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背骨 | ひさき鍼灸整骨院 - Part 2の記事一覧
先日、70歳代女性の方から、電話で腰痛に関するお問い合わせがありました。
お話をお伺いすると、自宅の庭で花を植えるために、土や肥料などの重たいものを運んでいたら腰が痛くなったと。
外出する用事が近々あるので、早く治したいけれども、安静にしたらいいのか?湿布を貼ったほうがいいのか?どうすればいいですか?とのことでした。
おととしに、腰の骨の圧迫骨折(背骨がつぶれる骨折)の経験をしているので、不安に思われて連絡をいただいたようです。
こういった体に関して、判断に迷うことは多々あります。
そこで今回は、背骨の圧迫骨折の病歴がある方が、腰に荷重をかける動作後に腰が痛くなった際に取るべき行動や、圧迫骨折の再発を防ぐために気を付けるポイントについて紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、圧迫骨折の既病歴がある方が腰が痛くなっても、すべきことを迷わなくなります。
背骨の圧迫骨折を既に経験されて治癒した方が、不安に思うほどの腰痛を再び発生したときに、まず最初にすべきことは、
「病院でレントゲンやMRIなどの画像検査をしてもらう」
ことです。
というのも、統計で、圧迫骨折を経験された方の26パーセントの方が、圧迫骨折を再発すると報告されています。
再発率が高いため、背骨がどうなっているかを確認する必要があります。
なぜなら、背骨の圧迫骨折による腰痛と筋肉や体のゆがみなどで起こる慢性の腰痛とでは、治すための行動が真逆になります。
背骨の圧迫骨折では、骨が固まるまでに8〜12週間もの期間を有します。
ですので、つぶれた背骨に負荷をそれ以上かけないためにも、入院も視野に入れた安静が必要です。
反対に、腰痛と筋肉や体のゆがみなどで起こる慢性の腰痛は、動ける範囲で動いたほうが早く治っていくという研究報告がされています。
背骨を圧迫骨折しているのに、最初のアプローチを間違えると、治癒する期間が長くなったり、つぶれた背骨がさらに変形する可能性が高まります。
安心とリスクを減らすために、まずは病院でレントゲンやMRIなどの画像検査を受けられて、医師の判断を仰ぐことをおすすめします。
検査の方で、圧迫骨折の可能性がないという診断が下りましたら、温めたり、動ける範囲で動いていただいたりと、筋肉や体のゆがみなどが要因の腰痛への対応をしていただいても大丈夫です。
慢性の腰痛への対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
圧迫骨折を再発を防ぐために、日常生活で気をつけてほしいポイントを以下で紹介させていただきます。
人間が普通に立っているときにかかる腰への負担より、物を持ち上げようと中腰になった時点で、腰には1.5倍の負荷がかかります。
また、中腰姿勢で、物を持ち上げたときには、腰には2.2倍の負荷がかかります。
このように中腰で物を持ち上げることで、腰の骨に圧力を大きくかることとなり、圧迫骨折のリスクを高めます。
ですので、荷物を持ち上げる必要があるときは、道具を使ったり他の人に頼ったりしてください。
どうしても、ご自身で荷物を持ち上げるときは、いったんひざを曲げて、かがんでから、ひざ・股関節・腰を使って立ち上がってください。
日常生活で、立ちっぱなしや座りっぱなしなど、同じ姿勢でいると、背骨を支えたり衝撃を吸収してくれる筋肉やじん帯などが疲労し硬くなり、背骨への負荷が増加します。
特に、座っている状態は、楽なように見えますが、立っているときにかかる腰への負荷より、1.4〜1.85倍もかかります。
少し腰を上げて座り直しをするとか、立って足ぶみをするとか、少しでもいいので、姿勢を変えて体に刺激を入れてください。
ランニングやジャンプなど、背骨に衝撃がかかる運動をすると、圧迫骨折のリスクを高めるので避けてください。
例えば、ラジオ体操のジャンプするターンは、やらずにおくか、かかとを落とす程度にするようにしてください。
骨粗しょう症の状態が進み骨がもろくなると、ちょっとしたことでも背骨の圧迫骨折のリスクが高まります。
ですので、骨の材料となるカルシウムやビタミンDなどの栄養素を積極的に食事で摂取してください。
また、お酒や喫煙は、骨の材料となるカルシウムやビタミンDの吸収を阻害するので、なるべくひかえるようにしてください。
骨粗しょう症への対策については、当院のブログでも書いておりますので、参考にしてください。
以上のような動作や生活の習慣を改善することで、圧迫骨折の発生リスクを減らすことができます。
圧迫骨折を経験されている方が、腰に負担をかける動作をした後、きつい腰痛を感じたら、まずは画像による検査をすることをおすすめします。
病院で待ち時間が長いのはしんどい、湿布を貼っていればいずれは治るのではと思われるかもしれませんが、処置は早いほうが背骨の変形を止めることができます。
背骨の圧迫骨折を経験されている方が腰痛を感じたときの初動について、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
検査をしてみて、圧迫骨折ではなく、通常の筋肉や体のゆがみからくる腰痛でしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、日常生活での体の使い方のブログも書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
先日、工業用ミシンを使って縫製のお仕事をされている40歳代の女性の方が、背中の痛みで来院されました。
工業用ミシンはどのように使っているかをお聞きすると、イスに座って、両手で縫製する布をコントロールしながら、右足や右ひざでミシンのペダルやレバーを操作していると。
また、職場の工業用ミシンで縫製するときは、背中を丸める姿勢をとって、ミシンに体を合わせる状態だそうです。
そうしていると、背中が痛くなって、仕事中に手が止まってしまい、仕事に支障が出てしまう状況。
背中の痛みもしんどいが、職場で、この職歴が長い方を見ていると、背中が曲がっている人も多いので、将来、自分もそうなるのかと不安に思い来院されたとのことです。
今回の患者様のように、扱いが難しい工業用のミシンを使い続けることで、背中に痛みが出る方が少なくありません。
そこで今回は、工業用ミシンを使うことで背中の痛みが発症する理由とお仕事中にできるケアする方法を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、工業用ミシンで縫製している最中に起こる背中の痛みを解消できます。
工業用ミシンを使っている際に背中の痛みが発生する要因を以下で紹介していきます。
ミシンで縫製する際は、手元をのぞきこむため、背中を丸めて、頭が前にたれ下がっている状態になりがちです。
頭の重さは、一般的に4〜5キログラムもあります。
その重たい頭が、前にたれさがった姿勢を保つためには、頭と首肩の筋肉を介してつながっている背中の大きな筋肉で引っ張る必要があります。
仕事のために、長時間、そのような姿勢をキープすることで、背中に負担をかけます。
その結果、背中の組織が疲労を起こし支えきれなくなることで、痛みを引き起こす可能性があります。
工業用のミシンは、手で操作するだけではなく、右足や右ひざでペダルやレバーでも操作します。
右の足やひざで自由に操作するためには、重心を左のお尻にもっていき、右のお尻への重心を軽くする必要があります。
そうすると、体が左に傾きます。ミシンで正確に縫製する際は、体をミシンの針の真正面に持ってくる必要があります。
左に傾いた体を、ミシンの針の正面に持っていくために、背中の筋肉で引っ張って、体を右方向にゆがませます。
この体のゆがませた姿勢をキープすることで、背中の筋肉に不均衡な負荷をかけて、痛みを引き起こす可能性があります。
ミシンの作業では、縫製する布を腕で動かしコントロールします。
それには、腕を自由に動かすための土台となる肩甲骨を固定する必要があります。
関節面同士は、通常、凹凸があり、かみ合う構造になています。
しかし、肩甲骨は、ろっ骨の上にのっているだけです。
そのままでは、ろっ骨から肩甲骨が滑り落ちてしまいます。
ろっ骨に肩甲骨を固定するのに、主に使われるのが背中の筋肉です。
長時間、ミシンの作業で腕を使うことは、土台となる肩甲骨を支える背中の筋肉にも負荷もかかります。
その結果、肩甲骨周辺の背部の筋肉が疲労して、痛み要因となる可能性がでてきます。
ミシンをおく作業台や椅子の高さ、照明の明るさなど、職場の作業環境が適切でない場合、それに体を無理に合わせる必要があります。
その過程で、背中への負荷がかかることで、痛みを引き起こす要因になる可能性があります。
このような要因が組み合わさって、女性の方が工業用ミシンを使用する際に背中の痛みが発生している可能性が考えられます。
ミシンをすることで起こる背中の痛みをケアするには、絞った雑巾を広げるように、体の全体がゆがみ取ることが必要です。
その方法を、以下で紹介させていただきます。
イスに座った状態で、アゴを後ろに引いて、背筋を伸ばします。
股関節を意識して、背筋を伸ばしたまま、体を前に倒してお尻を軽く上げます。
そのまま、トンっとお尻を下ろして座ります。これを3回繰り返してください。
イスに座ったまま、背筋を伸ばして、手を頭の後ろに当てて、肘を開いてください。
顔を上げて頭を後ろに倒して、頭の後ろに当てた手を押し、同時に、胸を開いて、肩甲骨を寄せてください。
その状態を10秒間、キープしてください。
これを3回繰り返してください。
イスに座ったまま、両足を伸ばして、手をお尻の横に当てます。
そのまま、両方の足首を、前後左右に、10秒間、動かしてください。
これを3回繰り返してください。
立ち上がって、かかとに重心がかかることを意識して、その場で足ふみを10秒間、おこなってください。
工業用のミシンが操作できることは、特殊な技術のため、体にかかる負担が独特です。
また、仕事内容としても、集中力や持久力も必要なお仕事であるのを感じます。
その分、布を使った服やカーテン縫製することで、物が出来上がっていく達成感があるということもお聞きします。
そんなやりがいのある工業用のミシンを使ったお仕事を続けていくためにも、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
それでもミシン作業による背中の痛み解消できないようでしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、他にイスに座ってのお仕事で起こる体の痛みへの対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
先日、50歳代の女性の方が、腰痛で来院されました。
その方は、最近、某王手飲食チェーンの調理補助のパートに採用され、仕事を始めたと。
面接の時には、お皿洗いがメインになると聞いていたが、野菜が素早くキレイに切れるということで、そちらの方がメインになったそうです。
正社員の方から、すごく助かると評価してもらえたのはうれしいものの、前屈みで野菜を切り続けていると、腰が痛くてたまらない。
職場は、雰囲気もよいので続けていきたいということで、腰のメンテナンスに来たというお話をうかがいました。
そこで今回は、50歳代女性の方が、野菜をきる調理補助で腰が痛くなる理由と、自宅でできるセルフケアの方法を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、50歳代の女性の方が技術をフルに使っても、調理補助のお仕事を続けることができます。
50歳代の女性の方は、いろいろな経験をされて能力が高いので、パートを雇う側も求めている年齢層だそうです。
そんな人材的に優秀な50歳代女性が、職種の中でも、調理補助を行うことで腰痛をひきおこしてしまう要因を以下で紹介させていただきます。
50歳代の女性の方に、唯一問題があるとしたら、50歳から急激に落ちる
「筋力」
です。
女性の筋力の研究では、20歳代が筋力量のピークで、50歳代から急激に筋力量が低下し、70歳代になるとピークの半分ほどの筋肉量になると報告がされています。
筋力低下の理由としては、加齢によりホルモンの量が低下や筋肉の繊維が細くなるためです。
そのため、今回の患者様のように、調理で能力や技術をフルに発揮することで、低下して腰周辺の筋力では耐えきれず、腰痛を引き起こします。
調理の仕事は、前屈みの姿勢をとります。 この前屈みの姿勢が、腰の骨に負荷をかけます。
人間はずっしりと重たい頭を背骨で支えます。人間の頭は、体重の10パーセント程度の重量です。
例えば、体重60キログラムの人であれば、頭の重さは約6キログラムです。
この頭の重さは、良い姿勢で立っているときの背骨には、そもままの重さで負荷がかかります。
しかし、野菜を切るといったような、前屈みの姿勢になると、背骨への負荷が変わってきます。
負荷の変化の度合いは、頭が30度前に傾くと、頭の重さの約3倍の重量が背骨にかかり、60度前に傾くと、頭の重さの約4.5倍の重量が背骨にかかりります。
これは、例えば、ボーリング球を両手で持って、頭の真上で持ち上げるときは、ボーリングの球の重さしか感じません。
しかし、両手で持ったボーリングの球を、体の前方に30度、60度と倒していくと、従来のボーリングの球以上に重さを感じます。
このように、前屈みの姿勢になればなるほど、頭の重量の負荷が増えて、背骨に負荷がかかっていきます。
背骨は、人間の体を支える柱です。この柱は、1本の棒ではなく、24個の円柱の背骨がつながってできています。
そのため、背骨は柔軟性が高く、あらゆる方向に曲げることができます。
前傾姿勢では、背骨の中でも、特に腰の骨に負荷が集中します。
例えば、釣ざおに重たい魚がかかった際に、魚の重みがかかっているのを感じるのは、釣ざおを支えている手元の部分です。
魚がかかった釣ざおの手元に当たる部分が、人間の背骨では腰の骨の部分になります。
その証拠に、頭を前に倒した中腰姿勢は、普通に立っている時より、腰の骨に1.5倍の負荷がかかるという研究報告がされています。
つまり、調理姿勢のような前屈み状態の腰の骨を支えるために、他の背骨の部分よりより多くの筋力が必要です。
そんな筋力が必要な前屈みの姿勢で、筋力が低下する傾向にある50歳代の女性の方が、調理をすることで腰痛をひき起こしてしまいます。
調理のお仕事をしている50歳代女性の方が起こしがちな腰の痛みへの、自宅で簡単にできるケアの方法を以下で紹介させていただきます。
調理中は前屈みに姿勢をとることは避けられません。
しかし、前屈みの姿勢でかたまって、クセにならないようにする必要があります。
前屈みの姿勢を矯正する方法として意識してほしいのは、
「重心を後ろにする」
ことです。
背骨を体の中心に持っていくには、後ろに70パーセント重心を持っていく必要があります。
そのためには、壁に体の背部を向けて、 後頭部・肩甲骨・お尻・かかとの4点が壁につくように立って、姿勢の確認をしてください。
立つポイントとしては6つで、
・ アゴをしっかりと引く
・両肩を引いて胸を張る
・腰をそらせる
・ひざをまっすぐに伸ばす
・かかとに体重をかける
・腕を体の横につける
を意識して立ってください。
この状態を、10秒間、キープしてください。
これを3回繰り返してください。
床に両ひじをつけて、下向きで寝ます。
腕を伸ばして、腰をそらしください。
その状態を10秒間、キープします。
これを3回繰り返してください。
横向きに寝て、上側の足のひざを90度に曲げて、そのひざを床につけます。
床につけたひざが離れないように手で押さえつつ、上半身を反対側にひねります。
上半身と下半身が反対方向に向いた姿勢を、10秒間、キープします。
反対側の足も同じようにおこなってください。
これを交互に、3回おこなってください。
調理系のパートタイムの方を雇う側の方とお話をしていても、50歳代女性の方は、会話の理解や手際の良さなど、きていただきたい年齢層だとよくお聞きします。
調理の仕事場で双方が望まれる関係性を保つためにも、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
それでも調理のお仕事でおこる腰痛が解消できないようでしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、他に腰痛への対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
春は気温が上がって過ごしやすくなる反面、ぎっくり腰が発生しやすくなる時期でもあります。
その環境要因として、冬の寒さから活動量が減ることで身体能力が低下していることが挙げられます。
その状態から、春にいきなり活動を増やすことで、腰の組織がついていけず、ぎっくり腰を発生させます。
ぎっくり腰は、基本的には、何も手当をしなくても1カ月前後で、緩和されます。
その期間以上、痛みが変わらない場合は、腰の骨の骨折や内臓の病気が疑われますので、速やかに病院で精査されることをお勧めします。
通常、ぎっくり腰が起こると、激痛によって体を動かすことが困難となり、日常生活を送る上で支障がでます。
そこで今回は、ぎっくり腰が起こったときの腰の組織の状態とより早く回復させるための対処法について紹介させていただきます。
ぎっくり腰の身体的な要因は諸説があり、いまだに明確には解明されていません。
有力な要因としては、「椎間板ヘルニアの症状の一つ」であることが言われています。
それは、ぎっくり腰になった方の約70パーセントの方が、椎間板ヘルニアを発症していた研究報告がされているからです。
腰は、多方向に動くだけでなく、上半身の重みを支えたり、下半身からの衝撃を吸収する働きを担います。
その際にクッションになるのが、背骨と背骨の間にはさまっている“椎間板”です。
椎間板は、バームクーヘンのように弾力性のある輪を重ねた形状の中心部に、柔らかい球状のゼリーのような核が存在しています。
この椎間板に、何らかの要因で過剰な負荷がかかり、それが続くことで、中心にある状のゼリーのような核が後方に押し出されます。
そして、ついには、バームクーヘンのような輪を突き破って、外に飛び出します。
これが、“椎間板ヘルニア”と呼ばれる状態です。
腰の骨の後方に、腰から足につながる神経が通っています。
椎間板ヘルニアが発症すると、その腰の骨の後方を通る神経に、後方に飛び出した椎間板のゲル状の核が当たります。
神経に椎間板の核が、引っ付いた瞬間に、ぎっくり腰の特有の症状である激痛が発生します。
文頭でも述べましたが、ぎっくり腰は、放置しても自然と治っていきます。
しかし、なるべく早く、痛みを緩和して活動を復帰したいところです。
そのためのぎっくり腰発症後の生活習慣について、以下で紹介させていただきます。
ぎっくり腰が発症してから、安静にした人と動ける範囲で動いた方との、治るのに要した期間を比較した研究がされました。
その結果、動ける範囲で動い方のほうが、治りが早いという結果が出ました。
動くと言っても、無理をしてストレッチや筋トレをするという意味ではなく、寝続ける・座り続けるなどといった同じ体勢でいることを避けるということです。
そのことで、椎間板に同じ方向への圧力をかけ続けることを回避し、飛び出た椎間板の核の吸収が早まります。
動ける範囲で動くためには、痛み止めの薬で一時的に痛みを止めることもありです。
ぎっくり腰になると、それをかばうために、背中を丸めて「くの字」の姿勢をとります。
しかし、腰が前に曲げている状態は、椎間板の核が後ろに飛び出しやすい姿勢です。
例えていうなら、具沢山のハンバーガーにかぶりつくことで、ハンバーガーの後方からソースや具が飛び出してしまう状態と同じです。
つまり、体を前に曲げた姿勢を続けることで、かえってぎっくり腰を悪化させることになります。
腰が痛むでしょうが、なるべく背筋を伸ばして、体重を後ろにのせることができる姿勢を、探ってください。
そうすることで、ぎっくり腰の治りが早まります。
昔はぎっくり腰になると「冷やす」ことが主流でした。
しかし、最新の研究では、ぎっくり腰を発症後に温めた方が、治癒が早まるという報告がされています。
温める方法としては、39度〜41度程度の温度に設定した湯船にゆっくりつかっていただくことです。
お風呂から出た後は、腰が冷えないように腹巻きなどして、腰周辺の体温が逃げないように保温に努めてください。
ぎっくり腰は、そのあまりの痛さのために、安静や体を丸める姿勢など、かえって治りを遅らせる行動をとってしまいます。
ぎっくり腰から早く回復して、仕事や家事などの日常生活に復帰するためにも、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
それでもぎっくり腰が解消できないようでしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像のことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、他に腰痛への対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院
春休みに入ると、旅行やスポーツの遠征など、長時間、車を運転する機会が増えます。
長い時間、運転をすることで、帰宅してから数日は、腰の力が突然にガクッと力がぬけるような、ぎっくり腰になる寸前の腰痛を発症される方が少なくありません。
それでなくとも、春先は季節の変わり目のため、ぎっくり腰が発症しやすい時期です。
運転による腰痛がひどくなって、ぎっくり腰への要因となる事態になるのは避けたいところです。
そこで今回は、長時間、車を運転することによって、突然、腰の力がぬけるようなぎっくり腰になる寸前の腰痛を発症する理由と、その対処法について紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、運転が要因となる腰痛からぎっくり腰に移行することを防げます。
車の運転すると、振動やカーブの遠心力などが体にかかってきます。
安全に運転するためには、その体にかかる負荷に負けないように、運転姿勢を維持する必要があります。長時間、運転していると、
・肩を内側にねじる巻き肩の状態でハンドルを握る
・背中はシートにもたれて猫背になる
・骨盤後ろに倒してシートに座る
・ひざを軽く伸ばして足を前に伸ばす
・右足でペダルの切り替えしやすいように左に重心をのせる
といったようなゆがんだ姿勢なることが多いかと思われます。
車から伝わる負荷と運転の維持のために、ゆがんだ姿勢の状態で体中の筋肉を使います。
そうなると、筋肉に無駄な力を使わせてしまいます。
さらに、長時間の運転は、筋肉を使い続けるためのエネルギーの消耗が激しくなります。
体で作られるエネルギーの生産と消費のバランスが崩れると、筋肉の動きが悪くなり、疲労が発生します。
運転を終えて帰宅して数日たっても、仕事や家事で体を動かすので、筋肉を動かすためのエネルギーが回復が追いつかない場合があります。
そのため、筋肉を動かすエネルギー切れを起こし、力が抜けたような感じが生じます。
腰周辺の筋肉量は、体全体の中でも多い傾向にあり、それだけ日常生活で負荷がかかる部分でもあります。
運転によって、そんな腰回りの筋肉のエネルギー切れの状態で動くことで、支えきれずに、ぎっくり腰まではいかなくても力がぬけるような腰痛を引き起こします。
この状態を放置して、無理をして動くと、最悪、ぎっくり腰に移行する可能性が高まります。
筋肉を動かすエネルギーを回復するために必要なことは、
「血流」
「酸素」
「刺激」
の3つです。
具体的な方法を以下で紹介させていただきます。
筋肉を動かすためのエネルギーの素となるのは、水分・タンパク質・カルシウムなどといろいろあげられます。
筋肉の75パーセントは水分でできているので、水の摂取は積極的におこなってください。
また、バランスの取れた食生活を送っていただくことが、大前提としてあるのですが、それを筋肉の細胞に運ぶのが
“血液”
です。
血流を良くするために簡単にできることは、
「湯船につかる入浴で体を温める」
ことです。
それも筋肉が疲れている時は、朝風呂に入ることをおすすめします。
なぜなら、1日で一番、筋肉の機能が低下しているのが、寝起きの時間帯です。
この時に、体を温め血流を良くして、筋肉の回復が促進されます。
効果的に湯船につかる方法を、当院の別のブログでも紹介しておりますので、そちらも参考にしていたでけると幸いです。
筋肉のエネルギーを作る材料として欠かせないのが、
“酸素”
です。
ですので、仕事や家事の隙間時間や気がついたときに、意識的に深呼吸をおこなってください。
その方法として、
・肩の力を抜いて、ため息をつくように、おなかをへこませるイメージを持って、口から6秒間ほどかけて息をはいてください。
・ゆっくりと、おなかをふくらませるイメージを持って、鼻から4秒間ほどかけて息を吸ってください。
といったように深呼吸をおこなうと効率的に酸素を体に取り入れることができます。
また、体に酸素を取り入れるには、まず、息をはくことが重要です。
ですので、日常動作で、体を曲げたりねじったりするときは、息をはきながらおこなってもらうと、その後に自然と息を吸うことが伴われ、酸素を体に取り入れることができます。
運転中は同じ姿勢が多いため、その状態で筋肉が固まりがちです。
運転で固まった筋肉に適度な刺激を入れることで、柔軟性を取り戻せます。
運転で特に負荷がかかるのが、
「背中」
「腰」
「太ももの裏」
の筋肉です。
それらの筋肉を刺激するためのストレッチを以下で紹介していきます。
両方の前腕と小指をつけて、両手を天井の方向に向けて、四つんばいになります。
お尻を後方に移動させ、その状態で10秒間キープします。
それを3回繰り返してください。
上向きで寝て、両ひざの後ろで両手を組みます。
両手でかかえた足を、お尻を軽く浮かせるように胸の方向に近づけ、10秒間、キープします。
両手でかかえた足を左に倒して、10秒間、キープします。
両手でかかえた足を右に倒して、10秒間、キープします。
この3つの流れの動作を、3回、繰り返してください。
イスやベッドなどに座り、片足を斜め前に置いた台にのせ、ひざを軽く曲げ、腰に手を当てた状態にします。
ゆっくりと体を前方に上げて、太ももの裏が伸びたのを感じたら、その状態で、10秒間、キープしてください。
反対側の足も同じようにおこなってください。
それを、3回、繰り返してください。
車での移動は、経済的で小回りも効くため、大変便利です。
しかし、特に腰に負荷がかかるため、代償も大きくなる場合があります。
長時間の運転後に日常生活に支障が出ないように、少しでも腰痛を早く回復するために、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。
それでも長時間の車の運転で腰の痛みがが解消できないようでしたら、お近くの治療院にかかられることをおすすめします。
当院でも今回のようなお悩みに対して、施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
また、他に腰痛への対策のブログを書いておりますのでそちらも参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院