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寒冷な季節でも大丈夫? ご高齢者が冷たい飲み物を好む理由とその対策

2024.01.30 | Category: 予防,体温,,冷え,日常生活の動作,栄養・食事・飲み物,水分,生活習慣

 

 

ご高齢の方の中で、冬でも冷たい飲料を好む方がいらっしゃいます。

そうすると、冷たい飲み物を摂取することは、体に悪いんではないかと、周囲のご家族の方が心配されるお声をときどきお聞きします。

しかし、水分をとってもらう必要もあります。

そこで今回は、冬でもご高齢の方が冷たい水分をとりたがる理由と、その習慣を軽減するための方法を紹介させていただきます。

このブログを読んでいただくことで、ご家族が、冷たい飲料を摂取するご高齢の方の健康についての心配を緩和できます。

 

 

 

冬でもご高齢の方が冷たい水分をとりたがる理由

 

ご高齢の方が、冬でも冷たい飲料を好む理由は、いろいろとあります。それを以下で紹介していきます。

 

 

のどの渇き

冬は、室内の暖房や外の寒さにより、空気が乾燥して、のどが渇きやすなります。

そうすると、のどに潤いを感じたくなるため、冷たい飲料を飲むようになる可能性があります。

 

体温の調節能力の低下

ご高齢の方は、体温の調節能力が低下しやすくなります。

体温を下げて暑さを感じにくくするために、冷たい飲み物を好まれる可能性があります。

 

水分の吸収が早い 

冷たい飲料は、温かい飲料に比べて、胃にとどまる時間が短くなり、次の腸へ移動します。

水分は主に腸で吸収されますので、つまり、冷たい飲料は、より早く渇きが満たされる感覚があるため、冷たい飲み物を好まれる可能性があります。

 

好みや習慣

若い頃から冷たい飲み物を好んでいた習慣があるため、その好みが続いていることがあります。

 

冷えのぼせ

寒冷な環境にいると、体は自動的に生命の危機を感じます。

そうすると、生命を維持するのに必要な脳や心臓などがある、体の中心部に血液を集めます。

そのためには、手足や体の表面の血管を縮めて、体の奥の方に血液が集まるように体が機能します。

中心部に温かい血液が集まるので、体の上の方を熱く感じ、血液の流れが悪くなった手足などの末端は冷えを感じます。

この状態が、「冷えのぼせ」です。

ご高齢の方は、基礎体温が低いため、ちょっとした寒い環境でも、自動的に「冷えのぼせ」の状態になる傾向にあります。

中心部に血液が集まることで、体を熱く感じるため、口やノドに渇きを覚えて、冷たさや清涼感を求めるために、冷たい水分をとりたくなる可能性があります。

 

 

 

冷たい飲み物をとり続けることで起こる体への影響

 

冷たい飲み物は、体への水分の吸収を早めるメリットもあります。

しかし、体にいくつかの不具合が起こる可能性もあります。以下でその主な点を紹介していきます。

 

のどの不快感

冷たい飲料を摂取し続けると、のどが冷え、神経が過敏となり、不快感や痛みが生じる場合があります。

それによって、のどの炎症や風邪を発症するリスクが高まります。

 

胃腸の機能の低下

摂取する食べ物や飲み物の温度が体温より低い場合、胃腸の動きが悪くなります。

そうすると、食べ物の消化や吸収が悪くなり、体が疲れやすくなったり冷えやすくなります。

 

歯の知覚の過敏

冷たい飲料は歯の感覚を刺激します。

そうすると、歯の知覚の過敏となり、痛みを感じやすくなります。

 

体温の調節に影響

体温は、体が自動的に調整します。

冷たい飲み物をとり続けると、体温を下げつづけることとなるため、体温の自動調整機能の活動が低下します。

そうなると、環境に合わせて、体温が調整できず、熱中症や低体温症を発症しやすくなります。

 

代謝の低下

冷たい飲み物をとりすぎると、体内の代謝が低下しやすくなります。

そうなると、太りやすくなったり、体が冷えやすくなります。

 

 

 

冬でも冷たい飲料をとり続けるご高齢の方への対策

 

ご高齢の方が冬でも冷たい飲料を摂取し続けることは、ご家族にとっても心配ですが、まず、優先すべきことは、

 

「水分の摂取」

 

です。人間の体は、約60~65パーセントが水分で占めています。

高齢となると、体のを構成する水分量は、約50~55パーセントに低下します。

ですので、ご高齢の方が、少しでも水分が不足すると、脱水症状や熱中症、意識障害など、生命に関わる症状を引き起こします。

ですので、摂取する水分が、冷たくても熱くても、ご高齢の方に十分な水分を摂取してもらう必要があります。

まず、それを大前提ですが、ご高齢の方が冷たい水分をとることを避け、のどが渇くことを軽減するためのアプローチを以下で紹介させていただきます。

 

 

温かい飲み物をすすめる

のどの渇く感覚が起きないようい、こまめに、冷たい水の代わりに、温かい飲み物を提供する。

せめて、常温の飲料をすすめてください。

飲む際は、少量でいいので、それによって、体温を下げずにのどを潤せます。

 

ゆっくり飲む

冷たい飲み物をどうしても飲みたい場合は、ゆっくり含むように飲んでください。

そうすることで、体が潤いを感じ、冷たい水分をとり過ぎなくなります。

 

食事で水分摂取

食事からでも水分をとることができます。

水分を多く含む果物や野菜、スープ、などをとることで、のどの渇きを感じにくくなります。

 

湿度の管理

冬は暖房をかけるので、室内は乾燥します。

そのような環境に長くいることで、のどが渇きやすくなり、冷たい水分を欲します。

ですので、加湿器やぬれたタオルをかけることで、室内の湿度を維持してください。

ちなみに、冬の室内の適切な湿度は、30〜50パーセントです。

 

口やのどのケア

冷たい水分を欲することを予防するには、口やのどへのケアが大切です。

ご高齢の方は、口やのどからでる粘液が少なくなり、乾燥しやすくなります。

歯磨きやうがいなどでケアをおこい、口やのどの乾燥を防ぎましょう。

 

定期的に病院で検査する

糖尿病や腎臓の病気などで、のどの渇きを覚えて、冷たい水分を欲する場合があります。

また、持病の薬の副反応により、のどの渇きを覚える場合もあります。

のどの渇きがひどく、冷たい飲み物が飲みたくなることが続くようでしたら、医師に相談することが重要です。

 

 

 

まとめ

 

水分はとってほしいけれども、冬でも冷たいものを飲まれると、ご家族は心配になります。

健康のためにも、ご高齢の方の水分の取り方の習慣を、少しでも変化させるために、今回、紹介させていただいたことがみなさまのお役に立てれば幸いです。

もしそれでも解消しないようでしたら、お近くの病院や治療院にかかられることをおすすめします。

当院でも、今回のようなお悩みに関しての施術をおこなっておりますのでご相談ください。

当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。

そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。

また、他のブログで冬の生活習慣に関して書いておりますので、そちらも参考にしていただけると幸いです。

冬の寒さと体調不良:冬バテの理由とその対策

足先の冷え性に悩む女性へ:冬の足先冷えの理由と効果的な対策」

冬の健康戦略:体温を上げて感染症から身を守る方法

 

監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広


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