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「40歳代の介護職にやってほしい腰痛のセルフケア」

2018.10.27 | Category: 腰痛

身体を治療するという職業柄、色々なご職業の方と接します。その中でも負傷率が高い職業の一つが、“介護職”です。

 

身体に力が入らない高齢者の方を介助したり、夜勤をこなしたりと身体に負担がかかる職業の上、なにより人手不足。経営していくうえで、人件費を抑えるのもわかるのですが、実際現場は悲鳴をあげています。

 

現場がきついお仕事の上に、40歳代になると部下の指導や職場の管理などのお仕事もこなさなければならない方も多く、身体的にも精神的にも追い込まれますよね。ただでさえ40歳代は体力の低下や免疫の低下が出始めるころなので、なおさらこたえます。

 

先日も、「若手の介護職員が仕事や同僚の不満をぶちまけているのを受け止めてあげないといけないし、若手の仕事のミスをフォローしないといけないし、ホント疲れる・・・」と40歳代の介護職の方がこぼしていました。

 

そんなベテランの域に達している40歳代の介護職の方に多い身体の症状は、ダントツで腰痛です。腰が痛くなると動きも気力も鈍って、仕事に支障がでてしまうようです。

 

そこで今回は、40歳代の介護職の方にやってほしい腰痛のセルフケアをご紹介させていただきます。

 

このことを知っていただくことで、介護による腰痛を軽減することでお仕事をスムーズにこなすことができるようになります。


介護職に腰痛が多いのはやはり、

 

“身体を前かがみでおこなう作業が多いため”

 

ですね。高齢者の方を介助するためには、身体を前傾姿勢は避けられません。腰に負担がかからない介助法は、介護職の方はその道のプロなので学ばれているはずなのですが、実際は使えないというお話を伺います。

 

その理由としては、先ほども記述しましたが、“人手不足”。少人数で大勢の方のおむつ交換や食事・入浴介助などをこなそうと思うと時間が足りず、自分の身体に負担がかかるが、作業時間を短縮できる動きをしてしまうそうです。

 

この“前かがみ”の作業は、腰に強い負担をかけます。立って状態で腰にかかる負担が100%とすると

 

前かがみは、150%

荷物を持っての前かがみは、220%

 

と、腰に1.5~2.2倍の負担がかかってしまう事を繰り返しおこなって、加齢とともに疲労回復が追い付かなくなり、ついにはきつい腰痛を発症してしまいます。

 

またこの前かがみは、背骨と背骨の間にあるクッションの役割をしてくれる椎間板に負担をかけます。

 

 

椎間板は水分を含んだゼリーのようなもので、20歳代をピークに徐々に水分が減り、30歳代になると椎間板のコアの部分にあたる髄核(ズイカク)の水分を減っていきます。そうなると椎間板のクッション性が低下し、40歳代になるころには腰の関節や筋肉・靭帯に負担がかかり、普通に生活をおくていても腰痛になりやすくなります。それに加え、前かがみ姿勢が多い職業の方は、椎間板に圧が余計にかかることで、腰椎椎間板ヘルニアにもなりやすくなります。

 

腰痛の原因の鑑別方法で、前かがみの時に腰が痛む場合は、椎間板ヘルニアの可能性が高いとされています。椎間板ヘルニアがひどくなると、腰痛のほかに足のしびれやひどくなると尿漏れを起こし可能性もあります。椎間板ヘルニアについてはこちらのブログ(https://sekkotsushinkyu-jingyu.com/post/post-1747)を参考にしてください。

 


【前かがみの多い介護職の方のための体操】

ニュージーランドの理学療法士が考案した“マッケンジー体操”という腰痛に効果がある体操があります。基本的に身体を反らせる体操で、前かがみの多い介護職の方に適した体操です。

 

①うつぶせに寝る

両手を身体の両脇に添えて、顔を左右どちらかに向けて、うつぶせに寝る。

 

この体制を保ったまま数回大きく深呼吸して、4~5分リラックスした状態を維持する

ポイントは、まずリラックスすることが重要です。まず①ができるようになってから、②へ移ってください。

 

 

②うつぶせで肘を立てる

顔を左右どちらかに向けてうつぶせに寝て、腰をリラックスさせる

 

顔を前に向けて、肩の横に肘を曲げた状態で腕をもってくる

 

顔を前に向けて、肘をまげて床につけ、肩の下で立てる。最初は腰を大きくそらせないで、息を吐きながら少しずつ腰を反らす。下腹が床についた状態でおこなう。

 

上半身の重みが腕に加わった状態で、5分ほどこの姿勢を維持する。②ができるようになれば、③にチャレンジしてください。

 

 

③うつぶせで大きく身体を反らせる

顔を左右どちらかに向けてうつぶせに寝て、腰をリラックスさせる

 

両手を腕立て伏せをするように肩の下に置く

 

腕立て伏せの状態から、肘を伸ばし上半身を持ち上げる。このとき、腰や足の力は抜いておこなう

 

腰が少しでも大きくそるように腕を可能な限り伸ばしていく

「うつぶせ⇒腕立て⇒肘伸ばし⇒腰を反る」を10秒ほどかけてゆっくりおこなう。5回繰り返しておこなう。

 

同じ姿勢や同じ動作は、骨や筋肉・靭帯などを痛めます。介護職では普段取らない体勢をとり、腰の柔軟性を高める必要があります。この①②③のできる体操をご自宅に帰られたときにテレビを見ながらでも、夜勤時の仮眠に入る前にでも、隙間時間でやってみてください。

 


古武道の動きをとりいれて、身体に負担のかからない人の介助法の特集を見たことがありますが、なかなか難しそうですね。また農業もそうなのですが、介護の世界でも身体に負担がかからないように色々と機械化されているようですが、結局最後は人力がものをいうようです。介護職への給料面・仕事の内容面の改善もさることながら、実際に治療して思うことは、介護職の方の身体へのケアの面でも国や経営者の方が考えてあげるべきだと思います。

 

介護は、これからの高齢化がすすむ日本にとって、益々大事なお仕事となります。長く続けていただきたいですし、続けていただくためにも、今回紹介させていただいた体操を試みてください。

 

 

それでも腰が痛むようでしたら、『接骨鍼灸院じんぎゅう』にご相談ください。お仕事に専念できるよう腰痛を軽減するお手伝いをさせていただきます。

柔道整復師・鍼灸師 久木崇広 監修


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