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外反母趾 | ひさき鍼灸整骨院の記事一覧
皆さんこんにちは、加古川市のひさき鍼灸整骨院 院長の久木崇広です。
先日、60歳代の女性の方から、タオルを足の指でつかんで引き寄せるタオルギャザーというトレーニングをやってみたら、タオルを足の指でうまくつかめないという合相談を受けました。
詳しくお話をお聞きすると、腰痛や股関節痛を予防しようと思い、タオルギャザーのトレーニングをしようと思われたそうです。
ご自身が思ったより、足の指をうまく曲げられないので、何か原因があるのではないかと不安に思われたそうです。
この患者様のように、足の指をうまく動かせないことは、日常生活にさまざまな影響を及ぼします。
例えば、歩くときや階段の昇降時のバランスが不安定となり転倒のリスクが高まることや、ものを持ち上げようとすると踏ん張れないことで、力が入りにくくなることがあります。
これらの症状は、単なる不便さだけでなく、自信の喪失や心の不安にもつながりかねません。
そこで今回は、タオルを足指でうまくつかめない原因とタオルギャザーのトレーニングをする前に行ってほしい、足の指を動かしやすくするための方法について紹介していきます。
このブログを最後まで読んでいただくことで、足指でタオルをつかめない原因が解消されて、タオルギャザーのトレーニングをしっかり行えることで、日常生活でスムーズにいろいろな動作をおこなえます。
タオルギャザーをしても足の指でタオルをうまくつかめない原因として、以下のことが考えられます。
外反母趾(がいはんぼし)や外反小趾(がいはんしょうし)といった足の親指や小指の関節の変形がある場合、足指の関節を動かす機能を低下させます。
これらの変形は、足の指の関節が不安定になり、それによって足の指を曲げるために使われる筋肉や腱からの力が伝わりにくくなります。
そのために、タオルを足の指でつかもうとしても、必要な細かい動きが困難になり、タオルギャザーがうまくできないことが起こります。
日頃、車で移動することが多くて歩く量が少なかったり、履き物がサンダルやヒールのことが多い場合、足の指や足の裏の筋肉を使う機会が減ります。
そうすると、足指を動かしたり、足の裏の土踏まずを保つ筋力が低下します。
足指や足底の筋力が弱くなることで、うまく足の指を開いたり閉じたりできなくなる。
その結果、タオルをつかむ力が不足し、タオルギャザーが困難になります。
足の指からの刺激は脳に伝わり、脳がその刺激に対して足の指に命令を下します。
この脳と足のやり取りが盛んであると、情報をやり取りする通路である神経の活動が活発となり、足の指が動かしやすくなる。
しかし、運動の不足やサンダルやヒールを履くことが多い場合は、足の指からの情報が少なくなるため、足の指から脳へ・脳から足指への神経の伝達が鈍くなります。
そうすると、足の指への脳からの命令がうまく伝わらず、タオルギャザーがうまくできなくなる。
また、足のうちくるぶしの下を通る足の指を動かすための神経が、圧迫されることでも起こります。
足の内くるぶしの下を通る神経の通り道にある、じん帯の柔軟性が低下したり、足関節がゆがむと、神経を圧迫します。
その結果、足指を動かす命令が届きにくくなり、思い通りに足指を動かせず、タオルをうまくつかめなくなります。
タオルギャザーをしても足の指でタオルをうまくつかめないという症状への有効な対処法として、以下のことを紹介させていただきます。
タオルギャザーのトレーニングをする前に、やってみてください。
足の親指と小指の関節の位置を整えることで、足の指の曲げ伸ばしがしやすくなります。
その方法として、
1. ひざを曲げて、地面に座り、足の親指と小指の先を手でつまみます。
2.足の指をつまんだ手で、親指と小指を外に広げます。
3. 親指と小指を外に広げた状態から、足先をつまんだ手で指先方向に、親指と小指を引っ張ります。
4. 親指と小指を外に広げ、引っ張った状態のまま、内側にひねります。
5.この状態を、10秒間、保持します。
6.反対側の足でも同じようにおこなってください。
という一連の動作を、左右の足で、3回ずつ、交互に繰り返しおこなってください。
タオルを足の指でつかむ動作では、足の指を広げる能力が重要になります。
足の指を広げやすくするために、足指をグーと閉じて、パーと広げる運動が有効です。
その方法として、
1. 地面に座り、足を伸ばします。
2. かかとは床につけたまま、両足の足の指を思いっきり曲げます(グー)。
3. 次に、両足の足の指をできるだけ広げます(パー)。
というグーパーの一連の動作を、10回、繰り返してください。
内くるぶしの下を通る足の指を動かす神経の通路を広げるために、以下の足首の運動を行ってください。
1. 片方のひざを曲げて床に座ります。
2. 片方の足首を曲げ、つま先を天井に向けます。
3. 足の指先に手を当てて、さらに足首を曲げ、10秒間、保持します。
4. 反対側の足でも、同じようにおこなってください。
5.この一連の動作を、左右の足で、3回ずつ、交互に繰り返しおこなってください。
今回のブログでは、タオルギャザーがうまくできない原因として、以下の要因を説明させていただきました。
– 足の指関節の変形による機能の低下
– 足指の筋力の低下
– 足の指を動かす神経の伝達の問題
また、この症状への対処法として、次の運動を紹介しました、
– 足指の関節を整える運動
– 足指のグーパー運動
– 足首の可動域を広げる運動
足の指をうまく使えないことは、日常生活に支障をきたす可能性があるため、早めのケアをおすすめします。
そのための方法として、今回、紹介させていただいたことが皆様のお役に立てれば幸いです。
もし、それでも、症状が続く場合は、お近くの病院や治療院などの専門の医療機関への受診をおすすめします。
当院でも、今回のようなケースの足の指の症状にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
また、足の不調に関する他のブログ記事も参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
参考文献:
日本整形外科学会. (2021). 外反母趾診療ガイドライン. https://www.joa.or.jp/jp/public/hallux_valgus/
総務庁「高齢者の日常生活に関する意識調査」で、「自分から積極的に外出する方である」という内容のアンケートをしました。
60歳以上の約40パーセントの方が、「自発的に外出をしない」と答えました。
また、ご高齢者の方が、外出しない理由は、身体的・心理的・環境的といった3つの要因があります。
その中でも身体的な要因内容としては、
・転倒の不安
・足腰の筋力の低下
・疲労しやすくなった
などがあげられます。
実際、当院でも、散歩したいけど足がふらついて、転倒や疲れて帰れるか心配で外出する自信がというお話をお聞きすることが少なくありません。
しかし、家にこもって体を動かさないことで、筋力が低下したり骨も弱くなるため、身体能力が低下して、ますます外出ができなくなるという悪循環を引き起こしかねません。
そこで今回は、外出する自信がなくなる要因である足のふらつきがでる理由とその対処法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、歩くことに自信が出て、外出がしやすくなります。
地面と接しているのは、足の指であり、足の裏です。足の指や足の裏は、木で言えば根っこの部分にあたります。
木の根っこがしっかりしていたら、多少、雨が降ったり風が吹いたりしても、木は倒れることはありません。
人も同じで、足の指や足の裏が正常に機能していれば、歩いたり立ち続けても、体は安定しています。
以下で、体が不安定になる足の指や足の裏の状態を紹介していきます。
足の指の働きは、
・重心をコントロール
・歩行時の推進力を発生させる
・床との設置面積を広げて体を安定させる
などあります。どの指が異常を起こしても体に支障が出ますが、特に重要なのが、実は
「小指」
です。
足関節は、足の外側方向の小指側に傾いた構造になっています。
ですので、捻挫をするときは、足の関節が外側方向にねじれることが多いです。
足関節が外側方向にねじれねいように支えるのが「小指」です。
小指で踏ん張れないと、足首が外側に傾き、それをカバーするために、ひざや股関節、腰や肩を無理に使うことになり、痛みが発生します。
ご自身の小指の状態を検査するには、 足の外側の側面に定規を当ててください。
定規と小指の間に5ミリ以上の隙間ができていたら小指がゆがんでいます。
歩いたり立っているときに、ふらつきやすくなったら、小指の状態をチャックしてみてください。
足の裏は、体を動かすときにバネやクッションとなる「土踏まず」というアーチが形成されています。
土踏まずは、足の内側だけではなく、外側と前方にも形成されています。
それぞれの土踏まずの働きは、
・内側のアーチ→前後の揺れをコントロール
・外側のアーチ→体をひねる動作をコントロール
・前側のアーチ→左右の揺れをコントロール
といった機能があります。
この足の裏にある3つのアーチの1つでも崩れると、他のアーチにも影響が出て、結果、体全体が不安定になります。
体の安定のためには、この3つのアーチを健全にする必要があります。
体の安定に欠かせない、足の指と足の裏のアーチへのケアの方法を以下で紹介させていただきます。
座って、片方の足のひざを曲げて、太ももの上にのせます。
太ももの上にのせた足の指の間の上部に、その足とは反対側の手の指を差し込み、優しく握ります。
その際には、差し込んだ指と足の指の付け根に、隙間を作ってください。
手の指を、無理に足の指の付け根まで、無理に差し込んだり、強く足の指を握り込まないようにしてください。
足の指の間に差し込んで手のひらを使って、足の裏側の方向に、ゆっくり伸ばして5秒間、キープしてください。
この際、足の指は、30度ほど曲がれば十分です。
それ以上の角度で無理に曲げれば、足の指周りが固くなるので気をつけておこなってください。
次に、足の甲側方向に、ゆっくり優しく伸ばし、5秒間、キープします。
これを10往復、おこなってください。
終われば反対側の足も同様におこなってください。
内くるぶしから親指に幅分前方に降りていくと、足の内側の土踏まずのアーチの縁に、ぽこっととがった足の骨の出っ張りが触れます。
これを足裏側から足の甲側の方向に、10秒間、押します。
その際に、足の親指が外側に動いたらベストです。
足の外側の縁をなぞっていくと、外くるぶしの斜め前あたりで、ぽこっと凹む場所があります。
この凹みを、足裏側から足の甲側の方向に、10秒間、押します。
その際に、足の小指が外側に動いたらベストです。足の裏の土踏まずの中央の上部、足の指を曲げる凹む部分を、10秒間、押します。
足の裏は、体を制御するために、非常に重要な機関です。
しかし、足は靴下や靴などで締め付けられて、動きを制限されています。
その生活が長くなることで、足に異常が発生して、体の制御に狂いが生じます。
ですので、障害の健康寿命を伸ばすためにも、日頃の足へのケアが必要です。
その方法として、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
それでも足の機能が低下することにより、体の不安定さを解消できないようでしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、他に歩行に関するブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広