- Blog記事一覧 -秋に入ると首が痛む方が増加する?その理由と対処法
暑い暑いと思っていたら、10月に入ると涼しいを通り越して、肌寒くなってきましたね。
あまりの気候の変わりように、衣替えが追いついていないというお話をよくお聞きします。
こういった季節の変わり目は、体が気圧や気候への対応が追いつかず、体調に異変がでがちです。
その中でも、首の痛みが多いです。
首が痛むと、血圧の上昇、めまい、不眠、頭痛、集中力の低下、体がダルいなどなど、日常生活に影響を及ぼします。
そこで今回は、秋に入った途端、首が痛くなる理由とその対策方法を紹介させていただきます。
このブログを読んでいただければ、首の痛みを解消して、一年で最も過ごしやすい秋を楽しむことができます。
秋に入ると、首の状態に変化をもたらす理由の一つとして、「天候」があげられます。
夏から秋に季節が変わり目は、気温や湿度・気圧の変動が大きく、それが首に影響を与えます。
そもそも「首」の役割は、
①頭部を支える
頭の中には脳があり、脳は体の司令塔です。
頭を支持する首が正常でなければ、脳の働きをさげ、姿勢や運動などが困難になります。
②動作の制御
首は頭部の動きをコントロールして、前後左右・上下・斜めに向けます。
これによって、周囲の環境からの情報をとるために重要な役割を果たします。
③血管と神経の通過
首には重要な血管や神経が通過している。
脳への血液の供給する通路です。
また、首には、脊髄という太い体の情報伝達を担う神経の通路であり、それは脳と体の連携を取る役割をします。
④姿勢の維持
首の筋肉は、正しい姿勢を維持するために重要です。
適切な姿勢は、体が動く時のエネルギーロスを抑え、健康を保ちやすくなります。
このように、首は重要な役割を果たしています。
そのため、首の健康を保つ必要があります。
一つは気温の変化です。
寒冷な秋の日には、筋肉や関節が凝りやすくなる傾向があります。
特に風邪やインフルエンザなどの感染症が流行する季節でもあるため、適切な保護や温暖な服装が重要です。
また、湿度の変化も関与します。
乾燥した秋の気候は、特にアレルギー症状を持つ人々にとって影響がある場合があります。
喉の痛みや鼻づまりなどが起こることがあります。
健康に重要な役割を担う首に、秋の季節が与える影響とは、
①筋肉の収縮と緊張
秋になると気温がグッと下がり、冷たい空気により、筋肉や関節が収縮しやすくなります。
冬に比べると、秋はどうしても首周りの防寒が緩やかです。
首周りの筋肉は、他の体の筋肉に比べると薄いため、冷たい空気が首に触れることで、首の筋肉や関節が緊張しやすい。
これが首の痛みやコリの原因となる。
②血流の制限
血液の温度は、約40度あるといわれています。
気温が低下すると、血液の温度を下げないために、血管を縮ませて、血流が制限します。
そうすると、筋肉や関節に適切な酸素や栄養が行き渡らなくなります。
特に首は、筋肉が薄く、冷たい空気にさらされやすいので、血管の収縮が起こりやすい箇所でもあります。
それが、首の痛みや不快感を引き起こします。
③活動の減少
少々でも気温が下がってくると外出や運動が減少します。
すると、筋力や関節の動きが低下したり、硬くなりやすくなります。
特に首の周辺の筋肉や関節は、姿勢や日常生活活動に重要な役割を果たすため、その影響を感じやすくなります。
④湿度の変化
秋は夏に比べると湿度が低下します。
湿度が低い状態が続くと、喉や皮膚の乾燥が起こり、それが首周りに不快感や痛みを引き起こしやすくなります。
つまり、秋の季節に入ると、気温や湿度の低下などの気候の変動が激しくなり、首に痛みをもたらしやすくなります。
人間の体は、自律神経という、自動で気温に対応する機能を備えています。
しかし、自律神経を通して気候の変動に対応するには、2週間ほどかかると言われています。
季節の対応に時間がかかるので、季節の変わり目に体調を崩しやすいのです。
ですので、秋の季節の気候変動に体が対応するまで、寝違えや頭痛・めまいなどが発症したり、免疫低下による風邪やインフルエンザが発症しないためにも、適切なセルフケアが重要です。
飲食店のキッチンで働いている50歳代女性の方が、首の痛みで来院されました。
夏は、料理で火を使うことと湿気でキッチン内が暑くなるのでクーラーをかけていたそうです。
しかし、秋に入ると、涼しくなったのでクーラーをかけなくはなったが、キッチン内はちょっと寒くて、かといって暖房をかけるほどでもない状態。
そんな環境で仕事をしていたら、首が痛くなってきて、頭痛も感じるようになって、ダルさも取れないので来院されたとのことでした。
首を触らしていただくと、頭と首の付け根が、ブヨブヨとむくんでしまっており、皮膚も冷たく、首周辺の血流の悪さがみられました。
治療で首を調整していると、リラックスしたのか、寝入ってしまわれ、お疲れが相当たまっていたのがみてとれました。
首の調整を終わってお声をかけると、寝てしまってたことに驚いておられましたが、お帰りの際には体がほかほかするとおっしゃっておられました。
秋に入り小寒くなったことで、首にこれだけ影響を与えるんだなと感じた症例でした。
首に痛みがでるのは、「冷え」が首周辺に入り込んだためです。
ですので、首に入り込んだ冷えを解消するための、2つの方法を紹介させていただきます。
体には内臓や筋肉の動きを良くするための「神経リンパ反射点」というものがあります。
その中でも、首の痛みに対して行う「神経リンパ反射点」を紹介させていただきます。
この点はたった2箇所なので、取り方は簡単です。
1ヶ所目は、鎖骨の真ん中で、鎖骨と肋骨の間に取ります。
2ヶ所目は、耳の穴の高さで、耳の裏にポコっと盛り上がっている頭の骨があります。
そのポコっと出た骨の一番下側、耳たぶの裏あたりの高さです。
気持ちい程度に、優しく左右4ヶ所を10秒ずつ、2セット押してみてください。
ここを刺激することで、首の痛みが軽減し、動きやすくなります。
首は筋肉が薄い分、冷えが入りやすいと述べましたが、反対に熱を加えれば温まりやすい部位でもあります。
ですので、温かいタオルやホットパックで首にあてる、または、温かいシャワーやお風呂も効果的です。
お風呂は、短時間でもいいので首までひたるようにしてください。
また、シャワーでしたら、首の周辺を満遍なく当ててください。
そうすることで、首周辺の血流が良くなり、結果、関節や筋肉の緊張が解け、首の痛みが緩和されます。
首は体を調整するセンサーが集中している箇所で、とても敏感で繊細です。
夏から秋へ季節が変化する際には、そのセンサー反応しすぎて、気がついたときには、首の痛みをはじめ、頭痛を起こしたり風邪をひきやすくなったりと、いろいろと体調を崩しがちです。
季節の変わり目に、首の痛みをケアすることで、そういったことは防ぎやすくなりますので、今回紹介させていただいたことが、皆様のお役に立てれば幸いです。
当院では、痛みに対して治療を施すことはもちろんのこと、患者様のお悩みや希望するご自身の将来像ことを、しっかりお聞きし共有させていただきます。
そして、患者様とともに問題を解決していく治療院を目指しております。
監修 柔道整復師 はり師 きゅう師 ひさき鍼灸整骨院 院長 久木崇広