・肥満の方
・口で呼吸をする方
・扁桃腺の肥大のある方
・疲れやストレスがたまっている方
・夕食や寝る前にお酒を飲む方
・鼻がつまっている方
・下のあごが小さい方
があげられます。
いびきをかきながら睡眠することは、何とか呼吸をしながらおこなっている状態です。
この状態が続くと、体に害を及ぼします。
いびきの状態の中でも、大きないびきの後、いったん、いびきが止まり、しばらく後にまた大きないびきをかき始める状態は、特に危険です。
いったん、いびきの音が止まっている間は、のどが閉じて、“無呼吸”になっています。
ひどい人では、1〜2分もの間、無呼吸が続く場合があります。
また、一晩に300〜400回の呼吸を繰り返す方もいるとも。
このようにいびきをかきながらの睡眠で、1時間の睡眠にあたり、10秒以上の無呼吸の状態が5回以上あり、日中に異常な眠気など症状がでる場合は、「睡眠時無呼吸症候群」と診断されます。
睡眠時無呼吸症候群は圧倒的に男性が多いのですが、更年期を過ぎると、ほとんど男女差はなくなります。
国内の患者数は200万人程度がいると推測されています。
睡眠時に無呼吸が続くと、脳が異常を察知して、無意識に脳が覚醒モードに変化します。
そうすると、睡眠中、緩んだのど周りの筋肉の活動が始まりのどが開き、呼吸が再開します。
呼吸が再開してしばらくすると、また脳が睡眠モードに入り、のどが緩みふさぎやすくなり、再び睡眠中に無呼吸になりやすくなります。
このように、一晩のうちに、脳が覚醒モードと睡眠モードが繰り返されると、睡眠時間をとっていても、寝ていないと同じ状態です。
しかし、無呼吸によって、一晩に何度も脳が覚醒モードになっていますが、本人に自覚がないため、起床時は、睡眠を十分に取ったと勘違いしがちです。
そのことに気づかず、運転中や会議中など、突然の強烈な眠気に抵抗できずに、重大な事故を起こしてしまう可能性があります。
そのほかに、睡眠中の無呼吸によって、体に酸素がはいっていない状態が続くと、腎臓や脳への影響が大きく、心筋梗塞や脳卒中を発症するリスクが高まります。
また、高血圧や糖尿病などの生活習慣病になりやすくなるとの報告もされています。
パートナーの方が、睡眠中のいびきをかく状態が続くようなら一度、専門医にかかられることをおすすめします。
睡眠時無呼吸症候群の認定医のリストは、以下のサイトで分かりますので参考にしていただければ幸いです。
https://jadsm.jp/ippan/ninteii_shidoui.html
また家でできるいびきへの対策を以下で紹介していきます。
横向きで寝ただけで、いびきをかく方の約80パーセントが、いびきをかく時間帯が半減したという研究報告があります。
いびきの原因となる、舌の根もとが重力によってのどに落ち込むのを、横向きに寝ることで防げるからです。
下向きで寝ても、それは可能ですが、胸を圧迫するので、呼吸が苦しくなる傾向にあります。
ですので、睡眠時の体勢は、横向きで寝ることをおすすめします。
横向きの状態で寝ることをキープするためには、枕の質が重要です。
枕が低かったり、柔らかかったりすると、横向いでは寝苦しいため、上向きで寝てしまいます。
それを防ぐためには、
・横向きで寝た際に頭から背中まで真っすぐな姿勢が保てる高さの枕にする
・5キログラムはあるとされる頭の重さが沈み込みすぎないように、高反発の硬めの枕にする
・体の右側を下にした状態で、抱き枕を両足にはさんだ状態で寝る
といった工夫をおすすめします。
飲酒をして寝ると、のどの筋肉が緩みやすくなります。
また、寝ている間に、アルコールを分解するための酸素が必要となり、呼吸が激しくなります。
夕食や寝る前に飲酒を控えめにすることで、いびきが軽減する可能性があります。
マウスピースをすることで、上のあごより、下のあごが突き出て、空気が通るのどの気道が確保されます。
市販もされていますが、専門の医療機関で保険適応で作製してもらえます。
いびき専用の鼻テープ・口テープをすることで、鼻呼吸を誘導したり、鼻の空気の通り道を広げることで、いびきを抑制する可能性があります。
パートナーの方が、いびきをかいて睡眠をされている状態が続く場合は、一度、その状態を伝え、対策を話し合われることをお勧めします。
そのことによって、お互いの健康の向上につながります。
そのためのきっかけとして、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
また、パートナーのいびきによって睡眠の不足で、体調の不調を感じるようでしたら、お近くの治療院にかかられて体を整えることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像のことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、他に睡眠への対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広