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予防 | ひさき鍼灸整骨院 - Part 40の記事一覧
ご来院された50歳代女性の方に、
「歩いてたら前に突進する感じにつんのめるんですけど・・・」
「テレビでウォーキングの番組やってた通りしてたんだけど・・・」
「足の裏のへんなところにマメもできて痛いし・・・」
といったご相談を受けました。
このような健康番組のやり方で歩いたら、お体の調子がおかしくなったことはないですか?
今回は、当院での実例とそうなった理由、対処法などを紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、を、解決することができます。
さらに詳しくお話を伺いました。
そもそも何でウォーキングを始めたんですか?とお聞きしたら、
「仕事を辞めてから、ゲームやテレビばっかり見て、自分でも体力落ちているのを感じて、これじゃあかんと思って」
とのことでした。
さらに、番組で言ってたのはどんな歩き方ですか?とお話を伺いました。すると、
「内腿を締めて」
「ひざを伸ばして」
「つま先を上げるようにして」
「大股で」
「早く歩いたりゆっくり歩いたりする」
などなど、番組で言ってた通りにかなり細かく、歩くフォームをチェックしながら歩いたそうです。
足の裏を見せていただくと、マメがあちこちにできて、カチカチになっていました。
体のバランスも、左のつま先が外に向き、肩や腰が右に下がって、首が左に倒れるといった感じで、体にかなり歪みが生じていました。
マメができたのは、フォームを意識するあまり、体のバランスが悪くなり、転ばないように踏ん張った結果なったと思われます。
今回ご相談いただいた50歳の女性の方には、まず、第一に運動不足を解消するために、ウォーキングを選択されたのはすばらしいとお伝えしました。
ウォーキングが一番全身に効く運動です。
お聞きしたウォーキング番組で言っていることも、理論にはかなっています。
ただ、番組で言っていた多数のことを同時にこなすには、かなり基礎体力がいる内容でした。
挑戦した結果、体に無理が出たようです。
これはやる方の体力次第で、やってみないとわからないことです。
チャレンジすることは、とても素晴らしいと思います。
挑戦して、合わないようでしたら、撤退するもしくは、やれることからやっていけばいいかと思います。
体に合ったウォーキングをすれば、足の裏のマメもなくなり、ツンめるような歩き方にはならなくなります。
ウォーキング自体は続けてもらいたいので、
「意識する体の場所を一つに絞りましょう」
と提案させていただきました。
理由として、たくさん気をつけるポイントを意識して歩いていると、意識と体の動きにズレができて、体を痛めてしまうためです。
提案させていただいたことは、
「足の親指だけに意識をもつ」
格闘技の足運びでも、体を安定させるために足の親指は重要視されています。
それだけできれいなウォーキングフォームに自然となっていきますとお伝えしました。
ウォーキング中は、「親指」「親指」つぶやきながら歩いてもらうだけで、いい歩き方ができます。
また、それを行うにも、歪んでしまったお体をまずは整えて、親指に力が伝わりやすい体にしていきましょうともお伝えしました。
当院は、今回のようなウォーキング番組を見て、チャレンジしたことで体を痛めた方に対しての治療も行なっております。
当院では、
①患者様からご自身が感じるお身体の状態、それによって起こっているお悩み、治ることで何ができるようになりたいかを、しっかりお聞きします。
②体のどの部分に歪みが出ているのかを、姿勢や体の動きなどを検査します。
③体のバランスを整える整体・体の硬い部分を和らげる鍼治療・体の回復を助ける電気治療などを使い「体の歪み」を整えます。
④治療後は、体を整えた状態を維持するために、ご自宅でやっていただきたいセルフケアの方法をお伝えします。
⑤今後、治していくための計画についてお話しさせていただく。
といった流れで、治療をさせていただきます。
当院で治療を受けていただき、体を整えることで、快適にウォーキングができるような体を作ることができます。
治療後は、
「まっすぐなってるのがわかる」
「すごい踏ん張りやすい」
「足が軽い」
などの感想を述べられていました。
健康番組通り実践すると、体を痛めて来院される方は結構いらっしゃいます。
大部分は、いいことをされているのですが、やる内容が上級編なことが多くて、ご自身のお体にフィットしていないことが多いです。
健康の番組や健康の本の内容をやってみようと思われた際は、ご相談ください。
患者様ご自身にあった運動を、その内容からご提案させていただきます。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや必要とされていることをしっかりとお受けし、治った先にある希望する将来像を共有して、一緒に治していく治療院を目指しております。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
「私って側弯症なんですか?」
と、毎月1回、お身体のメンテナンスに通院されている70歳代の女性の方が聞いてこられました。
どうしてそう思われたんですか?とお聞きすると
「久々に会った友達がかなり身長が縮んでいて、びっくりして」
「話してたら、腰が痛いから整形外科に行ったら、側弯症って言われたって。」
「私も先生に治療したら真っ直ぐなるけど、1ヶ月したらまた歪んでくるし」
「腰痛もあるから、私も側弯症じゃないかと思って・・・」
というようなご質問を受けました。
そこで今回は、大人の側湾症について、特徴や症状、治療法などを紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、側湾症についての不安を解決することができます。
側湾症とは体を真正面から見て、背骨が横にカーブしている状態です。
そして、タイトルに、“大人の”とわざわざつけたのは、
側湾症の約75%は、「特発性側弯症」と呼ばれ、
乳幼児〜思春期の女性がよく発症するものだからです。
また側湾症の種類としては、
①特発性側弯症
→乳幼児〜思春期の女性に発症
②神経筋性側弯症
→脳性麻痺や脊髄性筋萎縮症など神経や筋肉の病気に伴って発症する
③先天性側弯症
→背骨が生まれつき奇形してることによって発症する
④神経線維腫症側弯症
→皮膚に茶色い斑点を伴う遺伝子の病気の症状
⑤間葉性側湾症
→細胞と細胞を繋げる力が弱い遺伝子病であるマルファン症候群体に伴っておきる側弯症
⑥変性側弯症症
→加齢によって背骨と背骨の間にありクッションの役割をする椎間板が変形することで起こる。中高年以上の女性に多い
⑦疼痛性側弯
→腰が痛い時に反射的に筋肉が縮むことで一時的に側弯する
⑧代償性側湾
→股関節や膝、足首などの関節の位置の歪みが骨盤を横に倒し、それを補うために腰が一時的な横への側弯。
今回ご相談していただいた70歳代女性の方は、
・今まで背骨のレントゲンでも、病的に曲がっていると指摘されたことがない
・当院の背骨で触診や動作で検査した際の状態
から、あえて側湾症というカテゴリーでいえば、⑦疼痛性側弯のと⑧代償性側湾。
本当の側湾症というほどではなく、単純に日常生活動作のクセから起きる体の一時的な歪み。
整体治療を施せばしっかり治るものでした。
70歳代女性のお友達は、身長がかなり縮んでいるということですので、⑥の変性側弯症なのかもしれません。
前節であげた、
①特発性側弯症
②神経筋性側弯症
③先天性側弯症
④神経線維腫症側弯症
⑤間葉性側湾症
⑥変性側弯症
の一般的な治療法は、運動療法や装具による保存療法、手術などになります。
⑦疼痛性側弯
⑧代償性側湾
は、適度な運動や生活習慣の見直し、整体や鍼治療で改善が可能です。
ご自身どの側弯症なのか知りたい場合は、まず専門の病院で診断されることをおすすめします。
お近くの側弯症専門の病院は、こちらの日本側彎症学会のホームページ
(https://www.sokuwan.jp/patient/docters_kanto.html)
からお探しください。
当院の治療が適応する側湾症は、⑦疼痛性側弯と⑧代償性側湾です。
また、⑥変性側弯症で、骨自体の変形が起きている場合は、背骨を正常な状態に戻すことはできませんが、変性側弯症にともなっておきる腰痛や肩こりの症状を良くする治療はできます。
当院の治療の流れとしては、
①患者様からご自身が感じるお身体の状態、それによって起こっているお悩み、治ることで何ができるようになりたいかを、しっかりお聞きします。
②体のどの部分に歪みが出ているのかを、姿勢や体の動きなどを検査します。
③体のバランスを整える整体・体の硬い部分を和らげる鍼治療・体の回復を助ける電気治療などを使い「体の歪み」を整えます。
④治療後は、体を整えた状態を維持するために、ご自宅でやっていただきたいセルフケアの方法をお伝えします。
⑤今後、治していくための計画についてお話しさせていただく。
といった流れで、治療をさせていただきます。
当院で治療を受けていただき、体を整えることで、体の歪みを緩和し、それを良い状態を維持できる体を作ることができます。
今回ご質問いただいた70歳女性の方は、治療後にご自身のお身体が整ったの状態を見て、
「治療受けるとホントまっすぐになるから不思議」
「ちゃんと良くなるってことは、大丈夫なんですよね」
「私がこうなんやから、友達にも来るように言います」
と安心してお帰りになりました。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや必要とされていることをしっかりとお受けし、治った先にある希望する将来像を共有して、一緒に治していく治療院を目指しております。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
気候的にはまだまだ寒いですが、先日、早くも
“花粉症”
を訴える方が来院されました。
毎年、花粉症シーズンになると、当院でおこなっている花粉症メンテナンス治療をご希望される方が多くいらっしゃいます。
今回は、当院で花粉症で来院された方の実例を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、“花粉症”のお悩みを解決することができます。
毎月1回、お身体のメンテナンスでこられている金属加工業の40歳男性の方が、治療を始める前に、
「先生、去年やってもらったあの鍼の治療やってもらえないですか?」
「あの治療?」
「花粉症の・・・」
「あ、はいはい、花粉症の鍼治療、首への」
「去年やってもらったら効いたんで」
と話はじめられました。さらに詳しく現状として、
・鼻がぐずぐずいする
・息苦しい
・体が重だるい
と去年も味わった花粉症独特の症状や体調が出ているとのことでした。
花粉症は、花粉が体に入ってくることによって、体を自動で調整する機能が誤作動を起こすことによって発症します。
当院の花粉症への鍼治療は、その誤作動を整えることで効果をだしています。
この治療は、研究によって効果が医学的に証明されています。
ご興味のある方は、下記のリンク先をご覧ください。
「鼻アレルギーに対する星状神経節刺鍼の効果」https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam1981/38/3/38_3_281/_pdf
「頸部交感神経幹近傍鍼通電刺激の鼻部の鼻部皮膚温に及ぼす効果」https://www.meiji-u.ac.jp/bulletin/2012-06/02_ando.pdf
ただ、この鍼治療法はちょっと特殊で、どこでも受けれるわけでもないです。
もしお世話になっている治療院がございましたら、この治療法をやってもらえるか聞いてみてください。
この治療法のメリットとしては、なんと言っても即効性があるということです。
多くの方は鍼をしたその日か、翌日から効果を感じていただけます。
しかも1回から3回ほどの治療で、効果が半年から1年持続します。
デメリットとしては、そもそも鍼が苦手・怖いという方にとっては、治療をうけるための心のハードルが高いということでしょうか。
ただ、実際に鍼はほとんど痛くないか、痛みがでてもチクっとするだけで、4箇所にうつだけで、治療時間も3分もかからないものです。
初めて鍼をされた方は、「なんだこんなもんか」とおっしゃる方がほとんどです。
当院はこの「花粉症」に対しての鍼治療を行なっており、さらにその効果が高まるように花粉症によっておこる体の歪みの治療も併せておこなっております。
当院では、
①患者様からご自身が感じるお身体の状態、それによって起こっているお悩み、治ることで何ができるようになりたいかを、しっかりお聞きします。
②体のどの部分に歪みが出ているのかを、姿勢や体の動きなどを検査します。
③体のバランスを整える整体・体の硬い部分を和らげる鍼治療・体の回復を助ける電気治療などを使い「体の歪み」を整えます。
④治療後は、体を整えた状態を維持するために、ご自宅でやっていただきたいセルフケアの方法をお伝えします。
⑤今後、治していくための計画についてお話しさせていただく。
といった流れで、治療をさせていただきます。
当院で治療を受けていただき、体を整えることで、花粉症を緩和し、それを良い状態を維持できる体を作ることができます。
ブログ冒頭、花粉症の治療を希望された患者様は、お帰りの際には、
「鼻が通った」
「体が楽やわ」
「今年はこれでいけそうです」
とニコニコしてお帰りになりました。
花粉症は日常生活のクオリティを下げてしまいます。
それを防ぐためにも、本格的に花粉症シーズンに入る前に、先手必勝で治療を行っておくことをお勧めします。
花粉症の治療をご希望の際には、ご予約や院での問診の際にご遠慮なくおっしゃってください。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや必要とされていることをしっかりとお受けし、治った先にある希望する将来像を共有して、一緒に治していく治療院を目指しております。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
今日2月22日は、猫の日。
日付が2・2・2と並ぶので、並んだ数字をにゃー・にゃー・にゃー猫の鳴き声見立てたことからきているそうですが。
それはともかく、受験シーズンも終盤ですね。
先日、受験をひかえた女子中学生が来院。
“勉強してたら首がすぐ痛なるし、朝起きて首回したらボリボリ音鳴って、ちょっと怖いんですよ”
と話し始め、一緒についてこられた親御さんも、そのことで受験勉強に支障がでるのを心配されておられました。
そこで今回は、このような受験勉強による首の痛みについて、実例を交えてそうなった理由、対処法などを紹介させていただきます。
このブログを読んでいただくことで、受験勉強による首の痛みを解決することができます。
来院された女子中学生はさらに、さらに詳しく生活習慣やそのなった時どうしているのかを聞いていくと、
・夏に部活を引退してからは、勉強で机に座っている時間が長く、運動不足は感じている。
・夜遅くまで勉強するので、寝不足気味。
・首があまりにも痛いときは、痛み止めを飲んでいる。
・試験の過去問をタブレット使って勉強してるから、目が疲れる。
また親御さからも、
「この子、机に顔をひっつけるような姿勢で勉強をしているんですよ、ので、そのせいかと思って注意はするのですが・・・」
受験もラストスパートで、首の痛みで勉強に集中できないのは困るとのことでした。
高校受かったらなんかしたいことある?と聞いたら、
「高校受かったらスマホを買ってもらえるの、みんなとやっとやりとりできるの楽しみなの」
と可愛い受験後の楽しみも聞かせてもらいました。
受験後の楽しみを聴かせてもらったからには、かなえるためにもしっかり治療に取り組みました。
お話を聞かせていただいあと、検査を行いました。
まず、女子中学生の方の座り姿を見ていると、顔を前に突き出し背中を丸めた状態、いわゆる“猫背”と言われる状態。
首の動きをチェックしてみると、特に頭と首の境にかなり歪みがでていました。
頭と首の境は、神経や血管、筋肉が多数交差するスクランブル地点です。
勉強姿勢が、頭と首の境目に歪みが生じさせて、交通渋滞を起こし、首の痛みを誘発させていることがわかりました。
検査結果としては、親御さんがおっしゃったように、首の痛みは確かに勉強姿勢からくるものです。
解決策は、姿勢良く勉強することなんですが・・・。
しかし、姿勢良く勉強するなんて、現実問題むずかしい。
試験も差し迫っておりますし、勉強中は集中できる姿勢でさせてあげていいかと思います。
ただそうするには、勉強の合間にセルフケアをするなり、今回ご来院ただいたように体のメンテナンスが必要となります。
しかも今回は、夏に部活を引退した後から半年かけてこの状態になったため、首の歪みだけでなく、腰や足など全身に歪みが及んでいました。
治療後は、勉強して首に疲れを感じた時にやってほしいセルフケア
“猫の首つまみ”
をお伝えしました。
その方法ですが、やり方はとても簡単。
首を前に倒し、頭と首の境目をつまみあげ、20秒静止させます。
腕が首に回らず、首がつまめないないようでしたら、別の方法です。まず、アゴの下あたりの首に両手を当てます。
そのまま優しく皮膚を首の真ん中に集めるように、頭と首の境目をさすりあげます。
首の真ん中あたりに指先が到達したら、その状態で20秒維持します。
回数は一回だけで大丈夫です。
注意点は首はとても敏感ですので、優しく行なってください。
当院はこのように「受験勉強をしてると首が痛い」と訴える方に対しての治療を行なっております。治療の流れとしては、
①患者様からご自身が感じるお身体の状態、それによって起こっているお悩み、治ることで何ができるようになりたいかを、しっかりお聞きします。
②体のどの部分に歪みが出ているのかを、姿勢や体の動きなどを検査します。
③体のバランスを整える整体・体の硬い部分を和らげる鍼治療・体の回復を助ける電気治療などを使い「体の歪み」を整えます。
④治療後は、体を整えた状態を維持するために、ご自宅でやっていただきたいセルフケアの方法をお伝えします。
⑤今後、治していくための計画についてお話しさせていただく。
といった流れで、治療をさせていただきます。
当院で治療を受けていただき、体を整えることで、受験勉強してる際にでる首の痛みを緩和し、勉強に集中できるようになります。
治療後、女子中学生は、
・「首が軽くなった、楽や~」
・「目が見やすい、なんか明るい」
・「あ〜、体が伸びる~、なんかスッキリした」
一緒についてこられた親御さんも、
「ほんまや、背が伸びた感じがするね〜」
と感想を述べられていました。
このように当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや必要とされていることをしっかりとお受けし、治った先にある希望する将来像を共有して、一緒に治していく治療院を目指しております。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広
暑い夏でも、多くのご高齢者の方が卓球やグランドゴルフなどスポーツを楽しまれておられるようです。
厚生労働省でも、高齢者の新型コロナウイルス感染予防として、体力と免疫力を向上のために積極的にスポーツすることを推奨してます。
スポーツをするメリットの一つとして、心地よく疲労することで寝つきもよくなり、質のいい睡眠がとれることです。
しかし、そんないい睡眠がとれている晩に限って足がつることが多くないですか?
「寝てるときに背伸びすると気持ちいいんやけど、すぐ足つってまうんよ…」
「血圧のこともあるから塩分控えてるんやけど、それでこんなに足つるんかな…」
「ふくらはぎだけじゃなくて太ももの内側までつることもあって、なんかの病気ちゃうかと思ってまう」
と足をつってしまうと痛い思いをするだけでなく、色々な疑問や心配がでてしまいます。
そこで今回、ご高齢者の方が夏にスポーツをすることで足がつりやすくなる原因と予防法を紹介させていただきます。
これを知っていただくことで、就寝中に足がつって痛みで飛び起きることを防ぐことができます。
スポーツをする際、限界以上に筋肉を伸ばしたり縮めたりさせると、痛めてしまいます。
筋肉にはそれを防ぐための自動調整システムがあります。
この自動調整システムは、筋肉の状態が「伸びているよ~」「縮んでいるよ~」と感知するセンサーである
「筋紡錘(きんぼうすい)」
「腱紡錘(けんぼうすい)」
と、その情報をもとに筋肉の状態を適切に保つため「縮め!」「伸ばせ!」と命令する
「脊髄(せきずい)」
で構成されています。
この自動調整システムは、以下のような2パターンの系統があります。
【パターン1:筋肉が伸びた時】
筋肉が伸ばされる
↓
筋紡錘が感知し、その情報を脊髄に送る
↓
脊髄が情報をキャッチし、筋肉に縮むように命令をだす
↓
命令を受けた筋肉が縮む
【パターン2:筋肉が縮んだ時】
筋肉が縮んでる
↓
腱紡錘が感知し、その情報を脊髄に送る
↓
脊髄が情報をキャッチし、筋肉に伸ばす(緩める)ように命令をだす
↓
命令を受けた筋肉が伸びる(緩む)
この2つのパターンがうまくいくことで、筋肉の伸縮は適度に保たれ傷めずにスムーズに動くことができます。
しかしスポーツで筋肉を使いすぎると、この自動調整システムに誤作動が発生しやすくなります。
ミネラルは体に必要な5大栄養素の一つです。
体にとって必須なミネラルは16種類ありますが、そのなかでも特に、
・マグネシウム
・カルシウム
・ナトリウム
・カリウム
が筋肉の状態を感知するセンサーである「筋紡錘(きんぼうすい)」や「腱紡錘(けんぼうすい)」が働く材料として使われます
スポーツで筋肉を使いすぎると、この4つのミネラルが過度に消耗します。
そうなると筋肉の状態を感知するための材料が不足することで、「筋紡錘(きんぼうすい)」や「腱紡錘(けんぼうすい)」の働きが鈍くなります。
結果、特に【パターン2:筋肉が縮んだ時】による誤作動で、
筋肉が縮んでる
↓
腱紡錘の感知が鈍くなり、その情報を脊髄に送れなくなる
↓
脊髄は情報が来ないので、筋肉に伸ばす(緩める)ように命令が出せない
↓
命令が来ないので筋肉は縮み続ける
↓
筋肉が過度に縮みすぎて痙攣(けいれん)をひきおこす
↓
筋肉に痙攣が起こることで、いわゆる「足がつる」状態をひきおこす
といった過程で、ミネラル不足が「足がつる」状態を引き起こしてしまいます。
人間は体重の60%が水分で占めています。
体にある水分に色々な栄養素が溶け込むことで、全身にその栄養素を運び受け渡すことができます。
ミネラルも水分に溶けている栄養素の一つです。
スポーツをすると、汗や吐く息から水分が失われすぎると、全身へのミネラル受け渡しが悪くなります。
結果、「原因その①“ミネラル不足”」でのべたような筋肉の自動調整システムに誤作動を引き起こし、「足がつる」状態を引き起こしてしまいます。
ちなみに、体重の3%以上の水分が失われると生命維持が崩れるとされていますほど、水分不足は体に深刻なダメージを与えます。
血液には、赤血球や血小板・ミネラル・水分など色々なものが含まれます。
その血液は、心臓から押し出す力だけではなく、体の筋肉が縮んだり伸びたする際に血管を刺激して、ポンプのような作用をして全身に流れていきます。
スポーツをすると多かれ少なかれ筋肉が疲れます。
筋肉が疲れることでポンプ作用が弱くなり、血流が悪くなります。
そうすると筋肉の伸縮に必要なミネラルが全身にいきわたりにくくなります。
結果、水分不足の時と同様に「原因その①“ミネラル不足”」でのべた筋肉の自動調整システムに誤作動を引き起こし、「足がつる」状態を引き起こしします。
スポーツをする“筋肉痛“が多かれ少なかれおこります。
筋肉痛を感じるのは、スポーツ直後より少し時間がたってからの方が多いのではないでしょうか?
スポーツをしてから筋肉痛が発生するまでにかかる時間は、
“12~48時間後”
とされています。
つまり昼間にスポーツをした後に筋肉痛が起こりはじめるのは、ちょうど就寝中にあたることが多いとも言えます。
筋肉痛が起こるということは、血液を全身に流す筋肉ポンプ作用が弱くなり「原因その③“血流不足”」で述べたような過程で足がつってしまいます。
以前、毎日足がつって、むくみもきつくて歩きにくいので何とかしてほしいと来院された患者様がおられました。
足のつりやむくみの多くの場合は、筋肉の疲労や血の流れの悪いことで起こりますので、整骨院で治療することを選択されるのはいいと思います。
ただその時は、検査しようと少し足に触ったり体の向きを変えるだけで足がつり、ふくらはぎのむくみ方が通常の感触ではなかったため、内科に行って検査されることをお勧めしました。
結果は、透析を検討しないといけないほど腎臓機能が低下したことがわかりました。
腎臓が悪くなると、体からでる毒素を排出できなくなり、最悪の場合は心臓が停止するなど生命の危機につながります。
このようなこともありますので、「足がつる」症状が頻繁に起こるようでしたら、病気の可能性を頭に入れておかれてもいいと思われます。
放置しておくと危険な病気は以下のように記しましたので、「足がつる」以外の症状もあわせて参考にしてください。
病気の種類 | 筋肉がつる以外の症状 |
糖尿病 | のどの渇き・疲労感・多尿・頻尿 |
腎臓・肝臓機能の障害 | |
腰の脊柱管狭窄症 | 腰痛・足のしびれ・歩くと足がしびれたり痛み、しばらく休むと歩けるようになる |
腰の椎間板ヘルニア | 腰痛・足のしびれ |
閉塞性動脈硬化症 | 歩くと足がしびれたり痛み、しばらく休むと歩けるようになる |
一過性脳虚血 | 手足がしびれる・めまいバスる・ろれつが回らない・物が二重に見える |
脳梗塞 | |
狭心症 | 胸の痛みや背中な痛み、のどの痛み、左肩から腕にかけてのしびれや痛み |
心筋梗塞 | |
甲状腺機能低下症 | 全身の倦怠感・食欲低下・皮膚の乾燥・顔のむくみ・脱毛 |
副甲状腺機能低下症 | |
筋萎縮性側索硬化症 | 筋力の低下や委縮・認知症上・性格の変化・白内障・脂質異常症・前頭部脱毛 |
筋強直性ジストロフィー | |
多発性神経症 | 手足のしびれ・歩行御困難 |
夏に「足がつる」症状をひきおこす原因の代表格が、“熱中症”です。
特に夏は熱中症で救急搬送される高齢者が増える季節です。
総務省の「令和2年(6~9月)の熱中症による救急搬送状況」によると、熱中症で搬送された、
約6割が高齢者
だったという統計がでています。
夏に高齢者が熱中症となる原因の一つとして、水分不足があげられます。
これは高齢者の「身体機能」と「生活環境」が原因となっています。
・温度を感じる機能が低下する
50歳までは約0.5℃の温度差を判別できるのに対して、65歳以上になると約1~5℃の温度差になって初めて判別できるようになる。つまり温度感覚が鈍ることで、ご高齢者は暑さを感じて、水分を取ろうとする行動が遅れる傾向にあります。
・のどの渇きを感じにくくなる
体に水分が少なくなると、脳が「のどの渇き」を感じ、水分を取るように促します。しかし高齢者になると、「のどの渇き」に対する脳の反応が鈍くなり、水分を取る行動に遅れがでます。
・体重に対する水分割合が減る
成人の体内水分量は約60%であることに対して、高齢者の体内水分量は約50%にさがるといわれています。つまり高齢者の体は10%も水分の貯蓄が少ない状態です。ですので、暑さで体の水分が奪われると、すぐに水分不足となり熱中症を引き起こします。
高齢者の方が夏の日常生活で
・エアコンは体に悪いと思いつけない。
・節電のためにエアコンをつけない。
・睡眠中にトイレに行くのが煩わしくて水分の摂取を控える。
といった行動をよくとりがちです。そのことが体に水分不足を招き、熱中症を引き起こしてしまいます。
スポーツをすると不足しがちなミネラルは、マグネシウム・カルシウム・ナトリウム・カリウムの4種類。
ミネラルは体の中で作れないので、食事からとりこむ必要があります。
ミネラルが食事からとれるように、ミネラルを豊富に取り入れたレシピサイトを以下に紹介させていただきますので参考にしてみて下さい。
cookpad ミネラル豊富レシピ
https://cookpad.com/search/%E3%83%9F%E3%83%8D%E3%83%A9%E3%83%AB%E8%B1%8A%E5%AF%8C
Nadia 「ミネラル」人気レシピ
https://oceans-nadia.com/recipe/tag/%E3%83%9F%E3%83%8D%E3%83%A9%E3%83%AB
レシピブログ ビタミン?ミネラル豊富のレシピ
・マグネシウムが多く含まれる食材
スルメ、ワカメ、アーモンド、ピーナッツ、ゴマ、イワシ、納豆、豆腐、ヒジキ、ホウレンソウ、玄米など
・カルシウムが多く含まれる食材
小松菜、切り干し大根、ゴマ、わかさぎ、ししゃも、しらす干し、干しエビ、豆腐、牛乳、ヨーグルト、チーズ、
・ナトリウムが多く含まれる食材
食塩、醤油、味噌、ハム、ベーコン、ウインナー、かもぼこ、魚肉ソーセージ、たくあん、梅干し、
・カリウムが多く含まれる食材
昆布、焼きのり、サツモイモ、ジャガイモ、納豆、豆腐、梅干し、バナナ、キウイフルーツ、スイカ
※各ミネラルが豊富な食材を体に取り入れる際の注意点
食材によっては、高血圧や糖尿病・腎臓病などの持病に影響が出る場合があります。持病と食材への兼ね合いに不安があるようでしたら、かかりつけの病院または薬局で聞いてみて下さい。
大前提として、一日に必要な水分の摂取量は、
1.2ℓ
です。
さらにスポーツで失われた水分量は、スポーツする前後の体重の変化や摂取した水分量などを組みあわせた計算式でわかります。
しかし実際に計算するのはなかなか面倒ですよね。
そこでスポーツ後に、今自分がどれだけ水分を取ればいいのかを
“尿の色”
を確認してください。
厚生労働省が下図の「尿の色で脱水症状チェック」というカラーチャートをだしています。
こちらを参考にして、ご自身の体内水分の状態と摂取量を把握してください。
よく汗をかいたスポーツ後は、経口補水液をまず摂取するのがベストです。
経口補水液は、塩分と糖分などの成分や含まれている比率により、体の水分吸収の効率がたいへんいいです。
薬局で手に入れやすいの経口補水液は、大塚製薬の「経口補水液OS-1」(https://www.os-1.jp/)です。
経口補水液の一日にとってもいい目安量は、500~1000mlです。
経口補水液で体の水分が整った後には、水や麦茶で水分を取っていただくのがおすすめです。
アルコール含まれるお酒やカフェインが含まれるコーヒーや緑茶などは、利尿作用があり水分が外にでやすくなるので、なるべく控えていただきたいです。
また、汗をかいてスポーツで体の水分量が少なくなっている状態で、スポーツドリンクや真水を大量にとるとかえって脱水症状を起こしてしまいますので注意が必要です。
血流不足は筋肉の動きが悪いことから来ます。
生理学的にみると、筋肉は体温を38℃ぐらいまで引き上げると、筋肉内のカルシウムなどの働きが活性化して非常に動きやすくなります。
スポーツで、やっていくうちに体が動き出すのはこの理由のためです
ですので筋肉が活動しやすいように体温を上げるには、
“お風呂で体を温める”
ことがベストです。
夏場は暑いのでどうしてもシャワーで済ませがちです。
シャワーだけではなかなか体が温まらないので、5分でもいいので湯船につかってください。
また夏は暑いので、ついつい半袖半パンと寝巻を薄着にしがちです。
上半身はともかく、薄手の生地でもいいので下半身は長ズボンを履いて保温に努めてください。
そうすることで筋肉の活動をキープし、血流不足を防ぐことができます。
私自身、剣道を週一回ほど稽古に行きます。
夏場の稽古は、軽く体重が1~2㎏ほど落ちるほどきついので、行こうかどうか毎度迷います。
そんな夏に外に出かけて、積極的にスポーツをされるご高齢者の方のエネルギッシュな行動は本当に頭が下がります。
せっかく素晴らしいことをしているのに、「足がつる」というデメリットがでてしまうのは残念です。
ですので今回それを解消できるようにと思い、原因と対策を紹介させていただきました。
今回のブログを読んでいただくことで、「足がつる」ことを防ぐことができるようになれましたら幸いです。
それでも「足がつる」状況が続くようでしたら当院にご来院ください。
当院は足がつりやすくなっている方への治療を得意としております。
体全体を整えることで、足がつりにくいお体を作っていきます。
監修 柔道整復師 鍼灸師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広