- Blog記事一覧 -仕事始めの疲れ、入浴でスッキリ回復!その効果と正しい入浴法
「年末年始は、ゆっくり休んだけど」
「年が明けて仕事が始まったら忙しくて」
「疲れが全然取れなくて」
と、年末年始の長期の休暇でせっかく回復した体が、あっという間に疲労こんぱいになっていませんか?
ましてや、冬は気温が低下するために、それに対応するために、体力を消耗します。
このような新年早々の冬場の疲労回復に有効で簡単に取り掛かれる方法は、
「入浴」
です。
そこで今回は、入浴の効果と効果をあげるための入浴の方法を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、年明けの仕事始めの忙しさによってたまった疲労を解消できます。
入浴をすることで、体にさまざまな良い影響をでます。
入浴によるメリットを以下で紹介していきます。
毎日、入浴することで、重大な病気を予防できるということがわかっています。
統計では、毎日、入浴しているしている人は、週2回以下の入浴の人に比べて、
・心筋梗塞を起こすリスクが35パーセント低い
・脳出血を起こすリスクが46パーセント低い
などといった報告がされています。
また、毎日、入浴している人の方が、血糖値のコントロールが良く、糖尿病予防にも役立つんではないかと言われ始めています。
入浴 入浴することで、ストレスを受けたときに発生するストレスホルモンが、血液の中で減ります。
逆に、ストレスを緩和する幸福ホルモンが、血液の中で増えることがわかっています。
このように入浴するだけで、ストレスが緩和されます。
人間が生命を維持するために、自動で体の機能を調整してくれるのが、自律神経です。
自律神経は、基本的には、自動で動く神経なので、自分の意思ではコントロールできません。
自律神経には、交感神経と副交感神経のふたつの神経に分かれます。
交感神経は、体が活動するために、体を調整します。
副交感神経は、体を回復またはリラックスするために働きます。
自律神経は、環境に応じて自動的に体を対応させるので、入浴時のお湯の温度で体を対応させることで、自律神経を調整できます。
39から41度の温度のお湯に入浴することで、副交感神経が働き始め、体をリラックスして回復モードにします。
また、42度以上のお湯に入浴すると、交感神経が働き始め、体がシャキッとして活動モードとなる。
このように、自分の意思ではコントロールできない自律神経ですが、入浴の環境を変えることで、自律神経を調整する方向に持っていけます。
成人の5人に1人は不眠に悩んでいると言われています。
睡眠の質は、眠り始めの90分に、いかに深く眠れるかにかかっています。
それには、いったん体温を上げて、下がっていくタイミングで寝始めると、最初の90分に深い眠りができるということが、さまざまな研究でわかっています。
つまり、いったん入浴で体の体温を上げる、お風呂から出てから体温が下がっていく適切な時間で、入眠を始めることで、質の良い睡眠を手に入れることができます。
しかも、先ほど自律神経の項で説明させていただきましたが、39度から41度内のお湯で入浴することで、副交感神経が働き、体がリラックスと回復モードになる。
そのことで、さらに睡眠の質を上げることができます。
血液は、人間の細胞に、酸素や栄養を体に運び、老廃物を回収します。
血液の流れがとどこおると、体の回復が遅れて、疲労がたまります。
入浴することで、血管が開き、体に水圧がかかることで、血流がよくなります。
その結果、疲労からの回復が促進します。
体温が1度上がると、免疫力が5〜6倍になる。
しかし、体温が1度下がると、免疫が30パーセントも下がります。
冬は、特に、寒い季節なので、体温が下がりやすくなります。
入浴によって、体温を上げることで、免疫力を回復できます。
医学的に正しい入浴のスタイルは、
「40℃・10分・全身浴」
が基本です。
入浴する際の温度、時間、湯船のつかり方について、それぞれを以下で紹介さえていただきます。
入浴で最もほしい効果は、温熱効果です。
体の温度を上げることで、体の中でさまざまな効果が発揮されます。
ですので、お湯の温度が38℃では、体温と同じぐらいですので、環境が入浴前と変わらず、体は変化しません。
また、お湯の温度が42℃以上に入浴すると、体が興奮しすぎて、血圧が上がり、血液に粘りが増したりと、副反応がでてしまいます。
ですので、適切な温度は、39℃、40℃、41℃となります。
39℃では日本人はややぬるいと感じ、41℃では論文によっては血圧が上がると書かれています。
そうなると、40℃のお湯の温度で入浴するのが最適です。
湯船につかる時間が短すぎても、入浴による体への効果が得られにくくなります。
10分入浴することで、体温は、0.5〜1℃上がり、血流も上がることがわかっています。
また、10分以上となると、体温が上がりすぎて、脱水症状や熱中症の発症の心配もでてきます。
長くとも、15分ぐらいまで、ベストは10分です。
もう少し長く入りたい方は、入浴の途中で水分を補給するか、入浴して10分たったら、いったん湯船からでて、洗い場で体を洗ったり涼んだりして、体温を下げてからまた湯船に入りなおしてください。
入浴する際に、全身浴をすることで、
「温熱」
「浮力」
「水圧」
の効果が体に受けられます。
全身浴を10分することで、体温を0.5〜1℃上げることができます。
体温が上がれば、内臓の機能向上や筋肉の疲労が改善、睡眠の質の向上など、ざまざまな効果を生み出します。
入浴中は、体重を軽く感じますが、これは浮力の効果です。
首まで湯船につかった場合は、体重が10分の1ほどです。
陸上では、重力によって常に体に負荷がかかっています。
入浴中は、その重力から解放され、関節や筋肉の緊張が緩み、疲労が回復モードになる。
ですので、たっぷりお湯をはった湯船に体を沈ませて入浴することをおすすめします。
湯船に入ったときに、お湯の重さ分、体にかかる圧が水圧です。
この水圧がかかることで、体が軽く締め付けられて、全身がほぐされます。
また、この締め付け効果で、温熱効果と同様に、筋肉や血管に圧がかかり、血流の流れが良くなります。
入浴は、体によい影響を与えますが、危険を呼び込む場合もあります。
入浴時の注意点について以下で紹介さていただきます。
毎年、約2万人の方が入浴中に亡くなられています。
特に、持病のある方やご高齢者の方の率が高いです。
入浴時のリスクを減らすためのブログを書いておりますので、詳しくはそちらを参考にしてください。
外出後に、家に帰ってきたとき、ご飯を先に食べるべきか、お風呂を先に入るべきか迷うところです。
医学的には、食事の方が先がよいとされています。
ただ、食後すぐに入浴すると、食べたものを消化や吸収するために、胃腸に集まった血液が、全身に散らばってしまいます。
そのことで、胃腸の機能が低下して、消化不良を引き起こしやすくなります。
ですので、少なくとも、食後、30分から1時間開けてから入浴することが理想です。
全身浴に対して、半身浴があります。
半身浴は、ダイエットや美容への効果があるとして、すすめられることがあります。
半身浴自体は、悪くなはないのですが、その名の通り、効果が半分になる。
例えば、全身浴は体温を0.5〜1℃上げるために10分で済むところを、半身浴では20分かかります。
そのため、入浴の基本は、全身浴なのです。ただ、場合によっては半身浴の方が良い場合があります。
湯船に肩までつかったら息苦しさを感じた場合や心臓や肺の持病をお持ちの場合は、半身浴が適しています。
全身浴で体に違和感を感じる場合で、何かしら体に不調が隠れている場合もありますので、かかりつけの病院で、一度相談してください。
冬場でも、湯船につからず、シャワーですまされる方も少なくありません。
湯船につかると、少なくとも0.5℃の体温が上がりますが、シャワーでは0.2℃程度しか体温が上がりません。
このように、温熱効果が低下するほかに、浮力や水圧の効果もほぼない状態です。
ですので、シャワーは湯船につかる入浴に比べて、疲労を回復する効果が期待できません。
湯船につかるのは気が乗らないことや、湯船の清掃が面倒なこともありますが、長い目で見て、体の健康のためには、湯船につかられることをおすすめします。
1月は、新年からの仕事の忙しさや冬の寒さによって、体が疲労しやすくなる月です。
それを回復するためにも、正しく入浴することをお勧めします。
今回、ブログで紹介させていただいたことが、皆様にとってその助けになれば幸いです。
それでも、1月の環境で起こりやすいお体の疲労が取れない場合は、お近くの治療院に受診されることをおすすめします。
当院でも、今回のようなお悩みへの施術をおこなっておりますのでご相談ください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
他に疲労に関してのブログを書いておりますので、参考にしていただければ幸いです。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広