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胃腸 | ひさき鍼灸整骨院 - Part 2の記事一覧

ご高齢の方が腰痛を伴う正月の食生活からくる便秘となる理由とそれを解消するための方法

2024.01.10 | Category: お尻の痛み,予防,便秘,,栄養・食事・飲み物,生活習慣,胃腸,腰痛

 

正月の明けに、女性のご高齢者の方が、腰痛でご来院されました。

それとともに、正月におせちやらお餅やらと、普段、食べないような食事内容から、便通が悪くなったとの訴えもお聞きしました。

腰痛と便通の関係は深いです。

そこで今回は、女性のご高齢者のかたが、正月の食生活の変化から、便秘をともなう腰痛になる理由とその対処法について紹介させていただきます。

このブログを読んでいただくことで、腰の痛みとおつうじの悪さのお悩みが解消できます。

 

 

 

便秘とは

 

便秘とは、大腸の機能が何らかの理由で低下して、便がスムーズに排せつしきれない状態です。

便秘と判断する目安としては、

 

・1週間のうち、排便が3回未満の場合

・3日以上、排便がない場合

・毎日排便があっても残便感がある場合

 

とされています。

便秘となる理由としては、

 

・加齢による大腸の機能低下

・運動の不足・薬の乱用

・食生活

・生理前

 

などがあげられます。

また、加齢による大腸の機能の低下以外の高齢者が便秘となる特有の理由としては、

 

・摂取する食事の量の低下

・日常の生活動作の低下

・腹筋やお尻の筋肉の低下

 

などがあげられます。

これらの理由で大腸の動きが低下すると、長時間、大腸の中で便が滞在します。

そうなると、

 

・便の水分が大腸で吸収されすぎて便が硬くなる

・便がガスが発生し腸が膨れて血管や神経を圧迫する

・便が腐敗して、有害物質が発生する

・腸の中悪玉菌が増加して免疫が低下する

 

などといったデメリットがでてきます。

 

 

 

便秘と腰痛の関係

 

内臓に何らかの機能障害がでた場合、体の特定の表面に、腫れや圧痛などの反応点や反応面がでます。

これは、約100年前の治療家が発見して、改良されながら現在に引き継がれています。

便秘が起こる内臓は、大腸です。大腸が機能低下することで、体にあらわれる反応は、

 

・股関節の前面

・腰の背骨のサイドから骨盤のヘリとつなげた三角形ゾーン

・腰と胸の背骨の境目

・太ももの外側

・お尻の後ろ側の骨の中央から4センチぐらい外側

 

といったところに反応があらわれます。

この反応がでる部分をみても、大腸の機能の低下である便秘と腰の痛みとの関係が深いことがわかります。

 

 

 

まずは便秘が警告する危険な病気を見逃さない

 

便秘はときには、命に関わる病気が警告の症状としてでる場合があります。

便秘を引き起こす病気としては、

 

・椎間板ヘルニア

・過敏性腸症候群

・卵巣嚢腫

・子宮筋腫

・卵巣ガン

・腎臓がん

・大腸がん

・腸閉そく

・副甲状腺機能亢進症

・甲状腺疾患骨

・パーキンソン病

・卵巣腫瘍

・子宮肉腫

・自律神経失調症

 

などがあげらえます。

長期の便秘のほかに、貧血や疲労感など、体に違和感を感じましたら、一度病院で精密な検査をおこなってください。

 

 

 

便秘を解消するには

 

便秘をひきおこす重篤な疾患の可能性がない場合は、以下のようなセルフケアで、便秘解消のために意識しておこなってください。

 

食物繊維を摂取する

和食より洋食やファーストフードの食生活を送る方が多くなったため、食物繊維が不足してしまい、便秘を促してしまいます。

ですので、食物繊維を豊富に含んだ食材を食べて、便を柔らかくして、排せつを促しましょう。

しかも、食物繊維は腸内にいる善玉菌のエサになり、腸の機能を高めます。

その食物繊維を摂取する場合にも、注意点はあります。

食物繊維には、「水に溶けにくい食物繊維」と「水に溶けやすい食物繊維」があります。

食物繊維は食べれば食べるほど良いとイメージがありますが、それぞれにメリットとデメリットがあり、バランスよく摂取することをおすすめします。

水に溶けにくい食物繊維

メリット:

繊維が水に溶けないことで、便のかさを増ます。便が大きくなることで、腸の中の壁を刺激して、腸の動きを促し、排便を促進させます。

デメリット:

水に溶けない食物繊維をとりすぎると、便が硬く大きくなりすぎて、おなかが張って便秘をさらにキツくする場合があります。

水に溶けにくい食物繊維が多く含まれる食材:

キャベツ、キノコ類、もち麦、大麦、玄米、さつま芋、ごぼう、にんじん、ほうれんそう、小松菜、らっきょう、など

水に溶けやすい食物繊維

メリット:

水に溶けやすい食物繊維は、水に溶けることでゼリー状となり保水力が高まります。便秘は中の便は、大腸に水分を奪われて便が硬いなり、排便しにくい状態です。大腸に水に溶けやすい繊維がくることで、水分を失って固くなった便に潤いを与えて、排せつしやすい状態にします。

デメリット:

水に溶けやすい食物繊維をとりすぎると、便に水分が過剰に供給されて、下痢を引き起こしてしまいます。

水に溶けやすい食物繊維が多く含まれる食材:

海藻類、納豆、インゲン豆、ごぼう、かぼちゃ、果物など。

食物繊維の1日あたりの摂る目安

日本人の食事摂取基準では、食物繊維の一日あたりの摂取量の目標値は、

 

・男性:21g以上

・女性:18g以上

 

としています。

また、水に溶けにくい食物繊維と水に溶けやすい食物繊維を摂取するバランスは、

 

水に溶けにくい食物繊維:水に溶けやすい食物繊維=2:1

 

としています。

 

おなかをマッサージをする

腸を外から刺激する事は、腸にある神経に影響を与えます。

腸の神経の活動が高まると、腸の血管が広がり血流がよくなります。

腸に血液が流れ込むことで、腸が温まり、機能が促進されて排便を促します。

腸のマッサージの方法ですが、以下のようにしてください。

優しくおなかの右下に手を当てます。

そして、深呼吸をしながら、時計回りに手を回して、おなかを優しくマッサージします。

 

排便する姿勢

排便するときの姿勢は、背筋を伸ばして、前かがみになる姿勢が理想的です。

そうすることで、便が外に出る通り道が広がって、排便しやすくなります。

また、前傾姿勢をとる場合は、足の裏がトイレの床にしっかり接地する方が、踏ん張りやすくなります。

 

便秘に効果的なツボ 

便通を促すツボについて以下で紹介させていただきます。

ツボを押す際には、気持ちいいぐらいの強さで、深呼吸しながら、じわっと指で圧をかけてください。

 

「下痢点」

手の甲の中指と薬指の骨が交わるくぼみの少し上に位置します。

「合谷」

手の甲を上にして、親指と人差し指の骨が交わる凹みの少し上に位置します。

「天枢」

おへそから真横に指2本分の外に位置しています。

水分を取る 

便秘のとき、大腸が便の水分を吸収しすぎて、固くなって排便しにくくなります。

ですので、便に水分を供給するためにも、水分の摂取は必要です。

冬はのどの渇きを感じにくくなりますので、水分の摂取量がどうしても減る傾向にあります。

一気に水分補給をすると、腎臓に負担がかかりますので、一回につき200ミリリットルを目安に、こまめに摂取してください。

なるべく、冷たい飲み物やアルコールを避けて、常温や暖かい飲み物を飲んでください。

 

 

 

まとめ

 

便秘を放置しておくと、腰痛だけではなく、心臓の病気や脳血管の病気のリスクを高めることが報告されています。

ですので、日常生活から便秘へのアプローチをしておくことをおすすめします。

それに伴って、内臓からくる腰の痛みも緩和されます。

それをおこなうために、今回、ブログで紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。

もし、それでも便秘のお悩みが解消できない場合は、お近くの病院や治療院にかかられることをおすすめします。

当院でも便秘のお悩みの方への施術をおこなっておりますのでご相談ください。

当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。

そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。

 

他に腰痛に関するブログを書いておりますので、参考にしていただければ幸いです。

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正月の食べ過ぎ飲み過ぎでお疲れの腸へ早めのケアで快適な新年を

2024.01.07 | Category: 予防,生活習慣,疲労,胃腸,飲酒

 

年が明けて、はや1週間。日常生活のリズムも通常に戻りつつあります。

この時期の恒例行事といえば、「七草がゆ」ですね。

七草がゆは、春の七草を具材とする塩味のおかゆで、その一年の無病と息災を願って、1月7日に食べる行事です。

七草がゆを食べる別の理由としては、正月を祝う食事やお酒で弱った腸を休めるためだともいわれています。

この習慣は平安時代からのものだと言われていますが、現在においても、この時期は七草がゆを食べた方がいいほど、腸が弱って体調が思わしくない方が多いです。

そこで今回は、正月を祝う食事やお酒で、腸が弱る理由と体への影響や対処法を紹介させていただきます。

このブログを読んでいただくことで、正月で疲れた胃腸が整い、よい状態の体調を取り戻せます。

 

 

 

正月の食生活で腸がダメージを受ける理由

 

正月のおせち以外の食べるものへの調査では、

 

1位 スシ

2位 すき焼き

3位 やき肉

4位 ラーメン

5位 カレー

6位 天ぷら

7位 ピザ

8位 ぎょうざ

9位 焼きそば

10位 ステーキ

 

といった感じで、ガッツリした食がずらっとならびます。

さらに、こういった食事ともに、アルコール飲料やジュースなども正月では多く飲まれます。

さて、食事をすると、胃腸で消化吸収がおこなわれますが、この過程で、酸素が消費されて、「活性酸素」と呼ばれる物質が作り出されます。

「活性酸素」は、免疫や殺菌の働きもあるのですが、正常な体の細胞も攻撃して、体を酸化、つまりサビます。

活性酸素は、通常、体の中にある酵素によって除去されていきます。

しかし、暴飲暴食をおこなえば、活性酸素が腸の中で大量に発生して、処理しきれなくなります。

また、活性酸素を発生させる食材としては、動物性の脂肪やタンパク質、炭水化物、アルコールです。

ですので、正月の食生活は、活性酸素が腸の中で増える条件がそろうために、腸に不調がおこるのです。

では、腸が不調になると、なぜ体全体に影響が出るのでしょうか?

それは、腸の働きが、消化吸収だけではないからです。次の章で、腸の働きについて紹介していきます。

 

 

 

体全体に影響する腸の役割とは

 

腸は大きく分けると、「小腸」と「大腸」に分かれます。

腸は身長の5倍の長さと、平面にするとテニスコート1面分ほどもある臓器です。

これだけの大きい臓器には、いろいろな役割がありあります。それを以下で紹介させていただきます。

 

 

消化と吸収

腸は、食べ物を消化・吸収することが代表的な機能です。

1日の消化・吸収量は、約9リットルといわれています。

そのうち、小腸では1日に約7リットル、大腸では残りの2リットルが処理されます。

 

腸は第二の脳

腸には約1億個の神経の細胞があります。

これは人体において、脳に次ぐ多さです。

しかも、腸の機能をコントロールするのは、全て脳が支配しているわけではなく、腸が独自で判断を下すこともあり、また逆に腸が脳へ命令する場合もあります。

ですので、腸は「第二の脳」とも言われています。

 

腸は多臓器とも連携する

腸と体のネットワークは脳だけではありません。

例えば、腸の状態によって、肝臓に消化液を作らせたり、心臓の心拍数を上げさせたり、肺に呼吸数を上げさせたりと、体の機能の調整をもおこないます。

 

腸は免疫の最前線

腸に入ってくるのは食べ物だけではなく、菌やウイルスも侵入します。

そのような外敵に対して、戦ってくれるのが免疫細胞です。

全身の免疫細胞のうち、約60パーセントは、腸に存在します。

それだけ外敵が入って来やすい臓器でもあり、腸の免疫システムが体を守ってくれています。

 

腸は幸せホルモンを作り出す

幸せホルモンと呼ばれるセロトニンは、ストレスを緩和し、睡眠の質をあげ、やる気を起こさせるなど、心身に非常に影響の大きいホルモンです。

そのホルモンは、約90パーセントが腸で作られます。

 

このように腸は、体を正常に健康に機能させるために重要な役割をになっています。つまり、腸の機能が落ちてしまうと、心身ともに影響がでてしまいます。

 

 

正月の食生活でダメージを受けた腸を整える方法

 

前章では、腸は体にとって多種多様な役割を紹介させていただきました。

そこからみても、仕事や家事、学業など、日常生活を支障がなくおくるうえで、正月の食生活によってダメージを受けた腸の働きは、早めに取り戻す必要があります。

以下でその方法を紹介させていただきます。

 

程度な食事量で

正月の食生活の問題の一つに、「食べ過ぎ飲み過ぎ」があります。

それによって体調を崩してしまっていますので、適量の食事量にする必要があります。

腸の調子を整えるための適量というのは、

 

「腹6分目」

 

であることをおすすめします。

ことわざで、「腹八分目に医者いらず」「腹六分目は老いを忘れる」「腹四分目で神に近づく」と言われるほど、昔から少食は健康効果がたかいと伝えられています。

少なくとも正月の腸の疲れが感じられなくなるまでは、「もう少し食べたいな」という程度の食事量を維持してみてください。

 

よくかんで食べる

食事をする際には、一口20回以上、かむことを心がけてみてください。

また、食事をよくかんで食べることで、消化吸収を助ける以外に、以下のような効果があります。

 

・少量の食事でも満腹感が得られやすい

・ホルモンの分泌が増加して高まり、食欲が抑えられる

・唾液や消化液の分泌が増えて消化を助ける

・内臓の脂肪の分解が促進する・味覚が発達する

・アゴの筋肉が発達して表情が豊かになる

 

などメリットも多いので、食事の際には意識してやってみてください。

 

カタカナ食は控えめに

パン・ピザ・パスタ・グラタン などカタカナの食名のものは、動物タンパク質や炭水化物が原材料のものが多いです。

それらは活性化酸素を高めて腸の調子を崩す食材ですので、できるだけ避けるようにしてください。

 

食物繊維の食材をとる

食物繊維が腸に運ばれると、腸の調子を整える菌にとってエサとなります。

つまり、エサとなる食物繊維を食べることで、整腸作用のある菌も増え、腸がリカバーされていきます。

食物繊維の多くふくむ食材として、

 

・玄米、雑穀米、もち麦 などの穀類

・大豆、うずら豆、あずき、 納豆、おから などの豆類

・さつまいも、里いも。こんにゃく などの芋類

・ごぼう、キャベツ、白菜、アスパラガス などの野菜類

・しいたけ、しめじ、えのき などのキノコ類

・わかめ、寒天、ところ天 などの海藻類

 

などを意識してとってください。

 

体温を上げる 

体が冷えると、腸の働きを助けてくれる腸の中にいる菌の活動が低下します。

ですので、

 

・温かいものを食べる

・39度から41度に設定した湯船につかる

・腹巻きやカイロをして保温を心がける

 

などといったことで体の温度を上げるもしくは保つようにしてください。

 

水分を積極的にとる

腸の動きと水分は関係が深いです。水分が十分にとることで、腸の中の便が適度な硬さとなって移動しやすくなります。

便がスムーズに移動することで、腸が刺激されて、さらに腸の活動が上がります。

水分も、常温か白湯が望ましいです。

また、朝、目覚めたときに、白湯をゆっくり飲むことで、胃腸が反射的に活動をはじめます。

冬場は汗をかくことが減るため、ノドの渇きがなく、水分の摂取量が減ります。

ですので、意識してこまめに水分をとるようにしてください。

 

 

 

まとめ

 

腸の動きが悪くなると、腸が位置する部分、つまり腰周辺の筋肉も硬くなり、腰痛を引き起こしやすくなります。

正月に食べ過ぎ飲み過ぎとなるのは避けられないことですので、素早くリカバーできるように、今回、初回させていただいたことがみなさまの助けになれば幸いです。

もし、それでも腸の調子が悪いようでしたら、お近くの病院や治療院で、治療を受けられることをおすすめします。

当院でも、腸の不調に関する施術をおこなっておりますのでご相談ください。

当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。

そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。

 

他に胃腸の不調への対策に関するブログを書いておりますので、そちらも参考にしていただければ幸いです。

冬の食べ過ぎに注意!胃腸を癒す正しい姿勢

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年末の車での長距離移動で楽しい帰省を阻む「乗り物酔い」の理由と予防法

2023.12.27 | Category: 予防,疲労,睡眠,胃腸

 

当院に来院した高校生の患者様と年末のスケジュールの話題になったときに、コロナ禍で自粛していたが久々に母方の祖父母の家に帰省するのと。

ただ、里帰りが遠方で、親御さんの運転で半日もかかるそうです。

祖父母やいとこに会えるから楽しみだけど、心配なのは「乗り物酔い」だそうです。

この方のように、今年の年末に実家へ帰省される割合は、昨年に比べて28%も増加と予想されています。

そこで今回は、車に乗せてもらって実家に帰省される中で起こりやすい「乗り物酔い」の発症する理由とその対策を紹介させていただきます、

このブログを読んでいただくことで、「乗り物酔い」を防ぎながら楽しく無事に車ので帰省ができます。

 

 

 

「乗り物酔い」をおこす理由

 

乗り物酔いは、別名「動揺病」とも呼ばれます。乗り物が、道の状態やスピード、ブレーキで、揺れたり傾いたりする際、平行バランスをとるための情報を、耳と目と筋肉で収集して脳へ伝えます。

この耳と目と筋肉が、それぞれに感じる情報が一致しない場合は、情報を受け取った脳が混乱します。

その脳の混乱が、体の機能を自動で調整してくれる自律神経の働きが崩れて、「乗り物酔い」で特有の吐き気やめまいなどをおこします。

例えば、運転手は、自ら運転しているために、道を曲がったりブレーキをかけるなどの際に、あらかじめ体にかかるバランスの変化が予測できるため、一致した耳と目と筋肉からの情報が脳へ伝わります。

しかし、運転手以外の同乗者が、スマホを見ていたとして、目はスマホの画面は静止していると脳へ情報を伝えるが、耳や筋肉は車が揺れている情報を脳に伝えるんで、情報が一致しなくなる。

この一致しない情報のとき、目からの情報で体の機能を調整するのか、耳や筋肉の情報で体を調整するのか、脳の情報処理が限界に達して、混乱して、「乗り物酔い」が発症します。

乗り物酔いをしない方は、こうした目や耳や筋肉からの情報を、一致するように脳の情報処理が高い、もしくは体調が良好であるからです。

また、「乗り物酔い」がおこりやすい体質やもしくは生活習慣には、

 

・耳に機能の障害がある

・脳に機能の障害がある

・自律神経が失調している方

・血圧が低い方

・ぜんそくやアレルギーの体質の方

・睡眠が不足している方

・疲労がたまっている方

 

などがあります。

こういった「乗り物酔い」がおこる条件の中でも、

 

・睡眠不足

・空腹

・急ブレーキ急発進

・読書

 

の4つの項目がそろってしまうと、約90パーセントの人が、「乗り物酔い」を発症するという研究報告があります。

「乗り物酔い」も、きつくなると脱水症をひきおこすなど、生命の危険にもさらされる場合もありますので、しっかりとした対策が必要です。

 

 

 

乗物酔いを防ぐポイント

 

乗物酔いを防ぐためには、以下のような対策をおこなってください。

 

睡眠を十分にとる

乗物に乗る予定がわかっている前日は、必ず十分に睡眠をとってください。

そのことで、乗車中の平衡感覚の情報を脳が処理しやすくなり、乗り物酔いを防げます。

 

消化によい物を食べる

乗車前や定者中の空腹や食べ過ぎをさけてください。

消化は、空腹や満腹で特に自律神経の働きます。乗車中に自律神経が乱れる可能性も高いので、自律神経の活動を消化で活発にならない程度の消化によい食べ物を適度に食べてください。

そうすることで、「乗り物酔い」による嘔吐や吐き気を防ぐことができます。

 

乗物酔いの薬を服用 

「乗り物酔い」は、自律神経のバランスが崩れることで起きますので、薬によってあらかじめ整えてください。

「乗物酔い」の薬は、乗車する30分前には服用してください。

 

乗車中はスマホや読書を控える

車に乗車していると体は揺れているのを耳や筋肉は感じているのに、スマホの画面や本の紙面に視点を固定することで、感覚にズレが生じます。

この感覚のズレが乗り物酔いを引き起こします。

乗車中は、遠い景色をみたり、音楽を聴いたり、おしゃべりをしたりして過ごされることをおすすめします。

 

乗り物酔いのツボをおす 

ツボの中には、乗り物酔いを防ぐツボがあります。

ツボの名前は「内関(ないかん)」です。

位置は、手のひらを上に向けて、手首を曲げた時にシワができるラインの中央から、指3本分ほど肘の方に上がった部分にあります。気がついたときで結構ですので、乗車中に指で刺激をしてください。

 

 

 

まとめ

 

「乗り物酔い」は、脳の形成の成熟度のため、5歳から12歳ごろになりやすいと言われています。

とはいっても、 成人になっても、男性は約12パーセント、女性は役26パーセントの割合で発症しているという研究報告がされています。

ですので、「乗り物酔い」は誰でもおこりうる症状です。

せっかくの楽しい年末の帰省を、「乗り物酔い」で邪魔されないように、今回紹介させていただいたことが、皆様のお役に立てれば幸いです。

「乗り物酔い」の防止には、十分な睡眠が条件の一つです。

もし、「眠れない」「何度も目が覚める」「朝、起きてもだるい」ようなことがございましたら、お近くの治療院でお体を整えて、睡眠の質を上げることをおすすめします。

当院でも、健康でいるために必須である睡眠でお悩みの方に対しての治療をおこなっておりますおでご相談ください。

当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。

そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。

当院のブログで、睡眠についての対策を書いておりますので、そちらも参考にしていただければ幸いです。

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冬の食べ過ぎに注意!胃腸を癒す正しい姿勢

2023.12.23 | Category: 予防,便秘,姿勢,座り方,日常生活の動作,栄養・食事・飲み物,生活習慣,疲労,胃腸

 

 

12月は、忘年会、クリスマス、おおみそかなどイベントが多い季節です。

それに伴って、美味しい食事をする機会も増えます。

美味しい食べ物は、油・塩・砂糖など多く使われています。

そういったものを多く取り入れると、胃腸に疲れがでてしまいます。

食べ過ぎは良くないと分かっているけれども、イベントが多いと、食事を制限することは難しい。

そこで今回は、食事をとる際に胃腸が疲れにくい姿勢について紹介させていただきます。

このブログを読んでいただくことで、12月中の頻繁なイベントでの会食によって起こる胃腸を疲れにくくできます。

 

 

 

胃腸が疲れると体に与える影響

 

胃腸が疲れると、体全体に影響がでます。

特に、小腸の中には、約1億個の神経の細胞があり、脳と約2,000本の神経でつながり、体を調整するための情報をやり取りしています。

この働きから小腸は、「第二の脳」とも呼ばれています。

また、腸には体内にある免疫の細胞の約60%以上が存在して、免疫にも深く関わっています。

そして、脳の指令を受けなくても、小腸は独自でも判断して活動することもあります。

こういった体にとって重要な役割のある小腸が、暴飲暴食することで疲れると、その情報が伝わります。

そのことで、脳や自律神経にも負荷がかかり、処理できる範囲をこえると、体が活動するための調整ができなくなり、体全体に不調をもたらします。

また、胃腸が疲れることで、腰から背中にかけて痛みが発生します。

これは、内臓に異常があると、その異常がその内臓とつながりがある皮膚とか筋肉に異常がでる反射です。

12月のイベントで飲み過ぎや食べ過ぎて胃腸が疲れてると、胃腸が位置する背中や腰の筋肉にも疲れや痛みが発生するのです。

このように、胃腸は体に非常に影響力のある臓器ですので、飲食の機会が多い季節には、何らかの対策を取る必要があります。

 

 

 

胃の疲れが腰痛を引き起こした症例

 

 

70歳代女性の方が、腰痛で来院されました。

生活習慣など聞いていると、非常に健康に気を使われる方で、特に腰痛になる原因がないように思えました。

食事のことをお聞きすると、体にいいからということで、最近、もち麦を積極的に食べているとのこと。

もち麦は、食物繊維も多く、スーパーフードと言われています。

しかし、その食物繊維の多さが、消化不良や便秘、下痢などももたらします。

そういったこともあるので、一度、もち麦を食べないようにして、様子をみてくださいとお話ししました。

その方が次に来たときに、どうだったかをお聞きしたら、腰の痛みが減ったし、胃の感じも軽くなったと報告してもらいました。

良い食べ物でも、体に合わない、胃に負担をかけるものを摂取することで、胃だけではなく腰痛まで引き起こしたことがわかった症例でした。

 

 

 

胃腸を疲れにくくする姿勢

 

 

 

食べたものは、口→食道→胃→小腸→大腸→肛門 というルートを通ります。

食べたものが、消化器官というトンネルを通っているうちに、消化吸収されて最後は排せつされます。

そのルートが姿勢が悪くなることで、食べたものが通りづらくなり、胃や腸に影響を与えます。

ですので、食べるときに、以下のような姿勢でおこなうと、胃腸が疲れにくくなります。

 

イスで座って食事をとる際の胃腸が疲れにくい姿勢

 

イスに座って食事をする際の姿勢は、

 

・背もたれまで深く座る

・肩と腰のラインを平行にする

 

 

・ 足はイスの前に置き、ひざの角度を鈍角にする

・ 足の裏全体を地面につける

 

 

・ときどき、頭の位置を固定して、背骨を左右に揺らす

 

ことを意識して座ってください。

 

 

あぐらで座って食事をとる際の胃腸が疲れにくい姿勢

 

あぐらは、体への負担が大きい座り方なので、できればしない方がいい。

しかし、あぐらで座らなければいけないこともあるので、その場合は、

 

・お尻の下に折りたたんだ座布団やクッションを敷く

 

 

ようにしてください。

腰の位置が足より高くすることで、骨盤が後ろに倒れ、姿勢が伸びやすくなり、胃腸の圧迫が減ります。

 

 

 

まとめ

 

 

 

冬が旬の食材は、美味しいものが多いですので、ついつい食べ過ぎてしまいます。

年末まで、胃腸が疲れるのを防ぐためにも、今回、紹介させていただいた方法が皆様のお役に立てれば幸いです。

それでも、胃腸の調子が整わない場合は、お近くの病院、もしくは治療院で診ていただくことをおすすめします。

当院でも、胃腸の疲れからくるお体の不調に対しても施術をおこなっておりますので、ご相談ください。

当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。

そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。

 

胃腸の疲れへの対策を関連したブログで書いておりますので、そちらも参考にしていただければ幸いです。

 

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デスクワークの疲労やストレスで胃痛の症状が…

 

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食欲がないときのうどんって胃に悪い?炭水化物は分解されにくい

2023.04.15 | Category: ストレス・自律神経障害,予防,栄養・食事・飲み物,胃腸

50歳女性の方が来院されて、

 

「仕事がしんどくて、胃が痛くて」

「ものがあんまり食べれないの」

「だから、うどんばっかり食べてる」

 

というお悩みをお聞きしました。

今回ご相談いただいたような仕事のストレスから胃が痛くて食欲がなくなってしまうことはないですか?

そこで今回は、そうなった理由、対処法などを紹介させていただきます。

このブログを読んでいただくことで、ストレスによる胃の痛みからくる食欲低下を解決することができます。

 

 

胃の動きは自律神経で調整、炭水化物はなぜ消化に悪い?

 

胃腸を動かし、胃酸から保護する粘液を出す働きは、「副交感神経」という自律神経が自動的に行います。

この「副交感神経」は、体をリラックスしたり回復するための働きをします。

それとは反対に、体を動かしたり、ストレスから体を守る働きをするのが、もう一つの自律神経「交感神経」です。

「交感神経」が働いているときは、胃腸の働きはストップします。

ストレスを感じ、交感神経が働きすぎていると、胃のなかを守る粘液がだせず、胃酸で胃の中を痛めてしまいます。

また胃が動いていない状態で食べ物を食べると、食べ物が分解されにくくなり、胃もたれや食欲不振となりがちです。

そういった状態で、さらに消化されにくい炭水化物を食べてしまうと、より胃に負荷をかけて痛みを出してしまいます。

胃腸で消化されにくい食べ物成分は、脂身の多いお肉や揚げ物などの脂肪や、お米やパン、うどんなどの炭水化物などです。

これらの食べ物は、食べると腹持ちがいいのですが、腹持ちがいいということは逆に言えば消化されづらいということです。

今回の患者様は、食欲がないのでうどんばかり食べていたということでした。

確かにうどんやそうめんといったものは、喉越しが良くて食べやすいように感じます。

しかし、うどんやそうめんの原料である小麦は、水と合体すると「グルテン」という粘着質の強い物質に変わります。

粘着質の強い「グルテン」が、胃腸に入ると、胃腸の粘膜にへばりついてしまい、消化がされにくく胃腸に負担をかけます。

最近では、「グルテンフリー」という言葉が出るぐらい、小麦を避ける食事が推奨されています。

胃腸は脳との関連性が強いため、胃腸に負担をかけることが、体全体の調子を落としてしまうからです。

 

 

胃腸の調子を取り戻し、消化・分解を上げるには

 

ストレスによる胃腸の調子が悪い時に行うことは、

 

消化の良いものを摂取

胃腸の状態があるいときに避けるべき食べ物は、高い脂肪分が含まれる天ぷらや脂身の多いお肉、炭水化物のお米やうどん、パンといった小麦が含まれる食品です。

それに対して、消化の良い食べ物は、タンパク質です。

炭水化物が消化に5時間ほどかかるに対して、タンパク質は3時間ほどで消化されます。

赤みのお肉や魚、豆腐や納豆といった大豆製品などタンパク質を中心にとることで、胃腸の負担を減らすことができます。

 

食べない時間を作る

胃腸の調子が悪い時は、あえて食べない時間を作るという手段もあります。

人間の体は、半年で細胞のほとんどが入れ替わります。その中でも、胃腸の中の細胞の入れ替わりが一番早く、1〜2日で入れ替わります。

胃腸に食物を12時間から16時間ぐらい入れるのを避けると、胃腸の動きを徐々に取り戻すという研究結果が出ています。

16時間というと長い気がしますが、睡眠時間を利用するとやりやすいです。

夜寝て、朝食を抜き、昼ごはんを消化の良いものを食べるといった生活を2〜3日続けるという手段も有効です。

ただし、食事はしなくても、「水分」はしっかり摂ってください。

水分を取らないと、体のエネルギーがうまく働きません。

できれば水分は、常温か温かいものを選択してください。

 

お腹を温める

胃腸が痛い時は、ホットマットや湯たんぽ、カイロをお腹に当ててみてください。

そうすることで、体がリラックスして副交感神経が働きやすくなり、胃腸が働き始めます。

当てる体勢は、お腹の緊張が緩みやすい、膝を立てて上向で寝ることをお勧めします。

 

それでも胃腸が痛い時は

生活習慣を変えても胃腸の痛みが取れない場合は、胃腸を動かす自律神経の働きの調節が必要となります。

自律神経と背骨は非常に関係性が深いです。

背骨が歪むと、自律神経の働きもうまくいかなくなることが多いです。

ですので、お近くの専門の治療院で、体の歪みを調整してもらうことをお勧めします。

 

 

ストレスから胃の調子が悪い方への当院の治療の流れ

 

当院もこのストレスによる胃の不調に対しての治療を行なっております。

当院では、

①患者様からご自身が感じるお身体の状態、それによって起こっているお悩み、治ることで何ができるようになりたいかを、しっかりお聞きします。

②体のどの部分に歪みが出ているのかを、姿勢や体の動きなどを検査します。

③体のバランスを整える整体・体の硬い部分を和らげる鍼治療・体の回復を助ける電気治療などを使い「体の歪み」を整えます。

④治療後は、体を整えた状態を維持するために、ご自宅でやっていただきたいセルフケアの方法をお伝えします。

⑤今後、治していくための計画についてお話しさせていただく。

といった流れで、治療をさせていただきます。

当院で治療を受けていただき、体を整えることで、胃の痛みを緩和し、それを良い状態を維持できる体を作ることができます。

 

 

まとめ

 

当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや必要とされていることをしっかりとお受けし、治った先にある希望する将来像を共有して、一緒に治していく治療院を目指しております。

 

監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広

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